過去の日本の過ちを認める

先の大戦において、日本が中国や韓国とどういう歴史を刻んできたか?
そこから目を背けたまま、感情論だけで尖閣諸島問題や竹島問題と向き合うことは危険です。

かつての自民党政権時代に官房長官、自民党総裁、衆議院議長などを歴任し、09年に政界を引退した河野元長官は、引退に際して後輩の議員たちに「日本は被害者であるだけでなく、加害者でもあったということを学んでほしい。特に韓国と中国に関する外交を真剣に考え、正しい姿勢で臨んでもらいたい」と語ったといいます。

かつて河野氏の発表した談話をめぐって、その是非がいま国会でも問われていますが、河野氏の見解に変わりはなく、最近の日韓関係・日中関係についても冷静に対応することを望んでおられます。
ぜひこの記事をお読みください。→ 河野洋平氏「私の立場に変わりはない」

つい最近の国会審議でも、尖閣諸島や竹島問題と絡めて「日本がもっと毅然とした態度をとるべき」という議論の流れだったと思いますが、「過去の河野氏の見解を現政権も踏襲するのか?」「慰安婦問題や強制連行があったという確かな証拠(文書)は残っているのか?」という質問をしている議員がいました。

そんな強制連行や慰安婦の事実があったことを示す証拠文書なんかを当時の軍部が残すわけないでしょ? 証拠がないから事実はなかったとでも言いたいのでしょうか? 
 


韓国における慰安婦問題だけでなく、日本がかつて韓国や中国に対して加害者でもあったことは明らかな事実です。向こうの国民の証言だけでなく、若くして出兵した日本の兵士たち(いまは高齢)の証言も数多くあります。
それらの証言集を、毎年夏に「俳優座」の若い俳優たちが朗読をしています。私も何度かお邪魔しました。

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なぜこうした生々しい証言記録が戦後60年以上も経て出てくるのでしょうか?

おそらく若くして出兵して生きて帰ってきた人たちは、日本のために戦わされ、辛いことをたくさん経験され、自分たちが戦地で見たこと・やったことを記憶から消し去ろうと自分自身の中に封印して戦後を生きてこられたのではないでしょうか?
ある人は罪悪感に、またある人は日本の過ちを認めてしまうと散っていった戦友たちの死が無駄死にだったことになってしまうと…。

でも戦後60年以上たち、あまりにも平和ボケした日本に、争いの耐えない世界に、やはり自分が生きているうちに証言しなくては…!と次々と証言記録が出てきているのではないかと私は思います。

テレビが取り上げる終戦の日特集でも、私が小中学生だったころは、アメリカ軍によって撮影された生々しい衝撃映像が初めて公開されたり、戦争の悲惨さを映像で伝えるものが多かったように思います。でも最近は、数々の「証言記録」をもとに「あの戦争は何だったのか?」「戦争とはどういうものか?」を問いかけるものが主流になっているように思います。



そうした中での、竹島や尖閣諸島の問題。イ・ミョンパク大統領の「日本は過去の歴史を正しく伝えるべきだ」との声明(2011年8月15日)。最近では「慰安婦問題の認識」「独立に向けて犠牲となった人・遺族に対して天皇は謝罪すべきだ」といった発言の数々。
これらを単に「挑発行為だ」「けしからん」などと言って片付けることはできないと思います。

韓国だけでなく中国に対しても、また南の島々の人たちにも、日本が戦前・戦中・戦後を通じてどういう道をたどってきたのか、アジアにおける日本の姿をあらためて問われているように私は思います。

この場に及んでなお、過去の戦争の過ちを認めようとしない、むしろ封印しようとする人たちが日本の政治の中心にいることに大きな危機感を覚えます。
「人として過ちを認めること」と、「国益を守ること」ととは全く違うはずです。


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プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

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