「音の小部屋」で気楽に音楽雑談義

10月24日(火)

こちらの♪「音の小部屋」のカテゴリーの記事をご覧になって、「やはり音楽のかなり専門的なテーマだな」「私には敷居が高いな…」という印象を持たれてしまった方も多いかもしれませんね。

でも、たとえ楽器はまったく演奏できなくても、楽譜もまったく読めなくても、音楽が嫌いな方はめったにいらっしゃいません。
忙しい仕事の合間にジャズライブやクラシックのコンサートに足を運んで癒されている方も多いはずです。

「もう少し音楽のことを知りたい」…そんな方を対象にしたプログラムもご用意しました!


音に関する雑学談義

たとえば…

♪「人類と音との歴史」…人はいつごろから音楽と仲良しに?
♪「ただの音」と「音楽」って、どこが違うんだろう?
♪人は、音の組合せで明るく感じたり暗く感じたりするのはなぜ?
♪もともと楽譜なんか読めない人がジャズを作った!
♪でも、ジャズとバッハ(=300年前の音楽の父)が、なんと同じことをやってる不思議!
♪懐かしい昭和歌謡に、なんとあの映画音楽が、あのクラシック音楽が!
 
…etc.

たとえご自身で楽器が弾けなくても、楽譜が読めなくても、ライブハウスやコンサートのロビーでのちょっとした会話に、音楽の雑学的な話題が増えたら楽しいと思いませんか?

難しい話を楽しく分かりやすく、敷居を下げるのではなく裾野を広げて…

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一般に、雑学を詰め込みすぎると理屈っぽくなって煙たがられる…という面もありますが、こと音楽に関しては、本当に楽しいネタになるのです!
「音の小部屋」を訪れたあなたは、音楽の近くにいる仲間と、あるいは憧れのあのボーカリストさんと、音楽の話で花が咲くことでしょう。


◆音楽はジャンルを超えて

先日、俳優の古田新太さんと3~4年ぶりに地元・三軒茶屋でばったり!

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古田さんは、ドラマの中で一風変わった音楽プロデューサーを演じられたこともありますが(NHK「あまちゃん」)、個人的にも音楽に造詣が深く、クラシック音楽からヘビメタまでいい音楽には垣根がないという思考をお持ちで、すっかり意気投合!

♪「音の小部屋」も、日本の昭和歌謡・ムード歌謡・演歌、あるいは刑事ドラマのテーマ音楽がなぜ心に響くのか…そのコード進行(響きの移り変わり)を見ると、映画音楽やクラシックからの影響も…

いい言葉でいえば「伝承」、悪くいえば「パクリ」(笑)…それは洋の東西であるんですね。

音楽は、専門に勉強してきた一部の人だけのものではありません。
「♪音の小部屋」は、音に関する雑談も大歓迎です。


◆あなたに合った内容で

通常のレクチャーと同じく、5回で基本1セットとします。
単発のレクチャーは5000円/回ですが、5回で2万円(=4000円/回)です。

単発だとどうしても「次また来られるときに…」で間が空いてしまいがちです。
ご興味のあるテーマで5回のプログラムを組むことで方向も見え、お互いに「きちんとやろう」となると思います。

ただ、お仕事が忙しくてなかなか時間が取れない、遠隔地で通うのが大変…
そんな方のために、わりと読み物風の資料を5回分用意し、実際に音を出せる「音の小部屋」には2~3回来ていただく、という方法もあります。

芸術の秋、ちょっとした時間を見つけて、あなたもぜひ「♪音の小部屋」へいかがでしょうか?

クラシックの名曲をコードでとらえる

10月18日(水)

オーケストラの曲をピアノ用に編曲した楽譜も数多くあります。
ベートーヴェンの交響曲、チャイコフスキーのバレエ組曲など…

でもそれらの多くは、オーケストラ内のあらゆるパートの音(なかにはピアノ用に書き足した音もある)がびっしり書かれていて、演奏するのはかなり難しいものも(=あるいは練習しても10本の指で弾くのは非常に困難だったり…)。

もっと気楽に、クラシックの名曲の一節でもピアノでさらっと弾けたら…


コードでとらえる

そこで、以前こちらのブログ内でも紹介しましたが、ショパンやラフマニノフなどのピアノ譜に、コードを書き込んでみるのもひとつの方法です。
たとえばピアノ曲としても難曲中の難曲、ラフマニノフのピアノ協奏曲2番も…

