「ズージャな音」(1)メロディックマイナースケール

ズージャ、そうです、jazzです!

ピアノには幼いころから親しんで(やらされて?)きましたが、楽譜を見ないと弾けなかった時代が長く、簡単な曲にアドリブで伴奏をつけるにも、Ⅰ「ドミソ」・Ⅳ「ドファラ」・Ⅴ「シレソ」の一つ覚え。そこに「7」を加えるとちょっぴりお洒落な音になりますが、ムードピアノに毛の生えた程度…

一方、カウンターで美味しい洋酒をいただきながら聴く、ベース・ピアノ・ドラムスの奏でる素晴らしいズージャの世界!「どうやったらあんな洒落た音が即興で出せるんだろう…??」

そんな私が、この春から学び始めたのが音楽療法学科の中の「ジャズ・コード入門」。素晴らしい先生に出会いました!

いや~注ぎ込まれることが多すぎて頭がパンク状態ですが、じつにおもろい!面白い!interesting!exciting!目からうろこ、バッハはやはり音楽の父だった(…なに訳わかんないことほざいてるんだか…笑)

毎週の授業&レッスンについていくためには、毎日2~3時間はピアノに向かって戯れていたいところです。とにかく鍵盤と戯れて「ズージャな音」に慣れること、遊ぶこと。でもなかなかその時間がとれないのが悲しい現実です。

休日に家族が出かけて静かな空き時間を狙って、また仕事帰りに早めに学校に着いたときや休講のときにレッスン室を借りて…
ちょっとした時間を見つけて、ピアノと戯れる時間がこんなに楽しかったとは!

<Cマイナーコードをつかむ練習>

P7052462.jpg

マイナースケール

たとえば「Cm(Cマイナー)」というコードを見ると、左手は「ド」の音のところに行き、「ド」をオクターブでとらえるか、「ドミ♭ソ」という和音をつかもうとします。でもこれでは「ズージャな響き」にはなってくれません。当たり前ですね(笑)

上の写真は「Cm」のコードを掴んでいるところですが、「ミ♭ソシレ」、なぜか「ド」は外してます。

まだ教わったばかりですが、ひとつ覚えた法則があります。
「ドミ♭ソ」の暗い和音の一番上の「ソ」、つまりベース音から5度上に注目。「ソシレ」という明るい3和音を一緒に弾くのです。
「え!?」…これが不思議と合うんです!やってみてください。
Oh!けっこうズージャな響きが自分の手から出てるじゃありませんか!

<Cマイナースケール>
マイナースケールC

そして「ド」から始まる短音階のスケールを弾いてみます。「ドレミ♭ファソ…」、ミに♭がつきますから、当然ながら暗い響きですね。
問題は上半分。先ほど弾いた明るい「ソシレ」に誘われるメロディは「ソラシドレ」、こっちは明るい響きです。

これがメロディックマイナースケール、直訳すると「旋律的短音階」です。
自然的短音階では「ラ」と「シ」に♭がつきますが、旋律的短音階(上昇時)には「ラ」も「シ」もナチュラルとなって半音上がります。でもなぜそうなるのかを理論的に考えたことはありませんでしたが、なるほど~!目から魚の目、じゃなくてウロコ!

下段の右に「ミ♭ソシレ」と書きました。「ソシレ」の下に「ミ♭」、これはCマイナーには欠かせない音ですね。先ほどの写真で押さえてたのはこの和音で、これがちょっとした“ミソ”なんです。「ミソ知れ」って…?

え~っと、この原理はどの高さのマイナースケールも同じです。たとえば「ファ」から始めると…

<Fマイナースケール>
マイナースケールF 

「ファラ♭ド」という暗い和音の5度上に、「ドミソ」という明るい和音がのっかります。

ジャズPの先生は色彩豊かなジャズの音色を、それこそ魔法を自由に操るように奏でてくださるのですが、初心者の私にはちんぷんかんぷんなこともしばしば。
「ちょっと待って下さい!今の音、何をどう変えたんですか?魔法の使い方をまず1つずつ覚えたいんですが…」と失礼ながら止めて教えていただいたたのがこの魔法。
まずはこの原理で、12の音全てのマイナーコードを体で覚えることを夏休みの課題にしてみます、はい。


