韓国のフェリー沈没事故の本当の原因 ~決して対岸の火事ではない!~

5月9日(金)


韓国のフェリー沈没事故から早くも3週間以上が過ぎました。
犠牲となられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

このブログでは、この事故に関する話題にはこれまで触れてきませんでしたが、フェイスブックでは事故直後から次々と明らかになる事実に、「安全・人命よりも企業の利益が優先された結果だ!」と再三申し上げてきました。



家族ぐるみのお付き合いを15年以上してきた韓国の友人から、「船会社の問題や韓国政府の対応のまずさが次々と明らかになり、本当に恥ずかしく情けないです」とのメールをいただきました。それに対して私はすぐに次のように返したのです。

「たしかにあの船会社はひどすぎる。過積載、出港前の荷崩れ防止点検をしていない、虚偽の積載申告、船長は1年契約社員、避難訓練など安全対策の予算はほとんどとられていなかった…etc. 
つまり「安全よりも利益が優先」が根本にあったのではないか。
でもこれは決して韓国だけの問題ではない。決して“対岸の火事”とは言えないという思いで連日の報道を見ている。日本でもこれまでの大きな事故を振り返ると、必ずと言ってよいほど『安全・人命よりも、企業の利益が優先』という構造が浮き彫りになる。
そして政府の危機管理意識の欠如によって初動体制を誤り被害をさらに拡大させる。まさに原発事故にもそのまま当てはまる」…と。



蒸気機関車の時代から宇宙ロケット・電子機器まで人間の英知もめざましいですが、人間の欲望もまた際限がありません。

「経済」という言葉は、「経済的=お得ですよ」という日常会話からも分かる通り、いかにコストを抑えていかに利益を生むか、すなわち「いかに自分が儲けるか、自分が得をするか」というある意味とっても身勝手なニュアンスが少なからず含まれているように思います。

企業においては、いかにコストを削減し、効率化をすすめ、利益を上げるか?
それを追求するあまり、人の命・安全よりも企業の利益が優先される場面が必ず出てくるのです。
近年記憶に残る大きな事故のどれを見ても、また食品の偽装問題なども、その背景には必ずこの「経済の原則=安全・人命よりも企業の利益が優先」の構造あるといってもよいのではないでしょうか?

さらに企業の利益=国益ともなり、大企業の儲けに有利な政策が推し進められ、企業の利益のためならば原発も再稼働する、輸出だってする、武器だって輸出する…etc.
今の日本の姿そのものではないでしょうか?

私は声を大に言い続けます。
「企業利益最優先の『経済の原則』こそが人類の敵である!」と。

→ 
「豊かさの敵part2 脱経済のすすめ」
   (カテゴリー「★豊かさとは…?」)


ひとりひとりの危機管理意識

今回の事故でもっとも心が痛むのは、「その場を動かないで」という乗務員からの指示に素直にしたがい、沈没までの1時間半近い時間を不安と恐怖の中で過ごして亡くなられた高校生たちです。

船が90度近くまで傾き、管制センターからは「乗客の避難指示はすみやかに船長の判断で」と指示されていながら、避難指示は乗客らには伝えられないまま、船長はじめ船員らが真っ先に脱出していたという、あまりに常識では考えられない事実。

こんなことが現実に起こるということであれば、船舶・航空機・鉄道などあらゆる交通手段を利用する一般人も、決してマニアックになる必要はありませんが、ある程度の基本的な知識をもち、いざと言うときにはどう行動するのが安全かを多少は考えておかないといけないかもしれません。

身近なところではバスやタクシーの運転手さんが運転中に万一心臓発作などの急な事態で意識不明になった場合、乗客がどうやって少しでも安全に走っている車両を止めたらよいか…など。

ただし、こうしたきわめて異常な事例を「教訓」に、乗務員からの指示が出ているにもかかわらずそれを無視して乗客が勝手な行動に出たりパニックを起こすことを私はとても危惧します。

鉄道事故で、乗客がエアコックを開けて手動でドアを開けて線路に降り、そこに対向列車がやってきて大惨事に…という事故も過去にありました。乗務員からの指示があった場合にはそれに従って冷静に行動することが大原則なのです。

そうしたことも含めて、いつ何が起こるか分からない前提のもと、日ごろから身の回りのことにも多少は関心をもって自分なりに考えておくことも大切でしょう。


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プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

音楽寄りの話題、社会・時事に関する日常的なあれこれを徒然なるままに…
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