テンション・コード

◆ズージャな響き

ジャズっぽい音を求めて昨年夏ごろいくつか記事を書いてからだいぶ時間がたってしまいました。
ハ短調のメロディック・マイナー・スケール、直訳すると旋律的短音階について書いた記事がこちら。
→ 「ズージャな音(1)メロディック・マイナースケール」

また、簡単なメロディラインにコードをつけてみる。そのコードもⅠ・Ⅳ・Ⅴといったありきたりの和音だけでなく、ちょっとお洒落なコードを使ってみる…讃美歌をちょっとしたクリスマスソングに変えてみる「リハーモナイズ」について昨年12月に書きました。
→ 「リハーモナイズ(Ⅰ・Ⅳ・Ⅴからの脱却)」


そろそろやってみたくなるのがアドリブのスケール。基本的なコード(ベースとなる和音)と、それに合うスケール(右手が自由に転がるように奏でるジャズっぽい音の並び)についてちょっと考えてみたいと思います。

やや理論書風に書いてみると…
「ドミナントコードの上に乗せるテンションの理論的な根拠」となるわけですが、こんな文章を読んでも何のことかさっぱりではないでしょうか?(笑)

ドミナントコード(=単純に「和音」と考えましょう)の代表として「ドミソ」、その上に7番目の音を加えた「ドミソシ♭」という有名な「C7」の和音を考えます。

この安定したコードの響きの上に、ちょっとズージャな音を転がして乗っけてみたい場合、クラシック的な常識の世界に生きてきた私のような人間にとっては「え!?」と思うような意外な音を乗っけるのです。それを「テンション」といいます。
「テンション上がるな~」、いやいや、そのテンションじゃなくて…(笑)

ジャズの世界で言う「テンション」とは、もともと「隣同士のぶつかった音で、緊張感を高める音」というような意味です。古典的な見方からすれば「不協和音」の一種と言ってもいいでしょう。すぐ隣にぶつけられたら「え!?」と思うような音でも、1オクターブ上に乗っけると案外面白いズージャな響きになる…それが「テンション」です。

でも、ただやみくもに隣の音をぶつければよいのではなく、どんな場面でどんな音を乗っけたらズージャないい響きになるのか…?そこにはちょっとした理論があるのです。

前置きはこれぐらいにして、今回は「オルタードスケール」について見てみます。


オルタードスケール(alterd schale)とは?

これもテンションコードの一種と考えます。分かりやすくハ長調で考えると、「ドレミファソラシ」というのが基本の音階ですね。 この主音「ド」以外のすべての音に「♭」を付けて半音下げたものがこちら。
オルタードスケール1 

この中で「ミ♭=レ♯」、「ファ♭=ミ」、「ソ♭=ファ♯」です。異名同音、つまり同じ音ですから、同じ音階を違う表記で表してみると…

オルタードスケール1b 

このちょっと奇妙な音階を、「ドミソシ♭」というドミナントコードを左手で響かせた上に右手で乗っけてみるとどうでしょう?


オルタードスケール2


「Oh!これぞまさにズージャな響き!」「でもなんでこんな不思議な音が調和して聞こえるの?」
このオルタードスケールの1~7番目の音はどういう音なのかをあらためて見てみると…

1.「ド」…「C7」の根音
2.「レ♭」…♭9th
3.「レ♯」…♯9th
4.「ミ」…「C7」の第3音
5.「ファ♯」…♯11th
6.「ラ♭」…♭13th
7.「シ♭」…「C7」の第7音

なるほど~、7・9・11といった根音から上に奇数番目にある音、そこにも♯と♭があるわけですが、1オクターブ下でみたらベースとなる音とことごとく隣同士でぶつかっています。でもこういう音が上に重なることでズージャな響きになるんですね~

でもこれはあくまで「理論」であって、これを仮に「なるほど~」と分かってもそれはそれだけのこと。あるコードに合うちょっとお洒落なスケールをアドリブで弾けるようになったわけではありません。そこが問題なんです。

私自身、ジャズには長年憧れてきて、深夜のラジオではクラシックを聴くよりも落ち着いてくつろげるのがジャズでしたが、どうしたらああいう音がピアノで奏でられるのか、さっぱり分かりませんでした。

昨年の春から学校に通ってジャズ理論についても学びはじめて間もなく10か月。ようやく私なりにほんの少し分かりかけてきたあたりを、次回からまた「覚書ノート」に整理してみたいと思います。




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プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

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