音を楽しむ空間づくり

10月18日(日)

おととい金曜日にお邪魔した生演奏でのファッションショー、その後に寄ったジャズピアノライブ…
雨の金曜日でしたが、とてもいい時間を過ごせました。(→代官山コレクション

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ショーや演奏そのものが素晴らしかったことはもちろんですが、今回私が嬉しかったことがひとつ。
それは、会場に来ていたお客様たちのマナーがとてもよく、その場の雰囲気を楽しめたことです。

この当たり前のことが守られない、楽しい空間を壊されるような残念な場面…最近じつは多いんです。



◆同じ生演奏(ライブ)でも、「BGM」なのか「ステージ」なのか?

ホテルのラウンジなどでピアノの生演奏がある所があります。ある時刻、ある時間、あくまでBGMとして生演奏を流しているのです。
ピアノが主役ではなく、あくまでBGMですから、ピアノの蓋も閉じたまま、耳に馴染みやすいジャズのスタンダードや映画音楽などが多いです。

<イメージ>
ラウンジ1 ラウンジ2
→ ベロビスト

そういう場では、商談や歓談がメインでいいと思います(もちろん会話の内容や声のボリュームはある程度考えていただきたいですが…)。

一方同じ生演奏(ライブ)でも、MC(ミュージックチャージ)が設定されていて(2000~5000円)、その日演奏しているミュージッシャンたちが、曲の合間に挨拶・メンバー・曲などを紹介をしたりする場合、そこは「音楽を楽しむために提供された場」であり、お客さんは「音楽を楽しむために来ている」のです。

30分程度の「ステージ」が2~3回。飲食や歓談しながらも、せめて生演奏の時ぐらいはちょっと声のボリュームを下げ、品のない会話やつまらない愚痴はちょっと控えて、音を楽しみませんか?

中には、その日に出演しているミュージシャンの知り合いと思しき客グループなのに、すでに夕方早い時間から飲まれていたのかかなり泥酔していたり、演奏中もけっこう大きな声で関係ない会話を続けたり、およそ「音を楽しむ空間」にふさわしくない方がいらっしゃることも。

ミュージシャンの方も、いろんな方に声をかけて来場してもらわなくてはいけないのは分かりますが、単なる飲み屋への誘いではないのです!

いい演奏で人を惹きつける…もちろんそれも大切ですが、常識の通じない方も残念ながらいらっしゃるのも事実。 ある程度は人を選んで招待していただく、あるいは曲の合間のトークでさりげなく注意を促してしばし音楽に耳を傾け共有してもらうよう働きかける…といった配慮は必要でしょう。


◆聴く気がないなら来ないで!

べつにクラシックのコンサートのように、咳も我慢して緊張感をもってじーっと聴かなくてもいい。おいしいお酒や料理をいただきながら、一緒に来た友人や会場で隣り合わせた人と適度な歓談はしてもいい。かしこまらないところにいい音楽がある、それでいいのです。

でも会話や飲食をしながらでも、素晴らしい演奏には惹きつけられ、身体が乗ってきて、時に盛り上がり、静まるところではその静けさを楽しみ…
あくまで「音のある空間を楽しむ気持ちがあること」が大前提です。

会社内のごくごく日常的な話題、とりわけ批判や愚痴、旅行・車・グルメの話…etc. 
そういう会話を、ごく普通の大きな声で延々と交わされると、せっかくの場の空気が壊されます。
とくに曲が静かになってフェルマーター(ポーズみたいなもの)で美しい音が伸びている瞬間に「爆笑」を入れられると…(怒)!!

曲間のトークでは、ちょっと綺麗な女性ボーカルさんに品のないちゃちゃを入れ、演奏が始まるとまたお喋りをはじめ、ワイワイガヤガヤ、時々ガハハハ…
なのに、なぜか1曲終わると拍手だけはする。全然聴いてなかったくせに「よっ、よかったよ!最高!」などと掛け声をかける。

サラリーマン同士の二次会カラオケじゃないんです! 

ちょっと慣れたボーカリストだと、トークの中で掛け声が飛んだりすると「はい、ありがとうございます。でも、歌もちゃんと聞いてくれてますか~」などとさりげなく振って、それで分かる相手ならいいんですが…

別に専門的に音楽を分らなくでもいい。音楽はすべての人のためにあるんですから。
お酒も入ってるし、みなさんそれぞれの楽しみ方があるんだから…と、私もある程度は我慢してますが、しばしば視線を送ってもグループ内の誰も気づくことなく、まったく音楽を楽しむ気がなくうるさい状態が続くと、その空間に一緒にいることに耐えられなくなってきます。

「聴く気がないんだったら出てけ! 来る場所が間違ってる! そんなに喋りたいんだったら居酒屋に行け!」と叫ぶ心の中の鬼との葛藤に苦しむ時間がやってきます(→後述)。


