「セミの声」 & 「夏の思い出」

残暑お見舞申し上げます!

お盆休みも明け、夏休みも後半にさしかかりましたね。
夏といえばセミの声ですが、セミの種類・声によって、季節のうつろいを敏感に感じる日本人ならではの夏のさまざまな表情があります。

皆さんが育ったふるさとで聴いたセミの声から、幼い頃のどんな思い出がよみがえりますか?
以下、私の知りうる限りの本州で見られる代表的なセミです。

★画像はすべてサイトで検索したものからの引用です。営利を目的とせず、アップして下った方のオリジナリティ・名誉を傷つける意図はありませんので、どうか寛大にご容赦いただければ幸いです。 
★画像はすべてクリックすると大きな表示になりますが、虫の苦手な方はどうかスルーしてください。



ニイニイゼミ

ニイニイゼミ1

梅雨が明けて最初に聴くセミの声はたいていこのニイニイゼミです。
東の空が明るくなる早朝から日中にかけて、「ニー」という連続した声で鳴くこと10数秒、トーン(音程・音量)が少し落ちてきたなと思うと、あらためて「ニー」とハイトーンで鳴き直します。
「ああ梅雨が明けたな~、いよいよ夏休み、夏本番だ!」という気持ちになります。
大きさは大人の親指程度、わりと小さめです。羽は茶色のまだらです。


アブラゼミ

ニイニイゼミの次に鳴きはじめるのがこのアブラゼミ。本格的な夏到来を感じさせます。
鳴き声は、私の主観的な擬音語で表すならば「ジ~~ ガニャガニャガニャガニャ…」

アブラゼミ1

羽は茶色(よく見ると緑色の葉脈のような模様あり)で、本州全般にもっともよく見られるセミです。私が育った関西・名古屋あたりで、セミ採りといえばほとんどがこのアブラゼミでした。

朝・昼間・夕方・夜、いつでも鳴いています。よく目につくところにとまって鳴いてますし、子供でも比較的捕まえやすいセミかもしれません。

それだけに、あまり希少価値がなく、鳴き声も鳴き方もあまり情緒がなく、ありふれたセミ、声を聞くと暑苦しいセミ、という印象がどうしてもあります。

飛び立つときも、夜照明に集まってきて飛び回っている時も、とにかく「ビビビ…」とやたら声を発してうるさい。夜中にベランダの洗濯物に留まって鳴き出してみたり、とにかく節操がない。アブラゼミという名前からしてなんとも暑苦しいじゃないですか!?


<セミの脱皮>

そんなアブラゼミも、脱皮する場面は神秘的です!

アブラゼミの脱皮 アブラゼミの脱皮2 アブラゼミの脱皮

夕方地面から出てきて木に登りはじめている幼虫を捕まえてきて、家のカーテンなどにとまらせて脱皮の様子を観察したことが何度かあります。

夜の8時ごろ、背中が割れて半透明でやや水色がかった白いセミの背中が現れます。
上体を反らせておよそ30分ほど逆立ちし、ふたたび起き上がる時に下腹部も脱皮します。

脱皮したばかりのセミは全身が透けるようなやや水色がかった白。脱皮した後でみるみる伸びてくる羽も真っ白ですが、翌朝までには茶色くなり、成虫になります。


<鳴き袋>

アブラゼミ・オス 

オスのお腹にはおっぱいのような形をした左右1対の鳴き袋があります。この内側に半透明の膜があり、それを振動させて鳴きます。
しかしあんな小さな体で、どうしてあれだけ長い時間連続して鳴けるのか、どうしてあんなに響き渡る大きな声が出るのか…本当に不思議ですね!


♪ ところで、セミの脱皮のことを何というか知ってますか?「セミの抜け殻」じゃないですよ。
…はい、「セミヌード」ですね。

セミの形をした もなか や チョコレートがあったら?
…はい、「セミスイート」です。

そしてセミの最期は?
…そう、「セミファイナル」ですね!


え~っと… セミの種類のお話しを続けましょう!


