行政の中立が歪められている!?

4月10日(火) 朝日新聞一面トップ

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加計学園の設立をめぐる政府と地元との会談の記録が見つかった…!
秘書官がこれまで「会った記憶はない」と答弁してきた事実に反して、「これは首相案件だ」と伝えたという記録も…
森友問題につづいて、いよいよ政府の疑惑追及の第二幕の開幕でしょうか!

それにしても…

あったはずのものが消えた!、なかったはずのものが出てきた!

最近の政治がらみのニュースは、まるでマジック(手品)でしょうか!?


誰が、何のために?

3月初め、朝日新聞のスクープで明らかになった森友学園への用地売却に関する公文書が書き変えられていた問題。
はじめの文書に明記されていた政治家や総理夫人の名前、用地の貸付・売却に関する具体的な経緯がすべて消されていた!

麻生財務大臣は、会見ですぐさま財務省内の一部の手によって書き変えられたと断定し、安倍総理は「行政の長としての責任を痛感」と言っているが、私は大いに違和感を覚えています。

果たして財務省が勝手に改ざんをした、政府は単に「監督責任」に「落ち度があった」というレベルの問題なのでしょうか?


野党からの要求に応じてようやく実現した佐川氏の証人喚問。

予想はしていたが、「刑事訴追の対象となるのでお答えは差し控えさせていただく」を連発。
書き変え前の文書を見たのかどうかさえ答えず、これでは証人喚問の意味がない、と憤りを感じた国民は多いはず。

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しかし、自民党の丸川議員からの「書き換えに、総理・財務大臣・昭恵夫人からの指示はなかったんです『ね』」と念を押すような誘導尋問には、即座に「ありません」と明言。経緯も何も答えられないのに、なぜそこだけ明言できるのだろうか…?

けっきょく政権側のシナリオ通り、佐川氏は国会喚問を乗り切り、政権および政権を信じる一部の人たちは「これで政権側の関与はなかったことが明確になった」などと、あたかも政権の疑いは晴れたかのように言うが、果たして多くの国民はそう見ているのだろうか?


◆直接手を下して「指示」はしてないでしょうが…

そりゃ、安倍総理や麻生財務大臣が直接「文書を書き変えろ」「ここの記述を削除せよ」などと具体的に指示するはずはないでしょう。そんなことが明らかになったらさすがにまずいことぐらい分かるでしょうから。

しかし、書き換えを直接「指示」はしていなくても、1省庁である財務省がなぜ公文書を書き変えるという違法行為を危険を冒してまでやらなければならなかったのか…?

連日の国会での追求で財務省は「捜査中につき答えられない」「調査中」を繰り返す中で、日本共産党の小池議員から「何をもって『特殊な案件』と認識したのか、昭恵夫人の名前をどうとらえたのか?」との質問に対して、太田理財局長は「総理夫人だからです」と答えた。小池議員はすかさず「これは重大な発言ですよ」と言った。ここがまさに本質ではないだろうか?

すなわち、政治のトップの意向であるかのように受け取られる表現そのものが「強い圧力」であったということ!
加計学園の設立をめぐる「会談」で、「これは首相案件だ」という呈示があったのも同様。

行政(中央省庁・都道府県・市町村、その他公共のあらゆる機関)は、本来国民生活のために中立な立場で公正に業務をしなくてはならないはず。
しかし「大きな政治の力」には逆らえないというジレンマがある。良くも悪くも「親方日の丸」という言葉が示す通り。

安倍政権が発足するよりもっともっと前から、行政は現場の仕事をしてきたはず。
それが、なぜここに来て急に、文書を書き変えたり隠蔽したり…という問題が次々に起きるのか?
ここ数年で行政のモラルが急激に低下したのか?、はたまた、これまでバレなかっただけで、ずっとこういうことは行われてきたのか…?

私はそのいずれでもないと見る。ずばり、安倍政権の進めようとしていることに都合の悪い事実は、表に出たらまずいという判断が働いているのではないでしょうか?
言い換えれば、「明るみに出たらまずい」ことの上に築かれた砂上の楼閣のようなもの…?


◆イラク日報が見つかった!

つい2~3日前には、イラクでの日報の存在が明らかになったとの報道。
しかし、その日報に何が書かれていたのかはまだ明らかにされていない。

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自衛隊や防衛省の文書管理の問題、シビリアンコントロール(=かつての軍部による支配への反省から、国民が選んだ「政治」が監視する、という大原則)が効いていないのでは、という問題ももちろんあるでしょう。
「存在しない」「破棄した」とされてきた日報が、なぜ今になって出てきたのか、誰がなぜ隠していたのかももちろん追及されるべき重大問題。

しかし、私は何よりも「その日報には、いったいどんなことがつづられていたのか?」を早く知りたい!

今の段階ではまだ仮定での話ですが…

自衛隊がイラクに派遣されたのは、まだ安保法制(集団的自衛権、自衛のための武力行使等)が決定される前のこと。
安保法制をめぐる国会審議においても、イラク派遣の実態についてはさんざん質問が飛び交っていたが、政府側は一貫して「非戦闘地域である」としてきた。

安保法制が通り(強引に通され)、後方支援活動・自衛のための最小限の武器使用は可能になったが、政府はなお自衛隊が派遣される先(南スーダン等)で「戦闘」は行われていないとしている。
(「武力による衝突はあったが、戦闘ではない」など意味不明な表現も含めて、「戦闘はない」ことになっている。)

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しかし、実態はどうだったのか? 本当に戦闘行為はなかったのか?

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これまで「ない」とされてきた日報には、いったい何が書かれているのか?
自殺した自衛隊員にはいったい何があったのか?
「自殺」とされているが、もしかしたら「戦死」だったのではないか?

…憶測は限りなく広がります。

安保法制を通した政府、憲法に自衛隊を明記しようなどという政府は、事実をすべて包み隠さず国民に示す義務と責任があるはずです!


行政が政治によって歪められている?

元・文部科学事務次官の前川氏の言葉です。
天下り問題や、援助交際とのかかわりなどが表沙汰になって辞任に至った前川氏ですが、彼にはもはや「失うもの」がないだけに真実が語れるのではないかと私は見ています。
名古屋の学校における講演内容も、彼を講演に招いた学校の校長の話す内容も、とてもまともに思えるのです。

ここ最近あちこちで発覚する問題は、これまでの「一般的な隠蔽」とは根本的に異なるように思えてなりません。
「一般的な隠蔽」とは、たとえば病院での医療ミスを隠蔽していた、学校内でいじめの事実はなかったとするような、その組織内部の不祥事を表沙汰にしたくなくて隠されるケースがほとんどでした。

しかし、ここ一連の文書書き換えや、なかったとされる文書の存在は根本的に違うような気がします。
政権が進めようとしていることに都合の悪い事実を、行政側が「忖度」して隠蔽していたとすれば…?

日本人の素晴らしい文化でもある「忖度」を悪用して、政権が無理を通してきた。つまり政治の力によって行政の公正中立が歪められてきた、ということではないでしょうか?
それが今つぎつぎに明るみに出ている事象の根本なんじゃないでしょうか?

(2018.4.10現在の私的見解です)

使えないモノたち

2018.4.9

なにかと「使えねぇな~」と思うことの多い今日このごろ…

こちら、からくりデザインの福田繁雄さんの作品「使えない食器」の一例

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こちらは、私の思いつきから…

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「使えないモノ」と、「使うと危険なモノ」、「ばかばかしくて笑ってしまうモノ」とは紙一重ってこと!

え?、何の話かって?
まあ、どう結びつけるか、なにをご想像いただいてもよろしいんじゃないでしょうか(笑)?

やってしまった後悔 vs やらなかった後悔

2018.4.8

本当にその通りだと思います!

後悔

リタイヤされたご年配の方に「あなたが人生において後悔することがありますか?」と尋ねると、多くの人が「リスクを恐れて行動しなかったこと」と答えるそうです!

完全にリタイアして、人生も終わり近くなってからそれに気づくか、少しでも早く気づくか…


リスクを恐れる?

何かをやって失敗することも当然あります。失うものもあるでしょう。
でも、失敗の原因をきちんと解明して同じ過ちを繰り返さないように前に進んでいけば、絶対に得るものもあるはずです。

ところが、何もやらなかったら失うものもないでしょうが、得るものも何もないでしょう。
いや、本当に失うものはないでしょうか? 人生の貴重な時間が失われていくのでは…?

はじめから転ぶこと・失敗することを恐れて、マニュアル通りのこと、言われたことしかやらない。迷ったらやめておく…そういう生き方が増えているように思います。

企業・組織などの求める成果主義・合理主義・効率主義も、無駄なこと(無駄かもしれないこと)・リスクを伴うこと・やらなくてもよいことは避けて通る生き方を助長する一因になっているのかもしれませんね。

でも、少なくともリスクや、他にもっと効率のよい方法があるのでは、と考えているなら、そして後になって「ああ、やっておけばよかった」という後悔が「だんだん大きくなる」のであれば、まだ救いようもありますが…


単に、動かないだけ?

せっかく情報を出してあげてるのに、「やってみたいです」「見てみます」(未来形)のまま、いつまでたっても動かない人。
たいていそういう人は、1か月たっても1年たっても「やってみたいです」と言っています(笑)

やってみてダメなら、他にもっといい方法があるかもしれない。模索しながら少しずつでも進んでいきます。でも、やりもしなかったらそれさえ分からない。

できない理由は「いま仕事が忙しくて」「バタバタしてて」…?
「いまの仕事が一段落したら」…そのころにはまた次の仕事にうずもれるんじゃないでしょうかね(笑)



「本業はやってあたり前。遊びは、本業以上に本気にならなきゃできない世界」…私が中学3年からお世話になっている鉄道模型屋のオヤジさんの名言です! → 遊びから学ぶ 人生の恩人

仕事は報酬(お金)をもらっている以上やらなくてはいけないこと、やって当然のこと。
また、たとえ報酬をもらっていないボランティア趣味のサークルでも、活動・役割には期限もありますし、いったん引き受けた役割には責任も伴います。

でもそれ以外、個人的に興味をもった世界・趣味・ライフワークには期限もありませんし、やらなくても誰からも責められません。だからこそ、よほど「本気」でやろうとしなければいつまでもできないのです!

