参院選を前に…

7月9日(土)

参院選を間近にひかえ、私なりの雑感をつづらせていただきます。
政治向きの話はちょっと…という風潮が日本には根強いですが、社会の一員として、子どもたちに引き継ぐ日本のことを想い、これぐらいは考えておきたいと私は思います。少々長くなりますが、ご一読いだけたら幸いです。


報道に見る自民党の七不思議

★どことは言いませんが、いわゆる御用新聞・御用テレビでは「自民単独過半数」とか「改憲勢力3分の2をうかがう」といった表題がやたら目につきます。なぜ…?

★報道は連日「都知事選」フィーバー。目の前に迫っている参院選に向けての議論はほとんどない。なぜ…?

★1週間前の時点で「期日前投票」が前回の選挙の1.8倍!
政治や日本の将来をあまり真剣に考えてなくて、いわゆる勝ち馬に一票で「やっぱり自民かな?」という人がわざわざ期日前投票に行くでしょうか? 期日前投票した人たちがどの候補者・どの党に投票したかはもちろん不明ですが…

★選挙で「国民の信を問う」のに、なぜ論点隠し?
前回の選挙でも、選挙前は「経済政策」しか口にしませんでしたが、過半数議席を獲得したとたんに、派遣法の改悪・介護報酬のカット・法人税のさらなる減税など「強きを優遇し、弱きを切り捨てる」矢を次々に放ってきました。そして集団的自衛権を含む安保法制も、質問に正面から答えず、十分な議論もしたとはいえない状況で強行に採決。選挙前には一切口にしなかったけど、それこそ「粛々と」準備をしていたわけです。

「憲法改正は今回の選挙の争点ではない」と公言してます。なぜ…?
そもそも改憲を目指す自民党が、何を狙って、憲法のどこをどのように変えようとしているのか、その心は?…といったことを一切出していないから、国民有権者の間でも野党の間でも、改憲に関する議論にならないのです。議論させたいくないんでしょうね。
ならば、今回の選挙は、いったい何を問うための選挙なのか…?

★政権与党は、投票率を下げたいのか?
御用メディアにはあまり参院選を大きく取り上げさせず、おまけに選挙当日の投票締め切り時刻もなぜかいつのまにか早められている!(←ご存じでしたか?要注意です!)

★そもそも投票率が低ければ低いほど有利という政権与党って何?
自分たちと密接な関係にある経団連・大企業にばかり有利な政策をすすめ、組織票で安泰。
しかし昨今の若者のデモをはじめ、批判も高まっている。国民は怒っている、日本の将来を不安に思っている、本当に信を問うたら危険…ということを自民党自身がいちばんよく分かっているのでは…?


都知事選 「小池の乱」の意味するところは?

目の前の参院選以上にフィーバーしている「都知事選」ですが、ちょっとおもしろい展開になってきましたね。とくに私が着目しているのは「小池の乱」です。

小池百合子氏が、自民党の推薦も受けないまま立候補を表明。前後を考えもしないで無謀な出方、ずぶの素人か?
しかも掲げた公約の1番目が都議会の「冒頭解散」!?
都知事に議会解散権はないのに何を言ってるんだ?…など、小池百合子氏をさげすむ声も多いようですね。

たしかに、今現在自民党に席を置く小池氏の悪口を言うのは簡単ですが、私はちょっと違う見方をしています。


自民党に反旗を翻した意味とは?

まず、自民党の推薦を受けないで単独行動に出たこと。「私は自民党員として立候補しました」「離党は考えていません」と言ってはいますが、最悪除名処分を受ける可能性もあることは当然覚悟の上でしょう。

なにより「しがらみなく戦える」という言葉、何かを暗示しているように私には思えます。
また、「自民党は家族的ないい政党ではあるけれど、都連(自民党)は改革しなければならない」とも言っています。

これらは明らかに自民党への挑戦状です。反旗を翻し、決別する覚悟を決めたように私には見えます。


たしかに都知事になっても、都議会を解散する権利はありません。
都議会を解散するためには、不信任案を提出・決議させて、「知事の辞任」「議会の解散」かという選択肢にもっていく。もうひとつの方法は都民有権者による「リコール」です。

そんなことも知らないはずはないのに、あえて立候補に当たって「冒頭解散」という表現をしています。当選したら早々に不信任案でも出させるつもりなんでしょうか…?

