デイホーム日誌(9)「脳が喜ぶ歌の会」第7回

7月15日(土) 脳が喜ぶ歌の会 第7回
 
~西田由花里(ゆかりん)さんをお迎えして 歌でたどる女の生涯~

きょうは、元気のいい歌のお姉さん「ゆかりん」こと西田由花里さんをお招きして、歌でたどる「女性の生涯」と題してみなさんと一緒に歌いました。

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プログラムは…

♪365歩のマーチ inC
♪学生時代 inAm
♪恋のバカンス inFm
♪ウナセラディ東京 inGm  

<休憩 奇跡の歌姫、ザ・ピーナッツの半生について>

♪こんにちは赤ちゃん inD
♪秋桜(コスモス) inDm
♪糸(手話入り) inB♭
♪贈る言葉 inF


きょうの歌姫とのご縁

由花里さんとは、かれこれ20年来の知り合いです。ダンスやパフォーマンスのチームリーダーをやられていて、さまざまなイベントにも参加されていて、そのチームが夜にはショーも見せてくれてる…そんな素敵な空間が渋谷にあって、私も仕事帰りにお邪魔したことがあったんです。
勤務地の変更その他いろいろあってご無沙汰するうちに年月が経ち…、まあよくあることですね。
しかし、10年(もっと?)ぶりの再会は、やはり「音楽」が取り持ってくれました。

2か月前にここ野沢デイホームにお迎えしたケーナ奏者の「やぎりん」こと八木倫明さんとの会の様子を私がブログにアップ、それをFacebookにもリンクさせておいたところ、八木さんとお友達の由花里さんがご覧になって私にコンタクトしてくださったんです。「あれ?、この高木さん、私知ってるよ!」と。

→ デイホーム日誌(7) ケーナ奏者をお迎えして(5月20日)

由花里さんはプロの歌手ではないのですが、厚木方面でやはりお年寄り相手に手話や手遊びを交えて歌っておられて、八木さんと最近♪「広い河の岸辺」も歌われたとか!

「ならば、今度ぜひデイホーム野沢へもいらっしゃいませんか?」…それが早々に実現したのが今日の歌会です。


手話や手遊びを交えて

冒頭の♪「365歩のマーチ」ではピエロに扮して登場!

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両手をグー・パー交互に出す手遊びを紹介してくださり、1番は歌だけ、2番は手遊び、3番(=1番の歌詞で)は歌と手と両方…そんな形でスタート。

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そして休憩をはさんで後半の♪「糸」 。 
これはデイホームでの曲にはめずらしい平成生まれの歌です。

はじめにメロディラインを一緒に歌って覚えて(確認して)いただき、サビの部分「縦の糸はあなた 横の糸は私…」以降に手話を教えてくださいました。

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昭和の歌姫、ザ・ピーナッツのルーツをたどる

日本が太平洋戦争に突入した翌1942年に愛知県に生まれた双子の歌姫。
名古屋も空襲を受け一部焼け野原になった戦後間もないころに小学校に上がったことになりますが、その時すでに大人になっての夢は「歌手になること」。

歌やダンスのレッスンを受け、17歳で名古屋のナイトクラブで歌っていたところを、渡辺プロダクション(いわゆるナベプロ)の社長の目にとまって上京。歌のレッスンを本格的に受け、なんとその翌年に日劇にデビュー!

デビュー曲は♪「かわいい花」。これはシドニー・ベシェの「小さな花」という曲に日本語の歌詞を乗せたもの。
つづく♪「情熱の花」はご存知ベートーヴェンの「エリーゼのために」に日本語の歌詞。
♪「レモンのキッス」は、ジョコンダの「時の踊り」(=ヤマザキパン・ロイヤルブレッドのCMバックに流れている曲)に日本語の歌詞。

このように、外国の音楽に日本語の歌詞を乗せたカバーポップスが当時よくつくられました。

♪「ふり向かないで」、♪「恋のバカンス」、♪「ウナセラディ東京」…とオリジナル作品が生まれますが、そこにもやはり外国の音楽からの影響が見受けられます。

とくに、日本のムード歌謡の草分けとも言える♪「ウナセラディ東京」。
バラード調・大人の夜の雰囲気で(コード譜)…


ウナセラディ東京コード入り20170715
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ぐっと大人っぽい雰囲気で、映画音楽(=「黒いオルフェ」「夜霧のしのび逢」など)とも雰囲気・コード進行が似ていますし、さらにたどれば、ショパンのバラード1番(=おととし羽生結弦選手がフリーの演技で使った曲)などとも非常に近いものを感じます。

このように昭和30年代に日本で生まれた歌には、外国の音楽(映画音楽、さらにクラシック)の影響を受けたものが多いように思います。

なぜでしょう?