「やってみたいです」とずっと言い続けている人が、完全にリタイアして日がな1日なにもやることがなくなったら、本当にやるんでしょうか?…おそらく、なにもやらないんじゃないかと私は思います。

とくに、感動は生もの、人生のひとこまに待ったなし!
「そのうち」「時間(余裕)ができたら」…は禁句です!

忙しい日々の中、「来週〇曜日まではちょっと時間がありません」などと具体的におっしゃる方は信用できます。
そして、「とりあえず、ここまで見てみました」「やってみました」「どうだった」…といった反応を完了形で頂けると、こちらも自分の時間をやりくりし、知恵を絞りながら、一緒に探求していきたいと意欲がわいてきます。

「やってみたいです」「見てみます」という希望的・近未来系の言葉だけでは、私は信用しません。
口先だけ・その場限りの「本気」に騙されて、せっかく親身にあれこれ情報提供してあげても無駄!
その後どうなったのかイライラし、結局こちらのおせっかい・一人相撲に終わるのがオチ。…最近ようやく嗅ぎ分けられるようになりました。

来るものは拒まず、されど、無理強いはせず (「去る者は追わず」ではなく)

<中国の格言>
   
「馬を水飲み場に連れていくことはできる。
      しかし、馬に水を飲ませることはできない」

身体の動きに合わせて「色変わりの即興」

2018.4.2

身体の動き(テラピー等)に「生(即興)」で音を付ける試みです。

「♪音の小部屋」のテーマのひとつでもある「コード循環」(=響きの色変わり)を使って、身体の動きに合わせて即興で音をつけられたら…

響きの色変わり即興

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健康体操や身体を使ったテラピーの現場では、既存の音源を探してCD等で流し、それに合わせて動く…というケースがほとんどではないでしょうか?

身体の動きに合わせて音楽を作る、あるいは何か既存の音楽に動きを振付ける…いずれにしても、決まった曲・決まったテンポに合わせた決まった動きしかできません。

もし即興で生音を付けることができれば、もっと自由に身体を動かしていただくことができ、対象者の年齢や身体の事情に応じた動きがその場で作れます。
「音に合わせて動く」しかなかったのが、「動き」と「音」とを一緒に創っていく世界へと大きく広がります!

ただ、いきなり「即興で」と言われても、抽象絵画を描くようなもので、どう演奏して良いのやら…ですよね。


3色・7色・12色 「コード循環」の実践的応用

そこで用いるのが「コード循環」のパターンです。

3色…
基本Ⅰ・Ⅳ・Ⅴの明るい3和音だけを使って
7色…ハ長調ではド~シまでの白鍵の7音をベースとする7つのコードを使って
12色…明るい響きを暗く、暗い響きを明るく変えたり、dimやaugを交えて黒鍵も含めた12音

それらをどんな順序で奏でたら良いのでしょうか…?

既存の曲を伴奏する場合も、あらたに作曲する場合も、メロディラインが先にあってそこにどんなコード(響き)で伴奏を付けようか?…と考えるから難しいのです。
そうではなく、音楽は「響きの色変わり」がベースにできている、ということです。

イルミネーションの施された光の樹が「色変わり」するような場面に喩えるなら…

赤からいきなり緑に、青に…と光の3原色で変わるよりも、赤→朱色→オレンジ→黄→黄緑→緑→青→青紫→赤紫→赤…といった流れ(逆でも良い)でグラデーションで色変わりしたら美しいでしょう。
音の響きも、次にどんな響きに移ると心理的にスムーズな流れになるか、ちょっとした原理があるのです。

響きの色変わりがベースにあれば、右手でその色変わりに合う有名な曲を重ねてもよし、まったく自由に右手を遊ばせてもいい…それが即興です。



身体の動きに合わせるのに、基本となる動きは4こま(1小節)・8こま(2小節)。それを何回どう繰り返すかによって、8小節、16小節…といったフレーズになります。
全体のフレーム(小節数)を決めたら、響き(コード)の流れだけをストーリー化しておくのです

台本はそれだけ、あとはすべて自由です!

拍子…1小節をいくつに刻むかで、4拍子・3拍子・2拍子…自由に設定
テンポ… ♩=60(=4分音符が1分間に60回打つ速さ=1秒)ぐらいを目安に
メロディ…自由、思うがままに右手を遊ばせて…
ニュアンス…弾むように、揺らぐように、のびやかに、しっとりと…etc.

リズミカルなタッチで弾くのと、しっとり弾くのとでは、当然ながら動きのイメージも変わってきます(実験済み)。逆に、ある程度「自由」に感じるままに動いていただいて、それに合わせて奏でる…「音」へのイメージも広がります。

「動き」のシナリオと「音」のシナリオでどんな形がつくれるか、何人かのインストラクターの方とも色々と模索しながら形にしていけたらと思っています。


さまざまな可能性

健康体操はもちろん、身体を使ったパフォーマンス、あるいは詩の朗読、瞑想のBGMなど、いろいろと応用できると思います。生の「音」とのコラボを考えておられる方、ぜひご一考ください。

また、ピアノなど楽器を演奏される方で「楽譜をください、練習しておきます」ではなく、その場で即興で音を創り出すこと(=音楽の原点!)に興味のある方…

ご相談、企画・提案、なんでも大歓迎です!ご連絡いただけたら嬉しいです。

技術は「幸せ」のために使われてこそ

2018.3.31


人の知恵が技術(Technology)を生み出しました。

技術は日進月歩、さまざまな「不可能」を「可能」にし
 人々の「」をかなえてきてくれました。
アラジン

夢があらたな技術を生み出し、技術がその夢に応える…

でも、人や社会の進むべき道、モラルは変わりません。

知恵も技術も、すべての人を「幸せ」に導くことに使われてこそ!



世田谷線の面白看板

2018.3.29

え~、世の中には「面白看板」っていうジャンルのお笑いネタがありましてね、
誰かがウケを狙って作ったもの、注意書きなんだけどちょっとウィットを利かせたもの、いろいろとあるわけですが、中にはたまたま偶然が重なってとんでもないものができてしまった、というものもあるわけでございまして…

こちらは、もう何年も前に発見したもの。
東急世田谷線が下高井戸の駅を発車して間もなく目に飛び込んでくる看板です。

じじい?

「ん? じじい…?」

こちら、京王線の下高井戸駅の歩道橋から見た世田谷線。かなり急カーブであることがわかります。

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「制限10」、下高井戸を出発してこの急カーブの区間は制限速度が10キロ。

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そして急カーブを抜けると、長い直線コースにさしかかりますが…

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ここです!
運転手さんが「制限解除、進行!」と指差し確認するその先に…

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ちょうど信号機ぐらいの高さに「爺」の1文字!

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平行する道側に入口がある、新鮮な魚介類の美味しい居酒屋さんのようですが、まだ入ったことはありません。

一度入ってみたいところ。できれば世田谷線の運転手さんと、研修中に初めてこの看板を目にしたときの感想など聞きながら…
ついでに、姉妹店に「婆」というバー(Bar)もあったらいいですね~

<考察>
海鮮居酒屋らしい建物の入口・暖簾などと看板とが一緒に見えていればまだしも、この看板の後ろ=線路と道路に挟まれた三角の敷地に建つのはモダンな住宅風の建物。しかも「爺」という一文字看板も居酒屋風ではなく、しかも支柱から線路側に…
いろんな要素が重なって、「爺」の一文字が妙に「ん?」と異彩を放ってるんじゃないでしょうか…?


コードでとらえる ドボルザーク交響曲8番・第3楽章

2018.3.26

クラシックの名曲をコードでとらえるシリーズ。
これまでショパン、バッハ、ラフマニノフ、スメタナ…などを随時取り上げてきましたが、シリーズ第何弾でしょうか…?

今回は、スメタナと並んでチェコを代表する作曲家・ドボルザークの交響曲8番から美しく哀愁を帯びた第3楽章を取り上げてみました。



ドボルザークの交響曲といえば第9番「新世界より」が圧倒的に有名ですね。
アメリカの音楽大学から招きを受けて新天地・アメリカに移り住み、祖国チェコを望郷して書いた最後の交響曲です。

そのひとつ前、こちら8番は、チェコで書かれた最後の交響曲。
副題に「イギリス」と表記された曲紹介もありますが、初版の楽譜がイギリスの出版社から出されたことからそう呼ばれるようになっただけで、音楽の内容にはとくにイギリスは関係ありません。

この第3楽章章は、ゆったりした3拍子で美しく哀愁が漂う名曲で、スメタナの「モルダウ」と並んで、この曲を聴いたことがきっかけでクラシック音楽が好きになったという方も多くいらっしゃいます。

演奏時間にしておよそ6分半。最後のコーダの部分を除けば大きく<A・B・A>の3部形式で分かりやすく、コード進行の色変わりも豊かで、よい素材かと思います。

私のお気に入り、ジョージ・セル指揮、クリーブランド管弦楽団の演奏で…


◆メロディラインとコード

「楽譜がないと弾けません」からの脱却を目指しておよそ5年、ようやく「オタマジャクシからの脱皮」も出来つつあるようです(笑)。

コードで響きをとらえれば、知ってる曲なら楽譜にわざわざ起こす必要のないところですが、「♪音の小部屋」のテキスト・資料として、メロディラインだけを手描きで起こし、コード名を入れました(けっこう面倒でした)!

それを惜しげもなく公開してしまいしょう!
ピアノを弾かれる方はもちろん、ハープやギターなどを演奏される方も、コードとメロディラインを奏でてみてください。

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★クリックすると大きな画面でご覧になれます


ちなみに、同じ曲の冒頭部分をオーケストラのスコアで見ると…
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ピアノ用に編曲した楽譜で見ると…
ピアノ譜20180326
★いずれもクリックすると大きな画面でご覧になれます

いかがでしょうか、複雑な音符から響きが浮かびますか? オーケストラの各楽器の音を拾ってピアノ譜に落としてあるので、必ずしもピアノで弾きやすいとは限りません。

ところが、今回ご紹介したようにコードでとらえると、美しい名曲のエッセンスを簡単に取り出して奏でることができるのです!