<ちょっと調べてみました>

テンション

ジャズで、基本となるコードの上に重なる音のことを「テンション」と言うそうですね。
いや~、テンションが上がるな~
いやいや、そっちのテンションじゃなくて、ジャズの世界で「テンション」とは、もともと「不協和音」を意味する言葉だったらしいのです。
主音からはじまる7つのダイアトニックの中で、協和する1・3・5・7の音以外、つまり2番目「レ」・4番目「ファ」・6番目「ラ」のことを意味したようです。

「ドミソシ」というC7の上にさらに9番目の「レ」、11番目の「ファ」…と右手で重ねるとズージャないい響きになりましたが、1オクターブ下げてみると「レ」は2番目、「ファ」は4番目の音、つまり「テンション」なんですね。

もともと「不協和音」なんだけど、9・11・13…として上に重ねることによって、ズージャな響きとなってテンションを上げてくれる音たち…そんな風に私は理解しました。


4種類の「7(セブン)」

基本になる音、先ほどの「ドミソ」のベースになっている「ド」から数えて「7」つめの音「シ」が重なるわけですが、問題はその重なり方です。

7(セブン)にも4種類あることをあらためて…
4つのセブン

下が明るい「ドミソ」という3和音の上に「シ♭」が乗っかるのがふつうの「C7(セブン)
明るい3和音というのは、下の「ド」から長3度上の「ミ」、そこから短3度上の「ソ」ですね。その明るい3和音の上に、ソから短3度上の「シ♭」が乗っかったもの。これがふつうの「C7(セブン) 」。
上の「シ♭」が半音上がって「シ」になったのが「Cメジャーセブン」。「C△7」と表記します。

次に右の2つは、下の3和音の中間音が半音下がって「ミ♭」になった暗い単3和音Cm(Cマイナー)。その上に「シ♭」が乗っかったのが「Cマイナーセブン」。記号では「Cm7」または「C_7」と表記します。
そして上の「シ♭」が半音上がって「シ」になったのが、「Cマイナーメジャーセブン(C_maj7)」。下がマイナーで上がメジャーという組み合わせです。セブンはこの4種類です。

あれ?、そういえば「ウルトラセブン」がいないですね~!?

♪「セブン、セブン、セブン(♪ドミソシ♭~)、セブン、セブン、セブン(♪ドミソシ♭~)」。

「ドミソド」だと「ド」が主役のハ長調ですが、上に「シ♭」が乗った瞬間、ヘ長調の属7の響きに聞こえ、「ド」より5度下にある「ファ」が主役に変わります。
F調で「♪はるかな星が~(♪ファラドミ、ファラドミ~)」→B♭で「♪はるかな星が~(♪シレファラ、シレファラ~)→E♭で…
これを「ウルトラセブン」といいます(…あまりまじめに信じないように!)


◆「ドミソ」の仲間たち

とっても有名な和音「ドミソ」。それをちょっと変形させるといろんな仲間たちが生まれます。
先ほど中間の「ミ」を半音下げると暗い響きのマイナー(=短3和音)になりましたね。

明るい「ドミソ」の「ド」~「ミ」の間には黒鍵が2つ入って長3度、「ミ」~「ソ」は間に黒鍵が1つしか入らない短3度。長い3度の上に短い3度が重なると全体では明るい響きになります。
中間の音が半音下がると、下が短い3度、上が長い3度となり全体では暗い響きになります。中間の音が低くなると暗い響きになるので要注意…これは今までにも何度も書いてますね。

ここでは上下の「ド」と「ソ」をちょこっといじってみると、Oh!ズージャな響きには欠かせない音ができます。

ドミソの変形

もともとの「ド」と「ソ」は完全5度ですが、その間隔をちょっと広げたり縮めたりするのです。下の「ド」を半音上げて減5度の響きになったのが「C♯ディミニッシュ(C♯dim)」。
上の「ソ」を半音上げて増5度の響きになったのが「オーギュメント」。

CのコードからFに移るときに一瞬オーギュメント「ドミソ♯」を、またCからひとつ上のDmに移る時に一瞬「C♯ dim」を入れると、ちょっとお洒落になりますね。これを使わなきゃ人生半分ぐらい損してる気分になります




