危険を放置 過去の教訓から学ばない国

7月15日(火)

東京電力が昨年8月に福島第1原発で行った大型がれきの撤去作業中に、放射性物質が飛散して20キロ以上離れた福島県南相馬市の水田を汚染した可能性がある、というニュースがきのう(7月14日)報じられました。

農水省はこの事実を福島県民にも国民にもただちに公表しなかったことについて、「原因は分からいとしか申し上げようがない」としていますが、「私どもとしては分からなかったんです。だから何もしませんでした。それがなにか問題でも…?」といった態度に見えます。

農水省 
7/14 「報道ステーション」より



「米以外の農産物に関しては?」という質問に対しては、目をぱちくりさせて首をかしげる始末。

農水省はたしかに原子力の専門家ではありません。原発のがれき撤去作業の影響だと直ちに断言することはできない(すべきでもない)でしょう。 でも、だから何もしないんですか?

農産物を管理する農水省としては、国の基準を超える放射性物質が確認されたんですから、速やかに関係省庁と連携して原因究明を依頼し、米以外の農産物についても早急に調べ、県民や農産物の消費者(=国民)に公表し、注意を呼びかけるのが本来の役割ではないでしょうか?

震災・原発事故から3年半ちかく。国も東電も重大なことをいち早く国民に知らせなくてはいけないということを教訓とすることなく、いまだ隠ぺい体質があるのでしょうか? 意図的に隠ぺいするつもりはなかったとしたら、あまりにも愚鈍なのでしょうか?



この話題をフェイスブックにアップしたところ、私のかねてからの知人で農業に詳しいある方(宮城県在住)からこんなコメントが寄せられました。

以下、放射性物質の話題からは離れますが、コメントくださったM氏としては大いに関連する問題で、私としても聞き捨てならない話題だったので、いただいたコメントを原文のままご紹介します。

M氏から寄せられたコメント(原文のまま)

ネオニコチノイド系農薬というミツバチの帰巣本能を阻害する薬(神経毒)があるのですが、ヨーロッパでは使用禁止になりました。因果関係ははっきりしないが極めて疑わしい・・・ということで「予防原則」を適用しました。あの中国でさえ使用制限が始まっています。ところが日本ではモンサントや住友化学の努力の甲斐?もあって、むしろ緩和の方向です。官僚のやることは、理解不能です。情報は誰よりも持っているにも拘わらず・・・。誰かのために恣意的に動く、もはや国民のために働く公僕ではないのです。



私はその農薬に関する知識はありませんでしたが、ちょっと検索してみたところ、こんな図表を見つけました。
ネオニコチノイド ★クリックすると大きな画像になります

国の対応に驚くとともに激しい怒りがこみ上げました。
まさに薬害エイズの血液製剤の時となんら変わってないじゃないですか!
まったく過去の教訓から何も学ばない国なんですね!

国は何も情報がなくて分からなかった(知り得なかった)わけじゃないのです。危険性があることは認識しているのです。でも「疑わしい」「危険がある」というだけで、まだ「科学的根拠がない」「因果関係は証明できない」状態。
そこで「安全が確認されるまで流通はストップさせよう」ではなく、「(因果関係が科学的に証明されていないから)現時点では規制できない」となるんですね、不思議なことに!

もし大切な人に何か新しいものを与える際に、はっきりとは分からないけど危険かもしれないものをどんどん与えるでしょうか? 安全が確認されるまでは使用を止め、販売も当然ながら規制すべきでしょう。
もし何かあった場合、危険を認識していながら、何も対策を取らなかった・公表すらしなかったことに対する責任が問われてもしかるべきだと私は思います(=なにもしなかった責任を問われる不作為犯)。

そればかりか、むしろ逆に規制緩和でどんどん販売を広めるのです。被害が拡大した時はもう遅いのです。

東日本大震災の時に政権の座にいた菅直人氏。彼の対応のまずさが民主党の支持率を下げる大きな要因となったとも言われますが、彼がかつて厚生大臣だった当時、薬害エイズ訴訟の原告たちに頭を下げ、初めて国の責任を認めて謝ったんですね。そこに関しては、私は彼を「人」として評価します。


危機管理が後手後手、命よりも企業利益が優先

放射性物質を含んだ米に関する農水省の対応もしかり、ネオニコチノイド系農薬の件もしかり、私がここで何を言いたいのかはもう充分お分かりでしょう。

菅直人氏が国の過失を認めた薬害エイズ訴訟の教訓もなにひとつ活かされることなく、国の体質は今もまったく変わっていないということです!

国も企業も、国民の命なんか大切じゃない、大切なのは企業の利益だということですね!

私がブログ内の「★豊かさとは」にもさんざん書いてきたように、「人の命よりも企業利益が優先される構造」はすでに根強くあり、そこから脱却できないということでしょうか?

まったくどいつもこいつも「経済」優先の化けものばかり!
科学的根拠が明確で「これはダメ」と指定されて禁止されない限り「規制はできません」、どんどん売って儲けなさいと。まさに脱法ハーブの業者を斡旋して上前をはねてるヤクザじゃないか!?
…すみません、表現がかなり過激になりました。



集団的自衛権も行使容認されようとしている今、武器の輸出も自由化され、武器の製造・輸出で業績を伸ばすことが予想される企業から、多額の献金が自民党に寄せられているといいます。
国(政権)もいったいどっちを向いて政治をしているのか、見方によっては死の商人を奨励しているようにさえ見えてきます。

武器輸出企業 ★クリックすると大きな画面になります


さらに驚くべきことにfacebookでも話題になってますが、こんな発言をした財界人も…

「そろそろどこかで戦争でも起きてくれないことには、日本経済も立ちゆかなくなってきますなあ。さすがに日本の国土でどんぱちやられたのではたまらないから、私はインドあたりで戦争が起きてくれれば、我が国としては一番有り難い展開になると思ってますよ。」
(安倍首相の私的諮問機関・安保法制懇のメンバー葛西敬之JR東海代表取締役名誉会長の10年以上前の発言)


そろそろ戦争でも起きてくれないと… ★クリックすると大きな画像になります

いずれにせよ、アベノミクスよりもっと以前から、国の官僚も財界人たちも、国民の味方ではないのですね。国民の命よりも企業の利益追求を優先させてきたことだけは明確です。

これも私がさんざん書いているように、政財分離(=政治と財界との癒着を断ち切ること)が必要ではないでしょうか?

 

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高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

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