◆クマゼミ

クマゼミ

アブラゼミより2まわりほど体が大きく、体は黒く羽が透明、鳴き声も大きいです。
私流の擬音語では「ジュ~ シパシパシパシパ…」

午前中の比較的涼しい時間帯に、アブラゼミよりも木の高いところで鳴いています。
「あ~、また今日も熱い一日になりそうだな」という予感。「あ~宿題やんなきゃ」…夏の日の始まりをイメージさせる声です。


ミンミンゼミ

ミンミンゼミ1

アブラゼミとほぼ同じ大きさですが、体は緑がかったグレー、羽は透明、涼しげな色をしています。
夏も本格的になる7月終わり~8月頭ごろ、アブラゼミより一歩遅れて盛んに鳴き始めます。午前中~夕方にかけて日中に鳴くことが多いですね。

TVドラマやCMでもよく使われるせいか、風鈴の音色とともに暑中見舞やお中元が届きそうな、かき氷やスイカが食べたくなる夏の風物詩とよく合うイメージですね。

鳴き声は、どなたの擬音語でも一般的に「ミ~~ン ミンミンミンミンミンミ~~ン」

最初の鳴き始めは声が小さく、「ミンミンミン」と繰り返すうちにだんだん大きくなっていきます。2度目からははじめから大きな声で鳴きはじめます。

ワンフレーズなので人間の呼吸でも真似がしやすく、鼻をつまんでやると効果的。
とくに最後の鳴き終わりは「ミ~~ン…」と絞り出すようにトーンダウンするとそれらしく聴こえます。


ヒグラシ

個人的にはもっとも好きなセミです。なんといっても情緒がありますからね!

ヒグラシ 

ミンミンゼミよりもほっそりとしていて、ツクツクボウシぐらいの大きさで、体は黒っぽく羽は透明。

かつて世田谷の「おばあちゃんの家」のなんと庭先で鳴いていて、捕まえた経験もあります。
暑かった夏の陽が西に傾いて木陰が薄暗くなるころ、突然庭先で大きな声で「キキキキキ…」と鳴きます。
 
鳴き声は「キキキキキ…」、あるいは「ヒヒヒヒヒ…」
後半すこしrit.がかかってトーンダウン。

まさに「日暮らし」という名前の由来にぴったりの、なんとも哀愁を漂わせる美しい鳴き声! いいですね~
ヴァイオリンでうまくやると真似できるかと思います。近くで聴くと意外と大きな声です。

夕方や早朝など、限られた涼しい時間帯にしか鳴かないこともあって、「憂愁の美」を感じさせます。あとケーブルカーや山道の散策で、周りの鬱蒼とした木々の間から聴こえてくると最高ですね。


ツクツクボウシ

ツクツクボウシ

先ほどのヒグラシとよく似ていて、体は黒ぽいグレーで羽は透明。
鳴き声は「ツクツクツクツク ボーシっ…」でももちろん構わないですが、私流には「ジュクジュクジュクジュク ウィ~っシュ…」かな(笑)?

8月に入って立秋、ヒロシマ・ナガサキで平和記念(祈念)式典が行われる頃から鳴き始めます。8月も半ばに入り高校野球も終盤になるころ、公園でもアブラゼミやミンミンゼミに代わってこのツクツクボウシの大合唱になってきます。

この声を聞くと「ああ、夏休みももう半分以上過ぎてしまったな~」、宿題・夏の思い出(作文)・工作…など色々気になり始め、夏休みのうちにもう一度どこかに連れてってもらえるかな、プールにあと何回行けるかな…と、ちょっと気ぜわしくなります。

たしかに鳴き方もちょっとせわしなく、「ツクツクツクツクボーシ」を繰り返しながらだんだんテンポアップしていき、最後は声が裏返ったように「イ~ユ~イ、ツクツクイ~ユ~イ、ツクツクイ~ユ~イ…」。ちょっと間を置いてまた「ジュクジュクジュク…」と始まります。
夏休みが終わって9月に入っても「残暑」と言われるうちは鳴いていて、その年の最後に聴くセミの声もたいていこのツクツクボウシですね。



ハルゼミ

ここまで、夏に入って耳にするセミの種類を、その鳴き始める時期を追ってご紹介してきました。
最後に「ハルゼミ」をご紹介しましょう。その名のとおり、春に鳴くセミです。

ハルゼミ

北海道地方でしか見られない「エゾハルゼミ」というのもいますが、姿形は似ています。
エゾハルゼミエゾハルゼミ

大都市の公園ではなかなかお目にかかれませんが、東京近郊であれば奥多摩~秩父あたりに4月~5月の大型連休のころ出かけると、新緑の雑木林の中でなにやら「ジュクジュクジュク」とつぶやいているような声が聴こえます。あまり大きな声でもなく、夏のセミのようにはっきりとした自己主張のあるフレーズもなく、外国人風には「虫の声」と大ざっぱにくくられてしまいそうな、あまり存在感のないセミかもしれません。