どんなシナリオを描いているのか、単なる有権者へのアピールなのかは分かりませんが、少なくとも都民(国民・有権者)に訴えようとしているのは、自民党が過半数議席を占めている今の都議会そのもののあり方を問うということです。

舛添氏の疑惑追及のため百条委員会を設置しようという野党案を、自民党の過半数議席はあっさりと否決し、疑惑を不問に帰しました。

舛添氏に「辞任」を最終的に迫ったのは自民党でした。
野党からの「不信任」決議は避けられない状況になってきて、参院選も近づく中、このまま舛添氏をかばっていたら自民党への信用問題にかかわると判断したのでしょう。

「不信任決議案」が出てしまったら、「知事の辞任」か「都議会の解散」という選択となります。
自民党・都連としては、議会の解散は避けたかった、それは明らかです。



舛添氏の辞任で、連日の報道はなくなり、火は消えたように思いますが、都民・国民の政治への不信感は消えていない。そこを小池氏は突いてきたのでしょう。

3つ掲げた公約の残る2つも、目安箱のようなものを作って不正を告発させること、そして舛添問題に対して厳しい第三者機関を設置して追及していくこと。

東京五輪のこと、都政のこと…たくさん課題・テーマがあるにも拘わらず、自民党と刺し違えてでも、あえて不正疑惑の追及、政治倫理をあらためて問うところに焦点を絞ってきたわけです。



◆「パラシュートなしで飛び降りる」

ここまでトータルに見て、たしかにそれなりの覚悟が伺えます。

小池氏は、細川総理・小泉総理の時に入閣して以来、あの小沢一郎氏など「時の勢力」にじつにうまく取り入って頭角を現してきた人物。好き嫌いは別にして、時の流れを先読みしてきたとも言えます。

その小池氏が、参院選を間近に控えたこの時期に自民党に反旗を翻した…それは何を意味するのでしょう?

「小池の乱」を受けて、他の候補をどう擁立するか、自民党も野党も、ハチの巣をつついたような騒ぎになってます。見方によっては、自民党はもはや先が見えている、腐敗している、小池氏もいいかげん愛想をつかして内から反旗を翻し、決別を覚悟して勝負に出た…

それを、この参院選直前に都民だけでなく国民有権者にアピールしているようにも見えます。

以上、あくまで私の勝手な見方をつづりました。


さて、いよいよ参院選について。
これはもう、前回の選挙の前後など、これまでもしばしば書いてきたこととも重複しますが、あらためて。


勝ち馬レースの予想ではなく

私はとくに「何党を支持しましょう」「何党はダメです」と申し上げるつもりはありません。
いまの安倍政権を良しとし、きちんと明確な理由があって自民党を支持されている方に、とやかく申し上げるつもりは毛頭ありません。

ただ、私たちの社会の問題、日本の将来を考えたとき、本当に今の安倍政権の目指そうとしていることをそのまま「数の力」で押し通されて良いのか、という懸念を持っています。


「どうせ変わらないだろうから」「よくわからないから」…と投票へも行かない人が有権者の半分近くいる、そんな状況で本当に良いのでしょうか?

「いまの与党もいいとは思わないけど、しかし野党もね~」「じゃ、どこに政権を任せたらいい?」とおっしゃる方、なんだかんだ「とりあえず自民」で一票を投じている方。



前々から書いてきたように、選挙は大勢をうかがって「どっちが勝つかな、有利かな?」という勝ち馬レースの予想ではありません。
「どこに政権を取らせたらいいと思いますか?」とアンケートで聞かれてるのでもありません。ましてAKBの総選挙のような人気投票でもありません!

