ああ、対位法

10月24日(月)

ちょっと(かなり)音楽の専門的な話題なので、「難しい!」と思う方はどうかスルーしてください。


◆「対位法」とは?

対位法とは、旋律と旋律の組み合わせによる作曲技法のことです。
語源のラテン語では punctus contra puunctum、コントラバスの「コントラ=反対の」という単語が間に見えます。
英語ではcounterpoint、「点と点」「互いに向かい合う点」といった意味だそうです。

え、何のことか分からない?
ですよね…(笑)

9世紀から10世紀ごろの歌唱の中で生まれた法則で、ある音とある音をどう結び付けて、主旋律(メロディ)とは別のもう一つの旋律(ハーモニー)を重ねられるか、その法則を記したものです。
それがバロック以降、バッハ、モーツァルト、ベートーヴェンなどにも引き継がれていき、音楽を複雑に重ね合わせる技法となっています。

「和声学」は、同時に鳴っている複数の音(和音=響き・コード)を中心に、それが違う響きに移り変わる法則、つまり和音と和音との関係について定めたもの。

それに対して「対位法」は、ひとつひとつの音と音(点と点)の結びつきを見るもので、主旋律とは別のもうひとつの旋律を作り出す技法、とでも言ったらよいかもしれません。


◆禁止事項の地雷

私は2013年度から3年間、勤め帰りに音楽の学校に通い「音楽療法」を学びました。
その過程でこの「対位法」の授業も取りましたが、正直あまり楽しいとは思えませんでした。

*シ~ファの減5度は常に禁止
*連続5度、8度、1度と、平達の5度は禁止
*強拍における5度・8度の連続は避ける
*強拍における3度・6度の4回以上の連続は避ける

…などなど、あれはだめ、これはだめ、の禁止事項ばかり。



ちょうど月曜日の夕方6時から「コード・即興」の授業を履修して、クラシックから抜け出してちょっとズージャな(=ジャズっぽい)お洒落な不協和音の使い方に「Oh~!」と感激し、その直後にこの「対位法」の授業だったんです(笑)

課題として出される単純な旋律(メロディ)に、「これならいいかな」と思って音符を書くと、あちこちで地雷を踏むんですね。

メロディラインを見て、それに綺麗にハモりそうなハーモニーラインを書くと、まず間違いなく地雷を踏みます。1つ1つの音と音とのつながりをよく見て、禁止事項の地雷を避けながら…

「いいじゃないか、こういう曲だってあるよ」、「やってらんないよ!」…というのが本音でしたね(笑)。


しかし、どんなことでも1年もやっていると不思議なもので、「なぜそういう規則があるのか」漠然とながら感じるようになります。

バロック以前の教会音楽~バッハのカノンやフーガの作品を聴かされると、その中にはちゃんと「美しさの法則」みたいなものがあるんだな、と。

1年の締めくくりに、ごく簡単な「キリエ」(教会音楽の1形態)を書いてみるという課題があり、地雷を何度も踏みながらもなんとかそれらしい対旋律を書くことができましたが、対位法に関してはその後まったく進展なく止まったままです。


これなら読める

そんな私でも、これなら面白いと思える本に巡り会いました。
もう1年以上前に買ってはあったんですが、この秋の夜長にちらちらと読み始めています。


対位法20161024


バッハ、モーツァルト、ベートーヴェンなどの名曲のある一節を取り出して、そこに対位法がどう用いられているかを見てみる、という書き方なんです。


対位法120161024 対位法220161024
★クリックすると大きな画面でご覧になれます



やはり「美しい」と思うものには何らかの「法則」があるんだな、ということです。
これ以上具体的に書くとボロが出るので…

ご興味のある方は、音楽の友社から出ている「名曲で学ぶ対位法」という本がおすすめです。




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ブルックナー

対位法・・・専門知識はゼロですが、毎日欠かさず聴くブルックナーがその大家だと知って以来、気になっていました。聴き飽きない理由にその効果が秘められているのでしょうね。

Re: ブルックナー

ロマン派後期のブルックナーは、さまざまな作曲手法が織りなされていてとても複雑ですね。

このテキストにも出てくるのは交響曲9番の第3楽章。
1オクターブ以上(10度)の跳躍、半音階進行、転調進行…
1つのメロディラインの中にも対位法的な要素が入ってきてますね。
プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

音楽寄りの話題、社会・時事に関する日常的なあれこれを徒然なるままに…
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