◆店=「音」を「楽」しむ場を提供する側にお願い

ここ数年、仕事帰りに学校通いをするようになって、知り合いのミュージッシャンとのご縁もあって、クラシックに限らずジャズやボーカルなどのいろんなライブにお邪魔するようになりました。お店によって、その空間づくり、演出、方針はどはそれぞれ違います。
この話題を書くついでに、お店側にも「音を楽しむ場」づくりにお願いしたいことを綴っておきます。


BGMはほどほどに

ステージが始まる前のBGMのジャンルやボリューム。日替わりで繰り広げられる音楽もジャズばかりではありません。モンゴルの伝統楽器なんてこともあります。
そういう場で、あまりハードな音楽をステージが始まる直前までガンガンかけられていると…

演奏メンバーがスタンバイして楽器のチューニングを始めてるのに、まだBGMが流れていて、本当に演奏に入る直前にBGMを切る。ステージが終わるとすぐにBGMを入れる…という場面が最近よくあります。それもけっこうな音量で。

お店のスタッフではなくミュージッシャン自身がBGMのON/OFFを操作されてることもあるようですね。
「音のない空白の時間があってはならない」なんて思わなくていいですよ。
生演奏の始まる前の空気、演奏直後の余韻を大切にしていただきたい。べつに何秒ルールなんて決めなくてもいいですが、デリカシーの問題です(笑)。


●デリカシーのないガサツな音はNG

また、コンサートステージではなくあくまで「飲食店」ですから、店員同士の会話、入ってきたお客様の誘導、注文をとる会話、食器を準備したり洗う音…はあって当然です。

でもせめて演奏中は、あまりガサツな大きな音や声はなるべく控える配慮はほしいですね。
わざと嫌がらせでもしてるんじゃないかと思うほど、ガチャンガチャンと大きな音を立てて食器を扱ったり、来客との会話で大いに盛り上がって爆笑したり…

「音を楽しむ場を提供」する側にいらっしゃるという自覚だけはお持ちになってください!


●残念でお気の毒な人への上手な対応

先ほど書いたように、お客さん同士のお喋り・態度があまりにも場にふさわしくない時は、お店側からちょっと注意を呼び掛けていただきたい!

お客であるこちらから、そういうグループに直接注意するのはとても難しいものです。

たいてい私が「うるさいな~」と思うときは、周りのほかのお客さんも同じように感じて我慢しているんですね。件のグループがさっさと帰ると「ああ、静かになってよかった」とおっしゃる。でも、なかなか直接注意するのははばかられるものです。そこはやはり、場を提供しているお店から先に配慮していただきたいところ。

以前、お店のスタッフに伝えても何もしてくれないので、私が「少しは音楽を聴きませんか?」と静かに一言注意したら、一瞬むっとされましたが理解してくださったようで、後でトイレで「さきほどはすみませんでした」と謝られ、逆に仲良くなったケースも。
また、静かになったことで反対側の席のお客さんから「お礼」を言われ、一杯ご馳走になったこともあります。
ずっと我慢してないで、言い方には気を付けつつも一言発することで通じることもありますが、そこに至るまでにこちらも相当な「我慢の時間」を耐えているのです。その間、音楽を楽しめません。

結局こちらからは何も言えず、店にもまったく配慮がうかがえず、せっかく来たのに1ステージだけで店を後にして、別のライブにハシゴしたことも正直あります。



人として当たり前のマナー、常識。それを期待したいところですが、最近はなかなかその「当たり前のことが守られない」「常識が通じない」場面もしばしば。

学校の行事や各種の発表会でも、子どもの演技を見に来ている(はずの)親たちが、子どもたちが演技している間もず~っと、ママとも会話・愚痴話が止まらない…そんな場面にもしばしば遭遇します。

みなが楽しいひと時を過ごせるためにどうしたらよいか、常識・マナーに欠ける人にどうしたら通じるのか? …課題はあるようですね。

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わかります!

良く感じることですが、いいミュージシャンにはいいリスナーがつくものだと思います。がやがや話が止まないのは、音楽にそれだけ魅力がないってこともよくあります。もちろん例外はありますが。

Re: わかります!

GOROさん
コメントありがとうございます。たしかに、いい演奏で聴衆を惹きつけてこそ本当のアーティスト、とも言えるでしょうね。ただ、記事の終わりの方にも書きましたが、子供の学校行事や発表会でも、せっかく子供たちが演技してるのにず~っとお喋りを止めなかったり、居酒屋やファミレスで周りに他のお客さんがいるのに大きな声で盛り上がってるグループがいたり…
社会全体に、マナーや常識、周りの人たちへの配慮、その場の空気を読む…といった力に欠ける人たちが多くなって来てるように感じます。
素晴らしい演奏で人を惹き付ける力はもちろん大切ですが、それだけの話ではないように思うのです。せっかく音楽や演技を楽しみたい場面で、著しくそれを邪魔されるような場面で、どうしたらいいのか、と。
プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

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