「クラシック音楽」ってどんなイメージ?

8月11日(木・山の日)

少し前に、ある若い演奏家が「クラシックのイメージってどんなでしょう?」とアンケートを取られてました。
そこで私なりにあらためて考えてみました。


一般的なイメージとして

・崇高 ・ハイソ ・敷居が高い ・お洒落 ・エレガント(優雅)
・高級感 ・まじめ ・文化の香り ・一般人離れした

…実際にクラシック音楽をお好きな方でも、これに似たイメージはきっとみなさん持っていると思います。テレビCMでクラシック音楽が用いられる場面、刑事番組で演奏家が加害者・被害者になる場面を思い浮かべてみると、およそ上記のようなイメージがあるのではないでしょうか?


演奏面でのイメージ(クラシック以外の音楽と比較して)

・難しい ・楽譜があまりにも完成されつくされている=・楽譜通りでないといけない(お堅い) ・子どものころからの習熟、毎日の練習がが絶対必要 ・万民のものではなく、限られた人たちのもの

  
ややマイナスのイメージとして…

・楽譜どおり音を並べるだけでも大変(精一杯)で、音楽が生きてない演奏も… 
・生きた音楽の楽しさがどこか置き去りに…
・融通が利かない(「楽譜がないと弾けません」「今度練習しておきます」など、リクエストを受けて即興で演奏しづらい)

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私なりにここまでつづってきて、クラシックってある意味高度で、高級感があって素晴らしい芸術文化なんだけど、それだけに敷居が高く、熟練を要する分だけ音楽本来の「遊び」の要素が入り込む余地が少ないのかも…と。

ジャズなどの生のセッションがいわば「氷の彫刻」のような瞬間芸術だとすると、クラシックはたくさんの部品が組み合わされた「精密モデル」みたいなものかもしれません。

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音楽って、いつごろから人間と友達になったんでしょうね?

クロマニヨン人、石器時代の人たちも、石や動物の骨をたたいたり、竹の筒を吹いたりして、なんらかの「音」で「楽しむ」ことはしてたんじゃないか…と思います。

紀元前のピタゴラス先生が「5度」の響きは比率であることを発見し、その比率で音を取っていったら12回目で同じ音にもどってくる…つまり12の音ができてたんですね。
しかし人々は12音すべてを使うことなく、5音階、7音階で「調べ」を奏で、その「調べ」の印象から6つの教会旋法ができ…

やがて12音の「平均律」ができたのはバッハの時代。いまから300年ちょっと前です。
そこからモーツァルト、ハイドン、ベートーヴェン~ロマン派~近現代…わずかここ300年ほどの間に、あらゆる音楽が凝縮して生まれてきました。

そして、楽譜が読めない人たちが生み出したジャズの世界でも、意外にもバッハと同じ原理を用いていたり、今日の歌謡曲・ポップス、ゲームソフトの音楽など、あらゆるジャンルの中にもクラシックの要素は生きていたり…

いったいどこまでをあらためて「クラシック」と呼ぶのか、非常にあいまいじゃないかと思うんですね。
でもやはり「クラシック」という高い山のようなイメージははっきりとある…


これからの課題

そんなクラシックを、必ずしも楽譜が読めない、必ずしも音楽に詳しくない方でも気楽に楽しめるように、クラシックファンのすそ野を広げ、音楽の力をひとりでも多くの人に届けたい。

そのための発想として…

★リサイタルやコンサートで、出てきて演奏だけしてお辞儀して引っ込むだけでなく、マイクを持って「トーク」を入れ、作曲者や曲について紹介する。

★咳もがまんしてシーンと聴かなくてはいけないコンサート形式ばかりでなく、おいしいワインや料理をいただきながら、適度な歓談をしながら聴ける「ライブ」の機会をもっと増やす。ジャズライブの中にちょっとクラシックの名曲も混ぜる、という発想もよい。

★駅や商業施設のアトリウムなどでのロビーコンサートの機会をもっと増やす。
専用ホールのような完璧な環境ではなくても、身近に聴ける場と機会を。

★クラシックのコンサート会場でも、後ろに映像を投影したり、フラワーアレンジメントや身体パフォーマンスなど、音楽(演奏)以外の要素も取り混ぜて、クラシックと〇〇とのコラボのような試みも…

ここに挙げたような試みはすでにされている演奏家も多く、一昔前に比べたらだいぶクラシックも身近に感じられるようになったのではないかと思います。

格調を下げることなく敷居は低く、高い山を目指しつつも裾野を広げる…
クラシックという高い山に修行僧がこもってひたすら訓練を積み、限られた機会にだけ演奏するのではなく、山を下りて人里に出てきて、より多くの人たちに音楽の素晴らしさを伝道していく…そんなところではないでしょうか?

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プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

音楽寄りの話題、社会・時事に関する日常的なあれこれを徒然なるままに…
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