♪1楽章の有名なテーマ
1楽章(1)
★クリックすると大きな画面でご覧になれます

♪3楽章の有名なテーマ
3楽章(1)
★クリックすると大きな画面でご覧になれます

ショパンのピアノ曲など、ここまで難しくない曲(←少なくとも譜面づらとしては)は多数あります。子どものころからピアノを習ってきた方なら誰でも弾いたことのあるショパンのノクターンなど。

でも、毎日練習していれば覚えてるでしょうが、何か月いや何週間か弾いてないだけで、左手が「あれ?なんだっけ?」となった瞬間、その先は弾けなくなりますね。かつて弾いたことのある名曲を、さらっと弾くことができない哀しさ…

そんな場合も、このようにコードでとらえれば、一字一句おたまじゃくし通りでなくても、曲の流れを両手で再現することはできるのです!




「音の小部屋」
では、「クラシックの名曲をコードでとらえる」と称して、資料を作成しています。

たとえば私も以前から大好きなスメタナの連作交響詩「我が祖国」の2曲目「モルダウ」のメインテーマ。

メインテーマコード入
★クリックすると大きな画面でご覧になれます


なお、この「モルダウ」に関しては…

♪「流れの誕生(冒頭)」「モルダウは流れる」「狩人の森」「農夫の踊り」「月の光が川面に」…「モルダウの流れ(再現)」「ヨハネの急流」「雄大な流れへ」「高い城(ヴィシェフラドの再現)」「エルベ川へ注ぐ」…

20分弱の交響詩のシーンごとに、コード名だけを書き出したものを現在作成中!

「音の小部屋」のテキスト資料として、とうてい「楽譜」とは言えない「メモ」ですが(笑)、オケ版をよくお聴きになってメロディラインが浮かぶ方なら、そのコード表だけでそれらしく弾け、つなげれば全曲になります!

♪クラシックの名曲をこのようにコードで捕らえてみると、音楽ってはじめにメロディーだけがあって、それに伴奏としての響き(和声・コード)をつけてるんじゃなくて、音楽全体が響きの移り変わり(=コード進行)でできていて、そこにメロディーが乗っかってるんだな、とあらためて思います。
リハーモナイズコード循環を考える上での研究素材にもなるでしょう。

♪「音の小部屋」は、音に興味のある方とともにつくり上げていくプロジェクトです。
ご興味のある方は、コメント欄へ(=「管理者のみに表示」をクリックすれば私信になります。ご連絡先を添えて…)、お気軽にご相談ください。

素晴らしい 中学の音楽の教科書 なのに…

2017. 9月9日(土)

この夏のはじめ、「音の小部屋」のテキスト資料を作りながらふと思いました。

調性・音階・和音・属七とは…etc.
楽典(音楽理論)のごく基本的な説明から入るにあたって、小中学校(=義務教育)の音楽の授業ではどこまでどう教えているのかを知りたいと思ったのです。

よく、英語は中学で3年間・高校で3年・受験・大学1年の一般教養、と少なくとも7年も学んでいるはずなのに、英語を喋れない人が多い…という話を聞きます。

音楽に関しては…?
高校に入ると芸術は「音楽」「書道」「美術」など選択となりますが、少なくとも小学校で6年間・中学校で3年間、合計9年間も義務教育の授業で学んでるはずなんです。

なのに、大人になっても楽譜がまったく読めない、クラシックのとても有名な曲なのにご存知ない、和音や音階など「音のしくみ」に関する話になると全くちんぷんかんぷん…という人がけっこういらっしゃいます。

野球で、今シーズンどのチームが強いか、個々の選手がどうかまでは知らなくても、野球というゲームの基本的なルール(ストライク・ボールとは何か?、三振とは何か?、3アウトとは何か?、ホームランとは何か?、ダブルプレイとは何か?…)ぐらいは分かりますよね。それ以下ということでしょうか(泣)…?

日本では文字が読めない人や掛け算・九九ができない人は皆無と言ってよいでしょう。教育の力のお陰だと思います。なのに、なぜ音楽は…?
しかも不思議なのは、生まれながら音楽に拒絶反応があるとか、大人になってからも音楽を聴くとイライラする…っていう人はまずいません。楽器を演奏できなくても専門的な知識はなくても「音楽は好き」という方が圧倒的に多いのに…なぜ?


