「音楽も安全第一で」

5月23日(木)

平日は原則17時半~18時に退勤して、19時から2こま受講。仕事帰りの学校通いにも少し慣れてきたようです。

早朝出勤の時などはさすがにちょっと辛いですが、真っすぐ帰宅しても「疲れたな~」で過ぎる時間は同じ。むしろ音楽・学校は別腹? 
音楽に頭を切り替えるといいリフレッシュにもなってくれるようで、今のところ体力的にも大丈夫のようです。きのうは学校の後で飲みにも行ってしまいました。
 


きのうはMT(ミュージック・セラピー)オーケストラの演習で、課題曲は「サウンド・オブ・ミュージック」と「タンホイザー」行進曲。
それぞれの国で生まれたその音楽の「色」を考え、難しい箇所は弾けなくても(吹けなくても)いいから、気持ちを合わせるアンサンブルを、というのが基本です。平日の仕事帰りにオーケストラの練習ができるなんて、ちょっと贅沢でしょ!

そして今日・木曜日は座学で「音楽医学・神経学」と「小児医学概論」。新年度の講義からすでに何回かが過ぎ、およそどういう分野のことを勉強していくのかがなんとなく見えてきました。


●「音楽医学・神経学」

耳の構造と聴神経~大脳側頭部の働きについて学んでいます。
水の中で生命が誕生してから陸に上がり、空気の振動で音を聞くようになってできてきた複雑な耳の構造。
外耳~中耳までは空気中を伝わる音を鼓膜~耳小骨で伝え、そこから先はリンパ液で満たされた内耳(蝸牛)で音を感じ、電気信号に変えて脳へ…

ベートーヴェンは鼓膜の振動から蝸牛に音を伝える機能に異常が発生したため空気を伝わってくる音は聞こえなくなってしまいましたが、「タクトを口にくわえてピアノに押し当てて音を聞いていた」そうですね。今なら整形外科の技術で聴力を回復できたかも…

また、音を単に振動として脳に伝えるだけでなく、信号を受け取った脳が言語中枢と結びついて音楽を受け止める…つくづく生命体って不思議なものですね。

1個の受精卵がどんどん分裂を繰り返すうちに、ある細胞は骨になり、ある細胞は神経になり、ある細胞は脳細胞になり…それぞれが決められた働きを果たすようになっていく。
本当によくできていると思います。胎児は進化の過程をすべてたどると言われますが、そこには「発生学」というまたまた奥の深い世界があるんですね。


●「小児医学」

きょうは誤飲・誤嚥(ごえん)、外傷など乳幼児を取り巻く危険とその応急処置について。
小さな子どもは、一瞬目を離したうちに何をするか分かりません。リチウム(ボタン)電池を飲み込んでしまう事故が最近増えているそうですね。胃袋に入ればまだしも、食道の粘膜にひっかかってしまうと、粘膜を溶かして食道を破ってしまう危険もあるとか。おもちゃやリモコンなどに使われる小型で便利なリチウム電池の思わぬ危険を知りました。

その他、いまは小さな子供を連れて親同士が居酒屋へ行くことも多くなりました。ノンアルコールのジュースを頼んだつもりが間違って酎ハイがきてしまい、それを子どもが飲んでしまったり…
またペットボトルに消毒薬を入れておいたら、お茶と間違えて飲んでしまったり…

そんな具体的事例について勉強した後、出された小レポート(←毎回あります)。
きょうのテーマは、
「子供の音楽活動における危険性と安全対策について、思いつくことを5つあげよ」でした。

「音楽活動における危険」と言われると、つい関係ないくだらないことがたくさん浮かんできたりもしますが(笑)、しばし真面目に、私なりに思いついたことは…

●ピアノに頭をぶつけたり蓋で手を挟んだり…
→ピアノや大型楽器の近くで遊ばせない

●ピアノ運搬台車をリフトアップ(ピアノの3本足は宙に浮いた状態)のままにしてバランスを崩したり、大太鼓などのキャスターのストッパーがかかっていなかったり…
→楽器は安全に正しくセッティングする

●大きなシンバルを足の上に落としたり、スタンド類や譜面台の高さ調節ネジに指をはさんだり…
→子どもの体型に合ったサイズの楽器を選び、子どもの身長に合わせてセッティングする

●めずらしい打楽器などを本来の奏法以外の扱い方で遊んだり投げたり落としたり、指を挟んだり…
→とくに打楽器など、めずらしい楽器をたくさん並べて勝手に触らせない

●いきなり難曲に挑み、無理な激しい練習をして筋肉痛・肉離れ・腱鞘炎に…
→力量に合った曲と楽器を選び、段階を踏んで練習を重ねる

いちおう5つ並べてみましたが、皆さんなら他にどんなことを思いつくでしょうか?


