秘密保護法案、その本質とは?

10月5日(土)

9月18日に「秘密保護法案って何?」という記事を書きました。

政府が何をもって「秘密」とするのか、定義づけが曖昧なままこの法案を通すことは、国民の「知る権利」を侵すばかりか、憲法で保証されている「表現の自由」への統制にもつながりかねない、という危機感について書きました。

きょうから朝日新聞の社会面で「私はこう見る」という特集がはじまりました。
その第一回は、尖閣諸島付近で中国の船が日本の巡視艇に体当たりしてきた画像を「流出」させた元海上保安官の一色正春氏の声です。

秘密保護法案 ★クリックすると大きな画像でご覧になれます


一色氏は2010年11月に、巡視艇の共用パソコンに保存されていた衝突映像を自分のUSBメモリーに移し、神戸市内のネットカフェから「sengoku38」の名前で動画サイトに投稿しました。
国家公務員法の守秘義務違反容疑で書類送検された一色氏は停職1年の処分を受け、依願退職。東京地検は不起訴(起訴猶予)処分としました。

しかし問題の映像はしばらくの間、海上保安庁の職員であれば誰でも閲覧できる状態で、「秘密でも何でもなかった」とする見解もあります。

一色氏は言います。
「あの時、日本は『(中国側がぶつかってきた』証拠がある』と言い張るばかりで映像を公開しなかった。その結果、国民は日本と中国のどちらに責任があるのか分からなくなった。恣意的に隠した政府の姿勢は許されるのか。あの映像を見て、国民に考えてもらいたかったんです」と。

中国船が日本の巡視艇に体当たりしてくる映像は、国家にとって国民に伏せるべき重要な「秘密」なのでしょうか?

一色氏の行為は、最近の低レベルの犯罪とは異なり、決して私腹を肥やすためでもなく、一時の悪ふざけで動画を投稿したのでもなく、政府の「隠蔽」をわが身を犠牲にして国民に問いかけた、と見ることはできないでしょうか?



9月に書いた私の記事では、私の周りでもまだこの辺りの問題の本質を必ずしもよく理解されていなくて、「個人情報の保護」と混同されている方もいらしたので、そのあたりからまず書きました。
→ 「秘密保護法案とは?」

政府がこの秋にも成立させようとしてる「秘密保護法」案への本質的な問題は、「国家が何をもって『秘密』と定めるのか?」というところにあります。肝心の「秘密」の定義が曖昧なのです。

福島第一原発の放射能漏れの情報もそうですが、大企業や政府にとって都合の悪い情報、国民に知られたくない情報が国家によって「秘密」とされ隠蔽され、それを漏らした公務員が今までより重い刑で罰せられるようになるとしたら、国民が事実を正しく知る権利はいったいどうなってしまうのでしょうか?

戦時中と同じように、国家によって国民の命にも関わる重大な情報が隠蔽され、情報が統制される危険性にもつながります。これは国民にとって由々しき問題です。
 

一方、今回の法案とはまったく別の話ですが、個人情報の保護はいかがでしょうか?
銀行・警察・学校・医療機関など、社会的な信頼の上に成り立っているはずの機関から個人情報が外部に漏れた場合、情報を意図的にせよ過失にせよ流出させた者は今以上に厳しく罰せられるべきだと思うのですが…
今回の法案を見ても、政府は国民の味方ではないことがはっきりと伺えますね。

ものごとの本質を見る目をお持ちの皆さん、どうお考えでしょうか?


コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

No title

秘密保護法は邪悪
平成の治安維持法
弾圧立法
秘密保護法の了承や提出は無理がある
プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

音楽寄りの話題、社会・時事に関する日常的なあれこれを徒然なるままに…
このすぐ下の「カテゴリ」から興味のあるテーマごとにクリックして覗いてみてください。
一部パスワードをご存じのメンバーの方のみ閲覧できるページを含みます。

カテゴリ
カウント開始 2011.1.14~
リンク
最新記事
最新コメント
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

月別アーカイブ
検索フォーム
QRコード
QR