「♪音の小部屋」では、もっと身近に音楽に親しみたい方、クラシック畑にありがちな「楽譜がないと弾けません」からの脱却を試みたい方、コードに慣れてお洒落な響きを見つけたい方…などをお待ちしています。
個別のメッセージまたはメールにて、お気軽にご相談ください。

「明日はどこから」(朝ドラ「わろてんか」テーマ)

2018.3.24(土)

朝の連続テレビ小説(通称「朝ドラ」)「わろてんか」のテーマ音楽「明日はどこから」、松たか子さんの作詞・作曲・歌です。

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明日はどこから(「わろてんか」テーマ)20180117★クリックすると大きな画面になります

1月のデイホームの歌会でも取り上げたところ、みなさんよくご存じで歌ってくださいました。

私がこれを取り上げた理由のひとつ、字幕なしでもちゃんと歌詞が聞き取れること!…当たり前のようですが、じつは最近の歌としては珍しいのです。

昭和30~40年代の歌謡曲では、字幕なしで聞いただけでちゃんと歌詞が聞き取れるのが当たり前でした。
でも、最近の歌(ドラマの主題歌も含めて)は、妙に巻き舌が入っていたり、変なところで息継ぎで切れたり、意味もなく変な英語が挿入されていたり、前後の脈略から予想される単語ではない意外な単語が唐突に出てきたり…なんだか「“ことば”がアート化」してしまってるような気がします。

→ 
歌は世につれ 世は歌につれ ~歌詞が聞き取れない~


あと、音楽の話題から外れますが…

朝ドラの名物といえば「戦争」。けさ(3月24日)の放送では、大阪も空襲に見舞われ、北村商(笑)店が35年の歴史をいったん閉じるという場面。「みんな命を大切に(危ないと思ったらすぐに逃げて)」…

かつての朝ドラは4月に始まって1年のサイクルでしたから、8月の終戦記念日のころに戦争のシーンが登場することが多かったですが、最近の朝ドラは半年サイクルなので、こんな時期に…。
でも昭和20年3月には東京大空襲、その後各都市にも空襲が激化しましたから、あながち季節外れとも言えません。

ドラマの中では、戦争に突き進む世の流れ、軍部からの不当な圧力、民衆もそれに従い「文化・芸術」を大切にしたり外国人と仲良くしようものなら「非国民」呼ばわり。焼け跡で途方に暮れる人たち、価値観が180度変わる…そういうシーンが多く登場してきました。

「あの戦争はいったい何だったのか?」、「二度とあのような過ちを繰り返してはならない」…強烈なメッセージが朝ドラには含まれているように思います。



「春」にちなんだ曲

2018年 3月17日(土)14時~ 脳が喜ぶ歌の会 17回        

リードヴォーカル 藤井 淳水(ふじい あつみ)さんをお迎えして
       ~春を待つ歌~

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まず、前回(2月)♪「モルダウ」によく似た曲は…?という宿題を出しておきました。
冒頭「川の流れ」を表すチェロの動きを、1オクターブ上げて「木枯らし」(←季節外れですが)と思っていただいて…

♪枯れ葉散る 夕暮れは 来る日の寒さを物語り
   雨に壊れたベンチには 愛をささやく歌もない…

正解は…
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「恋人よ」(五輪真弓)でした!


<本日のプログラム>

♪早春賦   inC      
♪知床旅情 (森繁久彌・加藤登紀子) inC 
♪なごり雪  (かぐや姫・イルカ) inG 
♪襟裳岬   (森進一) inE♭

<休憩>

♪いい日旅立ち inAm (山口百恵・谷村新司)
♪北の旅人   inCm (石原裕次郎・テレサテンほか)
♪花は咲く  inC (NHKの復興ソングではinFだが、高いのでinCに)
♪見上げてごらん夜の星を inF

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♪早春賦♪知床旅情、…じつはこの2曲、歌い出しの音程がまったく同じなんですね!
次の上の音を狙って声を出す…脳トレを兼ねて、まずは発声していただきました。

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音の高さを狙って出す、その高さの声を出すように喉の筋肉を調整する、大きく呼吸して声を出す…
さらに言葉の意味を考えて、メロディに言葉を乗せて歌う…
歌を歌うことって、脳全体を刺激してくれるんです!


次の2曲はどちらも1974年(昭和49年)に作られた曲。

♪なごり雪…かぐや姫の歌ですが、イルカの歌の方が有名かもしれませんね。

♪襟裳岬…
平昌五輪でカーリング女子が銅メダルを獲得し、地元・北見に帰って子どもたちを前に「この町ってほんと、なんにもないよね~(笑)、でも大切な家族がいて、友達がいて、どうしても叶えたい夢があって…」名スピーチだと思いました。

その「何もない」からヒントを頂いて「♪襟裳の春は 何もない春です」…この曲を取り上げました。
森進一さんの語りかけるような歌ながら、紅白ではバックに女性コーラスが100人も入り、後半はけっこう盛り上がる曲!

リードボーカルさんのもと皆さんにも大きな声で歌っていただいて、前半終了。

<休憩>

♪いい日旅立ち…まだ国鉄時代だった1978年(昭和53年)に山口百恵さんが歌って有名になった谷村新司さんの名曲。なるべくオリジナルに近い伴奏で歌っていただきました。

じつは同じ谷村新司さんの作詞・作曲でもうひとつ♪「いい日旅立ち・西へ」(鬼束ちひろ)があります。
山口百恵さんの歌が「雪どけ間近の 北の空に向かい」と、北に向かうイメージだったのに対して、こちらは「はるかな しまなみ 銀色の凪の海」と瀬戸内方面を思い描く歌詞。「自分の影を探しに西へ行く」…
父の転勤で関西・広島で育った私にとってしっくりくる歌詞、私はカラオケでこちらをよく歌います。


…さて、私の歌会名物
★響きの色変わり(=コード進行)の似ている曲を重ねる音楽のオヤジギャグ:かくれ歌!

今日はこの♪「いい日旅立ち」のそっくりさん、ジャズの♪「The Gift」という曲をボーカルの藤井さんに英語で歌っていただいて、伴奏で「いい日旅立ち」を…

ジャズのライブなどでギターでワンフレーズ「いい日旅立ち」を入れて笑いを取ることはありますが、全曲版はおそらく他では聞けないでしょう。空耳よりもはっきりと聴こえたはず…(笑)。

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お互い、よく連られずにできました!

♪北の旅人…1985年(昭和60年)、石原裕次郎さん最後のレコーディングとなった曲です。裕次郎とテレサ・テンがデュエットした版も残っています。

きょうはデイホームの男性スタッフ・望月さんにもデュエットで加わっていただきました。
「ちょっと待ってください」といわれ、サングラスに私のハンチング帽をかぶって変装して…

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♪花は咲く…東日本大震災から、先日11日でちょうど7年。
昨年のこの会ではどうしようかと迷って取り上げなかったのですが…
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表面的には復興が進んでいるように見えるところもありますが、本当に被災者に寄り添った復興が行き届いているでしょうか…?

私の知人の音楽家の中にも、被災地と交流されてきた方がいらっしゃいますが、仮設住宅に住む人も減ってきて、「忘れられることがいちばん辛い」という声が聞かれること、気持ちを届けると本当に喜ばれ、喜ばれることでこちらが勇気をいただき…

せめて自分にできることを、離れた人・違う立場の人を思いやり寄り添う気持ち、すべての人にとって「ふるさと」をいつまでも大切に…

そんな思いを込めて、今回この歌を取り上げ、最後に♪「ふるさと」も1番だけご一緒に歌っていただきました。歌詞は印刷してませんでしたが、皆さんしっかり歌ってくださいました。

♪見上げてごらん夜の星を…私の会でのラストテーマ



きょうは、開始時間の前から最前列に席を確保して待っておられた方もいらっしゃり、いつもにも増して積極的に声を出していただきました。男性スタッフの変装にも大うけ! これからも、男性・女性スタッフさんにもどんどん参加していただきます!

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「早春」をイメージしてプログラム案を組んだのが今月はじめ。ここ2週間ほどで東京は一気に春を通り越して初夏の陽気になりました。
今回は「北国」にまつわる曲が多かったですが、北国の本格的な春はこれからでしょうね。

季節ごとの日本の唱歌の他、これまでは昭和30~40年代の歌謡曲を多く取り上げてきましたが、きょうはもう少し後の昭和50年代の歌も取り入れてみました。
世代をまたいでよく知られている名曲をこれからもどんどん取り入れていけたらと思います。


<P.S.> 広がる輪!

今日は、私や藤井さんの先輩に当たる卒業生で若返りリトミックでピアノを弾かれている方がわざわざ平塚から、また昨年7月にお呼びしたボーカルの「ゆかりん」と一緒のダンスチームにいらしたYさん(現在「姿勢科学」の勉強中)のお二人が見学にいらっしゃいました。

また本日のボーカリスト藤井さんは、今回でもう3回目のご参加。じつは今夜、三軒茶屋のうどん屋さんで19時半~ライブに出演されます。デイホームの職員お二人と一緒に聴きに行きます。
音楽がご縁での輪の広がりに感謝です!

次回は 4月21日(土) 14時~ 


4月からの受講者募集!

2018.3.11

あらためて…

「♪音の小部屋」はこんな方をお待ちしています。

楽譜は読めないけど…
★音楽は大好き、「音」についてもっと知りたい
★「もしもピアノが弾けたなら」症候群の熟年男性

楽譜は読める(た)けど…
★クラシック畑にありがちな「楽譜がないと弾けません」から脱却したい
★「昔ピアノを習ってました」と過去形でおっしゃり、レッスンは嫌いだったけど、また音楽に親しみたい
★ドミソ・ドファラ・シレソだけでなく、もっとお洒落な響きで伴奏したい
★教育実習などでピアノは一応やったが、コード演奏・即興など応用力をつけたい

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私のセカンドルーム(世田谷区下馬)、88鍵の電子ピアノ

音楽の専門的なことは分からない、楽器は演奏できないけど、「音」に関する雑学ネタ収集に、という方も歓迎です。ただ、それだと「♪音の小部屋」がどういう場所かが分かりにくくなってしまうので、以下やや音楽的な内容に絞って書きます。


いろんなプロジェクトで…

*音の歴史&人の心理プロジェクト

音はどうして12音になったの?
5音階・7音階の誕生秘話、モードと調性とは?
  ↓
明るい長調と、暗く淋しい短調、その違いはなに? 長い・短いってどこが…?
人は、なぜこの音(響き)からこう感じるの?
  ↓
クラシック・映画音楽・昭和歌謡…人の心に響く響きの色変わり(=コード進行)
5度の引力…あるきっかけで5度下に降りて安定…なぜ?


