今あらためて思うこと…

トヨタの社長も日産の社長も口をそろえるように「日本の崩壊ははじまっている」と言っています。
…なんて、私としたことが、なんだか日経新聞の見出しのような書き出しですが…(笑)

最近フェイスブックを通じて知り合った海外にいらっしゃる方がウォールに書かれていたのです。日本から飛び込んでくる情報は、お金にからむ儲け話、危機意識、会社を支援してくれ…etc. 日本から押し寄せるそんな情報に疲れてしまうと。



私は2010年の4月に主に音楽活動の記事を書こうとブログをはじめましたが、秋ごろから「豊かさとは何か…?」というこのカテゴリに、今の日本について思うあれこれを綴ってきました。

それが、今年の春起きた東日本大震災、原発の安全神話の崩壊、長引く円高…という中で、より一層はっきりしてきたように受け止めています。

小学生でも分かるごくごく素朴な疑問から、日本の円は高い(強い)はずなのに、どうして日本の経済はダメなんでしょうか?決してものがないわけではなく、情報もあふれ、技術も国民の真面目さも素晴らしいはずなのに…と。

「音大生がお金に困ってコンビニ強盗をやった」なんてニュースは聞いたことがありません。なぜでしょうか?

私は、今こそ「本当の意味での豊かさって何か?」をひとりひとりが考え直してみるいい機会ではないかと思うのです。



マヤ文明の予言に基づいて制作された映画「2012年」、まさに来年がその年ですが、あの映画はCGを駆使した特撮の素晴らしさももちろん見どころですが、何か重大な危機を前にすると人間は大きく2つのタイプに分かれる、ということを見事に描いているように思います。

ひとつは、自分のことだけを考え、自分のことでいっぱいいっぱいになり、「~~したらどうしよう」とパニックに陥り、精神的におかしくなり、人を押しのけ、奪い…となっていくタイプ。

そしてもうひとつは、自分の大切なものを守ろう、大切な人のために何かをしようとするタイプです。

東日本大震災が起こる前、日本の各地で「タイガーマスク運動」というのがどこからともなく発生しました。恵まれない施設の子供たちにランドセルを送った“事件”がきっかけとなり、全国の“直人さん”が善意の贈り物をしていました。匿名でインタビューに応じたある若い“直人さん”は、「せめて自分に何かできることを」と言っていました。

そして3月11日の東日本大震災。 
津波で街ごと流されてしまった岩手県の陸前高田市の避難所で、自分の両親の行方も分からない中学生らが「命あることを喜びましょう!」と模造紙に大きくカラフルに描いて避難所の壁に貼り出し、お年寄りたちに勇気を与えました。
その子供たちもやはりインタビューで「せめて自分にできることを」と言っていました。

私にとってもその言葉はとてもいいキイワードになりました。

震災直後から音楽活動を通じて何かできないか?…一方「こんな時に音楽なんかやってる場合か?」と自問自答して苦しむ東北在住の若い音楽家もいらっしゃいましたが、私は「せめて自分たちにできることを」と、都内で2回、諏訪・大阪など地方でもオーケストラのチャリティ演奏会に参加させていただきました。



そしてつい先日、ようやく被災地・東北の地で、3日間で3回のコンサートに参加する機会を与えられました。
プロもアマチュアも100人を超えるメンバーが心をひとつにし、遠く海外からわざわざこの行事に参加するために一時帰国したメンバー、私のように仕事を休んで参加したメンバー、どうしても仕事を休めずに当日早朝の新幹線で駆けつけたメンバーもいました。

皆さん決して “片手間” で “演奏してあげる” なんて気持ちではなく、本当に真剣に、忙しい中で事前準備を重ね、一瞬の音にすべてをかける集中力で臨んだのです。
私も共演する地元の太鼓チームとの事前練習のために日程を取りました。

そしていよいよ本番当日。楽屋にはなんと、遠く離れた被災地や仮設住宅で暮らす方たちから差し入れのお菓子が… そして小雪が吹雪く会場に連日1300人もの方がご来場になり… なんと胸が熱くなったことでしょう!!

岩手県内6校から参加された高校生のバンダ(オーケストラと一緒に、客席に近いところから演奏に加わる金管)や合唱団の皆さんの笑顔に、ステージにいながら瞼が熱くなりました。
またレセプションでサプライズで歌ってくれた「願い」や「あの鐘を鳴らすのはあなた」には多くの男性メンバーの目にも涙が溢れました。

そして、「日本も決して捨てたもんじゃない!」と確信したのです。



日本は戦後めざましい工業力・技術を身につけ、工業製品をどんどん海外に輸出し、食糧は輸入にたより、たしかに数字の上での「経済」は大きく成長させてきました。

それがここにきて円高が続き、日本の経済の空洞化が露呈し、いろんな意味で今までの流れ・常識が覆されています。でも決して日本人の力が弱くてダメになったわけではないのです。

ここに来てなおも“儲かること”・“企業が得すること”(個人にはなかなか還元されない)ばかりを追い求めるのでしょうか?
情報に振り回され、お金第一主義のマネーゲームに奔走し、競争の原理の中で自分が他人を押しのけて勝つことばかりを考えてきた今までの生き方を、ここらでちょっと見つめ直してみてもいいのではないでしょうか?

