豊かさの敵part4 ~しがらみを越えて~

10月7日(月) <予約投稿>


小泉元首相が「脱原発」を力説

最近のニュースによれば、小泉元首相が全国各地の講演で「福島の原発事故を見れば、原発ゼロを目指すべきことは明らか」と力説しているようです。

「現役の首相を退いて久しい小泉さんが、なんで今さら?」という見方や、「首相を辞めて今になってやっと『まともなこと』を言っていますね~」などと冷ややかなコメントを残したワイドショーのコメンテーターもいらした。

また「自民党政権のいま、現役の総理に直接助言もできる立場にありながら、わざわざ全国を回って国民に直接訴えかけているのか?
…もしかして、いま国民に受けのよさそうなことをアピールして再び政権の座を狙っているのか…?」という見方もあるようです。

しかし、私はちょっと違う見方をしています。マスコミも言えないことではないでしょうか?

それは、現役の首相を退いて、政財界のしがらみから開放され、ようやく『人』として『当たり前のこと』がちゃんと言えるようになった、ということではないかと。  


◆「しがらみ政権」の長~い歴史 
 

かつて自民党政権時代、消費税値上げについて「逆さまにしても鼻血も出なくなるまで行政改革を徹底的にやる。それをやらずに消費税の引き上げなんか論ずるべきではない」と猛反発していた菅直人氏。
しかし民主党が政権をとって鳩山氏の後任で首相になって間もなく、「消費税の引き上げもやむを得ない」、「かつての自民党案も視野に入れて」…などと発言。

それも総選挙を前に国会内がピリピリしているタイミングにぽろりと発言したため、民主党内からも猛反発を受けました。記憶にある方も多いのではないでしょうか?

しかし発言のタイミングはともかく、「消費税値上げも止むを得ない」という路線を明確にしたことは政財界からは評価されました。

このように、いちいち例をあげたらキリがありませんが、どこが政権をとっても、誰が首相になっても、結局は国民のためではなく、政財界にとって都合のよい政策へと傾いていく現実を、これまで嫌というほど見せられてきたとは思いませんか?



リーマンショックを受けて円高ドル安が進み、デフレが進む中で、政府が莫大な予算をつぎ込んで「市場介入」をしました。
円やドル・株の取引といったいわばマネーゲームのギャンブルに、政府が巨額の公費をつぎ込むのです。1回の市場介入に注ぎ込まれる公費はトータルで10兆円規模とも言われています。

私はブログに「焼け石に高い水」と書きました。
しかし、自動車産業や家電などの大手メーカー、および経団連は、政府の市場介入を高く評価しました。円高が一時的にストップしたかに見えたのはわずか数日でしたが。


つまり、国民の命や生活よりも、大企業の利益が常に優先されるのです。
かつてのカネミ油や水俣病などの公害裁判でも、薬害エイズを生んだ緑十字も、最近の例では脱線事故で多くの犠牲を出したJR西日本も、そして原発事故の東電も…

つねに与党政権は国民の命や生活よりも企業の味方で、企業の利益を守ることを最優先するのです。
打ち出される政策はことごとく、政界・財界にとって都合のよいもので、国民にとっては「敵」と言わざるを得ないものばかり。

これは何党が政権を取っても、誰が首相になっても、結局そのバックに経団連など企業寄りの大きな力=財界がある限り変わらないでしょう。

個々の政治家のかかげる政治理念・リーダーシップ・お人柄・話し方などから受ける印象といったことに関係なく、政治の表舞台に立つ人は“財界のマリオネット”となってしまうのが現実なのでしょうか…?
国民の敵、豊かさの敵、人類の敵は、政治家個人よりもむしろそのバックにある財界じゃないかと…


小泉元首相は国民に何を訴えようとしているのか?

小泉元首相を個人的に好きか嫌いかは別です。かつての小泉首相氏も「改革だ」「民間にできることは民間にやらせる」と国民受けのいいキャッチフレーズを掲げながら、真っ先にやったことは「郵政の民営化」でしたね。
その狙いは、郵便貯金という巨大な貯金箱を開放することにあり、背後にはアメリカの強い意向もあったはずです。

その小泉氏が、ようやく重いしがらみから抜け出した今、ようやく国民の目・人類の目から「まともなこと」が言える立場になったのでしょう。

そして冒頭でも触れたとおり、現役の総理に直接助言もできる立場にありながら、全国を回って国民に直接訴えかけているのか? 

「誰が見ても明らかな真実をちゃんと見ようよ」、「政府の作ろうとしている流れに対して、国民がしっかり『NO』と言わなきゃ変わらないんだよ!」
というメッセージを国民に直接投げかけているような…私にはどうもそんな気がしてなりません。

いま国民がもっとも憎むべき相手は、国民の命を犠牲にしてでも利益を優先する企業体とその集合体である財界ではないかと…

そして国民ひとりひとりは、今後どういう価値観をもって、どんな生き方に変えていかなくてはいけないのでしょうか…?

→ 「豊かさの敵Part3 脱・経済のすすめ(2)」 (9月24日投稿)を参照



コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

No title

私の意見としては、小泉さんの動きが単なる人気取りだったとしても、それは多いに活用して原発推進派の基盤をトコトン揺さぶるべきだと思います。…まあどこまで影響力があるのかはわかりませんが。 ともあれ、日本が未来に向かって進む上で一番の障害である自民党内でのこういった意見は軽んじてはならないし、逆に乗せられ過ぎてもいけない…と感じます。 脱原発を主要な指針にして活動する議員さん方や団体は、こういう動きを戦略的に利用し共闘する必要があります。
プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

音楽寄りの話題、社会・時事に関する日常的なあれこれを徒然なるままに…
このすぐ下の「カテゴリ」から興味のあるテーマごとにクリックして覗いてみてください。
一部パスワードをご存じのメンバーの方のみ閲覧できるページを含みます。

カテゴリ
カウント開始 2011.1.14~
リンク
最新記事
最新コメント
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

月別アーカイブ
検索フォーム
QRコード
QR