集団的自衛権 ~私なりの総括~

7月13日(日)

今後あたらしい展開や認識によって考えが変わることが全くないとは言い切れないが、今の時点で私なりの想い・考えを整理しておきたい。


◆基本的に集団的自衛権には反対である!

日本が過去の戦争で犯してきた過ち、はらってきた犠牲を考えると、戦後の平和憲法(憲法第9条)は世界に誇れる平和憲法として守らなくてはならない。
日本が仮に他国からの侵略を受け、日本人の命と安全が危機にさらされることが明確な事態(政府が今回の閣議決定で想定したような事態)に対応するのであれば、個別的自衛権で充分である。


◆集団的自衛権がどうしても必要とされる場面については…?

国際協力という視点で、自衛隊を海外に派兵しなくてはならない事態において、これまでの憲法解釈では後方支援・平和的活動に限られていた。もしそのような場面において、海外にいる日本および同盟関係にある国が攻撃を受けた場合に、集団的自衛権でなければ武力行使が一切できないことになる。そのような状態のままでよいのか?

また、先の大戦で日本と同じく敗戦国となったドイツでも、20年ほど前に集団的自衛権を認めた。
わが国は68年間平和憲法を守ってきたが、時代の流れや他国との協力関係において、集団的自衛権が本当に必要ないかと問われれば、100%反対とは言い切れない面も否定はできない。
 
しかし、もし「集団的自衛権もある程度は必要である」という議論を展開するのであれば…


今回の閣議決定の性急かつ強引なやり方に「NO」である!

安倍首相としても、日本にいる日本人の命を守るためではなく、国際協力において自衛隊を今よりも広い範囲で活動できるようにしたい、というのが本音だろう。
自衛隊員が危険にさらされる可能性について質問されると「彼らは、いざという時にわが身の危険を顧みることなく日本を守るために働く覚悟ができている」と答えている。

つまり国民に対しては、「集団的自衛権は、国民の命が危険にさらされていることが明白である時に、必要最小限の武力行使ができ、国民を守るためのものだ」という説明を繰り返しているが、安倍氏の頭には自衛隊を海外に派兵して、特別な協力関係のある国のために戦えるようにする、ということが明白にあるように思えてならない。

ならば、そのあたりをきちんと国民にも明確に説明し、国民を巻き込んでの議論(せめて国民の代表の集まりである国会での議論)を徹底的にやるべきである。
それを、限られた期限を切って閣議決定で決めてしまおうというのは、あまりにも性急かつ強引すぎる。
つまり、もし仮に集団的自衛権の必要性を100%否定できないとしても、今回の閣議決定のやり方に対して「NO」である!


国内向け・海外向けで180度異なる安倍氏の言動に「NO」!

安倍氏のものごとの進め方、国民への説明のしかたに「NO」!
国民に対しては「日本人の命と安全が脅かされていることが明白な場合に」「必要最小限の武力行使によって」「国民の命を守るために」とくりかえしてきた。
なぜそれが集団的自衛権でなくてはならないのか、日本が戦争に参加することになるのではないか、という国民の不安・疑問への答えにはなっていない。

その一方で、閣議決定からわずか1週間、まだ日本の国会でも十分な説明を行っていないにもかかわらず、遊説先のオーストラリア議会で7月8日(日本時間7日午前)演説した。
「集団的自衛権」という用語そのものは使わなかったが、「新しい特別な関係」というフレーズを繰り返し、オーストラリアをいわば「準同盟国」に位置づけ、「今後より協力できることはしていく」とし、「オーストラリアと日本は『新たな特別な関係』へ、歴史的脱皮を遂げました」とまで述べたのである。

東京オリンピック招致をめぐって、福島の原発を「すべてコントロール下にある」と豪語したのと同様、国民への理解を得られるだけのことを何もしないで、海外にはいい顔をしようとする、その無責任な二枚舌に「NO」である!


安倍氏に絶対服従で何もいえない自民党の国会議員に対して「NO」!

今回の閣議決定で、集団的自衛権に反対の意を表明した自民党議員は村山誠一郎氏ただ一人だった。彼は閣議のメンバーであったが、最終的に閣議決定される当日まで反対の意思を表明した。 彼こそ議会制民主主義を理解し、ひとりの人間として理念を貫いた政治家といえる。

日本の議会制民主主義は、与党に所属している議員がすべて首相(党首)の意見に賛同しなくてはいけないなどというルールはないはず。
国会における法案審議をはじめとする決議においては、「賛成:〇〇票、反対:〇〇票」と表示が出る。このことから明らかなように、与党であれ野党であれ、審議への賛否はあくまで議員ひとりひとり(=国民の声を代表し、政治家としての理念をもった議員)に託されているはずである。

与党のメンバーで与党の方針に逆らって反対すると「造反」などと言われるが、それは本来おかしなこと。かつての自民党内には、必ずしも政府与党としての考えに100%従うのではなく、それぞれの意見をもち、トップの方針に異を唱える議員もいた。それでこそ本当の民主主義である。

今回、地方自治体(都道府県)の議会の中には、集団的自衛権の閣議決定に反対の決議案を出したところが200を超えた。その中では自民党の議員にも反対の意を唱えた議員が多数いた。
しかし国会内(衆参両議院)にいる自民党員のほとんどは、安倍氏に何ひとつ逆らうことができない。
自分が政党に在籍して政治生命を維持することが何よりも大切な、理念を捨てたサラリーマンに成り下がってしまっている。そのような今の国会議員の存在そのものに「NO」である!
 



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プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

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