*目からウロコプロジェクト


とっつきにくい楽典(音楽理論)。属七、〇〇的短音階、基本3和音、調性(♯や♭のつき方)…ただ覚えただけでは「なぜ?」の分からなかった「理論」にもちゃんと理由があります。その辺りを、音の現場から必要に応じて紐解いていきます。

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属七はなぜⅠに帰りたくなるのか? 区切りをちょっと変えてみることで…


*オタマジャクシからの脱皮プロジェクト

「楽譜がないと弾けません」からの脱却は、私自身もずっとあこがれていた世界。
比較的やさしい曲でも、2~3週間弾いてないだけで左手が「あれ、なんだっけ?」と止まった瞬間にその先は弾けなくなります。せっかく練習して弾けた曲がどんどん遠くなる…淋しいことです。

クラシック~映画音楽・昭和歌謡をコードでとらえることで、一字一句おたまじゃくし通りでなくても音を再現できるようになり、楽譜が無くても(コードのメモだけで)弾けるようになります。
またコードでとらえることに慣れてくると、初見で楽譜を読むこと・耳コピ・曲を覚えること…も早くなります。


*ちょっとお洒落な ズージャな響きプロジェクト

基本3和音だけでもたいていの曲は伴奏できてしまいますが、どうしたらもうちょっとお洒落な響きになるのか、ちょっと大人のズージャな音はどうしたら作れるんだろう…
各調のⅠ~Ⅶまでの和音(コード)→その変形(dimやaugなど)のバリエーション。 
コード循環とその使い方…

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やや専門的な資料も…


*どこでもコード プロジェクト


キャンプなど楽器のない場所で、誰かが「うー」と基準の音を出してくれたら、知ってる曲ならその高さでちゃんと歌えますよね?
喉元に♯や♭の装置はついてませんが、ちゃんとそのメロディを口ずさむことができます。
それと同じことを楽器でも出来たら…?

調性を身体で覚え、ちょっとした訓練をすることで、高さを変えて弾くことも夢ではありません!

どこでもコード!

…こんな風に、その方の目指したいテーマごとにプロジェクトを設定して「音」を「楽」しんでいきましょう。


「音」が見える装置=鍵盤を使って

「♪音の小部屋」はピアノ教室ではありません。

ふだん違う楽器を演奏される方にも、いちど鍵盤(=音が見える装置)を使って、「音」のしくみについて考えていただきます。音のしくみを「見える化」してくれる装置、それが鍵盤です。

ギターも和音の出せる伴奏楽器。大人になってからも始められるのは、楽譜が読めなくてもコードを覚えれば良いというのが大きな特徴といえるかもしれません。

ただギターをはじめ多くの楽器は、音(オタマジャクシ)や響きの名前(コード)を「手の形」に一致させて覚え、出てきた音を最終的に耳で確認する…脳の働きとしてそういう流れではないでしょうか?

しかしその脳の流れだけでは、長年楽器を習ってきたはずなのに即興に弱い、楽譜に書いてないことはできない(お洒落なコードが分からない、アレンジが苦手)、高さを変えて弾くなんて信じられない…etc.

そこで、ちょっと違う脳を使って、ちょっとした訓練をすることで、それができるようになるんです! 50台後半の私でもできたんですから。


料金とシステム

その方のニーズに合わせて、5回~10回のプログラムを組み、オリジナル資料をご用意します。

   1回あたり1時間:単発5千円 *体験レッスン(30分):2千円
   5回シリーズ(基本ユニット):2万円(1回あたり4千円見当) 
     6回目以降(継続):ご相談にて

毎週定例ではなく、勤め帰り(平日夕方・夜)・土日など都合のよい時間をご相談して決めましょう。
ただし、あまり間をあけすぎると前の内容を忘れてしまうので…
5回…2~3か月以内、10回…半年以内 を目安にご検討ください。

昨年の経験から、その方のレベルや求めることもよく分からない当初から10回シリーズとしてプログラムを組むより、まずは5回シリーズを基本の1セットとし、その先は個別にご相談のうえ新たに5回のプログラムを組む、あるいは個別に補習…という形が良いと思われます。

遠隔地で通うのは難しいという方には、回ごとの資料をメール添付でお送りし、メール等でレクチャー…といった方法も可能です。(受け取りっぱなしで「見ておきます」ではなく、ちゃんと内容に関して打ち返してくださる方であれば、実際にレッスンにいらっしゃるのと同じ成果が得られることがわかりました。)


お気軽にご相談ください

「♪音の小部屋」がどういう場か、ひとことで説明して定義するのは難しいですが、「音」に関するあれこれを、その人の要望に合ったテーマを見つけてご一緒に探っていくプロジェクト…そんなところでしょうか。

「♪音の小部屋」に年度の切り替えはとくにありませんが、いま受講されている方で間もなく終了する方もいらして、4月以降は土曜日の午後(←いちばん設定しやすい枠)にも空きがあります。

「音」に興味のある方、焼鳥屋さん or ワインバーで軽く一杯…ぐらいのお値段で、「♪音の小部屋」に遊びにいらっしゃいませんか? 個別にご連絡・ご相談お待ちしています。


アタックの表情の違い

「♪音の小部屋」資料より リライト ~2018.3.3~


「アタック」…
といっても洗濯洗剤の名前ではありません。音楽で奏でられる「音」の立ち上がりに関するお話しです。

まずは私の担当、打楽器に関する話題から。

打楽器は「打つ(叩く)」しか能のない楽器、渡される楽譜も他のパートに比べて極端に音符の数が少ないので、その一打に命のすべてをかけます(笑)。
強弱記号で「f(フォルテ)」がいくつも並んでいたり、音符の上に「>(アクセント)」記号が付いてると、つい喜んで大きな音を出したくなりますが、場面によってどんなアタックで音を出すかが重要になります。


4分音符と8分音符、どう叩き分ける?

有名なブラームスの「ハンガリアン舞曲5番」に、こういう箇所が出てきます。
旗が上と下の両方に伸びてますが、シンバルグランカッサ(大太鼓)が同じリズムを刻みます。

ハンガリー舞曲5番20180303

ヘパリーゼのCMでは「♪ヘーパーリーゼが あるじゃないか」という部分ですね。

最初の3発は4分音符、あとの3発は8分音符、それが交互に2回出てきますが、この両者をどう叩き分けるか…?

8分音符の方は、音の長さを半分にして1発ごとに止める? 
はい、それもひとつの考え方ですが、ここのテンポはかなり速く、大太鼓なら右手で叩いて左手で「パコパコパコ」と止められるでしょうが、シンバルで1発ずつ止めるのは難しいでしょう。


◆打つ瞬間のアタックの違い

まずは音楽全体の流れを見てみると、打楽器が4分音符の時はメロディも4分音符。弦楽器が細かい音符を奏でている時に打楽器にも短い8分音符の刻みが求められています。そうした音楽全体のニュアンスをとらえます。

4分音符は大きく円を描くようなイメージで開放的に「ジャンジャンジャーン」と、
8分音符の方はSeccoで(硬く)「ジャッ ジャッ ジャッ」と鋭く。

半分の長さで音を止めるかどうかより、打つ瞬間のアタックの違いが重要なのです。

そういうイメージをちょっと意識するだけで、実際に出てくる音が変わるから不思議!奏者の手の動きにもなんらかの変化が起きているはずです。その違いは何なのか…?

◆イメージ

極端な例で比較して見てみましょう。どちらもフォルティッシモの大きな音を出すという前提です。

まず、スネアドラム(小太鼓)で短い音を「パン」と出す場面をイメージしてみてください。
スネア

上からスティックを大きく振り下ろして「打つ」のではなく、ヘッド面(皮)のすぐ上に構えておいて一瞬の手首のスナップで「パン」。
何かの動物がじっと獲物が近づくのを待っていて、近くに来た瞬間にパッと狙い撃ちするように、それこそ「目にもとまらぬ速さ」で。
ヘッド(太鼓の皮)を上から叩くというよりも、皮の振動を宙に放り上げて炸裂させる…そんなイメージです。

それに対して、大きなタムタムで長い音符を「ボワ~ン」と鳴らす場面。

タムタム
    
バチも頭の部分に重りが入っていて結構重いですから、これで「目にもとまらぬ速さ」でスナップを効かせて打ったら手首を痛めます(笑)。

バチをしっかり持ち、肩から上腕・下腕・手首さらに持ったバチの先端までを1本の大きな振り子のようにゆっくりと…「中国4千年の歴史、ボワ~ン」となるわけですね。

もうだいたいお分かりかと思いますが、音符の長さ(=響かせる時間)に応じたアタックがあるということなんです。

アタック&音の長さ20180303

長い音符は響きも長く持続させなくてはいけませんから予動を大きく、逆に短い音符ほど予動を短く鋭く…
強さのエネルギーは同じだとすると、短い時間にそのエネルギーが集約すればそれだけ鋭いアタックになります。

必ずしも「予動」の速さがすべてではありませんが、イメージとしてそういうとらえ方をすることで、打つ瞬間のインパクトは違ってくるはずですし、入るタイミングも怖がることなく正確に入れるはずです。


ピアノの表現でも

時にはオーケストラの代わりともなるほど完成された楽器・ピアノ。強弱の付け方=音楽の表情はとても大切になってきます。

ピアノはたしかに鍵盤を押せばだれでも音が出る楽器。音を出すこと自体は簡単な代わりに、奏でる音符の数も多く、白鍵・黒鍵で12音すべて並んでいる中で正しい音を選んで鳴らさなくてはならないので熟練を要します。
とくに伴奏では、テンポをキープし、歌やメロディ楽器をリードしなくてはならない、という責任も負います。

だから、つい一生懸命に頑張って、アクセントのついた音はしっかり出さなくては、となるわけですが、いつもいつも同じようにただ強く叩くだけは表情が付かないばかりか、時には音楽性を妨げて「うるさい音」になってしまうことも…。やはりその場面に応じた、理にかなった音を出すように心がけたいものです。

ピアノ曲はそれこそ星の数ほどあり、いまさら具体的なクラシックの曲を例に出して個々のアクセントについての解釈なんかしませんが、パターンとしてほんの一例…

音符イメージピアノ1

シンコペーションのかかった、スイング系のジャズの曲でしょうか?
こういう場面では、おなじアクセントの付いた音にも長い音短い音があることに注目。

一番左の符点4分音符はこの中ではもっとも長い音。こういうところは、テヌートぎみにやや重みをかけたアクセントでしょう。

それに対してその後の「レ」「ミ」は8分音符にスタッカートまでついている短く軽い音ですね。

一番右はタイで2つの音がつながって合計では4分音符+16分音符の長さですが、こういうところはスイングで強拍が前倒しになってるので、音の鋭さ(=衝撃の速さ)としては16分音符並みのインパクトで食いつく感じではないでしょうか。

また、こういう場面はどうでしょう?

