「海行かば」の歌詞

5月2日(火) 憲法記念日を前に


「海行かば」

昨今話題のある幼稚園で、園児たちにこの歌を歌わせていることが話題になっていますが、この歌の歌詞の意味をご存知でしょうか?

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<意味>

海に行けば兵士の死屍が浮き、山に行けば草生す死屍がある。天皇の為なら死んでも良い 、振り返ったりはしない


この歌、作詞者は大伴家持です。

「葦原の 瑞穂の国を 天下り 知らし召しける 皇祖の 神の命の 御代重ね~」で始まる、陸奥国に金を出す詔書を賀す歌一首、并せて短歌の中に、この歌詞が出てきます。


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★クリックすると大きな画面でご覧になれます


「瑞穂の国」もここから来ているんですね。

大伴家持といえば「万葉集」の時代、養老2年(718年)頃~ 延暦4年(785年)にかけての人です。今から何年前?

いえ、何年前でも何百年前でも、良いものは良いという考え方はあるでしょう。

しかし、先ごろの「教育勅語」をめぐる問題と同様、国民の命を「天皇のため、国のために」という発想そのものが、戦後の憲法で保障されている基本的人権に反する のです!

→ 教育勅語と基本的人権


かつて、この歌を歌って見送られ、若い命を太平洋に散らせていった特攻隊員たち…

中学・高校生あたりに、「こんな歌を歌って命をささげた人が大勢いたんだよね」と、過去の過ちを象徴するものとしてしっかり教える(=教材とする)のなら良いと思います。

しかし、まだそこまでの意味も分からない幼稚園児にこの歌を歌わせ、教育勅語を暗唱させ、それを「すばらしい教育理念」と絶賛する閣僚らが何人もいるという現実…どう受け止めたら良いのでしょう?



◆追記…想像してみてください

お食事中にこの記事をご覧の方はスルーしてください。
ただ、戦争とはどういうものか、私も実体験はありませんが、ちょっと想像してみることはできるはず。

ゲームでは、敵を吹っ飛ばしてもすぐに画面から消え去り、陣地を色分けして勝ったか負けたかでおしまいですが、実際の戦争では…?

いまもし、道路に犬や猫の死骸があったら、みなさんどうしますか?

嫌なものを見た、気分が悪い、と目を背けて道路の反対側を通るのではないでしょうか?
親切な人が通報してくれれば、公道ならば区(市)役所の土木課が、私有地の敷地内なら保健所が来て撤去してくれます。

しかし、戦時下にあっては、人の遺体がいたるところに転がっていても、収容が間に合わず、何日も、いや何か月も放置されるのです。異臭も半端ないと思います。

大型連休に多くの観光客が訪れていると思われるガダルカナルやグアムなど南方の美しい海辺にも、かつて猛攻撃を受けて玉砕したおびただしい数の日本兵の遺体が折り重なっていたはずです。

空襲の翌朝、黒焦げになった遺体が街のいたるところに転がっていたといいます。広島や長崎の原爆投下直後の様子は…?

戦争体験者の手記もいろいろ読みましたが、みなさんそれが「日常」になってしまうと、なんとも感じなくなってしまうんだそうですね。それが戦争というものなんですね。

いま机上で「国防」を考え、軍事バランスと称して軍備拡大を当然のこととし、憲法を変え、武器を輸出したり武力行使できる国へと進めようとしている人たち、莫大な経済効果を期待して内心ほくそ笑んでいる人たちも、こういうことが現実となった過去の過ちの歴史にあらためて目を向けるべきでしょう。


 

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プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

音楽寄りの話題、社会・時事に関する日常的なあれこれを徒然なるままに…
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