いまの教科書2種類

勤め帰りに大久保駅前にある「第一教科書」へ寄りました。
教育芸術社の「中学生の音楽」、教育出版の「音楽のおくりもの」、少なくとも関東/首都圏で使われているのは現在この2種類のいずれか、とのこと(このほかに「器楽」などの副読本あり)。

2種の教科書、各3巻

いずれも「1」「2・3(上)」「2・3(下)」3冊で構成され、1年次で1冊のペース。解説のしかたや順序こそ違いますが、取り上げられている名曲の解説など内容的には似たり寄ったりの内容です。


◆素晴らしく充実した内容!

私が中学を卒業してからかれこれ半世紀近く、娘の教科書をちらっと見せてもらったことはありましたが、あらためて中学の教科書を見て、その充実した中味にただただ驚くばかりでした!
その中身を、ちょっと覗いてみましょう。


●クラシックの名曲の紹介・解説


♪「アイーダ」では、舞台装置などオペラの世界、ソプラノ・メゾソプラノ・テノール・バリトンなど歌手ごとに登場人物とストーリーを紹介…これは分かりやすい!

アイーダ1 アイーダ2
★クリックすると大きな画像(写真データ)になります。以下同じ


♪「展覧会の絵」、♪「シェラザード」、♪「モルダウ」 など


ストーリー性のある音楽を、楽器・モチーフ(主題)の譜例を出しつつ詳細に解説。
一例として「モルダウ」。10数分の交響詩の流れ・モチーフ・担当楽器などを丁寧に紹介。

♪「モルダウ」
モルダウ120170909 モルダウ220170909

全6曲からなる連作交響詩「わが祖国」の2曲目であること、「モルダウ」が最後、プラハの町を雄大に流れてエルベ川に注ぐところで、1曲目の「ヴィシェフラド(高い城)」のテーマが再現されること、しかも1曲目のテーマは♭3つ調性(半音下)であることまで、右ページ下にちゃんと記載されています!
ここまでしっかり書かれた曲目解説にはなかなかお目にかかれません!

もう一つの教科書では、シーンごとに楽器も紹介
モルダウ B

♪「展覧会の絵」

展覧会の絵

交響曲では♪ベートーヴェンの「運命」、なんとピアノ譜に直したものが折込みで4ページ分!

「運命」

1楽章の主題呈示~展開部まで、さほど難しくない譜面に起こされてますので、ピアノを多少習った人なら弾けるでしょう。

バッハの「フーガ」という楽曲形式ついては私が中学の時の教科書にも載っていましたが、パイプオルガンの構造も。ふだん見られな内部構造、これも分かりやすい。

バッハ&パイプオルガン構造

ここに紹介したのはほんの一例。まだまだ素晴らしい曲解説は他にもあります。

ここまでしっかり書かれていたら、下手な曲目解説はいりません!
必要ならこの教科書を持参してコンサート会場に行って、生演奏に浸れるでしょう…


●日本の伝統音楽・芸能が充実

雅楽、歌舞伎、民謡など、日本の文化に触れるページも充実しています。
これは私の中学時代とは大きく変わった柱のひとつでしょう。

日本の音楽1 日本の音楽2 日本の音楽3

雅楽では「越天楽を体験しよう」というコーナーがあって譜例まで!
右のページには、歌舞伎の「シテ」や「囃子」を体験しようというのもあります。

日本の音楽3b

「越天楽」は、私が学んだ国立音楽院の授業で用いられたのと非常によく似た譜例です!

歌舞伎の世界も…

日本の芸能4 日本の芸能5

日本各地の民謡・祭りの音楽の紹介

日本の民謡3

各地で用いられているさまざまな5音音階(=ペンタトニック)についても紹介。
日本の民謡1 日本の民謡2

さらに、日本やアジアをはじめとする世界の民族音楽・楽器の紹介も…

世界の民族音楽

ジャズをはじめ、新しいジャンルの音楽について…

新しい音楽1 新しい音楽2

歌の教材も新旧さまざま

昔から定番の「日本の歌曲」の解説も、作詞・作曲者の紹介や作曲の経緯などが簡単に分かりやすく、要点をおさえて書かれています。

古きよき歌
★クリックすると大きな画像でご覧になれます(ほかすべて)