ディミニッシュ7とハーフディミッシュ7

ディミニッシュの上に「7」を入れたものが「ディミニッシュ7」ですが、「ハーフディミニッシュ7」というのもあります。

「ドミソ」の「ド」が半音上がった「C♯ dim」だとちょっと分かりづらいので、「ド」をベースとした「C dim」で見てみます。

<ディミニッシュとハーフディミニッシュ>
ディミニッシュとハーフディミニッシュ

ディミニッシュのスケールは、全音(図では「2」と表記)、半音(「1」)が1つおきに重なってできていることがわかります。その中から「ドミ♭ソ♭ラ」という4音を拾ったのが「C dim」。

それに対して、上が「シ♭」になったのがハーフディミニッシュ
「デミニッシュdiminish」とは「半音短く」という意味。下は短くなっているけど上は短くなっていないという意味で「ハーフディミニッシュ」、記号では「CФ」。


う~ん、このあたりになってくるとけっこう複雑ですね!
dimの場合、一番下のベース音より半音下の音をもとにした3和音が基本だから…なんて頭で考えてるヒマはないんですね。まあ、焦らずに焦らずに… 

半年後とか1年後にジャズピアニストとしてのデビューを目指してるわけではなく、歌謡曲や童謡、シャンソンやバラードなどの簡単な曲(メロディは知ってるスローな曲)にアドリブで伴奏を付ける時に、ちょっとズージャなお洒落な響きが使えたらいいな~、というのが私の当面の目標ですから…

なおこのテーマに関してはまた書くかもしれませんが、学校や先生の知的財産権を侵害しない程度に、学んだばかりのことを自分なりに整理するサブノートのつもりで…


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わたしもjazzあこがれてます

わたしもjazz ベースが憧れなのですが、どうしても身体がDTSD、I-VI-V-I になってしまい、あのおしゃれなランニング感から遠い世界に行ってしまいます(涙)
連載、楽しみです。
ディミニッシュ系はベートーベンが、テンションはマーラーやブルックナーの晩年(調性が危うくなった頃)に頻出するんですが、jazz出身(もしくは両方出来る)方がこの辺の曲を意外とすんなり好まれるのは、なにか共通性があるからなのかも知れません。

Re: わたしもjazzあこがれてます

Tacobassoさま

土曜日の早朝にさっそくご覧頂けてのコメント、ありがとうございます!
Tさんもジャズへの憧れをお持ちだったんですね!
われわれのようにアマチュアながらもクラシック畑に長年いながら、ジャズに憧れてる人もけっこういらっしゃるのではないか、と。
もともとジャズの世界に生きてきた方からすれば、「セブン」だの「ディミニッシュ」だの「今さら何言ってんの?」かも知れませんが…(笑)

300年ほどの音楽の歴史をひとくくりに「クラシック」と呼ぶのなら、それこそバッハからバーンスタイン、ガーシュインまで…。ジャズ的な要素の入ったものもけっこうありますよね。
ショパンやラフマニノフの響きがちょっとジャズにも通じるかも、と思うのは当然ですが、ベースの音の動きなどに関してはバッハにあらためて「Oh!」と思うところもありますね。

楽譜(書かれた音符)だけにしがみつくのではなく、音楽の流れ、それを受けて体が乗ってくる感情など、ジャズ的な感覚や理論を理解しておくのも決して悪くないですよね。

来週の二戸・福島公演にはご一緒できますか?
もし車中や食事どきに時間があったら色々とお話ししたいです。

No title

なぜマイナー和音は悲しい音か?

ミュージカル平衡状態の理論は、前の仮説とは対照的に、音楽を直接感情を説明していませんでした。その代わりに、それはリスナーの処理がで識別呼び起こすどの望んでいます。

メジャーコードは、私たちが一般的にメッセージを表示して識別するものであり、「私がしたいです! "マイナーコードを聞いての経験をメッセージに伝え比較することができ、誰かが言うとき、「これ以上の。」誰かが言葉「これ以上」ゆっくりと静かに言っていた場合theywere、迅速かつ大声でそれを叫ぶかのに対し、彼らは、悲しいことの印象を作成し、彼らは、猛烈に出くわすことになります。そのため、この区別はマイナーコードの感情的な文字に適用されます。マイナーなハーモニーはより速く繰り返され、より大きな音量で、その悲しい性質が突然怒りになっているように見える場合。

それはアウトラインシステムを構築し、音楽のハーモニーの感情的な性質を説明するように音楽平衡の理論は、この原則を適用します。詳細についてはミュージカル平衡の理論をグーグルことができます。

ベルントWillimek
プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

音楽寄りの話題、社会・時事に関する日常的なあれこれを徒然なるままに…
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