真夏の辞任劇 ~本丸は国をあげての隠蔽では!?~

7月27日(木)

真夏の辞任劇が止まりません。

野党側では、民進党の野田幹事長(元首相)の辞任、つづいて蓮舫代表の辞任。
一方、南スーダンへの自衛隊派遣における「日報」の存在をめぐる隠蔽疑惑で、防衛省の部署のトップ2人の辞任につづいて、今夜突然の稲田防衛大臣の辞意表明…

一般に「辞任=何らかの責任をとって自ら身を引くこと」ですね。
「罷免」「更迭」されるよりも前に、自らの判断で「辞任」する方が、本人の今後のためにもダメージが少なく、大きな組織としても「本人の事情」として扱えます。

そういう意味で、民進党の野田幹事長および蓮舫代表の辞任は理解できます。

都議選以降、これだけ安倍政権の支持率が急降下しているにもかかわらず、野党第一党としてその「受け皿」になれていないこと、民進党の内部に統率力が欠け、支持率も低迷している…その責任をとって幹事長と代表が揃って辞任。自らの責任を感じて、自らの意思で辞任…

この大切な時期に、なにをやってるんだ、しっかりしてくれよ、とは思いますが、少なくとも「辞任」の意向そのものに違和感は感じません。


不気味なのは、稲田防衛大臣の辞任

一方、防衛省幹部の辞任と稲田防衛大臣の辞任には、大きくひっかかるものを私は感じます。
自らの責任をとっての辞任ではなく、もっと大きな力がバックにあるのではないか、と。

南スーダンに派遣された自衛隊の「日報」の存在をめぐる問題。防衛省としての隠蔽、およびその事実を稲田防衛大臣が「知っていた」のかどうか、「隠蔽を了承した」のかどうか…?
たしかにそこが焦点ですが、はたしてこれは防衛省および稲田防衛大臣だけの問題なのでしょうか?

朝日デジタル27日20時すぎ朝日デジタル 27日 20:08

街の声によると、先の都議選における応援演説での失言、軍・防衛・戦闘のことをどこまでわかっているのか…? 稲田防衛大臣の資質に問題があるのではないか、辞任は当然だ、という声が圧倒的に多いようですが、はたして防衛大臣としての資質だけの問題なのでしょうか…?

本丸は安倍政権…?

集団的自衛権を含めたあらたな安保法制の成立によって、自衛隊をPKO活動として南スーダンに派遣し、一部武力行使も含めて他国の軍への「後方支援」に当たった初めての事例。

ただし、その派遣先で「戦闘」が行われていたら速やかに「撤退」させる約束だったはずです。

今年5月に放送されたNHKスペシャルで、派遣された先で何が起きていたのか、どんな状況だったのかを派遣された自衛隊員たちが匿名で明かしました。

すぐ近くに迫撃砲が撃ち込まれ、一部の隊員たちは「死」を覚悟し、家族にあてた「遺書」まで書いたという事実が明らかになりました。そこで行われていたのは、まぎれもなく「戦闘」だったのです!

しかし、国(=政府)は「武力による衝突」と呼び、「戦闘」とはみなしませんでした。

現地隊員から報告を受けた「日報」が防衛省内に存在していたことは、政権にとって都合の悪いものだったに違いありません。
当初は「廃棄された」「存在しない」「確認できない」…と繰り返してきましたが、実際にはそれが存在したことが明らかになったわけです(どこで誰が告発したんでしょうね?)。

防衛省幹部は、稲田防衛大臣に「報告した」といい、一方の稲田防衛大臣は「報告は受けていない」「(非公開とすることを)了承したことはない」と、そこは平行線のまま。

稲田防衛大臣に責任をとって辞任する考えはなく、安倍総理も「職務を全うすることで責務を果たしていただく」と言ってきました。
その責任の内容とは「管理・監督責任」「今後このような問題が起こらないように」…と。そういう問題なのでしょうか?

それがなぜ、8月3日の内閣改造を1週間後に控えた今このタイミングで、急に「辞任」に至ったのか…???
安倍総理と40分にわたって「会談」したそうですが、総理とはどういうやりとりをしたのか…???


◆かつての大本営発表と同じでは?

ここまでお読みいただいて、お感じになりませんか?
これは稲田防衛大臣だけの問題(=大臣としての資質の問題)ではないのです!

自衛隊を派遣し、現地で「戦闘」が行われていたにもかかわらず、自衛隊をすぐに撤退させなかった…その政府の判断にかかわる重大な問題です。

自衛隊の海外派遣、武力行使も含めた後方支援という、戦後初めてのケースにおいて、「現地では戦闘が行われていた」との情報を、防衛省および国(=政府)がどう受け、どう判断・処理されたのか…?

まさにこれは、太平洋戦争における大本営発表と通じるものを感じます。
現地の状況を正しく把握し、正しく判断することなく、政府の思惑によって事実を隠蔽し、撤退させることなく駐屯を継続させ、国民にも事実を隠して嘘をつく…という図式ではないでしょうか?

そこを徹底的に究明しようとするならば、稲田防衛大臣の説明責任を継続させるべきではないでしょうか?

本丸はあくまで安倍政権と見るべきでしょう!

稲田防衛大臣も当然ながら「日報の存在」を知った時点で、どう扱うか、「非公開とする」という防衛省幹部との「合意」も、政府側との板挟みの中でやむを得なかったのではないか…?
安倍総理に相談したのかどうか(当然ながらなんらかの報告・相談はあったのではないか?)、総理からどういう指示があったのかも含めて、そこを明かさなくては問題の本丸には到達できないのではないでしょうか?

安倍政権には、これまでも資質に欠ける大臣を任命した「任命責任」があることも事実でしょうが、本質はそんな甘いものではなく、国を挙げての隠蔽体質、かつての大本営と同じ過ち を犯そうとしていることこそが本質と見るべきではないでしょうか?

プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

音楽寄りの話題、社会・時事に関する日常的なあれこれを徒然なるままに…
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