古い歌だけではなく、今風のリズミカルなポップス系の曲も多数…

新しい歌


●コラムも充実

モーツァルト作曲「レクイエム」の♪「ラクリモーザ(涙の日)」
8小節書かれたところで絶筆した、ということを原譜とともに紹介。

作品紹介1モーツァルト「ラクリモーザ」

日本の楽器をオーケストラと共演させた武満徹♪「ノベンバーステップス」
和楽器が世界に注目されるきっかけともなった作品ですが、指揮者と作曲家との合作による作品として紹介されています。

作品紹介2ノヴェンバーステップ

さらに、こんな記事も…!
くらしの中で音楽を活かす一例として、なんと「音楽療法」についても記述あり!

くらしと音楽(音楽療法)20170909


…ざっとみただけでも、私が中学生のころに学んだ教科書よりはるかに内容が充実し、しかもフルカラーで分かりやすく、秋の夜長についつい読み込んでしまうほど。

いや~、今の中学生は羨ましい!

これらの教科書の初版が出たのは2~3年前のようですが、ここに来て急に内容が進化したわけではなく、20年・30年という時を経て、教科書に載る内容も充実していったのではないかと推測されます。
だとすれば、私よりもご高齢の方はともかく、いまの20代・30代・40代の方たちは、少なくとも私よりも深い内容の教科書で音楽を学んでこられた(はず)…。


●これだけ素晴らしい教科書があるのに…?

国語・歴史・地理・数学・英語…大人になってからの日常生活・一般教養として、中学までの義務教育で教わった内容で十分だとよく言われます。
公共放送の教養番組・ドキュメントなども、中学で学ぶ程度の内容をひとつの目安に制作し、それ以上の専門性の高い内容についてはしっかり解説を…というガイドラインもあるほどです。

音楽に関しても、この教科書に書かれている内容をちゃんと理解できていれば、かなりハイレベルの音楽愛好者になれる内容だと思います。

冒頭に「義務教育では音楽に関して何をどう教えてるんだろう?」と、やや不信感(?)を交えて書きましたが、少なくとも教科書に関しては「恐れ入りました!失礼しました!」だったわけです(笑)。

問題は、音楽の授業が週に何回あって、夏休み・冬休み・試験期間等をのぞくと1年で何時間あるのだろうか?、受験に必要とされる主要科目ではないため、どうしてもかけられる時間とエネルギーにも限界があることも大きいと思います。

いずれにしても、これだけの内容を1年間でどこまで生徒たちに伝えることができているのか…?
そこは、現場で教えてらっしゃる先生方の声(できれば2~30人)を聞いてみなくては分かりませんが、先生による個人差もかなりあるのではないでしょうか…?

そしてもうひとつ。ここが私にとってもっとも重要だったことですが…


◆楽典(音楽理論)に「なぜ?」の説明がない!

さまざまな音楽の決まりごと、調性・音階・和音といった「音のしくみ」に関すること…いわゆる「楽典(=音楽理論)」に関しては、半世紀前とほとんど変わっていないようです。

それらは、各巻末尾に折り込みで一覧にされていて、平行調・属七・和声的短音階…といった用語、さらにコードの表記も出てきます。

楽典(折込み)

しかし、それが「どういうもの?」で、「なぜ?」の部分がほとんど(というか全く)説明されていないのです。

おそらく、このあたりは音楽のより専門的な分野だから…という認識で「いちおう載せただけ」のレベルなのかもしれませんが、せっかくここまで用語を出すなら、もう一歩踏み込んで「どういうもの?」「なぜ?」を説明してあげたい!
そこがちゃんと理解できたら音楽の魅力がさらに増すのに…

そんな私からのツッコミをほんの1~2例、赤で示しました。

楽典4短音階の3種類 楽典2属七は同主調に共通
★クリックすると大きな画像でご覧になれます(ほかすべて)

    ↓
<私のオリジナル資料より>

「和声的短音階」とは=Ⅴの和音(属七)は同主調の長調・短調に共通
属七は共通→和声的短音階
5度の引力 属七はなぜⅠへ帰りたくなるのか?
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2010年ごろに作画。
*名前の通り「ソシレ」+「ファ」ではなく、ベース音「ソ」+「シレファ」と見ると…



コード
についても、なぜかリコーダーの運指表の下に一覧…
しかし、コードの種類や表記に関する説明があまりにも少なく、これだけで理解するのは困難!

