大学生の数学力の低下

2月24日(金)の夜7時のニュースで、大学生の数学能力が低下しているという話題が出ました。
「分数」や「平均」といった、小学校6年~中学程度の内容がきちんと理解できていないという驚くべき実態!

「文系は大学入試に数学がないから」、「ゆとり教育のせい?」、​「数学は嫌いだから?」…いろいろコメントはあり得るでしょうが…
この衝撃的な現実をどうとらえますか?

http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/0224.html


私ももともと文系ですから、決して数学は得意じゃありません。
でも中学でやった集合・関数・三角形の定理・図形といった内容は、ものごとを論理的に考えるうえでごくごく基本ではないでしょうか?

知識として「覚える(覚えさせられる)」のではなく、「考える」、「なるほど」と思う、納得して理解する、というプロセスが抜けてしまっているんじゃないかと思うのです。



この話、facebookにも載せたところ、かつて高校で理科を教えてらした方から熱いコメントをいただきました。

「分数や平均を知っている事で、日々の生活に絶対、幅みたいなものが生まれると思うのですが。数字の持つ、美しさや不思議さ、数式の持つ味わいとかを子供に教える教師がいないんですかね??」 と。

テストに出る知識を詰め込むことよりも、学問そもそもの面白さ・興味・ロマンといったものを伝えることがとても大切ですよね。でも残念ながらそういう先生が少ないのではないでしょうか?

これだけ受験・受験で勉強はたくさんしてきているはずな​のに、小中学校の勉強を「楽しかった」「おもしろかった​」という印象で語れる大人がどれほどいるでしょうか?

使ってない知識は忘れます。でも「なるほど」と理解して考えたことは思い出せば出てくるはずです。

・「三角形の2辺の和は他の1辺よりも長い」と覚えるより、2点を最短で結ぶのは直線だから、どこか他の点に寄り道したら当然長くなるでしょうね、という感覚がもてるかどうか?

・今回問題になった例のひとつ「偶数と奇数をたすと答えはどうなるか? 1.必ず偶数になる 2.必ず奇数になる 3.偶数になるときも奇数になるときもある」という問題。
偶数は2で割り切れる数字で、奇数は2で割り切れない数字。偶数はどんなに大きくなっても必ず2で割り切れるけど、奇数と足されたら必ず「余り…1」が出る。つまり「2.奇数になる」が正解。
べつに奇数を「2m+1」などと数式を使って解かなくても、「偶数って何?、奇数って何?」というイメージさえきちんとあれば簡単に答えられる内容ですね。



毎日の生活や仕事に必要な知識は、中学までに習うことで充分だと思うのです。
放送番組をつくる仕事でも、中学までの知識がきちんと入っていれば充分で、むしろ高校・大学で習うような専門的な内容を出すときは、それこそきちんとした説明・解説が必要です。

本来「より高度な勉強をしたい」から行くはずの大学。でも、講義をさぼってバイトや男女交際サークル活動にいそしみ、出席は取らずに毎年決まった問題をテストに出して“楽勝”で単位を取れる教科が人気。
大学のゼミの飲み会でも「勉強のお話しはタブー」…そんな風潮があります。

高校生だけでなく中学・小学生にまで歪みをもたらしている今の大学入試制度。入試を突破して入ってしまえばあとはパラダイス!…これは絶対に変えるべきでしょうね。



記憶だけの知識で試される機会をハウツウで乗り越え、知ってるか・知らないかだけのデジタル思考。まったく「考える」、「なるほどと思う」というプロセスが抜けてしまっているのではないでしょうか?

べつに中学の数学の公式そのものが日常生活でどれほど必要か、という話じゃありません。
ものごとを論理的に考え、考えを組み立て、人の話をきちんと理解し、人にきちんと伝える…といったごく基本的なことに必要な論理的な思考が弱くなってしまうことが問題だと思うのです。


<追記>

やはりfacebookに、「勉強」という字はもともと中国では苦しく強いられるもの…という意味がある、というコメントを入れてくださった方がいます。
たしかに「刻苦勉励」の「勉」を、「強」く「強」いられる…それが今の日本では「勉強」のイメージかもしれませんね(笑)
それに対して英語のstudyは、「研究」という意味から発生した言葉です。

ちなみに楽器の演奏はplay、つまり「遊び」と同じ意味。日本人は、なんでもかんでも「勉強」と思い込む(思い込まされてきた)からいけないんじゃないでしょうか?



プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

音楽寄りの話題、社会・時事に関する日常的なあれこれを徒然なるままに…
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