警戒心が強いようで、鳴いていると思われる木の方に足音を立てて近づくとすぐに鳴きやんでしまい、「ビビビ~」と鳴きながら飛び去ってしまいますが、注意深く静かに近づいてみると、ハナミズキなどの枝に留まって鳴いている姿を見られます。



皆さんの幼い頃の思い出につながるセミの声、セミに関するエピソードがありましたら、ペンネームでもよいのでコメント欄にお寄せくださいね。

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No title

虫は苦手だけれど、神秘的な蝉の脱皮で、ほ〜〜〜っとなっていたら・・・セミヌード・・・大笑いしてしまいましたわ。

アタクシも、個人的にヒグラシの鳴き声が好きですわ。哀愁を感じるお年頃なのね。ばよりんで再現できるのかしら?

yamanokanata様のところでも書いたのだけれど、アタクシの蝉の思い出よ。
中学のとき、皆でサイクリングに行ったの。快調に飛ばしていたら、アタクシの背中に蝉が止まったの。虫嫌いのアタクシは、パニックになって、自転車をぶっ飛ばしたのよ。蝉は飛んでいったけれど、アタクシのお気に入りのTシャツに染みを残していったの・・・オシッコ。
悲しい思い出よ。

No title

こんにちは。

ここのところ、第一楽章さまの最新記事が出ていないので、
旅行にでも行かれていらっしゃるのかと思えば、訪問すると
しっかり、記事が更新されています・・・
ブロともの情報が正しくないのは困りますね・・・

セミ・・・あまり詳しくはないですけど、
我が家の目の前の桜の木には、セミが多く鳴いてます。
次々と鳴き声が変わっていく様子がわかるので、面白いですよ。

今年は、鳴き出すのが全体に遅いです。
去年は、ツクツクボウシの鳴く時期が遅くなりました。
子どもの夏休みが終わってから鳴き出しました。
しかも、涼しくなっても鳴いていたので、去年は妙でした・・・
今年もツクツクボウシは未だ鳴いていないので、どうなることでしょう?
セミの鳴く時期がずれること・・・なんか変に感じる私です。
これも気温が関係しているのかもしれないですね・・・

ヒグラシは例年うちの近所では聞けることがほとんどなかったのですけど、
今年は行く先々で聞きます。
鳴き声が好きなので、いいのですけど、
今までほとんど聞くことのないセミの声を聞けること、これも妙です。

セミの生息地を毎年、調べたらかなりの変化があるのでは?と思います。
・・・これを夏休みの自由研究にしたら?と
過去に子どもに言いましたけれども、
女の子だからなのか、絶対に嫌!と・・・
せっかくのいいチャンスだったのに~。
6年間調べたら、結構いいデータが得られたかも・・・???
女の子はつまらないですね~。

Re: No title

ばよりんあきこ様

セミの思い出って人によって色々ですよね。

やはりヒグラシが一番ですよね。今年はちょうど立秋を過ぎたころ大船渡に行ってましたが、北上~大船渡を往復するバスがちょうど山あいを抜けるので、夕方ちょっとだけヒグラシの声を聴くことができました。
「カナカナゼミ」とも呼ばれますから「カナカナ…」、あるいは「キキキキ…」「ヒヒヒヒ…」…etc.
チューニングの「A」より1オクターブ上の「A」ぐらいの高さで弾きはじめ、後半半音ぐらい下げてrit.をかけてやると…


りー様

ブロともの最新記事の表示、私はあまり気をつけて見てないのでよく分かりませんが…
まあ、たまにはご訪問いただくのが一番たしかでしょうね(笑)。

たしかに今年はセミの鳴き始めが遅かったなと感じています。
最初にニイニイゼミの声を聴いたのが、梅雨明け(たしか7月23・月)から1週間ほどたってからだったような…
でも今年まだツクツクボウシを聞いてませんか?
こちらは大船渡から東京へ戻ってきて、世間のお盆やすみと入れ替わりで出勤した13(月)あたりから、職場近くの代々木公園で、週末には近所の公園で聴いてますが…

No title

第一楽章さま、こんばんは。

ツクツクボウシの声はまだ聴いてません。
多分、ご近所でも鳴いていないように感じます。
今年も遅いのかもしれません。
こうした変化はなんとなく気になってしまいます・・・
プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

音楽寄りの話題、社会・時事に関する日常的なあれこれを徒然なるままに…
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カウント開始 2011.1.14~
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