仮にいまの政権与党を良しとするとしても、単独過半数である必要があるのでしょうか?
自・公あわせて3分の2、なんでも「数の力」で勝手に決められてしまう政治をこのまま続けさせてよいのでしょうか?

身を投げうって国民のことを本当に思ってくれて、信頼できる政権なら、「安定政権」も望ましい姿です。
しかし今の政権が本当に国民のことを第一に考えていい政治をしてくれてると言えるでしょうか?

このまま「安定政権」という名の国民不在の「政権の暴走」を良しとするのか、それとも野党の声も高めて民主主義を取り戻すのか…?



◆「数の力」の傲慢さ・怖さ

昨年の安保法制をめぐる国会審議でも、何を・どのように・どこまで、といった法案の定義・目的・範囲がきちんと明確に示されたでしょうか?

野党や国民の不安の声に、きちんと正面から答え、十分な審議を尽くしたと言えるでしょうか?
質問にまともに答えず、時間を重ねれば重ねるほど矛盾点や危険性が暴露される法案を、時間を切って採決に踏み切りました。

しかも最後の採決は、議長の信任をめぐるどさくさに紛れて騙し撃ちのような強引な採決。
あれが本当に民主主義の姿なんでしょうか?

どんな法案にしても、政策にしても、その目的・趣旨・範囲などを明確に定義し、野党からの質問にはきちんと正面から答え、誠実に議論を尽くし、見直すべき点は見直し…政権がいつも口先では言っているとおりのことを本当にやるべきです!

そして野党も含めて全体の過半数が、きちんと納得して賛成しなければ通らない、という民主主義の本来の姿を取り戻すべきではないでしょうか?


無所属・野党だからこそできる大切なこと

かつての民主党政権を思い出してみても、どこが政権をとっても与党になったとたんに財界や官僚の力がおよび、「国民のための政治」からは遠のいていったように思います。

まさに小池百合子氏が言う「しがらみ」でしょうか?

ならば、その「しがらみ」を受けにくい野党にこそ、国民の目・弱い者の立場にたった議論をしていただいて、政権の暴走を許さない…それがいま必要なのではないでしょうか?

たしかに、長年政権の座にある自民党と比べ、経験も実績もない、バックボーンもないのは当然です。
また議員に立候補するのに、必ずしも「政治のプロ」ばかりである必要もありません。

舛添辞任をめぐって「タレント議員は信用ならない」という風潮も出てますが、宮崎県知事を務めた東国原さんもいらっしゃいます。
真剣に今の社会・これからの日本を考えて、強い意志にもとづいて立候補するなら、だれでも平等に議員を志して良いはずです。

国政を預かる一員となるには、それなりの覚悟が必要です。(元)芸能人の人気だけで、なんのために議員を志すのかも不明確なのは論外です。

野党も単なる足の引っ張り合いのレベルを超えて、きちんと政策論を示していただきたい。
そして「勝ち馬予想」ではない有権者の目で議席を伸ばし、見守られ育てられていっていただきたいです。



最後に、有権者も投票したらおしまいで、議員がその後公約違反や不正を行っても「まあ、そういう人を選んだのはわれわれだから…」ではいけません!

前々からその候補者と深い付合いがあるわけでもなく、公約を信じて大切な一票を投じるんですよね。その人が議員になって公約を破ったり不正をしたら、それは有権者への裏切り ではないでしょうか!

仮に昔からその人を知っていて信用できる(できた)人でも、権力とカネにまみれておかしくなってしまうケースは嫌というほどあります。

そこはしっかりと「NO」と意思表示して追及すべきです。「そういう人を選んだのはわれわれだから…(しょうがない)」じゃないんです!

期待されて選ばれて議員となった人の「その後」をちゃんと見守り、公約を守っているか、われわれ有権者の声を反映させる努力をしているか、間違っていたら正す、そこまでが有権者の責任だと思います。





…以上、金曜深夜の長い雑感、お付き合いいただき、ありがとうございます。

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プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

音楽寄りの話題、社会・時事に関する日常的なあれこれを徒然なるままに…
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