大義なき解散総選挙にどう向き合うか?

11月19日(水)

永田町での噂が現実のものとなりました。あさって21日(金)に解散だそうです。

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11月18日夜、安倍首相は消費増税先送りと21日の衆議院解散を表明した
(写真:ロイター/アフロ)


安倍首相がAPECで中国を訪れていたのはまだ先週。「解散総選挙は考えていない」と言ったかと思えば翌日には「解散の日程は決めていない」に変わり、帰国した翌日には「21日に解散」と言う安倍首相。

消費増税を「先送り」しておいて「国民に信を問う」ことに何の意味があるのでしょう?国民の判断を仰いで、もし反対の声があるのなら「見直そう」ではないんです。単に今は増税しないけど先送りして次は確実にやると言っているのです。いまある「景気動向を判断して」という条件も取り払って。

そこまで勝手にレールを敷いておいて「信を問う」もないでしょう!そしてなぜこの時期に?

これまで国民の声も無視し、国会でも審議も尽くすことなく秘密保護法や憲法解釈変更による集団的自衛権などを密室で決め、数の原理で押し通してきた安倍政権。
国民に信を問わなくてはいけない場面はこれまでたくさんあったはずです。



●「大義なき解散」その心は?

「大義なき解散」といろいろ言われていますが、「延命のための仕切り直し解散」、つまり国民に信を問うというパフォーマンスを見せて「今なら勝てる、今のうち解散総選挙」という腹が見え見えです。

金融緩和をし、インフレ政策と大企業への優遇などで見かけの景気を上げるアベノミクスにはじめは賛同する人も多かったようです。株価の上昇も景気回復も、民主党政権時代にはできなかったことをやってのけたとしたり顔だった安倍首相。

しかし、働く個人には還元されない見かけだけの「景気」対策。特定秘密保護法・憲法解釈の変更による集団的自衛権・原発再稼働など、多くの国民の不安も反対も無視して密室で決め、自民・公明の数の原理で強引に通すやり方でさんざん勝手なことをやってくれました。
マスコミにも、天皇家にさえも安倍政権を批判させないように圧力をかけ、戦前のファシズムの再来かとも。多くの国民が危機感をいだき愛想をつかしてきたことでしょう。

このまま来年に持ち込めば、ますます人気が落ち、次の総選挙では下手をすればまたしても政権交代の可能性もある。しかし、いまの野党には勝ち目がないから、今のうちに解散総選挙をやってしまえば勝てる。そうすれば「国民の支持を得ている」という錦の御旗をもって大手を振って独裁政治を続けられる。しかも任期はそこから4年、ストップウォッチをゼロにリセットできる、という腹は見え見えではないでしょうか?

そんな自民党の延命のための「今のうち解散総選挙」に600~700億円もの金がかかると言われています。仮設住宅にお住まいの方たちの家を何軒建てることができるでしょうか?

本来4年間の任期をまっとうすれば向こう2年間は必要ないお金です。
任期をまっとうするとは、今のような独裁政治を突っ走れという意味ではありません。ちゃんと民意をくみ取り、国会での審議を十分に尽くし、民主的に物事を決め、「国民のための政治」をやるという前提です。

「(なんでも好き勝手に)決められる政治」をやりたい放題やってきて、自民党の延命のため政治的な駆け引きのために大金を費やす解散総選挙。しかもこの年末の忙しい時期に。

政治的空白はつくらないといいながらも、これから議員たちは選挙一色に目の色を変え、師走を迎える街は騒々しくなるでしょう。その間またしても「国民のための議論」も「復興のための議論」もストップするわけです。
3年前に「派遣村」が出来ましたが、大企業の都合で一方的に仕事を失い寮からも追い出された人たちが街にあふれ日比谷公園に集まりました。いまも路上で生活されている方の中には、不条理な社会の犠牲ともいえる人もいることでしょう。そういう人に、選挙カーの音声はどう聞こえるのでしょうか?

