割り箸の文化を残して

6月26日(木)


食べにくいプラスチック製の箸

かつてはレストラン、社員食堂などいたるところで割りばしが使われていましたが、自然保護運動が盛んになってからは割りばしに代わってプラスチック製の箸が主流になりました。

しかし、ラーメンやそば・うどんなどの麺類は、やはりプラスチックの箸では非常に食べづらく、私は割りばしを置いていない店では好きな麺類を注文することをためらうようになってしまいました。
麺類に限らず、丼ものの汁のしみ込んだご飯を先のとがったプラスチック製の箸でかき寄せることは非常に難しく、食べるのに大変苦労します。

出前もやっている昔ながらの蕎麦屋さんでは、「すみませんが割りばしをいただけますか」とお願いするとたいてい嫌な顔もされることなく出してくれます。やはりお店の人も、割りばしでなければ食べづらいことはよくわかってらっしゃるようですね。

140626_1214~01

プラスチック製の箸でも、先端にざらざらの滑り止めが刻まれているものや、適度な太さを考えて作られているものはまだいいのですが、上の写真左に写っているような先端のとがったつるつるした箸は本当に困ります。 


割りばしは自然環境に悪い?

森林で木材を育てる成長過程で、密集化する立木を間引くことを「間伐(かんばつ)」といい、そこで切り出された木材を「間伐材」といいます。

ch18-2.jpg

建築に用いるのはA材と呼ばれる太くてまっすぐの木材ですが、民芸品や合板、鉛筆や割りばしになるのはB材以下の間伐材で十分です。

間伐は、山の健康を維持し、よい木材を育てる上でも必要なことですが、間伐を行うにも、伐採した間伐材を山から運び出すにも手間と人件費がかかります。

全国どこでも、林業は非常に厳しい状況にあります。1本の木が建築材になるまで育てるには20年~30年という年月を要します。 なのに売り値の原価は1本せいぜい数万円。林業に従事する人たちの人件費、生活、採算性を考えたら林業は農業以上に厳しい産業といえるでしょう。

かくして後継者はいなくなり、輸入材に頼って国内の木材の需要そのものが衰退する。その一方、輸入材が大量に伐採されることによって地球の資源はどんどん失われ環境破壊が進む…

そんな中、せめて間伐材を有効に活用し、少しでも林業の現金収入にもつながるなら、日本の林業を守り支えることにもつながるのです。

「割りばしを使わないこと=自然環境を守ること」という認識は必ずしも正しくないのです。

<参考>

林野庁の公式ページ
http://www.rinya.maff.go.jp/j/kanbatu/suisin/

間伐材利用について
http://www.kokuyo.co.jp/csr/yui/kanbatsu/product.html


割りばしの文化を守ろう

それでも全国の食堂すべてが割りばしを大量消費したら、それこそ1日にどれだけの割りばしが1回限りで捨てられていくことになるでしょう?
そういう意味では、洗って何度でも使えるプラスチック製の箸が普及したことは決して無意味ではありません。

ただ、やはり麺類をはじめ日本の食文化にとって割りばしは欠かせないものだと思います。
食べづらいプラスチックの箸で丼ものを食べようとすると、具でご飯を集めて口にかきこんだり、麺類を「すくい箸」のような変な持ち方で食べるようになったり、うっかり麺を汁の中に落下させて隣の人の服を汚すこともあります。これは日本の箸の文化・食文化の崩壊です。

私は以前、社員食堂でどうしても麺類を食べたい時には、前もって買っておいた「マイ割りばし」をポケットに忍ばせて行ったこともあります(笑)。

提供する食事に応じて、割りばしの文化も大切に残してほしいと思います。 
むしろ、使用済みの割りばしをきれいに洗って、粉砕して別の用途に活用する、といったことを考えても良いのではないでしょうか?



 

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

初めまして。

私、HN ”てつ” と申します。67歳の爺です。

レディピアノさまの処で拝見し・・・
例の、確認承認番号の無意味さに いつも憤りを感じておりましたので
早速、取り外す手立てを試してみました。

多分、出来たモノと思います。  有難う御座いました。

音楽関係は・・・あまり得意では有りませんが
もっぱら歌謡曲(オールド)を口ずさむ程度です。

色々なジャンルの中から・・・
私でも、…と云うところが見つかり・・・
コメントをさせていただきます事をお許しください。

割り箸考・・・ご尤もだと思います。 
わが意を得たり!…の、感が有り嬉しくなりました。

宜しければ、今後も お邪魔させて戴ければ幸いです。

Re: 初めまして。

てつ様

コメントありがとうございます。レディスピアノさんのページからようこそ!
どうぞまたお気軽にご訪問いただいて、お気軽にコメント残して頂けたら幸いです。
プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

音楽寄りの話題、社会・時事に関する日常的なあれこれを徒然なるままに…
このすぐ下の「カテゴリ」から興味のあるテーマごとにクリックして覗いてみてください。
一部パスワードをご存じのメンバーの方のみ閲覧できるページを含みます。

カテゴリ
カウント開始 2011.1.14~
リンク
最新記事
最新コメント
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

月別アーカイブ
検索フォーム
QRコード
QR