七夕 ~洋の東西の神話から~

7月7日(木)

きょうは七夕さま。

東京でこの日に晴れているのは私の記憶する限り珍しい気がします。たいてい七夕の日は曇りか雨、関東はまだ梅雨の真っ最中ですからね。

七夕資料1

もう皆さんよくご存じでしょうが…

銀河(天の川)をはさんで輝く「織姫星」「彦星」は、夏の大三角のうちの2つの星ですね。
プラネタリウムのおさらいです。

夏の大三角は、こと座のベガ・白鳥座のデネブ・わし座のアルタイル
この中のどれが「織姫星」でどれが「彦星」でしょうか?

七夕資料2夏の大三角


★中国・日本の七夕伝説

こと座の1等星ベガは、中国・日本の七夕伝説では織姫星(織女星)。織姫は天帝の娘で、機織の上手な働き者の娘でした。

一方、わし座のアルタイル夏彦星(=彦星、牽牛星)。夏彦もまた働き者でした。

ふたりは愛し合っており、天帝も二人の結婚を認めました。

めでたく夫婦となりましたが、あまりにも夫婦生活が幸せで楽しく、織姫は機を織らなくなり、夏彦は牛を追わなくなってしまったため、天帝は怒り、二人を天の川を隔てて引き離しました。

そして年に1度、7月7日だけ会うことをゆるし、天の川にどこからかやってきたカササギが橋を架けてくれ会うことができました。星の逢引であることから、七夕のことを「星あい(星合い、星合)」と呼ぶこともあるそうです。

ただ7月7日に雨が降ると天の川の水かさが増し、織姫は渡ることができず夏彦も彼女に会うことができません。この日に降る雨は催涙雨とも呼ばれる。催涙雨は織姫と夏彦が流す涙といわれています。

(以上ウィキペディア参照)


星の一生の中では…

銀河系の中の星たちは、われわれが毎日見ている太陽のような、自ら光を発する星(=恒星)の兄弟のような存在。その命は80億年~150億年と言われています。

1年に一度しか会えないのは寂しくてかわいそう、と思うかもしれませんが、仮に星の一生を100億年として、人間の一生=80年に置き換えてみると…

なんと0.3秒に一度会っている計算になるんですね! 
瞬きするほどの感覚で、つまり年中べったり一緒にいるようなものです(笑)

…なんて話をすると星空への夢が冷めますね!



一方、ギリシャ神話では…

「こと座」は、竪琴のような形をした「琴」です。

こと座

この琴にまつわる悲しい物語があるんです。


オルフェウスの竪琴

オルフェウスは音楽の才能にとても優れていて、その才能を気にいった太陽神アポロンから竪琴をプレゼントされます。

オルフェウスの奏でるその竪琴の響きは、すべての生き物に安らぎを与え、悩んでいたことも忘れ、争っていた者同士もすぐに争いをやめるほどだったと言われます。まさに音楽療法の神様みたいですね!

オルフェウス

オルフェウスには最愛の妻・エウディリケがいましたが、ある時彼女は毒蛇に噛まれて死んでしまいます。
悲しみにくれたオルフェウスは冥界に下り、エウディリケを連れ戻しに出かけます。もちろん竪琴をもって。

オルフェウスの奏でる竪琴があらゆるものの心をいやすのは冥界でも同じで、三途の川の番人も、地獄の番犬も、竪琴の響きを聴いて彼を通すことを許します。

そしてついに冥界の王・ハーデスのもとにたどり着きます。しかし、死人をふたたび蘇らせてこの世に送り返すことは、世界の秩序を乱すことだとしてハーデスは認めようとしません。

そこでもまたオルフェウスは悲しみに暮れて竪琴をぽろりんこん、ぽろりんこん…と奏でます。

それを聴いたハーデスの妻・ペルセフォネ(=「おとめ座」となっている収穫の神・デメテルの娘)は心を打たれ、ハーデスを説得し、エウディリケをオルフェウスとのもとに返してもらえることになります。

ただ、その条件として「エウディリケをオルフェウスの後ろにつなぐが、冥界を出るまで決して後ろを振り向いてはならない」と約束させます。

オルフェウスは喜んで約束通り振り向かずに冥界を後にしますが、いよいよ谷を越えて冥界から出るというところで、本当に後ろにエウディリケはいるのだろうか?、もしかしたらハーデスにだまされてるんじゃないか、とつい後ろを振り返ってしまいます!

悲しそうな顔をしてたたずむエウディリケは、ふたたび冥界へと連れ戻され、竪琴をかき鳴らしてももう二度と冥界に入れてもらうことすらできず、オルフェウスは絶望してこの世に帰ってきます。

ここまでだと悲劇ですが、じつはまだその先があります。



オルフェウスはかなりのイケメンだったこと、そして素晴らしい音楽の名手でもあったため、その後も多くの女性が近づいてきますが、エウディリケを想い続けるオルフェウスは他の女性たちを一切相手にしません。

ディオニソスの儀式のとき、お酒を飲んだ女性たちが「オルフェウスは私たち女性を馬鹿にしている」と狂乱してオルフェウスを八つ裂きにして殺し、竪琴を川に投げ捨ててしまいます。女性は恐ろしいですね!

川に投げ捨てられた竪琴を神々の王ゼウスが拾って天に上げ、それが「こと座」になったと言われています。

そして女性たちに八つ裂きにされて冥界へと下ったオルフェウスは、最愛の妻エウディリケと再会し、いまもずっと幸せに暮らしているとか…。結局はハッピーエンドなんですね!


オルフェウスという名称

グルック作曲のオペラに『オルフェオとエウリディーチェ』という作品があり、ほぼこのギリシャ神話のストーリーに沿って4幕で構成されています。

また、ゲーム「ペルソナ」や「べアルファレス」などに登場するキャラクター(←すみません、私はゲームは全く知りません!)としても、また東大が開発した自動作曲システムの名称としても、今日でもオルフェウスの名は語り継がれています。


とてもよく似た日本の神話

じつはこのオルフェウスとエウディリケの物語、日本の神話にもそっくりな話があったと気づきませんか?
そう、「イザナギ(男)とイザナミ(女)」の物語です。

イザナギとイザナミ

東西の神話の意外な一致、面白いですね。



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プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

音楽寄りの話題、社会・時事に関する日常的なあれこれを徒然なるままに…
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