「強制起訴」とは?~小沢元代表の無罪判決から~

26日(木)は、どの局も小沢元代表の無罪判決の話題でもちきりでした​ね。

でも、報道される切り口にもう少し深みというか、ことの本質を追及する部分がもっとあっていいと感じたのは私だけではないでしょう。
フェイスブック上では、鳥越俊太郎さんが実に的を得たコメントをされていて「さすが」と思いました。

さて、私も僭越ながら、もっとそれ以前の「そもそも」の部分を単純に考えて…


◆「無罪」といっても、「疑いが晴れた」という意味ではない
 
法治国家における裁判では、「疑わしきば罰せず」だから「無罪」なんです。
「黒だ」とするには、検察​に証明する責任(=立証責任)がある。それに足りるだけの素材が​なかった、ということ。
もともと物的証拠のないところで、常識的な筋書きだけでは立証はできません。内容をねつ造までして有罪にもちこもうとする検察の姿勢が厳しく戒められる結果となった判決です。

ただここでいう「無罪」は、「完全に疑いが晴れた」という意味ではありません。黒であることを証明できないから「無罪」とするしかない、という意味です。

「政治とカネ」を巡る一連の疑惑はまったくの“幻”だったんでしょうか?
もし完全に潔癖だ・白だとおっしゃるなら、国会の証人喚問にでもなんでも応じて出てき​て、国民の前できちんと身の潔白を証明するべきだと思うのです。

何億というお金を秘書が虚偽記載していることを「知らなかった」​「承認していない」というのは、国民の常識から見て信じがたいこ​となわけですから。


◆「強制起訴」のあり方について

検察が当初、有罪とするだけの証拠がないから「不起訴」とした案件を、被害者や国民の常識・感情などと照らして、やはりきちんと法廷で追及すべ​きだろうと判断されるものを、弁護士が検察に代わって起訴​する、というものです。

しかし、小沢裁判以外にこれまでの強制起訴の例を見てみると…

・沖縄の詐欺事件=無罪
・兵庫明石歩道橋事件(花火大会の混雑で死者が出た事故)=審理​中
・福知山線脱線事故=裁判始まらず
・中国漁船衝突事件=裁判始まらず
・徳島暴行事件=裁判始まらず

いずれも、もう事件・事故から何年もたつにも関わらず裁判すら始​まっていないケースと、いまだに審理(裁判)中の1件、無罪にな​ったケースが今回の小沢裁判含め2件。

社会的に見て不起訴ではすまされないと思われる重大事例に対して行​われる「強制起訴」。
しかし、問われるべき責任がきちんと明らかになったケースはいまだ1件もない、ということです。
「強制起訴」のあり方そのものが問われなくてはいけないのかもしれません。

 

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プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

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