私もこの年になって、いつまでも企業(組織)の名前にしがみついて、ただただ日常にだけ追われているだけでいいのか? それとも残る自分の人生の中で本当に大切なことは何なのか…?

一人一人が「本当の豊かさって何だろう?」を見つめ直してみるいい機会ではないかと私は受け止めています。

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No title

日本って捨てたもんぢゃない・・・

ほんと、そう思いますわっ!
無能な上層部があてにならないから、自分たちで何とかしよう!
これって、いつの時代もそうですわ~。
戦後の復興も、オイルショックや世界恐慌からの復興も。
日本って底力持ってると確信しておりますのっ!

貧しさって、人の心が作り出すんですけれどね・・・。
気が付かない人が多いですわ。

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こんにちは。

おっしゃる通りだと思います

私も本当の豊かさについて(家族で)もう一度考え直したいと思います

私も2012年、見ました。 窮地にたった時、どう行動するか、考えるかがはっきり二つにわかれた映画でしたね。
私は後者でありたいと思います。
そうなる為にも日頃どう人に触れ行動していくか心を優しさとゆとりを持った人になりたいなって思います。

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Re: ありがとうございます

鍵コメさん

お心のこもったコメントありがとうございます。
音楽のことを中心に書くつもりで立ち上げたブログですが、アマチュアが参加する年間のコンサートのことだけでは話題がもちませんので(笑)、色々と社会について思うちょっと真面目なこと~くだらないジョークまで、色々つづるようになった次第です。

ブログは“自分の部屋”のような感覚でしっかり書き、フェイスブックにはリアルタイムの情報を載せ、それなりに使い分けているつもりです。
自分だけの日記と違って、音楽仲間など友人・知人が、またどこのどなたが読むかもしれない中で、あるていど人に分かるように文章を書いてみるというのは、ひとつの“表現”だと思っています。なんとなく漠然と思っていたことや自分の考えが整理され、それを独りよがりではなくある程度皆さんに共感を得られるように書く。
表現は音楽家や小説家だけの特権ではないと思います。

皆さんも色々と思うことがあり、不安に思うこと・不満に思うことが相当あるはずです。週末の居酒屋などで会社のせんなき愚痴を語り合っているサラリーマンやOLさん、ファミレスで子供やお姑さんのことを延々と語っているお母様たち…みなさん相当いろいろと溜まってらっしゃるようですね(笑)。
ただ、それらをせんなき愚痴で終わらせるか、もう少し一般の人にも共感を得られるメッセージにするか?

たとえば職場でもサークルでも人間関係はつきものですが、お酒の力を借りなくてもきちんと相手に伝えるべきこと・提案すべきことを表現できる人って、あまりストレスが溜まらないように思うのです。
逆に、居酒屋やファミレスで、あるいは新幹線の中で、近くにいる人たちが不愉快になるような話題を延々と語っている人って、多くの場合視野が狭く、話題も乏しく、自分勝手で、結果として表現力があまり豊かではないように思うのです。

そういう意味で、ブログでもフェイスブックでも、今はこういう便利なコミュニケーション手段があるのですから、自分自身が思うこと・参加していること・社会に対して思うことをどんどん書いて表現すればいいと思うのです。表現するためには、自分自身がしっかりして一歩前に踏み出した生き方をせざるを得ませんよね。
また日常のありふれたことにも「あれ?」と目を留める感性のアンテナも敏感になるでしょう。



フェイスブックなどは世界に直結していて一国の統制で止めることができません。一人が重大な問題提起をしたら、それを100人の知人がシェアする。そのひとりひとりがさらに100人へ…あっという間に情報が共有化されていく力を持っています。中東の独裁政権からの独立運動もフェイスブックから始まったといわれるほど、情報は力になるんです。

その点いまの日本では、アイフォンだのスマートフォンだの、製品の技術は素晴らしいし、新しいグッズを手に入れるのは皆さん早いけど、そこでやっているのは「今ここにいるよ」「今こんなもの食べてるよ」→「いいね」といった軽いコミュニケーションがほとんど。

せっかくの情報発信を通じて、自分を見つめたり語ったりすれば、きっと皆さんもっともっと表現力も豊かになり、幸せに一歩近づけるんじゃないかな、と思います。

あ、これってもしかして怪しい宗教(「魚雷教?」)みたいに聞こえたりして…(笑)
プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

音楽寄りの話題、社会・時事に関する日常的なあれこれを徒然なるままに…
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