音符イメージピアノ2

クラシックの曲でもよく出てくるパターンですね。アクセントの付いている頭の音も16分音符なわけですが、16分音符1粒にアクセントをつけるイメージだと、それこそガンガン頭を殴られるような「痛い音」になってしまいがち。

むしろ解釈としては…

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頭の音をしっかりよく響かせる、レガートにも近いイメージではないでしょうか?

このように、強弱記号も「音楽の表現のひとつ」だということをちょっと意識するだけで、音に表情と深みが増してくるのではないでしょうか?


五輪に想う… 

2018.2.21

◆平昌五輪も中盤を過ぎました

ウィンタースポーツにほとんどご縁がなく、ただでさえ運動音痴の私にとって、モーグル・ジャンプ・フィギュア…すべての競技の選手を尊敬します。

中でもあのハーフパイプ!スノボやスキーでほぼ垂直にそそり立った壁から宙を舞い4回転×4回転してちゃんとまた着地してすべり続ける…とても人間技とは思えません!

でも私が好きなのは、技だけでなく音楽の解釈まで含めた「美」「芸術点」が問われるフィギュア。怪我から復帰した羽生結弦選手の演技には本当に感動をいただきました。

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*17日(土)、デイホームで見ていた羽生結弦選手の演技

また、集中力とチームワークが勝負のカーリングも面白いですね。ビリヤードのような物理的な考察と、狙ったとおりにもっていくあの集中力…球技や格闘技にあまり興奮しない私ですが、こういう競技はけっこう好きです。

個人で参加する選手も、団体で参加する選手も、「ここ一番」という場面で見せる真剣な表情、結果を受け止めて見せる笑顔、ともに闘った他の国のアスリートと笑顔を交わし相手をたたえてハグする姿…どれも素晴らしいです!

ただ、そんな五輪の中でふと思うところをつづらせていただきます。


マスコミは 「メダルの数」に大騒ぎしすぎ!

今回に限らないのですが、メディアはやたら「メダルの数」に発狂しすぎです!

4年に一度、世界最高レベルの選手が世界から集まる中で、金・銀・銅のメダルを獲得するのは大変なこと。
称えられるのは大いに賛同しますが、これまでのオリンピックでの日本のメダル獲得数と比較したり、アスリートの動向を追いかけるたびに「メダルは期待できるでしょうか?」とどの局のアナウンサーも絶叫するのは正直うんざりです。「あなたたちのためのオリンピックじゃないでしょう」と言いたくなります。

音楽コンクールと同様、4年に一度、世界の最高レベルの人が技を競う場。そこで頂点を目指して日々努力を重ねてきたアスリートたちが主役。

上にも書いたようにどの競技も「人間技とは思えない」私としては、どのアスリートも素晴らしい。もちろん日本の選手たちの活躍にも手に汗を握って見守ります。
でも、さらにその上を行く素晴らしい選手が世界にはいます。金・銀・銅のメダルに輝く選手たちは、たとえどの国の選手でも「素晴らしい」と思いますし、感動をいただいている私です。

日本を代表して参加しているアスリートたちが、国民的にメダルを期待されるプレッシャーたるやいかばかりでしょう。
もっともそれが励みともなり、自分との闘いを乗り越える力にもなっていることは確かでしょう。表彰台に上がるアスリートたちは「みなさんの応援のおかげで」と口を揃えます。とっても人間もよく出来てるんだと思います。

でも、何もしないでサッカーWカップや五輪の時だけ「ニッポン・ニッポン」と、変な国民意識(集団心理?)で騒ぐのには正直違和感を覚えてしまう私です。


「日の丸・君が代に違和感を感じる」という方へ

表彰台で流れる「日の丸」、掲げられる「君が代」に違和感を覚えるという方がいらっしゃいます。

ともすると過去の悲しい歴史を彷彿とさせるとか、右翼のような印象を持たれる方も…。
少なくとも、そうした問題意識を持たれることは素晴らしいと思います。

でも、「日の丸=国旗」であり「君が代=国歌」ですよね。それに違和感を覚える国民がこんなにいる国って、他にあるでしょうか?

入学式や卒業式をはじめとする公式の行事でステージに「日の丸」が掲げられていたり、国家としての「君が代」を歌ったり演奏することに私は抵抗はありません。
(後述のように、音楽的な面・歌詞の内容面で「君が代」よりもっといい「国歌」はできないのか、という議論はあってよいと思いますが、今のところ「君が代=国歌」です。)


◆国旗や国歌を、自分に都合よく間違った使い方をしてきた人たち

ここにつづることはあくまで私個人の意見です。

日の丸(=国旗)や君が代(=国歌)が悪いわけじゃないのです!

侵略したアジアの諸国で、日本(軍)が現地の人たちに強制的に「天皇」をあがめさせ「君が代」を歌わせた皇民政策が間違っていたのです。日の丸のハチマキをして特攻に出ていったあの時代(=時の為政者・軍の上層部)が間違っていたのです。

また、いつの時代も自らを「国家」の代表のようにふるまう者は現れます。薩長の戦いでも戊辰戦争でも、古くは南北朝の足利尊氏も「天皇の命を受けて」という大義名分をもって「皇軍」として戦ってきました。いわば天皇を担ぎ出して自らの正当性を主張するわけです。国旗や国歌がそういう場面で利用されてきたのです。

最近、私がとても違和感を覚えたのは、先の総選挙前に安倍総理が自民党候補者の応援演説をした際に、街頭に集まった人たちに「日の丸」の旗を配布して、応援のために振らせていたことです。

政府専用機の尾翼に大きく日の丸がマーキングされているのは良いんです。総理大臣や外務大臣が「日本国の代表」として海外に出かけるんですから。
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でも、選挙で自民党の応援演説をするときに「日の丸」の旗を民衆に配って振らせるのはまったく意味が違うでしょう!?
日の丸で応援される安倍さん
「日の丸」は「自民党の旗」じゃありません! 
今のところ政権与党だからといって、まだ選挙前に自分たちが日本の代表でもあるかのように「日の丸」を私物化しないでいただきたい!

それに対して、五輪に「国」を代表して参加したアスリートが、世界の舞台で頂点に立ち、表彰台で流れる「国歌」、掲げられる「国旗」は、世界の常識から見て「正しい使われ方」だと思います。

一部に間違って使う人のお陰で、「国家」や「国旗」そのものに抵抗を感じてしまう国民がいるというのは本末転倒だと思います。


◆「君が代」について

題名からして分かるように、「君=天皇」のことですね。「君が(の)代が未来永劫続きますように」という意味の歌です。

今日、天皇制をどうとらえるかですが、主権在民の民主国家において天皇は「象徴」です。いまの天皇・皇后陛下も、皇太子も、平和主義者で人間的にも魅力のある方ですが、少なくも「天皇のために国がある」という状況ではありません。そこであの題名・歌詞が果たして「日本の国歌」としてふさわしいのかどうか…?

また、「君が代」のあのメロディは、音楽的に見ると「雅楽」の旋律です。古代から続く日本文化ではありますが、果たして現代の日本においてあのメロディが国歌としてふさわしいのかどうか…?

戦後70年以上経ち、そろそろ時代に合った国歌を考え直してはどうかという議論があっても良いのではないでしょうか…?
憲法九条を見直すことより、議論に値するのではないかと私は思うのですが…

*くりかえしますが、ここに記したことは、あくまで私の個人的なものです。

ハープの音色&「モルダウ」

2018.2.17(土)

毎月第3土曜日のデイホーム野沢、日誌としては第16回目となります。
きょうはスペシャルゲストとして、ハーピスト平晴香さんがご来場されました。
本格的なグランドハープを運搬するのは大変ですが、ベビーハープをご持参いただきました。

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今回はクラシック音楽の中でもとくに親しみやすい旋律、日本語の歌詞もついて合唱でも歌われるスメタナの「モルダウ」を取り上げました。
この曲をきっかけに、クラシック音楽を好きになったとおっしゃる方もけっこういらっしゃるようです。せっかくハープの方がお見えになるので、ハープの音色にも親しんでいただけたら…と。

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どなたもきっと一度はどこかで聴いたことのある有名なメロディに合わせて、日本語の歌詞をつけて一緒に歌って頂きました。

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簡単なコード譜をお渡しして、ベビーハープでも響きを奏でていただきました。
やはり生のハープの音色はいいですね!

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「わが祖国」…6曲の全体構成について

スメタナの連作交響詩「わが祖国」では、1曲目と2曲目にハープ(2台)が入ります。
Q.1曲目「高い城」の冒頭は、なぜハープのソロから始まるのでしょうか…?

