音楽の父(2)

Chaconne シャコンヌ

バッハの無伴奏のヴァイオリンの曲といえば、私は真っ先にこの「シャコンヌ」が浮かびます。

忙しい毎日に追われている夕暮れ時などにふとこの「シャコンヌ」の響きが聴こえたりすると、なぜかジーンと胸が熱くなります。
「余計なことを考えないで、美しいものを求めよ!」と言われているような…

その「シャコンヌ」が、なぜかブラームスのピアノ曲集2巻の最後に出てくるのです。Studie(練習曲)の5番として出されてますが、他のStudieも含めて合計3曲がバッハの曲です。

Chaconne1.jpg

(中略)

Chaconne2

これはブラームスがピアノ用に編曲した「シャコンヌ」で、指使いをよく見るとお分かりかと思いますが、左手だけで弾く練習曲として書かれています。

両手で弾けばなんということはないんですが、左手だけで弾けと言われると…
もともとこの曲をヴァイオリンで、これだけの和声をアルペジオで出すのも考えてみれば大変でしょうから文句は言えませんが…(笑)

しかしピアノで音を出してもなんと素晴らしい曲なんでしょう!
また以前、打楽器のリサイタルでマリンバによる演奏で聴いた「シャコンヌ」もまた素晴らしかった記憶があります。

バッハの無伴奏曲は、どんな楽器を使っても、誰が弾いてもそれぞれに味わいがあるということ?

他にも、もとは2本のビオラダガンバ用に書かれた曲を2本のフルートで演奏しても良かったり…
楽譜にはごく基本の音の配置を示し、あとは演奏者に任されているような、バッハの音楽の奥深さをここでも実感するのです。


ロストロポーヴィッチによる 無伴奏チェロソナタ

EMIクラシックから出ている、ロストロポーヴィッチのDVDは素晴らしいです!

Rostropovich1.jpg
Rostropovich2

無伴奏チェロソナタの1~6番すべてがDVD2枚に収められ、ロストロポーヴィッチ自身がピアノを弾きながら解説されています(ロシア語なので残念ながら分からないのですが、曲のフレーズを弾きながら何を言おうとしているのかはなんとなく伝わってきます)。

その解説の後、宮廷のような素晴らしい響きのする会場でチェロのソロ演奏をたっぷりと堪能できます。


ロストロポーヴィッチ氏の思い出

以前家族で訪れたイギリスで(前にトーマスの記事を書いたが、ワイト島へ行く前にロンドンに立寄った)、ロストロポーヴィッチ指揮によるロンドンシンフォニーの演奏を生で聴いたことがある(1996年9月)。

プログラムはチャイコフスキーの交響曲4番 ほか。

今でもはっきり印象に残っているのは、1楽章の中間部
木管と弦が交互にフレーズを奏でながらテンポを上げていくシーン。弦はたっぷりと歌い、木管は前向きにテンポを巻く…これを交互に繰り返しながら全体ではだんだんテンポを上げていく。
バックではティンパニが頭打ちをやっているが、速いテンポとゆっくりしたテンポが交互に出てくるのに合わせなくてはならない。しかし全体の大きな流れとしては決してギクシャクすることなく、長いスパンで速度・エネルギーを増していくように…。とっても難しいだろうが素晴らしい演出だった!

そしてもう一か所 忘れられないのが2楽章の冒頭
1楽章が終わって、オーボエに「準備OKか?」というサインを送ったと思ったら、指揮が何も振らない中であのもの悲しいオーボエのソロがスタートしたのだ!
指揮者はオーボエに“ソリスト”としてすべてを任せ、それに応える弦楽器のピッチカートによる“相づち”への指示に専念したのだ。思わず「お~!」と鳥肌がたった。



プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

音楽寄りの話題、社会・時事に関する日常的なあれこれを徒然なるままに…
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