「フィデリオ」と「レオノーレ」

10月9日(日)

このところ、休日といえばベートーヴェン漬けになっている私…
今日は交響曲4番・8番、そして序曲レオノーレ3番の弱点をチェックしたあと、秋の夜長にまたしても分かったようなことを綴らせて頂いちゃいます!

ベートーヴェンの序曲として「エグモント」と並んで有名なのは「レオノーレ」。
「序曲レオノーレ」は1番から4番まであり、いちばん有名なのは3番でしょうね。

「序曲」ということは歌劇のために書かれた曲。そう、ベートーヴェンの作品の中で唯一のオペラ「フィデリオ」のために書かれた曲なんです。

フィデリオ=レオノーレ

オペラの題名となっているのは「フィデリオ」(男性の名前)ですが、主人公の女性の名前はレオノーレ。 実はこの2人は同一人物なんですね。

♪ 「フィデリオ」あらすじ
  
<原作:ブイイの小説『レオノール』>

舞台は16世紀のスペイン、セヴィリア近くの刑務所。

刑務所の所長・ピツァロは暴君。
政治家・フロレスタンはピツァロの悪行を暴こうとしたために捕らえられて地下牢の奥に幽閉されてしまいます。

フロレスタンの妻がレオノーレ。レオノーレは男性に扮してフィデリオと名乗り、刑務所の看守・ロッコのもとで2年間働きます。

刑務所の看守・ロッコにはマルツェリーネという娘がいて、門番のヤキーノという男が彼女にあこがれています。しかしマルツェリーネは、フィデリオが実は女性でありフロレスタンの妻であるということも知らずに恋心を抱きます。そして父ロッコも、フィデリオの優秀さにほれ込んで、娘マルツェリーネとの結婚を認めるに至ります。

ピツァロは、自分が暴君であることを暴かれないよう、フロレスタンを殺して穴に埋めてしまおうと企てます。ピツァロはロッコに地下牢の近くに墓穴を掘るように命じ、ロッコとともにフィデリオも地下牢へ入っていき、変わり果てた夫フロレスタンと再会しますが、フロレスタンはフィデリオが妻=レオノーレであることに気づきません。

そこに高らかにラッパが鳴り響きます。ピツァロが暴君ではないかとの噂を聞き付けた大臣:ドン・フェルナンドが視察にやってきたのです。
あわててフロレスタンを刺し殺そうとする暴君ピツァロの前にレオノーレは剣を抜いて立ちはだかります!
大臣:ドン・フェルナンドは、じつはフロレスタンと旧友で、こんな地下牢に閉じ込められていたことに驚きます。

そしてすべては暴かれ、ピツァロは捕らえられて投獄され、フロレスタンは解放され「よき妻を持った者」として称えられて幕となります。



この歌劇「フィデリオ」に向けた序曲として1804年に1番が作られ、3番は1806年に、さらに4番まで作られますが、何度も校正を繰り返して歌劇「フィデリオ」が完成して成功を収めるのは1814年、ケルントーア劇場での上演。ベートーヴェンが交響曲7番・8番を完成させた翌年です。

後にマーラーが歌劇「フィデリオ」を指揮した際に、第3幕(終幕)への間奏曲としてこの「序曲レオノーレ3番」を演奏しましたが、あまりにも曲としての完成度が高いためか、そのあとの第3幕(フィナーレ)がかすんでしまうとの意見もあって賛否両論だったようですね。


というわけで序曲「レオノーレ3番」、演奏に際してはこんなイメージを!

♪前奏部分…チャイコフスキーの「ロミオとジュリエット」を思わせるような重苦しい悲劇の底から始まります。でも途中からフルートが入ってきて明るい希望の光が…!

♪allegro からは、レオノーレの聡明さを表す軽快な音楽を

♪展開部に現れる華々しいトランペットのファンファーレは、正義に審判を下すように堂々と

♪終結部に向かっては、勝利をたたえて!


(演奏時間:約16分)


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情けないことにこの曲を知らなかったのでYouTubeで探して聞きながら読ませて頂きました。すごくわかりやすくて初めて聴く音楽でもすごく心に残りました。
プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

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