かつてのボヘミア王国のヴィシェフラド城で「竪琴をかき鳴らしながら武勇伝を語る」という古い伝説にまつわる曲。その竪琴の奏でるメロディは「勝利」を象徴し、6曲全体の大切なモチーフにもなっています。

チェコに伝わる古い伝説・歴史(=昔のチェコ)にまつわる曲と、チェコの自然・人々の営み(=現代のチェコ)にまつわる曲が2曲ずつペアになっています。

ホワイトボードに曲名を書き、主要なテーマをキイボードで弾きながら解説しました。

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◆連作交響詩「わが祖国」


 1.ヴィシェフラド(高い城)…竪琴をかき鳴らして武勇を語る古い伝説から
 2.モルダウ…ボヘミア地方を流れプラハの街~エルベ川(ドイツ)へと注ぐ
 3.シャールカ…男性に復讐を誓った恐ろしい女神の物語
 4.ボヘミアの森と草原にて…豊かな自然・人々の営み・夏の収穫祭
 5.ターボル…フス教徒の苦しい歴史
 6.ブラニーク…自由を勝ち取り、チェコの永遠の繁栄を称え…

最後の「ターボル」と「ブラニーク」は、フス教徒の苦しい時代を題材にした曲。その拠点となった街がターボル。フス教の讃美歌「汝ら、神の戦士なり」のテーマがモチーフ。そして「ブラニーク」は山の名前。そこには千年の時を経て守護聖人が眠っていて、民族の危機の時には眠りから覚めて助けてくれる…という伝説があります。
遠くから勝利が近づいて来るように、「汝ら、神の戦士なり」のテーマが力強くなっていき、最後は1曲目の「高い城」のテーマと重なり合い、壮大なフィナーレを迎えます。

*詳しい解説は、以前のblog記事をご参照 
  → スメタナ連作交響詩「わが祖国」

ご家族の方と一緒にCDを聴かれるときの参考になればと、「資料」として配布しました。
ただ、この資料に基づいて説明していくと、どうしても皆さん下を向いてしまうので、ホワイトボードに曲名だけを書いてなるべく「音」で解説し、「これは私を思い出していただくお土産です」と…(笑)


休憩タイムには、ベビーハープにも触れていただいて…

木製のテーブルの上に置くと、響きがより豊かになります。
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平さんのご厚意により、今日の来場者のみなさん全員に、実際に指ではじいて音を出して響きを味わっていただきました。私も1台欲しい…癒しの音色です!


モルダウ 流域の風景を描きながら…

前半で、有名なメロディに日本語の歌詞をつけて歌っていただきましたが、やはり「モルダウ」全曲をご紹介したくて、キイボードを使って解説を試みました。

オーケストラの演奏やレコード再生がはじまったら、そうそう途中で止めて解説はできませんが、ピアノ(キイボード)なら可能です。各シーンごとに、どんな楽器がどんな情景を表現しているのか…?

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★上記資料より クリックすると大きな画面でご覧になれます

77鍵のキイボードで、無謀にもオーケストラの再現を試みました!
とくにピアノ用の楽譜は起こさず、コードで流れを追い、頭に浮かぶオーケストラの音を追いかけつつ弾いてみました。
皆さんにはあらためてちゃんとオーケストラの演奏で聴いていただきたいですね。まあ興味を持っていただくきっかけにでもなれば…

♪「音の小部屋」のテーマのひとつに「クラシックの名曲をコードでとらえる」というのがあり、この「モルダウ」もコード弾きの良い題材になっています。ご興味のある方は個別にご連絡ください。


★トピックス


きょうはピョンチャン五輪で羽生結弦選手のフリーの演技。きのうのショートプログラムで1位ですから、このフリーが決まれば金メダル! 14時前、無事に決まってみんなで拍手をしてから本日の会に入りました。

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★次回は3月17日(土)

リードボーカルの方をお迎えして、「春」にちなんだ曲を皆さんに歌って頂く「歌の会」にする予定です。

大学ゼミ OB・OG会

2018年 2月10日(土)

大学のゼミ(青山学院大 法学部 刑事政策)のOB・OGが集いました。
3年前(2015年1月)に恩師が退任されるときに1期~34期までが一堂に会して以来です。

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★クリックすると大きな画像でご覧になれます(以下同じ)


私はいちばん古い1期生、僭越ながら乾杯のご挨拶を指名されました。

ビールを注いでからの挨拶が長いと、持つ手は冷たくなり、グラスは温まり、グラスの中の泡は消え…恨まれますね(笑)

先ず「先生への感謝とますますのご健勝、お集りの皆さんのよき人生に、乾杯!」とやってから、少々ご挨拶をさせていただきました。

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せめて私にできることを…

渋谷の行きつけの床屋さんに飾られている、亡き放送作家の永六輔さんの色紙です。

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「生きているということは、誰かに借りをつくること
  生きてゆくということは、その借りを返してゆくこと」


このゼミの出身者なら最初の1行はすぐお分かりになるはずです。
「迷惑をかけ、お世話になり」…ということですね。
問題はあとの1行。どうやって「返して」いったらよいのでしょう?



私は大学を卒業して間もなく、先生の発行されている「やすら樹」という冊子に「理想とは?」というテーマで記事を投稿させていただいたことがあります。

「理想の職場」・「理想の恋人」・「理想の結婚相手」…etc.

自分にとって都合のよい条件が揃ったもの、カタログをめくるように「外」に求めるもの、見つかれば良いが見つからなければ不幸の原因になるもの…そんな意味で「理想的な~~」という言葉がよく使われますが、私は違うんじゃないないかと。

当時私は「まちづくり」の仕事をしていて、「ないものねだり」や「都会の真似」ではなく、その地域の歴史や文化を大切にオリジナルのストーリーを見つけることの大切さを訴えていました。
人も同じく、「自分はどういう生き方をしたいのか」「どうありたいのか」を思い描くこと、それが「理想」なんじゃないかと。

そして自分自身が内に描いた「理想」に向かって、人からどう思われるかを気にせず、「そのうち…」「こんど…」は禁句に、今できることからこつこつと…そんな生き方も間違っていたとは思いません。

しかし、自分がよかれと思ってやったことが、周りには受け入れられなかったり、相手が求めていることに応えてなかったり…
「自分がやりたいからやる」だけでは押付けや空回りもおきますし、「なんのためにやってるんだろう?」と虚しくなることも…

今の私なりの結論として、キイワードは「せめて私にできることを」ではないかと。

私の仕事以外のもうひとつの顔に音楽活動(オーケストラ活動)があります。
社会人になっても団体活動を続けていくのはけっこう大変。仕事のやりくりに奔走し、家族との時間を犠牲にし…、なんとか本番を終えてすぐステージを片付け、楽器をトラックに積み込み、「お疲れさま」のビールは美味しいけど、「ああ、明日からまた仕事か~」と現実に戻される瞬間…ふと「俺は何のために音楽を続けてるんだろう?」と。

二人目の娘が命を宿してくれ、アマチュアとして継続する活動を一時中断していたとき、ある指揮者との出逢いをきっかけに、スペシャルオリンピックスの支援に向けた演奏活動、障がいのある方とも「ともに生きる社会を目指して」というテーマを与えられました。

行事に向けてある時だけ集まり、プロもアマチュアも「音楽の力」で「せめて私たちにできることを」という思いで集中したときに生まれる素晴らしい力!

障がいを持ちながら参加されている方のご両親、活動を支援してくださっているさまざまな方たちが、みな「せめて私にもできることを」…とおっしゃるんです。
東日本大震災の後は東北各地でも演奏し、さまざまな方との出逢いを通して「せめて私にできることを」…それが私の中でもキイワードとなっていきました。

50代半ばにして勤め帰りに音楽療法を学び、いま勤めも延長に入った傍ら、月1度のデイホームでの活動など、音楽の力で「せめて私にできること」を模索しています。

みなさんも、それぞれの持ち場で、授かった力を活かして良き人生を!



恩師のもとから巣立った仲間たち

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全員欠席の代もありましたが、1期~33期まで総勢60名以上が集まりました。

卒業後もしばらく勉強会や合宿にお邪魔していた私は、10期ぐらいまでなら顔の分かるメンバーもいますが、ほとんどは3年前の会で初めてお目にかかった方、および今回初対面の方。こんなにも年輪が重なっていたとは、感慨深いです。

1期・2期のメンバー
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各代ごとに登壇して、一人一人簡単に近況報告。
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ロビーには、懐かしいゼミ誌や表彰の記録が…
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年代を超えて…

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二次会会場にて
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★3年前の会の様子はこちら…
    → 大学ゼミ 1期~34期まで (2015.1.10)

先生、いつまでもお元気で!
みなさんいい人生を! そしてたまにはお会いしましょう!


★関係者のみなさんへ

画像にはロックをかけてませんので、お気に入りの画像をクリックして大きく表示された状態で「保存」してくださってけっこうです。フィルムカメラだったひと昔前は、注文をとってネガ袋に枚数を書いて写真屋さんに焼増し注文し、人別に分けて郵送し…
大変だったな~、としみじみ思い出します。
今はこうしてブログにアップすれば良いので便利ですが、ただ黙って覗いて画像だけ持っていくんじゃなく(←この記事へのアクセス数はけっこうあるようなのに、誰が見てくれたのかは分からない…泣)、下のコメント欄でも非公式のメッセージでも、あるいは私の連絡先をご案内した方はメールでもよいので、一言いただけたら嬉しいです(^^♪

「音の小部屋」で気楽に音楽雑談義


こちらの♪「音の小部屋」のカテゴリーの記事をご覧になって、「やはり音楽のかなり専門的なテーマだな」「私には敷居が高いな…」という印象を持たれてしまった方も多いかもしれませんね。

でも、たとえ楽器はまったく演奏できなくても、楽譜もまったく読めなくても、音楽が嫌いな方はめったにいらっしゃいません。
忙しい仕事の合間にジャズライブやクラシックのコンサートに足を運んで癒されている方も多いはずです。

「もう少し音楽のことを知りたい」…そんな方を対象にしたプログラムもご用意しました!


音に関する雑学談義

たとえば…

♪「人類と音との歴史」…人はいつごろから音楽と仲良しに?
♪「ただの音」と「音楽」って、どこが違うんだろう?
♪人は、音の組合せで明るく感じたり暗く感じたりするのはなぜ?
♪もともと楽譜なんか読めない人がジャズを作った!
♪でも、ジャズとバッハ(=300年前の音楽の父)が、なんと同じことをやってる不思議!
♪懐かしい昭和歌謡が、あの映画音楽・クラシックの名曲と同じコード進行!
…etc.

たとえご自身で楽器が弾けなくても、楽譜が読めなくても、ライブハウスやコンサートのロビーでのちょっとした会話に、音楽の雑学的な話題が増えたら楽しいと思いませんか?

難しい話を楽しく分かりやすく、敷居を下げるのではなく裾野を広げて…

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「音の小部屋」は私の小さなセカンドルーム(世田谷区)。
電子ピアノながら、88健あってピアノタッチに近く、夜でも音が出せます。

ここ訪れたあなたは、音楽の近くにいる仲間と、あるいは憧れのあのボーカリストさんと、音楽の話で花が咲くことでしょう。


◆音楽はジャンルを超えて

先日、俳優の古田新太さんと3~4年ぶりに地元・三軒茶屋でばったり!

