2→5→1 の連続で12色の世界へ


ちょっとお洒落なズージャな音を求めて、昨年から学び始めたコード。
私もまだ「分かりかけ」のことながら、頭の整理の意味で書くコーナーです。

「2→5→1」。その最後の明るい和音をマイナーに変えて、そこからまた「2→5→1」。 これを6回繰り返すと、12色すべての響きの色変わりを体験できる!


こんな文章と下の図を見ただけで、何の話かお分かりですか…??


★2・5・1の連続

これだけ見て「そうそう、知ってるよ」という人、あるいは「お~、すっげぇ」と分かってしまった人は、この先を読まなくても結構です!(笑)
なんだかよくわからないけど、音(響き)に関する面白そうな話?、と思った人だけこの先をお読みください。



◆「2→5→1」とは

ハ長調の音階にある7つの音それぞれに3つの音を団子3兄弟のように重ねてできる7つの3和音。この図はもう何回も使っていますね。

1~7のコード2

この中で、1.ドミソ、4.ファラド、5.ソシレ という3つの和音は明るい3和音(長3和音)で、この3色だけでたいていの曲に簡単な伴奏をつけることができます。でもこれではズージャっぽい洒落た音にはなりません。

ジャズの世界では、2.レファラ(Dm)→5.ソシレ(G)→1.ドミソ(C)というコード進行が基本。
いわゆる「2→5→1」です。
D(ハ長調では2番目の音)から見てG(5番目の音)は5度下(=4度上)にあります。そしてGからCはさらに5度下(=4度上)にあります。 D→G→Cは2段階で5度下、5度下へ移動しているのです。

さらに「2→5→1」の前に「6」がついて、「1→6→2→5→1」という循環もよく用いられます。
「6」は主音「C」から3度下にある並行調の短調の和音「Am」です。明暗が移ろうようにC→Amへは移動しやすい関係です。そのAから5度下の「Dm」へ、また5度下の「G」へ、さらに5度下の「C」へと戻ってきます。5度下へと引っ張られる引力をうまく使ったコード進行と言えるでしょう。


◆「2→5→1」に合わせるテンション(右手の響き)

まずはハ長調での「2→5→1」、Dm→G→Cというコードの上にどんな音を重ねたらいいでしょう?
「Dm」=「レファラ」と思うのは当然ですが、これではお洒落ではありません。

左手で「D」の音を響かせ、右手では「レファラ」の真ん中の音(第3音・ファ)から上に「ファラドミ」という音をつかみます。

両手がふさがるとシャッターが切れないので、ヘマタイトでベース音を示します。
鍵盤はすべて白鍵でひとつ飛ばし。元の「レファラ」の上にth・th・11thの音がテンションとして重なった響きです。 Oh~、なかなかズージャないい響きです!

D_20140914190719eb0.jpg

次に「G」では、「ファラドミ」の「ド」(中指)を半音下げて「ファラシミ」
G.jpg

そして最後の「C」では全体を1音下げて「ミソラレ」
C_20140914190720ffe.jpg

音符で示すとこうなります。
Dm→G→C

このような「2→5→1」の流れを全てのキイで弾けるように…なんて無謀な課題がありましたっけ?
でも、ただひたすら半音ずつ上げて順番に12音すべてを制覇するよりも、なにか音楽的な流れがあった方がいいですね。たとえば…


◆「C」を「Cm」に変えて違うステージへ

さきほどのDm→G→C、最後に終結した明るい「ドミソ」。この真ん中の音を半音下げて「ドミ♭ソ」にすると響きが暗くなって「Cm」になります。

★下のド~ミが長3度・上のミ~ソが短3度で全体に明るい響きだった長3和音。逆に下のド~ミ♭が短3度・上のミ♭~ソが長3度になると全体が暗い響きの短3和音になります。明るい和音の真中の音が半音下がると暗い和音に早変わりします。

「C」から「Cm」に変わる右手のテンションコードは…
先ほどの「ミソラレ」の一番下の音を半音下げ、3番目のラを半音上げて「ミ♭・ソ・シ♭・レ」という響きにしてやります。

C→Cm 
 C
 ↓
 Cm
Cm.jpg 

先ほどハ長調でいちばん主役だった「ドミソ」が、まったく違う調の「2番目の響き」に色変わりしました。「Cm」を2番目にもつ調です。「Cm」の5度下には「F」、そしてその5度下には「B♭」。日本名では「変ロ長調」です。

ここでも「2→5→1」ができます。
「Cm」+「ミ♭・ソ・シ♭・レ」から、「F」+「ミ♭・ソ・ラ・レ」へ、そして「B♭」+「レ・ファ・ソ・ド」。

Cm→F→B♭ 

このように、「2→5→1」と循環させて最後の「1」の和音をマイナーに変え、それを「2」にもつ調に展開し…ということを6回くり返すと元の音に戻ってきます。面白いですね。
これが冒頭にご紹介した話だったのです。


★2・5・1の連続

D・G・C・F・B♭・E♭・A♭・D♭・G♭(=F♯)・B・E・A、そして再びDへ。7つの白鍵と5つの黒鍵、12音すべてを使って元の音に戻ってきます。
同じ原理を使ってどの音からはじめても同じことができます。


たとえばこんな曲で

12音すべてではありませんが、これをうまく活かしたジャズの名曲があります。
これも昨年度に教わった「Bluesette」という曲です。

Bluesette 印

オレンジの楕円で囲ってあるところがすべて「2→5→1」。「-」記号で書かれているのは「m(マイナー)」です。一部をあらためて書き起こしてみると…

Bluesette2 

2→5→1となっていない部分を見ても、5度の関係で成り立っている箇所は多くみられます。
5度の引力をうまく用いた響きの変化は、クラシックの楽曲の中でもじつに多彩に使われています。 

★追記

「2→5→1」とよく似た「ドッペルドミナント」という言い方もあります。

ある調で5番目の音を根音とする3和音を「ドミナント」といいます。たとえばハ長調では5番目の音「ソ」をベースとする「ソシレ」がドミナント。その「ソシレ」はト長調の主音をベースとする3和音(トニック)でもあり、ト長調のドミナントは5番目の音「レ」をベースとする「レファ♯ラ」。これが最初のハ長調から見るとドッペルドミナント(=2重のドミナント)です。
ハ長調で見ると、主音よりひとつ上の「レ」をベースとする3和音は「レファラ」という短3和音ですが、その真ん中を半音上げて明るい長3和音にしたもの、と見ることもできます。

「2→5→1」という呼び方はハ長調の中にある和音の番号(=ハ長調を構成する音でできる和音ばかり)ですから、2番目は「レファラ」=Dmです。
「D」か「Dm」かの違いはありますが、いずれも5度下へ5度下へと移る点では同じです。

参照→ ♪ 「ドッペルドミナント」


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プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

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