これは私の仮説ですが…
昭和30年代に入ってテレビの本放送がはじまります。まだ当時の番組はすべて生放送。スタジオもスタッフもテレビ局もまだ今のようにたくさんはありません。1日中番組を流し続けることはできず、放送をしていない時間帯もありました。

その時間がもったいない、ということで、外国の映画を放送することも多かった。
外国の映画と一緒に入ってきたのが映画音楽。それまでの日本の歌謡曲にはなかったおしゃれなコード、哀愁を帯びた大人のムードの曲…

そういう音楽がお茶の間で流れてみんなが聞くようになった!
焦ったのは日本の作曲家たち(だったはず!)

そんな中、外国の歌を日本語に訳したり、外国の音楽(おもにコード進行)に影響を受けた曲がたくさん作られるようになった。
ザ・ピーナッツの歌をたくさん生み出した宮川泰(ひろし)さんもその一人。

もしザ・ピーナッツも宮川泰さんもいなかったら、日本のムード歌謡も広まらなかったんじゃないか…?
本日追加でお配りした<資料>にもそんなことを書いておきました。

ザ・ピーナッツ資料20170715
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本日の脳トレ「かくれ歌」

この歌会はただのカラオケと違い、なにかしら「脳を刺激」することを取り入れます。
私のこの会の名物になりつつある(?)のが、「かくれ歌」シリーズ!

ある曲のコード進行に、まったく違う曲のあるフレーズがそのままハマる!
それを同時に鳴らして「邪魔」するのです!

知ってる曲を歌うだけでも脳はフルに活動します。次のメロディを予想し、その音程の声を出そうとする。さらに歌詞の意味を理解し、メロディに合わせて歌う…

そこにさらに、まったく違う別の曲(=かなり有名な曲だけど、まったく場違いな曲…笑)が耳に飛び込んでくるわけです。
惑わされず、吹き出さずに元の歌をちゃんと歌いきれるかどうか…?

きょうは前半で歌った♪「学生時代」のコード進行にぴったりはまる歌をいくつか散りばめてみました。
歌姫・みなさんにはふつうに「学生時代」の1番の歌詞で歌っていただき、そこにお邪魔虫として飛び込むのは…??

 *ネタばらし
学生時代かくれ歌コード入り20170715_0001
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音楽の輪は広がる

「ゆかりん」と同じダンスチームのメンバーだった康子さん、5月にご一緒した「やぎりん」も、きょう見学にいらっしゃって、皆さんとのひとときを共有してくださいました。

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いろいろ盛りだくさんな内容で、トークと歌で1時間はあっという間に過ぎ、毎回ラストソングで歌っている「見上げてごらん夜の星を」はきょうは省略しました。

終了後にお茶をいただきながら、93歳の方でクラシックが大好きな方と歓談。

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他にもクラシックのお好きな方(男性)が、私にシューベルトの「セレナード」をリクエスト下さいました。

高さ(=調)はうろ覚えだったんですが、チェコフィルのトランペット奏者・ケイマルさんが来日されて「コバケンとその仲間たちオーケストラ」にゲストで参加されたとき、フリューゲルホルンで柔らかい音色でソロを吹いてくださったのが脳裏をよぎり、Dモール(二短調)で(←あとで調べたら偶然にもDモールで合ってました!)。
冒頭のメロディを軽く弾いたら、とても喜んでくださいました。



歌謡曲・映画音楽・クラシック音楽…
それは決して分け隔てする世界ではありません。

「私はクラシックをやるんで、カラオケなんかやりません」とか、逆に「カラオケ演歌はすきだけど、クラシックはちょっと…」という声をよく聞きますが、もったいない!

クラシックと一口にいっても範囲は広く、その中には国や時代を超えて心に響く素晴らしい曲がたくさんあります。
そうした曲の「いいところ」を、長い人生を2時間ほどに凝縮した「映画」にも使った…それが映画音楽。
そしてその映画音楽が日本の歌謡曲にも影響を与えているとすれば…


私もクラシック畑によくありがちな「楽譜がないと弾けません」からの脱却にここ3~4年ほどハマってますが(笑)、逆に演歌や歌謡曲のお好きな方にもクラシック音楽をもっと身近に感じていただけたら…

秋には、アマチュアオーケストラでご一緒してきたヴァイオリンの方をお呼びしようかな…と下話をしつつあります。

ボランティアながら、交通費程度は支給されます。
ご興味のある方(とくにメロディ楽器・歌の方)は、ぜひ私までご連絡いただけたら幸いです。


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プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

音楽寄りの話題、社会・時事に関する日常的なあれこれを徒然なるままに…
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