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古田さんは、ドラマの中で一風変わった音楽プロデューサーを演じられたこともありますが(NHK「あまちゃん」)、個人的にも音楽に造詣が深く、クラシック音楽からヘビメタまでいい音楽には垣根がないという思考をお持ちで、すっかり意気投合!

日本の昭和歌謡・ムード歌謡・演歌、あるいは刑事ドラマのテーマ音楽がなぜ心に響くのか…そのコード進行(響きの移り変わり)を見ると、映画音楽やクラシックからの影響も…
いい言葉でいえば「伝承」、悪くいえば「パクリ」(笑)…それは洋の東西であるんですね。

「♪音の小部屋」は、こんな「音」に関する雑談も大歓迎です。
音楽は、専門に勉強してきた一部の人だけのものではありませんから。


◆あなたに合った内容で

「むかしピアノを習ってました」と過去形でおっしゃる方、教育実習でピアノは習ったけど、もう少し応用力をつけたい方、楽譜に縛られることなくコードで音をとらえてお洒落な和音で伴奏したい方…etc.
その方にあったメニューを組みます。その過程で出てくる雑学的な部分だけでも音を楽しむネタとして使えると思います。演奏を目標としない方もぜひ!

レクチャーは基本5回で1セットとします。
単発のレクチャーは5000円/1時間ですが、その方にあった5回のプログラムを組み2万円(=4000円/回)と割安です。

単発だとどうしても「次また来られるときに…」で間が空いてしまいがちです。
ご興味のあるテーマで5回のプログラムを組むことで方向も見え、お互いに「きちんとやろう」となると思います。

お仕事が忙しくてどうしても時間が取れない、遠隔地で通うのが大変…
そんな方のために、わりと読み物風の資料を5回分送付してメール等でフォローし、実際に音を出せる「音の小部屋」には2~3回来ていただく、という方法もあります。

ふだん何気なく過ぎていく1時間という時間。
ワインで軽く一杯…ぐらいの料金と時間で、「♪音の小部屋」に遊びにいらっしゃいませんか?

(2017年10月に書いた記事をリライト)

357マグナム 激射レポ…?

この歳でエアガンを欲しい私って変でしょうか…?
はい、いつまでも精神年齢18歳のままなんだな、とあらためて自覚(笑)。

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東京マルイから発売されている、コルト・パイソン357マグナム
メーカー希望小売価格:5378円のところ、ヤフーショッピングで3700円

いまのエアガンは見た目も性能も向上していて、いいものだと2~3万円以上するそうですが、まあこの値段なら焼鳥屋さん1回分、ほんのささやかな楽しみ…通販でゲットしちゃいました!


◆リボルバータイプのエアガン

44マグナム、357マグナムが一躍有名になったのは映画「ダーティハリー」ですが、ハリーが使ってたのは44マグナム(S&W社製)の銃身が6インチの長いタイプ。こちらはパイソン(コルト社製)の4.5インチ。
ちょうど良いバランスで私はこのタイプが好きです。

ダイカストに強化プラスチック製、質感も重量感もなかなかです。

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「対象年齢10歳~」とありますが、10歳の子どもの手にはちょっと大きいでしょう。

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私の手にぴったりです。
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リボルバーの魅力はシリンダー(弾倉)のスイングアウト。
私が高校生のころ手にしていたモデルガンよりも見た目はリアルです!

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ブローバックして薬きょうを脇に飛ばすオートマチック拳銃もいいんですが、薬きょうを拾うのが大変(…というか私の部屋ではおそらく失くす可能性が高い)。

またエジェクション(排きょう)には引っかかりなどトラブルもつきもの(本物でも)。
リボルバーにはその心配がありません。

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カートリッジはプラスティック製ながら見た目は本物の弾丸のよう。この先端に1発ずつBB弾をつめて、シリンダーに装填。この面倒臭さがまたリアルでGood!
(どうせBB弾を撃つんだから、何十発でも連続して発射…じゃなく)

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撃鉄を起こすことでエアーを蓄積。

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かつて私の知ってるエアガンでは、リボルバータイプはグリップの下からエアーを注入しなくてはなりませんでしたが、撃鉄を起こすだけでエアを蓄積してくれるので本体だけでいつでも楽しめます。
(ダブルアクションではシリンダーが回転するのみ。撃つにはシングルアクションで1発ずつ撃鉄を起こす方式)

たったこのアクションだけでどれほどの圧縮空気が作れるのか?
銃口に手をかざして空撃ちしてみると大した空気圧はなさそうなんですが、弾は意外なほど力強く飛びます。
発射する弾に回転を与えることで、弱い風圧でもまっすぐ遠くに飛ぶホップアップ方式
いまのエアガンは進化してますね。


試射レポ

では、さっそく撃ってみよう!

弾が飛散しないよう、標的をコピーしたものを段ボール箱に張って私製の標的に。
標的を破って弾は箱の中に、もし外れてもカーテンの前なら跳ね返ってどこかに紛失することもなく下に落ちるはず。

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およそ5メートル離れた位置(←銃口から標的までは5mを切っている)から試射。
左手をグリップの下に添えて右手で引き金を引いてこの程度の命中度。なかなか面白い!


私とモデルガン&エアガン

じつは高校生のころ(1970年代後半)、遅ればせながらモデルガンを手にし、かくれガンマニア(?)だったんですよ。

もちろん動物を撃ったりはしませんし、戦争には絶対反対なんですが、銃の冷たい重量感への憧れは男子の性(?)
刑事ドラマや映画に出てくる銃の名前、操作方法などはだいたい分かりましたし(最近の新しいタイプは疎いです)、たまに握ってあの冷たい重量感を味わいたい、撃鉄を起こした時のカシャっというあの金属音…

当時、金属製のモデルガンは黒色は禁止され、白(銀)または黄色(金色)のメッキを施したもので銃口も完全にふさいだものしか販売は許可されていませんでしたが、営利目的で販売しなければ(自宅に大切にもっているだけなら)法には触れず、友人から譲ってもらった黒い金属モデルも大切にしてました。

また、隠し持って携帯できるピストルタイプでは黒くて銃口の開いているものは禁止されてましたが、長物の銃ならば黒くて銃口の開いた金属モデルも販売されていました。

こちらは私が大学を卒業したころに買ったウィンチェスター・モデル。いまもインテリアとして大切に飾ってます。

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ちょうどそのころ、モデルガンに代わってエアガンが出始めてました。金属製のモデルガンに比べると重量は軽く、見た目も「おもちゃ」でしたがBB弾を発射できるエアガンは人気を高め、スライドでエアを溜めて発射するタイプから、スプレーでエアを注入して発射するタイプなどあっという間に進化してきて、私も何丁か持ってました。



今回、何十年振りかでむずむずしてゲットしたこのリボルバー。見た目の質感も持った感じもなかなか良く、BB弾の飛距離、安定した弾道…この値段にしては十分満足。

バレル左サイドの刻印は本物と同じ。

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引き金の上に安全装置。後ろにスライドさせると、引き金も撃鉄も引けなくなります。

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<追伸>

エアガンにつきものの「スカ」や「ポロリ」…いやですね~

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銃身内やBB弾をつめたカートリッジ先端部にCRC5ー56をシュっとひと吹き。
「バシッ」と安定した弾道がよみがえります!

休日朝のシューティング!
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弾込めも要領を得てくると短時間にできるようになります。6発×3回、撃鉄を起こして構えてすぐ早撃ちで。

卒業した学校の季刊誌にご紹介いただきました

2018.2.4

卒業した国立音楽院(東京・世田谷区)の季刊誌「ラポール」に、私の活動を紹介していただきました。

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ラポール2018 左ページ拡大 ←★この画面はクリックすると大きく表示されます

まだ仕事は延長して継続しているため、「音楽療法士」としての正式な認定に必要な実習はできておりません。
ただ今のところ私の個人的な想いとして、「〇〇障がいのある子ども・成人・お年寄り…」といったタテ割りの中で「音楽療法士」という肩書を目指すのではなく、「音楽の力」をより広くとらえ、いま与えられた場で、今の私なりにできることを…と。

近所のデイホームで月に一度もたせていただいている「脳が喜ぶ歌の会」、音楽の奥深さ・音の不思議・楽しさをひとりでも多くの人にお伝えしていく個人のプロジェクト「音の小部屋」…、まだまだ試行模索中ながら、楽しくやらせていただいてます。

詳しくはそれぞれのカテゴリー内の記事群をご覧ください。 
→ デイホーム日誌 毎月の活動記録として…
→ 音の小部屋 テキスト的なものだけでなく、雑多な話題も…



月食のしくみ

2018.2.1

ついこの間 正月明けたと思ったら、もう1か月が過ぎました。

きのう1月31日は、4年ぶりの皆既月食でしたね。
東京では昼間から薄い雲に覆われていましたが、夜の世田谷では幸い雲が切れ、月食がはじまったころから赤い月になるまで、頭上で天体ショーが観られました。

私は近所のライブにお邪魔していて、その間に月食がはじまったのですが、23時ちかくに部屋に戻ったころには赤い月が頭上に観られました。

ただ、ほぼ頭の真上なので、三脚を立てても地面に寝転がらないとファインダーを覗けません。三脚をあきらめ、カメラを電柱に押し付け…ご紹介できるほどのいい写真は撮れませんでした。

もし一部始終を定点観測できていたら、時間の経過とともに黄色い→に沿って、こんな感じに見えたはずです。

地球からの見え方

私がカメラを空に向けていると、通りがかりの人・ご近所さんもスマホで撮影しながら、しばし月食談義に…(笑)

みなさん「月食=月が地球の影に入ること」ということはご存知ですが、月は東→南→西へと動いていくのに、どうして左下からかけ始めるんだろう?…なんて話にも。

たしかに上の連続写真を見ても、月は右上に動いていくのに、なんで左・下から影に入っていくのか、ちょっと不思議ではないでしょうか…?

はい、あらためて月食のしくみについて!