コード20170909 コード拡大

    ↓
<私のオリジナル資料より>

4種類の7th 
 乗っかる7th×2種類(赤)・下の明暗コード(黒)の組合せ
4種類の7th再編
それに、コードは一覧表で覚えられるものではなく、ある調内の7コードの循環でとらえるなど、使われる場面ごとに、音と一緒に覚えることを私はお奨めしています。


教育批判ではなく、「音の小部屋」のテーマ探しとして

中学の教科書をひもとくことで、「どのあたりが分からないのか?」の“隙間”を探求できます。
音大を出られて教育実習も積まれた音楽の先生は「プロ」なわけですが、自分が演奏できることとは別に、こうした「音のしくみ」に関して、きちんと分かりやすく説明できて「なぜ?」に答えられるかどうかはまた別の話ではないでしょうか?

たとえば「調性」(=どの高さではどこに♯・♭が付くか?)…楽典の中でも分かりにくい関門だと思います。
むかし覚えて「当たり前」に演奏していると、改めて「なぜ?」を考える機会は少ないでしょう。
しかし、簡単な曲なら楽譜にいちいち書かなくても高さを変えても弾ける、あるいはコードやスケールの明暗を左右する全音・半音の関係が感覚として分かる…それには「旋法(=モード)」への理解が不可欠です。

なぜ旋法(=モード)の違いができるのか…?
5度の倍音で音を作っていき、5音音階(=ペンタトニック)から7音音階になったとき、半音の関係が2か所(ファ番目と番目)に生じました。

半音が音階のどの位置にくるか によって、階段の形が変わり、しらべ全体の雰囲気が変わる…それが旋法(=モード)。中世には6つの教会旋法があったのです。

<私のオリジナル資料より>

6つの教会旋法(クレジットあり)

今日の長調短調モードの一種であるということ。なんの音から音階を始めるかによって、明るい長調に聴こえたり暗い短調に聞こえる。不思議ですよね。

…喩えるなら、12音の中から「7つの音の選手」を選び出して低い順に並べますが、同じ7音のメンバーでも「打順」を変えてやることで「チーム全体の雰囲気」が変わるようなもの。
それがモードです。同じ調性記号(=同じ7音)の長調と短調、「平行調」もこれで理解できるでしょう。

こういった「どういうこと?」「なぜ?」を理解すれば、「調性」も単なる暗記ではなくなるはず。
試験で答えられるための「調性」ではなく、感覚として身について演奏に活かせる「調性」へ!
       ↓
<私のオリジナル資料より>

♯系…主音が5度上がるごとに、番目の音にを付けて半音上げる
♭系…主音が5度下がるごとに、番目の音にを付けて半音下げる

調性の法則♯系 調性の法則♭系
というのは7音階誕生からの因縁!こういうルール(法則)に気づいて、「なるほど!」と目からうろこのはず。そこを納得した上で、それを感覚として身体に染み込ませれば、歌や楽器演奏にも活かせるはずなのですが…

5度の関係で音を並べていくと12回目で元の音に戻ってくるという「12音誕生」の図に、それぞれの音を主音とする調性記号を合わせたのが…

5度時計

★5度時計・音のみ(右回り) 5度時計(改右回り)

真上の12時=主音がドの「ハ長調」とし、右回りに主音が5度上がるごとに調性記号としての♯の数が1つずつ増えていき、真下の6時ではで表してもで表しても「6」個。
7時を♯系で表すと7音すべてに♯がつきます。そして黒鍵の世界に入り、上に向かって進む(=主音が5度ずつ上がる)ごとに、今度は♭の数がひとつずつ減っていき、11時は「ヘ長調」で♭1つ、12時で「0」に戻る…面白いですね。

そして、どこを見ても、ある音を中心(=トニック)に、左隣が下属音(=サブドミナント)、右隣が属音(=ドミナント)になっています。両隣は5度下・5度上なので当たり前なんですが…
さらに対角線は、その音の1オクターブの真ん中の音、コードでいうと「裏コード」になっています!

