雷と竜巻

まだまだ残暑も厳しいですが、カレンダーはもう9月ですね。

日没時間が早くなったのと、朝晩の風やコオロギの声にほんの少しながら秋の気配を感じます。
皆さんいかがお過ごしでしょうか?

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9月になってもまだまだ30℃以上のところが…



この夏のはじめ、まだ梅雨も半ばの6月終わりごろに「雷」に関する記事を書きました。
これからやって来る夏に期待を寄せつつ、「雷」や「嵐」にまつわる音楽のお話などを…

(カテゴリ ★ティンパニのつぶやきの「雷・嵐と音楽と」、およびカテゴリ★季節・日記の「風神・雷神」参照)

風神雷神図(俵屋宗達)
風神雷神図(俵屋宗達)


今年はすさまじい猛暑で、東京では夜になっても気温が25℃以下に下がらない熱帯夜が今日までで24日も続き、観測記録を更新しているそうです。

にもかかわらず、東京の南部・世田谷あたりではほとんど雨も雷もなく、夜遠くの雲の中を走る稲妻を見た程度。雷好きにとってはちょっと残念です!

一方、北関東の山沿いの群馬・栃木あたりでは連日37度を超え、かなり激しい雷と豪雨にも見舞われたようですね。

北関東の猛暑と雷雨は、南からの風がヒートアイランドと化した東京を吹き抜けてさらに熱せられ、その風が北関東の山にぶつかって急激に上昇するため…と言われています。
名古屋市を含む濃尾平野でも、その北に位置する岐阜県の多治見市あたりで異常な暑さと集中豪雨がよく起こるようですね。


上昇気流がもたらすもの

「上昇気流」という言葉は、ちょっと元気のない世の中にはいい言葉にも聞えますが…

温かい空気には水蒸気をたくさん含むことができますが、それが急激に上昇して上空で冷やされると水蒸気が飽和(ほうわ=もうこれ以上含んでいられない!)状態となり、水滴または氷の粒になります。

それが上昇気流によって攪拌(かくはん)されて激しく混じり合う時に静電気が発生します。その電気が放電されるのが「」ですね。


上空でできた氷の粒は、地上へと落下しようとしますが、激しい上昇気流によって再び上空に戻されて、飽和状態のまわりの水蒸気を吸着させてさらに大きな氷の粒へと成長します。
そして大きくなった氷の粒が重さに耐えられなくなって地上に降り注ぐ…それがヒョウですね。
加速度のついた大粒の氷はとても危険で、放牧されている牛が被害に会うことも…


積乱雲(=入道雲・雷雲)を外から眺めている分には夏の風物詩ですし、前に真夏に飛行機で九州に向かうとき、むくむくと湧き上がる入道雲を上空から見ましたが、まるで巨大な鍾乳洞の中を遊泳しているような不思議な感覚になりました。

でも積乱雲の中は、乱気流・氷の粒・電気によってすさまじい状態らしく、パイロットの間では「積乱雲の中へ突っ込むのは自殺行為!」というのが常識だそうですね(…『機長の1万日』田口美貴夫著・講談社)。


上昇気流がもたらす自然現象にもうひとつ、竜巻があります。

建物のコーナーなどで風が渦を巻く“つむじ風”が大きくなったのが竜巻?…とも思いますが、アメリカ大陸などで何もない平野で突然起こる竜巻の原理はまだよく分かっていないそうです。

ただ、どうやら急激な上昇気流が竜巻の発生と深い関係があるらしいことが最近わかってきて、日本でも「竜巻注意報」が出るようになりました。

雷・ヒョウ・竜巻は、いずれも急激な上昇気流と深い関係があるんですね。

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画像サイトで「竜巻」と探してみたら、海外のものでしょうか、けっこうたくさんあることに驚きました!

突然発生して甚大な被害をもたらす竜巻は怖いですが、こうして画像だけ見ていると自然の偉大さに感動し、不気味さと同時になんとも幻想的な美しささえ感じます。


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昔の人はおそらくこんな光景から、伝説の龍(竜)を想像の中でつくり上げたんでしょうね。
英語で「トルネード」というと凄まじいひねり・回転を連想しますが、日本語で「竜巻」というと、昇り竜が天まで届く姿を連想させるように思いませんか?


『登り龍』最晩年、北斎87歳の作!
『登り龍』 葛飾北斎87歳(最晩年)の作!

龍虎図部分(谷文晁江戸時代)
龍虎図(部分) 谷文晁・江戸時代

九龍図・部分(陳容・南宋13世紀)
九龍図(部分) 陳容・南宋13世紀

九龍といえば、ジャッキーチェンやブルースリーが活躍した香港映画の舞台が「九龍(クーロン)島」ですね。さすがはドラゴンの国!

…「九龍」という名前について、ちょっとサイトで調べてみました。

九龍伝説

古代雲南省の大理地方には前漢時代から伝わり、後漢書、水経注、華陽国志などの漢籍に収められている「哀牢九隆伝説」がある。これが「九龍伝説」とも言われる。

「哀牢山ふもとに住む沙壹という名の婦人が、水中の沈木に触れて感性し、10人の男子を産んだ。沈木に化していた龍が水中から出てきた時、九人の子供は龍を恐れ逃げたが、ただ一人、末の子は逃げずに龍の背に座り、龍から頭を舐められた。そのことで『九隆(龍)』と名づけられ、後に長じて王となった」…という伝説である。



伝説の「龍」も、おそらく竜巻現象から神への畏れ・自然への驚異の念によって生み出されたのなのかもしれませんね。

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プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

音楽寄りの話題、社会・時事に関する日常的なあれこれを徒然なるままに…
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