虫とり少年の目で…

9月15日(日)

◆かつての虫とり少年が見たもの

草むらからコオロギの声が聞こえる季節になると、子どものころ遊んだ空き地を思い出します。
その空き地がつぶされてビルが建設される時、とても寂しく思ったものです。
道路が舗装される時も、川がコンクリート舗装される時も、ブルドーザーの音とともに生き物たちの住む場所が奪われていくのが悲しかったです。

私が小学校1年生のときに、東京オリンピックが開催されました。
私の父は転勤族だったので、夏休みや冬休みに東京の祖母の家に遊びにきましたが、まさに「3丁目に夕陽」の世界から、来るたびにどんどん東京の街が変化していきました。

オリンピックに向けてだけではなく、さまざまな生活向上のため、人々の新たな欲望を産み出しそれに応えるために、産業経済はどんどん成長していきました。


2020東京オリンピックフィーバーに思う

2020年の東京オリンピックが決まったことが嬉しくないわけじゃありません。スポーツの感動を否定しているわけじゃありません。IOCでプレゼンされた選手ほか皆さんのスピーチも素晴らしかった!日本人のプレゼン力にも拍手です。

ただ、7年後をにらんで、すでに「経済効果」を期待した動きが出始めています。
4年に一度の世界行事が1都市に来るとなれば、競技場や選手村の整備、道路・交通網の整備・宿泊設備・各種サービス…etc.莫大な経済効果があることは確かでしょう。
「風が吹けばおけ屋が儲かる」という経済の格言(?)もありますからね。

競技場を作ったり新たな道路や鉄道路線を整備するには7年という時間は決して長くはありません。でも、各種サービス業やチケットのことなど、はっきり申し上げて今からフィーバーしすぎでしょう。

さらに輪をかけて、オリンピック景気で儲かりそうな人(企業・業界)を探り当てて株を買う人が増えて株価は軒並み上昇。
でも見かけの数字での景気は上がっても、われわれ個人の生活はどうなのでしょうか…?



オリンピック景気は消費税増税への序曲

見かけの数字での景気がよくなれば、それを担保に消費税増税にも追い風となるでしょう。
でも、そもそも消費税は大企業に有利で弱いものには厳しい逆進性があることは平成元年の消費税スタート時から言われてきたこと。私も「豊かさとは?」のカテゴリー内でもさんざん指摘してきました。→  「続・発想の転換へ! 弱者に優しくない平等」

しかし、そうした消費税の問題点の改善や税制そのものの改革は一向になされないまま、税率を引き上げる議論ばかりが進みます。政権が変わってもそこだけは変わりませんでした。

「社会福祉や医療をささえるためにも国が大量の借金を抱えたままでは破綻する、消費税値上げもやむを得ない」という理解ある世論もありますが、今回の消費税増税では「一般国民から吸い上げられる8兆円、その中から大企業に振舞われるのが5兆円」という試算もあるようです。



商業第一主義、大企業中心の「経済」の原理のかげで

子供のころ観た W.ディズニーの世界でも、日本むかし話の世界でも、金儲けの欲望に走り、動物の命や子供の心を踏みにじる人間たちは「悪魔の商人」のように映りました。

ところが大きくなり、いざ自分の就職を考える段階になると、より利益の大きい将来性のある大きな会社を目指したくなるのは人情でしょう。
さらに最近は、自分の会社の本業としての仕事以外にも、株式投資などマネーゲームに走る人たちも。

目先の利益を予想して、自分の金儲けだけ考えて、やれ景気だ、投資だ、セミナーだと私のところにもさまざまなお誘いをいただきますが、私はまったく興味がありません。というより嫌悪感を覚えます。私がどうして毎朝電車で無表情に日経新聞を眺めている人たちを好きになれないのか?

「経済」という言葉は、いかにも真面目に社会の動きを見極める学問のように捉えられますが、究極的には「いかに低いコストで、効率よく利益を上げるか」という論理であり、突きつめれば「自分さえよければいい」という価値観へと通じているように思います。

一方…

放射能漏れに対して真っ先にやらなくてはいけないことは?
●被災地のためにもっと必要なことは?
●(たとえ儲からなくても)人として大切なことは? 
     …etc.

こうした大切なことが、「経済(=金儲け)の原理」によって切り捨てられる場面が最近本当に多くあるように思います。

東電福島第一原発から垂れ流される放射能汚染水が一向に止められないことも、企業が嘘をつく体質も、本来国民の命を守るべき国さえも大企業の味方であることも… 

「経済の原理」そのものが、人類にとって本当に大切なものを見失わせているのではないか…とさえ。
そんな思いを先日つづったブログ記事が、このひとつ前の
「豊かさの敵 ~脱・経済のすすめ~」です。
この記事のすぐひとつ前(下)にありますが、カテゴリーとしては「豊かさとは…?」の分類です。


◆少年の目を社会に向けて!


Facebookでこのような記事をシェアすると、ある程度のみなさんからのご賛同を頂き、私のような価値観を持った方たちも世の中にはいらっしゃるんだな、と安心します。 

国の指導者に期待するばかりでなく、しっかりと監視の目を閉ざすことなく、怒るべきところはちゃんと怒り、発信していくこと。

国会議員にはリコール制度がありませんが、地方自治体の長や議会は、選挙前に公約していたことを破ったり国民の利益に反することをやった場合、過半数の投票で「リコール」することができるんです。
政治家たちが何をやっても「そういう人を選んでしまったのは我々だから…」なんて大人しいことを言っていてはいけません。まともな声に見て見ぬふりをして通り過ぎないこと。
それらは民主主義の危機です。その程度の民意だから政治家たちにとってやりたい放題になってしまうんです。

ひとりひとり、心ある人たちが民意を高めなかったら世の中は決して良くなりません。
Wディズニーや日本むかし話を見て育ったかつての虫とり少年の目で、「人」としてごく当たり前の疑問を、世の中の大きな流れに流されることなくこれからも綴っていこうと思っています。

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

音楽寄りの話題、社会・時事に関する日常的なあれこれを徒然なるままに…
このすぐ下の「カテゴリ」から興味のあるテーマごとにクリックして覗いてみてください。
一部パスワードをご存じのメンバーの方のみ閲覧できるページを含みます。

カテゴリ
カウント開始 2011.1.14~
リンク
最新記事
最新コメント
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

月別アーカイブ
検索フォーム
QRコード
QR