月の公転で月食は起きる

月の公転周期は、その名前のとおりおよそ30日(=1月)ですね。

ただ、地球と月との質量バランスは6対1ですから、地球を中心に月が回っているというより、地球と月が干渉しあってお互いが回っていて、地球と月との距離も常に一定ではないためスーパームーンも起こるわけですが、話がややこしくなるので、ここでは単純に「地球の周りを月が回っている」と考えましょう。

月は地球から見て西から東へとゆっくり動いている(=公転している)のです。
ですから地球が自転して翌日の同じ時刻になっても、月はきのうの場所にはいません。1日に約50分ずつ月の出は遅くなり、太陽との位置関係で満ち欠けも起きます。

月食は、公転している月が、宇宙空間に伸びる地球の影を通過する時に起こります。

月食の仕組み
★サイトでみつけた画像に矢印と文字を加えました

皆既月食の場合、月が欠け始めるのは、地球から見て左・下(または上)方向から始まり、地球の影に入って赤い月になり、ふたたび左・下(または上)から明るさが現れ、明るい満月に戻るまで2~3時間。
ふだん月の公転を実感できませんが、そんなスピードで月は動いているのです。

厳密にいうと、一晩で月が見えている間にも月は動いてますから、太陽との位置関係による月の形(=月齢)も微妙に変化している、ということです。
一晩おいてガラっと化粧直しして違う姿の月が東の空に昇ってくるのではなく、月が見えている一夜のうちにも月の形は少しずつ変化しているのです。


◆月食の見えかた

何年に一度の天体ショーが起きている月も、ふだんの月と同じように東→南→西へと動いていきます。
今回のように、東の空で欠けはじめた月が、赤い月になるころには真南の頭上にいる…この動き(=月の日周運動)は地球の自転によるものです。

月は地球から見て西から東へとゆっくり動いて(=公転して)いて、宇宙空間に伸びる地球の影に月が入り、そこから再び出てくるまでの天体ショーが「月食」であることは上の説明でご理解いただけたでしょう。

しかしその間にも地球は自転しているため、月は東の空から上って南を通って西へと移動していきます(=月の日周運動)。

そもそも地球の影が宇宙空間のどっちに伸びているかなんてふだんあまり意識しないでしょうが、その方向は太陽と真反対にあるはず。
日没後はにあり、しだいにへと移動して真夜中には頭上に、夜更けから明け方にかけては西へ…と移動します。月食はまさにそこで起きているのです。

喩えるなら、遠くの道路を進んでトンネルに入って再び出てくる車を、同じ方向に走る列車から見ているようなもの、といったらお分かりでしょうか…? 
車は左頭からトンネルに入り、左頭から再び姿を現しますが、列車からの車窓では右後方へと流れます。それと同じ原理です。

作図 - コピー
  ★無料イラストを元に作図

月食が何時ごろ始まるかは、月が地球の影を通過するときに日本がどっちを向いているかで決まりますから、当然ながら毎回異なります。

2011年、2014年、そして今回の皆既月食はいずれも、日本時間で比較的早い時間帯からはじまって、皆既となってふたたび明るい満月に戻るまでを観察できましたが、場合によっては日没後にすでに月食の状態で東の空に昇ってくることもありますし、逆に明け方に西の空で月食がはじまり、いよいよ皆既となるころには月は西の地平線へと没してしまう…なんてことも。

今回の月食はアジアおよび南半球のオーストラリアなどでは観られたでしょうが、ヨーロッパやアメリカでは見られませんでした。

ちなみに、月食と反対側で起こる日食もまた、月の公転運動によって起こります。
太陽の前を月が横切るわけです。こちらは月食よりもさらにピンポイントで、皆既となる時間も短いですね。

日食の仕組み
★同じくサイト画像より


月の軌道は、天の黄道(=地球から見える太陽の道筋)とは一致してませんから、満月のたびに月食が、新月のたびに日食はおきません。何年に一度かの天体ショーです。しかも、その天体ショーが起きている時に、日本が月の方を向いていなければ日本では見られません。

単に球体が影に入って出てくる、あるいは光の前を横切るだけの現象、といってしまえばそれまでですが、その原理を知らなかった古代の人たちはさぞ畏れたことでしょう。いや現代でも、心ときめく神聖な現象だと私は思います。

何年か前に、朝8時ごろに部分日食がありました。朝なのに、なぜか不思議なオレンジがかった光に包まれ、近所の犬が何かを感じたのか「ワォ~」と遠吠えしていました。人間も、いくつになっても、自然への畏敬の念は忘れたくないものです。


◆2011年12月の皆既月食

いまから4年前の2014年10月の皆既月食は、ちょうど退勤する頃に月食がはじまり、家に着くころに皆既で赤い月になりましたが、雲が広がってしまいました。

さらにその前の2011年12月の皆既月食は、天気にも恵まれ遅い時刻から始まったので、自宅の屋上に三脚をすえ、毛布と座布団を敷いて、それこそ寝転がってファインダーを下から覗いて撮影しました。その時の画像、よかったらこちらを…
皆既月食 2011


ちょっとスパニッシュな夜

2018.1.26(Fri)

♪「音の小部屋」のすぐ向かいのお部屋に最近入居してこられたスペイン(バレンシア)出身のフラメンコギタリスト。お名前がなんと、Sebastian Domingo !

「音楽の父」と「偉大なる3大テノール」の一人とを合体させたようなお名前!
本当に彼のギターはエネルギッシュで情熱的…素晴らしいのです!

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三軒茶屋で、週末には投げ銭ライブのあるうどん屋さん「お山の杉の子」に、きょうは知り合いのボーカリストのリコさんが出演されるとの情報に、誘い合わせてお邪魔しました。

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ボーカリストの知り合いのお客様も、1部・2部いずれも1曲ずつ参加。
<ひとしさん>
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<愛子さん>
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私もその場の勢いで、べサメマッチョ、じゃなかった、べサメムーチョで飛び入り! 
スペイン語は喋れませんが、トリオ・ロス・パンチョスの歌は大好きで、「音」として覚えてたんです。

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けっこう高音も出る曲なので、キイはとっさに「Cマイナーで」と指定。
浅野さん(Pf)・古川さん(Sax)、急な依頼にも関わらずありがとうございました!

日本酒の熱燗で色々つまみ、うどんで絞め。
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いにしえの響き…フリギア旋法の讃美歌

◆いにしえの響きの讃美歌

宗教改革で有名なマルティン・ルター氏の作詞した讃美歌のひとつ、258番。

ルターは音楽にも造詣が深く、自らリュートの演奏もしていたそうで、ほかにルターの作曲した讃美歌もあります。
いずれにせよ、そんないにしえの響きを彷彿とさせるこの曲、何調…?

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頭の調性記号としては♯も♭もついていません。ここだけ見るとハ長調…?もしくはイ短調…?
ところが、聴こえてくる調べとしては、ハ長調でもイ短調でもないのです。

マーキングした楽譜であらためて…

讃美歌258★フリギア旋法文字入り

くりかえしのある1段目は、最後が「ミ」で終わっています。
「ソ・ファ・ミ」の「ファ」に♯が付いてればホ短調ですが、「ファ」に何もついていません。

2段目~3段目にかけては、イ短調に聴こえる一節(青・終止音は「ラ」)と、ト長調に聴こえる一節(オレンジ・終止音は「ソ」、下パートの「ファ」には♯)があります。

が、最後のフレーズは冒頭と同じく、「ファ」に♯もつかないまま「ミ」が終止音になっています。

長調なのか短調なのか…今日の感覚とは異なる「いにしえの響き」…
これは、フリギア旋法というかつての教会旋法のひとつです。


◆6つの教会旋法とは?

仮にド~シまでの7つの白鍵の音のうち、何の音から音階をつくるかによって、全体の調べが違ってきます。不思議ですね。

この3番目、「ミ」から始まる白鍵だけの音階(←便宜上そう説明します)…それがフリギア旋法です。

6つの教会旋法(クレジットあり)

7つの白鍵だけを並べるとその中には2か所、半音の箇所があります(ミ~ファ、シ~ドの間)。
その半音の箇所が音階のどの位置にくるかによって、その調べの雰囲気(=モード)が変わるのです。
ここでは便宜上ド~シまでの白鍵だけを使い、半音の位置がどこに来るかを右側に青い文字で数字で示しました。

いちばん上の「ド」から始まるのが「イオニア旋法」、これは今日の長調です。
そして6番目の「ラ」から始まるのが「エオリア旋法」、これは今日の短調(自然的短音階)ですね。

この長調と短調との関係を「平行調」と言いますが、音階を構成する7つの音は同じなのに、何の音から音階をつくるかによって全体の雰囲気(=モード)が変わります。不思議ですね。

いわば、7人の選手メンバーは同じなのに、誰を1番バッターにするか、打順を変えるとチーム全体のカラーが変わる…それが「モード」です。



さきほど便宜上7つの白鍵の「何の音から始まる音階」…と記しましたが、べつに「ド」からスタート=イオニア旋法(今日の長調)、「ミ」からスタート=フリギア旋法…なのではありません。何の音から並べても、半音が音階のどの位置にくるかによって決まります。

今日の長調でも、たとえば「ソ」から始めても、3~4、7~8のところが半音になるように、つまり「ファ」を♯で半音上げてやれば長調(=ト長調)になります。
★今日の調性(=何調にはどこに♯や♭がつくか)を理解するにもこの「モード」の感覚はとても有効です。

同様に、何の音からはじめても、2~3、6~7の間が半音になれば「ドリア旋法」に、1~2、5~6の間が半音になれば「フリギア旋法」の響きとなります。

要は先ほどの図の右に青で示したように、どこに半音の箇所が来るかによって調べの雰囲気(=モード)が変わるということなのです。



なお「旋法」は、今日の「調」とは違い、「何の音から始める(=何の音を主音とする)音階」とは言いません。むしろ、最後に何の音で終わるか(=終止音・フィナリス)が重要です。

この讃美歌258番のように、調べの終わりが「ミ」で結ばれている…そんな雰囲気を味わうのに良い例といえるでしょう。

教会旋法についてさらに詳しくお知りになりたい方は、こちらをご参照ください。
12音はなぜ生まれたのか、5音階から7音階へ…
まだ「♪音の小部屋」のテキスト化する前の、汚い手描きの図で記事も長いですが…
→ 6つの教会旋法

プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

音楽寄りの話題、社会・時事に関する日常的なあれこれを徒然なるままに…
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