…つい熱くなって深入りしてしまって、すみません。

●音の小部屋 は、まさにこうした「なぜ?」への「すきま」を埋め、大人になってあらためて音楽にもっと親しみたい方に、その方にあったレベルで「音のしくみ」「なぜ?」を解き明かすプロジェクトです!

遠隔地の方やお忙しい方には、添付資料&メールによるレクチャーもしています。

♪「『楽譜がないと弾けません』からの脱却(=おたまじゃくしからの脱皮プロジェクト)」
♪「クラシックの名曲をコードでとらえる」
♪「コード循環(=響きの色変わり)3色・7色・12色」
♪「ちょっとズージャなお洒落な音の調味料」 …etc.

いろんなテーマがあります。
ご興味のある方は、こちら「音の小部屋」へお気軽にお問い合わせください!


夏の課題 まとまってきました!

8月27日(日)

8月も最後の週となりました。
私にとってこの夏の課題、「音の小部屋」のまとめも大詰めとなりました。

夏前からオファーを頂いた何人かの方に向けて、具体的に資料(テキスト)を作りながら、いまの私に描ける全体像をフローにしてみました。

全体フロー2017.820170827

枠で囲んだいくつかのテーマごとに、アラカルト的に資料を作っていき、プリントアウトしてクリアファイルブックに入れたら…かなりの量になっていました!

P8275104 - コピー

全体フローに挙げた大・中項目ごとに、ほぼメニューも出揃ってきたかな…というところです。
なにより私自身の頭がかなり整理されてきたように思います。



私自身、クラシック畑で「楽譜がないと弾けません」の時間が長かったので、コードで音をとらえてさらっと弾ける、高さを変えても弾ける、ちょっとお洒落な和音を入れて…それはずっと「憧れ」でした。

3年間学んだ「音楽療法」の実技演習で「目からうろこ」だったこと、逆に誰も教えてくれなかったからたどり着いた独自の発見、デイホームでの歌会(月一度)を通じて分かってきた実践で大切なポイント…

今の私なりにまとめておきたい、音楽ともっと親しみたい人・活用したい人にもお伝えしたい…

そんな思いで時間があればパソコンに向かい、手描きの音符や楽譜をスキャンして作図、どうしたら少しでも分かりやすく説明できるか、それがちゃんと伝わるか、見直してはリライトし…嘘ではない「ていねいな説明」に明け暮れた夏でした。

♪ちらっとだけ…
(かなり上級者向け、コード循環とちょっとズージャな音)
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人によって、求めること・レベルもさまざまです。

*雑学的に「音(12音)の誕生の歴史」を知りたい
*楽典の「なぜ?」(=音のしくみ・人の心理)を知りたい
コードを覚えて簡単な曲をピアノで弾けるようになりたい
*教育実習でピアノは習ったが、お洒落なコードをつかって
  リハーモナイズ
したい
*ちょっとズージャな(ジャズっぽい)を出せるようになりたい
調性を理解し、感覚として身につけ、移調しても弾けるように
*楽譜通りじゃなく、アレンジ即興に応用力をつけたい  …etc.

楽譜も読めない方から、音大を出られてプロとして活躍されている方まで、人によってご要望・レベルはまちまちですが、私なりに学び・応えつつ見えてきたサブ・テーマは、いまのところ次の5つに集約されるように思います。

1.
楽譜がなくても演奏できる…「おたまじゃくしからの脱皮」プロジェクト
2.楽典で覚えたけど理由がわからなかった…「目からうろこ」プロジェクト
3.メロディにコードをつけるんじゃなく、コード(響き)の色変わりが主役
  …
響きの「3色・7色・12色」…即興プロジェクト
4.ドミソ・ファラド・ソシレから脱却…お洒落なリハーモナイズプロジェクト
5.どの高さでも自在に伴奏…「どこでもⅠ~Ⅶ」プロジェクト

 (3~5は「なに言ってんだ?」でしょう。はい、寝言みたいなもんです…笑)



テーマごとに基本的な資料ができていれば、ご要望に合ったものをチョイスし、必要ならばその人に合った表現に書き換えたり補助的な資料を作るなど対応できます。漠然としがちな広いテーマが、具体的に明確になってきます。

永続のレッスンではなく、5回~10回シリーズのプログラムを組んでのレクチャー、あなたと一緒に作り上げていくプロジェクト。

レクチャーは、単発では1回(1時間):5000円ですが、5回セットで2万円(4000円/回)。
遠隔地の方や、忙しくてなかなか来られない方には、資料を添付でお送りしてメール等でレクチャー…というケースも数名いらっしゃいます。個々のケースごとに、回数・料金はご相談に応じます。

「音」に興味のある方、こんなことを知りたい・できるようになりたいという方…
なんなりとご相談をお待ちしております。

2017.8.27 Akira Takagi


憑りつかれたハープ?

