あらためて「ふるさと納税制度」

1月14日(水)

間もなく阪神淡路大震災から20年ですね。犠牲になられた方のご冥福と、大切な方を失った方たちへ、心からお悔やみ申し上げます。

ふるさとを遠く離れている人たち、復興を応援したいあの地域、旅で訪れた思い出のあの街、お世話になった人が暮らすあの街…それぞれの思いで「あの地域を応援したい」と思っていらっしゃる方は多いと思います。

でも、今の税制では、国と自分の住んでいる(=住民票のある)自治体にしか税金を納めることができません。たとえば、今は東京に住んでいるけど「ふるさと」は〇〇県、働いて稼いだお金の中から多少なりともふるさとの発展に貢献したいと思っても、今の税制では今現在住民票のない自治体への納税はできません。

サラリーマンが毎月の給与から納めている税金は、所得から自動的に1割差し引かれる所得税(国へ)、それと自分が住んでいる自治体に納める住民税、いずれも「否応なく取られる税金」です。

額面を見て手取り額を見ると嫌になってしまうので、なるべく見ないように、考えないように…私もそんなサラリーマンの一人です。しかし、そういう意識こそが、税金の使われ方に対しても無関心になっていく原因ではないでしょうか?

でも、先ほど書いたように、「あの地域を応援したい」という自分の意思で一口いくらという枠で納めることができたらどうでしょうか?

そんな想いを形にしてくれる制度に「ふるさと納税制度」があります。
いまは書店でも、さまざまなガイドブックが出ているんですね。

ふるさと納税制度

実は私はかなり以前から、自分の意思で自分の好きな自治体に税金を納めるようにできないか、という思いを抱いてきました。それを、ひとつの形にしてくれたのがこの「ふるさと納税制度」ではないかと思い、3年ほど前から注目してきました。

厳密に言うとこれは「納税」ではなく「寄付」ですね。でも寄付したことで税金の一部が控除されるわけですから、見方によっては、否応なく取られている税金の一部を自分の意思で好きな自治体に、と言う発想でとらえることができます。

さらに、寄付をすると「お礼」としてその地域のさまざまな特産品が送られてくるのも嬉しいですね。商品価格としてだけ見てしまえば1万円は高いと思われても、それはあくまで寄付に対する「お礼」なのです。
そして寄付した金額に応じて控除される額も決まってきますから、自分の年収と勘案していくらまで、と枠を決めれば「節税」にもなるようです。



地方は、必ずしも大企業・学校・大型イベントなどを誘致して法人税による税収を上げることばかり考えなくても、本当に魅力あるその地方らしい豊かさを演出し、都会で働く人たちにもその魅力をアピールできれば、税収も潤うことになります。
また「お礼」として送る地元ならではの産品も、より魅力あるメニューを増やそうと努力することで、地域の産業振興にもつながるでしょう。

都会で働く人も、否応なく取られる税金ではなく、自分の意思で選んだ地域に寄付するのですから、当然ながらその地域の活動・税金の使われ方にも関心が生まれてくるでしょう。

その地域が頑張っていたら来年も引き続き応援しよう、いや、来年はこっちの自治体に寄付しようかな…などと毎年見直しても良いのです。

必ずしも自分がいまそこに住んでいなくても、第二の「ふるさと」という気持ちが芽生え、休みにはちょっと出かけてみようかという気持ちになったり、地域の人との交流も生まれてくるでしょう。
いろんな意味で、人も、お金も、意識も、「新しい豊かさ」に一歩近づくきっかけになるのではないでしょうか?

ふるさと納税制度については、以前にもこのブログで何度か触れています。
 → 「ふるさと」…本当の「地方の時代」を考える

2013年から何度となくリライトをしてきたこの記事の中に、「ふるさと納税制度」に関する総務省のページもリンクでご紹介してますのでご参照ください。上記写真のようなさまざまなガイドブックも書店に並んでいます。


★誤解なきよう

フェイスブックに、「自分の地元のことを顧みず、他の地方に税金を納めるのはいかがなものか?ふるさとに帰りたくても帰れない人、愛着ももてない人だっている…」「自分の地元の税金の使われ方に不条理を感じないで、他の地方にというのは現実逃避では…」といったコメントが寄せられました。

どうか誤解なきように。
この「ふるさと納税」は、住民税に代わって納めるものではありません。自分の住んでいる地域に、前年の所得額に応じた住民税を納めるのは当然のことです。毎日使う道路や公園・集会所などの施設利用など、受益者負担という意味でも住民税は当然です。そして、納めた税金がどう使われているのかにも関心を持ち、不条理なことについては「NO」という、それは納税者として当然のこと、大切なことです。

この「ふるさと納税」は、あくまで任意の「寄付」です。もし自分の住んでいる地元をとても愛しているなら、住んでいる自治体に(住民税とは別に)寄付してもいいわけです。
寄付することで控除される税金は国税です。一方的に取られる税金(所得税)の一部が、寄付によって控除されて戻ってきてくれたら嬉しい、という意味です。

「節税にもなる」という表現がガイドブックの中でも目につきますが、その表現もちょっと語弊があるかもしれませんね。
たとえば1万円をある地域に「寄付」します。するとその地域の産物、たとえばカニであったり地酒であったりが「お礼」として送られてきます。決して1万円でそれらを「購入」したのではなく、あくまで「寄付」に対する「お礼」として。
税法上は1万円を寄付したことになりますから、その分が寄付金控除の対象となって還付されるのです。

ですから、自分の年収に応じて、寄付する金額と控除される金額を見て、さらにお礼として送られてくる商品の価値も考えると、一方的に所得税として「取られる税金」に比べて「お得」な感じになりませんか、ということです。
せっかくできた制度の仕組みを正しく理解したいですね。


コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

生まれた町に寄付しました

私も注目していましたが去年はじめて生まれた町に寄付(納税)しました。
小額でしたが4月にリンゴジュースとジャム各種が送られてきました^^とても美味しかったです。
その前に市の担当さんから私の入力ミスから電話が来たこともとても嬉しかったのでした。

Re: 生まれた町に寄付しました

あずえつ様

FBからようこそいらっしゃいました。
金額の多少にかかわらず、自分の意思で、ある自治体に寄付をするという発想で、遠隔であっても思い入れのある地域の人たちとつながれ、顔が見えるということが素晴らしいと思います。

じつは、「ふるさと納税」という制度がまだできていないことから、私は税金の納め方のひとつの考え方として、これに近い発想を提案していました。「★豊かさとは…?」のカテゴリーを少しさかのぼるとどこかにあるはずです。
プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

音楽寄りの話題、社会・時事に関する日常的なあれこれを徒然なるままに…
このすぐ下の「カテゴリ」から興味のあるテーマごとにクリックして覗いてみてください。
一部パスワードをご存じのメンバーの方のみ閲覧できるページを含みます。

カテゴリ
カウント開始 2011.1.14~
リンク
最新記事
最新コメント
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

月別アーカイブ
検索フォーム
QRコード
QR