ミニミニ博物館

1月27日(月)


丸ごと1両作るのは大変ですが、交通博物館よろしく頭の部分だけを作ってマグネットでホワイトボードや冷蔵庫にペタン!

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★以下、画像はすべてクリックすると大きな画面でご覧になれます。

今回作成したのは、国鉄最後で最大の客車(特急)用の蒸気機関車、C62型(=画像左上。スケールはすべて1/80)。

動輪の直径175センチ、ボイラーの直径192センチ。木曽川の鉄橋で時速129キロという蒸気機関車としての最速記録を出した機関車(17号機)です。

私が子どもの頃、「つばめ」や「はと」のヘッドマークをつけたC62を絵本で見ていて、小学校6年の春に初めて買ったお宝がこのC62(カツミのダイヤモンドシリーズという比較的安価な製品)でした。 
 

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高校生のころ前面(煙室扉)を開閉できるパーツと交換したため、もともと製品についていたダイキャスト製のパーツは、現在こんな形で私の「鉄道記念公園」に保存されています。
 
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■前面(煙室扉)・ボイラー・ランボード

上の写真にある煉瓦の壁についた状態のままシリコンで型取り。
80分の1の模型ですから、薄い銅板を直径24ミリに丸め、型取ったシリコンに差し込んだ状態でプロキャスト(ウレタン樹脂)を流し込みます。

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まずは煙突をはんだ付け。C62はボイラーが大きいため煙突は非常に低いです。今回この煙突パーツをヤフーオークションで入手したのが作成のきっかけでした。

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手元にあった左右の除煙板(デフレクター)はD51用(?)でやや小ぶり(後にC62用をあらたに調達)。
シリンダーボックス(=右画面の右上)も、他機から型取りしたものを流用しようかと思いましたが、やはり小さいのでC62専用のものに(後述)。C62がいかに大きな機関車であるかが改めて分かります。
その他、ランボード等はすべて真鍮板+網目板による自作です。


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踏み板・ボイラー・除煙板・シリンダーボックスなどを現物合わせで調整しつつはんだ付け。除煙板はランボードに垂直にはんだ付けしておき、ボイラーと組んだ後にボイラーにドリルで穴をあけて支持棒(左右の上部に各2本)を水平になるよう取り付け。

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連結器の閂(かんぬき)を引抜くための「解放てこ」は、片側2か所の取り付け座(1ミリ幅の真鍮)をはんだ付けしてから90度ひねり、0.5ミリ真鍮線を穴に通して水平を見ながらもう片側の取り付け座もはんだ付けして90度ひねります。真鍮線を4か所の穴に通し、中央部が連結器上にコの字に出ている部分は最後に折り曲げます。うまく加工できるとちゃんと動きます。


シリンダーボックス

前述のとおり別機から型取りしたシリンダーボックスでは小さいため、C62用のシリンダーボックス側面(真鍮プレス)を調達。

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車体幅に合わせて左右側面に合うシリンダーボックス前面をまずは型紙で寸法出しし、真鍮板から切り出します。シリンダー尻棒は省略し、ブレーキシリンダーの頭部、電車の防護無線アンテナを流用してシリンダーらしくします。


ディティール

踏み板の傾斜部分にステップ・連結器の解放テコ・除煙板の手すり・ヘッドライト・テールライトなど細かいパーツを組立ての工程に合わせて取り付け、蒸機らしい顔になってきました。

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プロキャスト流し込みによる煙室前面も、単なる「出っぱり」だった手すり・ハンドルを削り落とし、ざらざらの表面をなるべくきれいに整え、手すり・ハンドルを新たに加えて加工。

工作のヒント
はんだ付けは熱伝導を考えて、大きなもの(面積の広いもの)から順につけていきます。細かいものを先にはんだ付けしてから組み立てたくなる場合もありますが、せっかくつけた細かい部品が後の組み立ての際に溶けて泣くに泣けず…ということも。低温はんだというものもあるようですが、強度の点で私は好みません。どうしても細かい部品を先にはんだ付けしたい場合は、濡らしたティッシュを当てたり治具に挟むなどして熱の伝わりを抑え、手早く作業します。


マグネット

基本の形ができたところで、マグネットの埋め込み。

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やや強力なマグネットを厚紙にエポキシでしっかり接着し、縫い針2本をブリッジにして、本体を水平に固定し、マネットの上面だけが顔を出すようにした状態でプロキャストを静かに流し込みます。

ナンバープレート「48」

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単品のナンバーはないので、汽車会社の37~49号機までのナンバー(珊瑚模型)を購入。
残りは行きつけの模型屋さんに寄贈して役立ててもらおうと思います。


前輪

C62の前輪(先台車)は2軸で、シリンダーボックスをまたぐ形でついています。
今回は真鍮板をL字に曲げて1軸だけ固定したものを“見せかけ”でつけました。
 

完成!
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C62は昭和23~24年にかけて合計49両製造されました。東海道線の「つばめ」「はと」、常磐・東北線の「ゆうづる」など特急列車の先頭に華々しく立っていましたが、東海道線や常磐線が全線電化されてからは、山陽線・呉線・函館本線などで余生を過ごしました。

現在京都の梅小路に動態保存されている2号機は、除煙板にツバメのマークが残っているところから『スワローエンジェル機』と称され、晩年は北海道・函館本線で急行「ニセコ」の先頭に立ちました。
スワローエンジェル2号機

ラストナンバーひとつ前の48号機は、常磐線の特急「ゆうづる」の先頭に立つなど活躍したのち、瀬戸内の呉線で晩年を過ごしました。
ゆうづる ゆうづる2

また48号機は『銀河鉄道999』のモデルにもなっています。
銀鉄999



★以前「蒸気機関車の動輪配置」という記事中でもご紹介しましたが…

除煙板=デフレクターとは?

走る時にボイラー前面に受ける風をこの板ではね返すことで、煙突から出る煙を上に飛ばす役割をもつ。
小型の機関車ではあまり問題ないが、ボイラーが太くなりスピードも出るようになった大きな機関車では前面に当たる空気の流れは深刻で、いったんボイラー外に飛ばされた空気が、空気の薄くなったボイラー周りにまとわりつくような流れが起こる。
この空気の流れに乗って煙がボイラーにまとわりつき運転席を直撃することになる。
徐煙板1
「蒸気機関車メカニズム図鑑」(グランプリ出版)より

大型の蒸気機関車ではボイラー左右に、板の前から2/3の位置に煙突が来るように除煙板(デフレクター)が立っている。デフレクター、略して「デフ」などとも呼ぶ。



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プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

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