「1812」という機関車?

12月30日(火)


だいぶ前に書きかけていた記事をリライトしました。
鉄道ジョークといいますか、音楽ジョークといいますか、なんとも分類不能などうでもいい記事です。

もし、「1812」という機関車がいたら…?
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1812号

「1812」というプレートを見て、音楽のお好きな方はきっと笑っていただけるでしょう。
そうです、チャイコフスキーの荘厳序曲「1812年」!
ナポレオン戦争をモチーフに、ロシアをたたえる祝典の曲としてチャイコフスキーが書いた曲ですね。

演奏時間は15分程度ですが、オーケストラは大きな編成で、打楽器になんと「大砲」が登場します。 この曲に関するエピソードはこちらの記事をご参照ください。
→ 
特殊楽器「和大砲」


さて話しを機関車に戻しましょう。

時は明治。主にイギリスから多くの蒸気機関車が輸入され、国鉄になってから形式番号が振られた機関車の中に「1800型」という機関車がいました。
イギリスのダブス社製で、日本には9両が輸入されました。国鉄時代に1801~1809までのナンバーが施されましたが、その後改造されて「1850型」となったため、「1812」という機関車は残念ながら存在しません。

1800型 1800型

このタイプの機関車、鉄道ファンならずともどこかで目にしていませんか?

踏切注意

そう、踏切注意の標識です。いまは電車のデザインのものも多くなりましたが、かなり伝統的にこの汽車マークの標識は使われています。厳密に1800型ではなさそうですが、動輪が3つの古典蒸気です。「きかんしゃ やえもん」にも似てますよね。

機関車の後ろにテンダー(炭水車)を率いていない小型の機関車で、運転席の前方・ボイラー両脇の四角い箱は水タンク。機関車トーマスのようなタンク式機関車です。


◆顔ぺったん

この1800型の前頭部(煙室)のパーツを入手したので、機関車全体を作るのは大変ですが、せめて「顔」の部分だけでも…
ランボード(床板)・エンドビームなどを真鍮板から切り出し、こんな形に組んで「1812」というプレートをつけてみました。裏からプラキャストを流し込む際にマグネットを埋め込み、ホワイトボードにペタン!

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★クリックすると大きな画面になります

煙突がなんとなく「大砲」っぽく見えてきたりして… (笑)

でも、やっぱり1両ちゃんと作りたい!


架空の 1812号機

珊瑚模型からいろんな古典蒸気のキット・バリエーションが出ていますが、1800型はなく、1850型をベースにしました。パーツを眺めながらあれこれ思考をめぐらし、ちょこちょこと制作を進めること10か月ほど…



下回り 動輪・フレーム
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床板(ランボード)
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両サイドの1ミリ角は完成した時にけっこう目立つので、前後のカーブ部分も含めて丁寧に…

上回り

キャブ・石炭庫など後部のボックス状の部分を水平・垂直に注意して組み、両サイドの水タンク、ついでボイラーの順に組んでいきます。 
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古典機の運転室は窓・出入り口が大きいため中がよく見えます。小型モーターのおかげで、いかにも模型っぽい大きなモーターが室内を占領することなくスペースも空いているので、簡単ながら機関室内も…
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空制(=ブレーキに圧縮空気を使用)化された機関車には、コンプレッサ(=蒸気タービンを回して圧縮空気をつくる)・冷却管・エアタンク(圧縮空気を溜めておくところ)などが施されています。

1850空制a
コンプレッサの前方には空気を吸い込む缶のようなフィルターがつき、タービンを回したあとの蒸気を排気する管が煙突のうしろに並行して伸びています。コンプレッサでつくられた圧縮空気は冷却管へ。水タンクの脇で何度も折り返して冷やされて機関車の左右のエアタンクへと分配されます。

小さな機関車にもこれらの機器類をたくさんつけて、いかにも「働く機械」という感じにするのもいいですが、今回は空制化される前の
シンプルな古典機の原型イメージでまとめることにします。

仮組み
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ボイラーと煙室。煙室は床板に密接し、ボイラーは床から少し浮いた状態でキャブ・水タンクと密接しますので、仮組した状態でボイラーのみをキャブ側にハンダ付けしておきます。
煙室とボイラーにまたがる手すりが水平になるよう、留め具だけをハンダ付しておきます。
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連結器
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顔ぺったんではイギリスの古典機らしく、牽引はフック式、押すときは左右のバッファーという姿にしましたが、本機は他の車両とも連結できるよう、国鉄型の自動連結器にしました。


塗装

私がまだ幼いころには、この時代の蒸気機関車の一部がまだ操車場の入れ替え作業で活躍していました。全体が黒く、煤にまみれた野武士のような雄姿もいいものです。

ただ今回はせっかくの「1812」ですから、ナポレオン風に…?
とはいっても、ナポレオンの時代にはまだ蒸気機関車はありません。
ブリティッシュ風のカラーリングで、博物館か保存鉄道のように美しく仕上げてみました。

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その他
ところどころ真鍮の磨き出しのパーツは塗装の後で取り付けています。
丸窓は、セル板に瞬間接着剤を外側から流して固定したものを切り抜いて塗装後に機関室内に埋め込みました。
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石炭はこのような形で別に作って差し込みます。
キャブ内の石炭取り出し口にも注目。
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この記事の最初の写真の後ろに写っているのは、2012年秋~2013年年明けにかけて製作した「B6」というタイプの機関車。これも明治時代にイギリスから輸入されたタイプで、完全な手作りです。
製作記・機関車の紹介はこちら…
→ 
「B6タイプ機関車 ついに完成

この記事の中に、下まわり・上まわりそれぞれの手作り奮闘記にも飛べるように、リンクを貼り付けてあります。ご興味のある方は暇つぶしにご笑覧くださいませ。


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プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

音楽寄りの話題、社会・時事に関する日常的なあれこれを徒然なるままに…
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