筋として、こんな「大義なき解散総選挙」に私は反対です!
でも、政治運営上は公正な手続きを経て行われる解散総選挙。選挙は選挙です。われわれ有権者はどう向き合ったらよいのでしょうか?


●「民主主義を取り戻す」選挙に!

もちろん私は野党の政治家ではありませんから闘う当事者にはなれません。でも一有権者として声を大にして言いたいことがあります。

それは、せっかく投げられたさじ、これを「民主主義を取り戻す」機会として少しでも生かせるかどうかです。沖縄の知事選の結果を見てください。一歩一歩民意を表していくしかないでしょう。

今後、自民党の思惑や政策論争、野党の動きなどが報道される機会も増えていくでしょう。でも競馬の予想屋のように「どっちが勝つか」という見方をしないように注意したいと私は思っています。

これまでの選挙のように「自民がだめなら民主か?やっぱり自民か?どっちが優勢か?」という予想屋のような見方で勝ち馬に一票の発想を捨てること。政治は競馬ではないのです!

みなが政治に無関心になって投票にも行かない。行ったとしてもそういう発想で勝ち馬に一票を投じるから、その時々の形勢によってどこかに人気が集中し、与党(+公明党)で過半数議席となり、数の原理でなんでも通ってしまうという民主主義の危機が起きているのです。数の力で「好き勝手に決められる政治」が民主主義を壊しているのです。

いまはたしかに野党に力はないし、連携もできていないでしょう。自民党・安倍政権をいくら批判しても、「ではそれに代わる政党・政治家がいるか?」と聞かれれば答えは残念ながら「NO」でしょう。

しかし、こういう時だからこそ、野党もしっかり理念を掲げて堂々と戦うべきです。
そして有権者も「政治には興味がない」ではなく「私たち社会の問題」として、選挙にはちゃんと行きましょう!

そして、勝ち馬に一票ではなく、それぞれの価値観で、たとえ今は小さな力でもここぞという野党に思い思いの一票を託しませんか。
そうして票の分散が起きて、自民・公明が過半数を割り込むようになれば、「(好き勝手に)決められる政治」は崩せるはずです。

まずそこが「民主主義を取り戻す第一歩」になるでしょう。今回の総選挙でそのような結果を出せなかったら、選挙にかかる600~700億というお金をドブに捨てるようなもの。
そればかりか、それこそまさに安倍政権の思うツボ。「ほらね、やっぱり国民は私を支持してるんですよ」を担保に、ますます独裁政治を許すことになるでしょう。

今回の選挙はいわば「民主主義を取り戻せるか?」にかかっていると私は思っています。

★注)…私は個人的に安倍氏を嫌いとか、自民党なんかに投票するななどと言う気はありません。
この状況下でもなおも自民党・安倍政権を支持される方がいてももちろんいいのです。民主主義ですから。どんな考えをもち、どこを支持しても、別に私はそれを理由に避けたり偏見を持ったりはしません。友達であればなおさら。
ただし、あくまで物事の本質をきちんと見極め、独自の判断で決めた結果であればの話ですが。



<PS>

●もし本当に「国民に信を問う」のなら、これまで勝手に決めた憲法解釈変更集団的自衛権秘密保護法も、少なくともまだ具体的に正式にスタートしたわけではないものに関しては、いったんここで白紙に戻して国民投票をすべきではないでしょうか?

●消費増税も、国会議員の定数の見直しや法外な議員報酬・政治献金など「政治とカネ」の問題をクリアにし、政治の在り方を根本的に問い、無駄な公共事業の見直しも徹底した上で、「それでも消費増税が必要かどうか?」の議論を1からやり直すべきでしょう。

●さらに、21日(金)の解散までに、国会での審議事項に上がっている法案(例の派遣法の改悪案など)は通そうという意向のようです。そこまで強行してから「国民に信を問う」のでしょうか?

●また現政権が「重要法案」と位置づける地方創生「まち・ひと・しごと」に関連する法案に関しては、具体的な施策がまだなにも出ていないように思うのですが(商品券を配るような話が突如出てきたようですが、結局のところ「ばらまき」でしょうか?)…?

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プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

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