さてお待たせ、ブレイクタイムです!

これって、大人でもちょっとそそっかしい、好奇心旺盛で精神年齢の幼いどこかの打楽器奏者なんかにもそのまま当てはまるかもしれませんね。


<演奏中は危険がいっぱい!>

●大型楽器のストッパーをかけ忘れて演奏中につい興奮したはずみに、ひな段から楽器を転げ落としてドンガラガッチャ~ん!

●舞台最上段から反響板の隙間に落下!突然消えた打楽器奏者!

●演奏に関係ないものを小物台に置いていて、持ち替えの時に袖がひっかかってガチャン!

●いきおい余ってバチが手から離れ、オケメンバーを直撃!(←ばちが当たった?)


<どんな楽器にも思わぬ危険が潜んでいる!>

●チェロを膝に乗せてギターのようにつま弾いてバッハの無伴奏ソナタなんかを弾いてふざけていて、となりの人の脇腹をエンドピンで突き刺して全治3週間の怪我を負わせた!

●金管楽器のマウスピースにねじ込んだ舌が抜けなくなった!(←何やってたんだ!?)

●シンバルを膝の上に乗せたまま居眠りしていたら低温やけどをした!(←そもそもなんでシンバルが加熱されてたんだ?)

●トロンボーン演奏中に勢い余って、スライドが前列の木管楽器奏者の後頭部を直撃。頭蓋骨骨折および脳挫傷にて意識不明の重体!

●木管のリードをうっかり吸い込んで飲み込んでしまって…(←吹いてる最中に爆笑でもしたのか?)

●バイオリンの弓をあやまって目に突き刺し、角膜損傷で失明!


<外傷ばかりとは限りません…>

●ある特定の作曲家の晩年の作品ばかり練習していたら、うつ病・精神疾患に…
→いろんな作品と幅広くバランスよく付き合いましょうね!

●激しい曲にとりつかれて闘争心がわき、さらに激しい曲を求めていくうちに、性格が凶暴に…


最後に、事故が起こるメカニズムとして「ハインリッヒの法則」というのがありますね。
鉄道や航空機事故などでもよく引き合いに出される話ですが、

「ひとつの大きな事故の背景には、29の小さな事故が存在していて、その背景にはさらに300回のなんらかの異常(ヒヤリ・ハット)が存在する」というのです。

演奏中のさまざまな事故にも思い当たる節はないでしょうか?

●うっかり ♯ や♭を見落として間抜けな音を出してしまった
●rit.で遅くすべき所で、うっかり同じテンポのまま突っ込んでしまった
●accel.でテンポを巻くべきところで、つい前のテンポから抜け出せなかった
●急激に小さな音に落とすべきところで、f のまま突っ込んでしまった
●指揮棒が「1、2~」で止まっているのに、待ちきれずに「3」拍目の音を出してしまった
●主役のメロディを聞かずに、つい一人興奮して勝手に刻みのテンポが速くなってしまった

毎回の練習にそんな「ヒヤリ」「ハット」が300回もあったらそれこそ大変ですね(笑)。
いや、それはもはや「ヒヤリ」「ハット」のレベルではなく、立派な「事故」です!

その事故の背景には、音として気づかれるまでには至ってないにせよ、「聞いた指示も3小節弾くと忘れる」とか、「楽器を手にすると理性が失われて別人格になる」といったさまざまな前兆現状(?)が既にあったはずです。

ふだんの練習の緊張感、自分との闘い、楽器やその曲との付き合い方、ひいては前日の飲み過ぎ、毎日の食生活なども含めて要チェック、心してかかりましょう!

あと、

●「あれ?リピート(繰り返し)したんだっけ?、まだやってなかったよな…」
と同じところをうっかり3度も繰り返しそうになったら、認知症の疑いがないか病院に行って検査してもらいましょう。

でも、ボケ防止とリハビリのためにも、決して音楽活動をやめてはいけません!
周りの音楽仲間たちの暖かい支援の眼差しも大切ですね。


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これはなさそう

まともなチェロ弾きは、脚をしまってから楽器を膝に載せるでしょうが、そうでない人もいるかも知れない。
バイオリンに限らず弓を目には、あり得る事故。

と思いました。でも、

> トロンボーン演奏中に勢い余って、スライドが前列の木管楽器奏者の後頭部を直撃。頭蓋骨骨折および脳挫傷にて意識不明の重体!

これは.... 起きるとしたら、よほど整備が悪くてスライドが滑らない楽器だろうな、と思いました。

(絵文字を入れようとしましたが、変換されませんね。
[腟究–‡絖—:v-12] [腟究–‡絖—:v-8] 私の環境では、[] で囲われた名前のまま見えてしまいます)
プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

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