文学・音楽作品に用いられている 「差別用語」について

10月22日(土)


ごく最近、公務員(機動隊員)が沖縄で反対運動をする人のことを「土人」呼ばわりして大問題になってます。
もちろん今は放送禁止用語、差別用語として「死語」ですし、いま問題になっているような状況での用いられ方は大問題ですね。



…が、私もわりと最近「土人」という言葉が口から出たことがあります。
もちろん「差別」の意図で誰かに浴びせたわけではありませんよ。

じつは、中田喜直さんという作曲家(=「めだかの学校」など多くの歌曲や合唱曲を残した)のピアノ小品の中に、「土人のおどり(踊り)」という曲があるのです。

その曲を知っていたので、素朴な打楽器の荒々しいリズム、それに乗った音楽のイメージとして、何十年ぶりかで「土人たちが踊っているように…」という表現が家でふと口から出たのです。

→ 中田喜直作曲「土人のおどり」 
★第二十二回川口市青少年ピアノコンクール A部門(1・2年生)第2位受賞(サイトで検索したYoutubeより)

お聴きになっていかがでしょうか? なにか差別的なものをお感じになりますか?

私も子供のころに、こんなに上手にではありませんが弾いたことのある曲です。
これがもし「発禁」「演奏禁止」になったら悲しいと思いませんか?



音楽以外にもこういった用語が問題になる作品はあります。

私が子どものころ、小学校の国語の教科書に出ていた「チビクロサンボ」も、今では「差別用語」であるとして教材にももちろん、図書館などでも扱われていないんですね。

こういった、時代とともに「差別用語」として「死語」となっていく言葉は多数あります。小説や映画の中にもそういう言葉はたくさんあるはずです。

が、そういう用語を「一切使ってはならない」という理由で、優れた作品が放送で取り上げられなくなる、ひいては世の中から葬り去られてしまうのは悲しいことです。



同様に、まだ今のところ大丈夫ですが、もし「シナ」「シナ人」もいけない(←かつては正式な国名だったが、今あえてそれを使うのは民族への差別であり過去の歴史認識に触れる…など)と言われて禁止されたら…?

李香蘭の名曲「シナの夜」なども歌ってはいけなくなってしまいます。

さらに、もし「ジプシー」もある種の人種差別用語で問題だ、などと言われたら…?

モンティの「チャールダーシュ」、サラサーテの「チゴイネルワイゼン」、ビゼーの「カルメン」など優れた作品が演奏できなくなってしまうでしょうし、ある曲のイメージを指揮者がオーケストラに伝える際に「ジプシー風に」などと表現することもできなくなってしまいます。


文学作品や音楽の作品で用いられている用語が、現在では「差別用語」である場合、みなさんはどうお考えになりますか?

★要は言葉の使い方、誰に向かって、どういう意図でその言葉を発するか…が問題だと思うのですが。


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プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

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