「風の電話ボックス」…東日本大震災から丸3年

2014年 3月11日 14:46 <予約投稿>


震災からちょうど丸3年ですね。

東北地方を震度7の揺れが襲ったこの時刻、まだ津波は到達していません。
2万人以上といわれる犠牲者の多くはまだ生きていました。

「大きな揺れだったね」と話しながら、離れた家族のことを気にかけ、身の回りの人を気づかい、それぞれに行動していたことでしょう。

亡くなられた方、大切な人を失い残された方…
そこで時間が止まってしまったままの方たちがどれほどいらっしゃるでしょう。

国の政策や東電への批判はここではやめておきましょう。

ただ、震災直後から「音楽の力」で何かできないか、チャリティに参加した一人として、集まったあの義捐金はどこでどう使われたんだろう…という思いは残ります。
→ 「全音楽界による音楽会(4月20日サントリーホール)」

お金だけの支援、口先だけの復興ではなく、本当の支援や心のケアがまだまだ必要です。
私たちひとりひとりが、決して「他人事(ひとごと)」として忘れ去ることなく、ちょっとした想像力をもって、どんな小さなことでも自分にできることを探せたら…



3年前の今ごろ、あなたは何をしていましたか?
この3年間、どんな人生だったでしょうか?

ちょうど3年前に小学校を卒業した上の娘(→ 「ランドセルを被災地へ」 )も、この春無事に中学を卒業して高校生になります。

生きている時間は忙しく、みな自分のことでいっぱいいっぱいになりがちです。
分かり合えない人たち、ストレスのたまることばかりです。違う立場を理解し合うことは本当に難しいですね。

震災に限らず、この数年のうちに大切な人を亡くされた方はいらっしゃいませんか?
もう一度会いたい、ちゃんとお礼を言いたい、謝りたい、せめてひとこと電話で声が聞けたら…


◆岩手県大槌(おおつち)町にある「風の電話ボックス」をご存じでしょうか?

震災の2か月前にいとこをがんで亡くされた佐々木さんが、電話線のつながっていない黒電話を置いた「心で話す電話ボックス」を自宅の敷地内につくりました。そして2か月後に東日本大震災が。
その後うわさを聞きつけて「心の電話」をかけに訪れる人たちが大勢いらっしゃるそうです。

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<東京新聞 2013年9月11日の記事>

東日本大震災で千二百人余の命が失われた岩手県大槌(おおつち)町の海を望む高台に、電話線がつながっていない電話ボックスがある。会えない相手に思いを伝える「風の電話」。震災から十一日で二年半がたつが、今日も誰かが風に乗せ、大切な人と心を通わせている。 (高橋貴仁)

白枠の電話ボックスに、ダイヤル式の黒電話が一台。黒電話の横には、「風の電話は心で話します」と記されている。ノートも備えられ、訪れた人が思いをつづっている。

「あの日から二カ月たったけど、母さんどこにいるの? 親孝行できずにごめんね。あいたいよ。絶対みつけて、お家に連れてくるからね」「貴方(あなた)の白髪がとにかく懐かしいです。私はこれからの生活に全力を出して貴方の娘を守って行きます」

受話器を手に静かに話し掛ける人や、泣き続ける人。訪れても、躊躇(ちゅうちょ)して電話ボックスに入れない人。いまも一人また一人と訪れる。

風の電話は、ガーデンデザイナー佐々木格(いたる)さん(68)の自宅の庭で、花に囲まれている。佐々木さんは震災前、いとこをがんで亡くした。悲しむ家族を癒やそうと、二〇一〇年冬、不要となって譲り受けた電話ボックスを庭に置いた。「暖かくなってから、周りに花を植えて完成させよう」。春の訪れを待っていたら、震災が起きた。

多くの命が奪われた。「遺族と亡くなった人の思いをつなぐことが必要と思った」。震災の混乱も収まらない一一年四月、急いで電話ボックスの周りに植栽した。

うわさは人づてに広まり、次第に人が訪れるようになった。「気丈にしている人でも、実際は心の中で泣いている人が多い。心情を吐露することで、少しでも苦しみから楽になってほしい」と佐々木さん。

風の電話を知った東京の出版社から、本の提供を受けた。これをきっかけに、庭に立てていたれんが造りの二階建ての小屋を図書館にすることを決めた。児童書や絵本を置き、「森の図書館」と名付けた。一二年四月に開館し、蔵書は六千冊に上るという。

佐々木さんは「本当の豊かさや、心の問題を考える時代にきている。風の電話や森の図書館は心のインフラだと思っています」と話している。


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3年経っても

被災地の方々の心の傷は、癒えるどころか ますます深くなっているのではないかと思う今日このごろです。
復興も進まないのにオリンピックへ人々の関心が移ってしまうなんて、あってはならないことですね。
風の電話のことは私も3月2日のブログに書きました。
YouTubeには雪景色の中の風の電話が出ています。
もう春は訪れているのでしょうか。

Re: 3年経っても

サイコさん

コメントありがとうございます。こちらの記事でしたね。
http://act018.blog17.fc2.com/blog-entry-3170.html
雪景色の中の「風の電話」、いっそう沁みますね。きのう夕方の番組でも「風の電話」が取り上げられていましたし、夜のNHKでは卒業するはずだった小学校の卒業証書をもらって涙する父親の姿も。
人の気持ち、痛みって、決して合理的に割り切れないもの。大切な人を思う気持ちは合理的な科学では割り切れないものがあります。その痛みを分からずに、お金や行政の手続きだけでは人は救われないでしょう。

貼り付けた東京新聞の記事の最後に佐々木さんの言葉が引用されていますが、「本当の豊かさや心の問題を考える時に来ている」ということじゃないかと思います。
プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

音楽寄りの話題、社会・時事に関する日常的なあれこれを徒然なるままに…
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