ちょっと不思議で怖い日本の童謡

グリム童話も、じつはとっても怖い話だと聞きますが、日本のわらべ歌(童謡)の中にもけっこう怖いものがあります。

1.「とうりゃんせ」

川越市にある三芳野(みよしの)神社があの歌に出てくる「天神様の細道」だと言われています。一度訪ねたことがありますが、あの参道を見ても「細道」のイメージとはちょっと違う印象だったのを覚えています。子どものころ歌を聴いて想像していたのは、もっと路地のような長く続く、薄暗い狭い道でした。

三芳野神社 
(三芳野神社 画像:ウィキペディアより)

そこには怖い監視の人(?)が立っていて、許しを得ないと通らせてもらえないのです。
「御用のないものは通しゃせぬ」と言われて、「この子の七つのお祝いにお札を納めにまいります」と「用事」があれば通れるけど、帰りはどう言って通るか?「家に帰る」では「用事」と言えないから通してもらえない、だから怖い?

…そう素直に解釈すればそれだけのことですが、大きくなるにつれて「行きはよいよい帰りは怖い」に、何か意味が含まれているのでは?と思えば思うほど不思議でちょっと怖くなるのです。
 
いくつか説があるようで、中には方言説も。
北関東~東北にかけて、「疲れた、しんどい」ことを「こわい」と言うので、行きは元気で楽だけど帰りは疲れていて辛い…という説。
私はそれはどうかと思います。何度も出てくる「~~じゃ」という文末はあまり東北の方言のようには思えませんし…

もうひとつは、神隠し説
子どもの鬼ごっこのような遊びで、最後に誰かひとりが捕まるというのがあったように思います(詳しいルールは覚えていませんが)。あの遊びと歌との関係は…?

七つのお祝いにお札を納めるのは、今でいう「七五三」、つまり子どもが無事7歳まで成長したことに感謝する意味が込められているようですが、「七」という数字は吉兆数、神秘数でもあり、「異界」へのキイとなる数字であるとも言われます。
生贄として子どもが連れ去られる「神隠し」と何か関係があるのでしょうか?神社に行くのは簡単だけど、無事に帰れるかどうか…??

考えすぎかもしれませんが、考えれば考えるほどなんとなく不気味さがこみ上げてきます。

その歌が、なぜ盲人用信号の音になっているのでしょうか?
盲人用信号が普及したのはいまからもう30年以上前。一方が「♪夕空晴れて~」の「故郷の空」で、もう一方がこの「♪とおりゃんせ~」になっている信号が全国的にも非常に多いのです。
視覚にハンディのある人を優しく導くなら、もっと別のいい曲があるのに、と前々から思ってきました。なぜ…?

★「天神様」については前にも書きましたが、菅原道真の怨霊を祀った神社です。
濡れ衣を着せられて九州に流された菅原道真が亡くなった年に、京都では落雷など天変地異があったそうです。道真の怨霊が天に昇って「雷神」になったのだと人々は恐れ、祀ったのが「天神さま」つまり天満宮です。
→ 「風神・雷神」
でも、天神様で神隠しなんていう話しがあるのでしょうか…?


2.「かごめかごめ」

これもちょっと不可思議で怖い歌です。

子どものころ、鳥の歌なのかと思ってましたが、考えてみたら「かもめ」じゃなくて「かごめ」です。
そもそも「かごめ」って何なんでしょう?
「かごの中の鳥はいついつ出やる」「夜明けの晩に、鶴と亀がすべった」ってどういう意味…?

ある解釈によれば、お腹に赤ちゃんのいる嫁を姑が明け方に呼び出し、崖から突き飛ばしたというお話し?それで「うしろの正面だ~れ?」…キャー! (背筋に冷たいものが)

私の通う学校でつい先日、邦楽関係の先生方がセッションをされました。
和太鼓・鼓・パーカッション・琵琶・十七弦・フルート・篠笛…と和洋折衷で「陰陽師」。いや「陰陽師」という演目ではなかったのですが、秩父の屋台囃子と「かごめかごめ」を取り入れた、ちょっと不可思議な世界で、「陰陽師の世界を暗示して」と曲目解説されていました。
なんでも、京の都で「かごめかごめ」の歌が流行ると、なぜか飢饉や不吉なことが起こるという言い伝えもあるとか…

ちなみに、トマトケチャップの「カゴメ」という社名は、この歌と何か関係があるのでしょうか?



幼いころから慣れ親しんてきた懐かしいわらべ歌ですが、ちょっと考えて疑問に思えば思うほど謎がわいてきます。
どなたか詳しくご存じの方がいらしたら、ぜひコメント欄にお願いします!

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No title

カゴメは籠目じゃないかと、勝手に思っています。
籠目の紋もありますし。

囲め囲め、籠の中の鳥は…ならば、意味が通じますね。

ずいずいずっころばしも、何となく怖い歌です。

Re: No title

ト音記号先生

予約投稿でアップされて早々にコメントいただいてたようで、ありがとうございます。

そうですね、「籠の目」や「囲め」ともたしかに思えるんですが、籠の中になにかを封印するんでしょうか?「夜明けの晩に、鶴と亀がすべった」とか「後ろの正面」とか、意味がどうつながるのか…?
「わらべ歌だから深い意味はない」と言われてしまえばそれまでなんですが、ではなぜわざわざそんな歌詞が出てきたんだろう…と。

「ずいずいずっころばし」もどういう意味なんでしょうね。
「ずいずいずっころばし 胡麻味噌ずい、茶壺に追われてとっぴんしゃん、抜けたらどんどこしょ、俵のネズミが米食ってちゅー、ちゅーちゅーちゅー、おっ母さんが呼んでもおっ父さんが呼んでも行きっこなしよ」
…う~ん、さっぱり分かりませんね~


こんばんは

日本のうたを弾こうと思う時、掘り下げてしまうと音楽会の趣旨から離れてしまい、選曲に悩むことがありました。
子守唄なども、純粋に子守りのためのうたもありますけど、子守りとして奉公に出された子供が家を恋しがって唄ううたもありますよね。
ならば、かごめかごめのような曲は、軽快にジャズバージョンではいかがでしょう~(^^♪

Re: こんばんは

レディピアノさま

コンサートお疲れ様でした。プログラムからすべてご自身で組み立てられ、自由がある分大変だったことでしょう。
日本人なら「日本の歌」ももっと積極的に取り入れたらいいのに、と常々思っていますが、わらべ歌ってちょっと考えると不思議な世界に誘い込まれるような…民俗学的にもなにか研究がなされているのでしょうか?
あと、メロディラインに関して言えば、どの歌も限られた音の数の中を行き来していますよね。
★ジャズバージョンの「かごめかごめ」、聴いてみたいですね!

No title

こんにちは。

とうりゃんせは、初めて聴いたとき、正直、怖~いと思いました。
メロディーから速く渡りなさい!とせかすように言われたように聴こえましたもの。
なぜ、あれを使うのでしょうね?

会社のカゴメは、籠目だと思います。
△が上向き・下向きで重なったようなマークが容器にあったような記憶があります・・・

鶴と亀がつべった(統べった)と、歌った記憶がありますが、
鶴と亀が滑った、なのですか?
プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

音楽寄りの話題、社会・時事に関する日常的なあれこれを徒然なるままに…
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