8月31日(木)

ゆうべ、ちょっとおかしな夢を見ました。
ハープの生演奏で、どんどん目まぐるしくコードが変わるんです!
「よくこんな曲をハープでできるな~!」 と
…ちょっと解説が必要ですね。


竪琴から進化した現代のハープは、オーケストラとも共演するなど12音すべて出すことができ、楽譜はピアノと全く同じです。

しかし1オクターブ内に7本の弦しか張られていません。ピアノでいう7つの白鍵が並んでいるようなもので、黒鍵の♯・♭は足元の7つのペダルを操作してつくります。基本は7音階の楽器なんですね。

リング回転

赤い弦が「ド」。紫の弦が「ファ」。1オクターブ内に7本の弦。

7本のペダルで、ある音に(または)を設定してやれば、フレーム上部についているリング状のパーツ(=ディスク)が半回転して、その音だけすべて半音上げ・下げできるのです。

たとえば「ファ」「ド」のペダルを踏み込んで半音上げ(=♯)にしてやれば、楽器全体が二長調の楽器になるわけです。

二長調

なので、お決まりの♯や♭をうっかり落として弾く…というミスは起こりませんが、曲の途中で調が変わったり、臨時記号の♯や♭が出てくると足元は大変なことになるわけですね!



そのハープで、ジャズの曲でしょうか、J.コルトレインの「ジャイアント・ステップス」みたいな、目まぐるしくコードが変わる曲を超絶な速さで演奏してるんです!

「よくこんな曲をハープでできるな~!」とひとり興奮して喜んでいる私!

でも周りの聴衆たちは、ハープ奏者の苦労・凄さに気づく様子もなく、ふつうに飲みながら聴いている…そんなおかしな夢でした(笑)


画像提供:松本花奈さま ♪「音の小部屋」資料より

この夏いよいよ動き始めます!

8月4日(金)

昨年たちあげた♪「音の小部屋」プロジェクト、お陰さまで何人かからのオファーをいただき、この夏いよいよ本格的に動き始めます。

♪昔ピアノを習ってたけど何十年も弾いてない、でもまた音楽に親しみたい方、
♪クラシック畑にありがちな「楽譜がないと弾けません」から脱却したい方、
♪教育実習でピアノを習ったがコードや即興などの実践力を身に付けたい方、
♪楽譜は読めないけど 「もしもピアノが弾けたなら」症候群の熟年男性、
♪ギターでコードは覚えたが、手の形で鳴らすだけでなく音の原理を知りたい、
♪ドミソ・ファラド・ソシレの基本和音だけなく、もっとお洒落に伴奏したい…etc.

いわゆる「ピアノ教室」ではなく、「音の原理」を理解しつつ、楽譜に頼らなくても音楽をもっと自由に奏でられるように…
名付けて、「おたまじゃくしからの脱皮 プロジェクト」です!


音の小部屋はこんな方をお待ちしています

こんな方をお待ちしてます20170812
★クリックすると大きな画面になります


構成プランのイメージ

永続のレッスンではなく、それぞれのニーズに合わせて5~10回シリーズで、その方にあったプログラムを組みます。
たとえば、ある程度ピアノなど楽器経験はあるが、楽譜に頼るのではなくコードだけでの演奏即興・アレンジに幅を広げたい、という方には…

音の小部屋 構成プラン例20170804
★クリックすると大きな画面になります


時間・料金について
音の小部屋 時間・料金20170804
★クリックすると大きな画面になります

あくまで原則としての目安ですので、個別のご相談に応じます。
お知り合いで興味のある方には、クリックした画像をプリントして差し上げてください。


「音の小部屋」が電子書籍になりました!

5月6日(土)


このたび、電子書籍を出版しました!

「音の小部屋」と題して、音の不思議・音の面白さ・音と人の心理・12音誕生の歴史…etc.
難しい楽典(音楽理論)を誰にでも身近に感じていただけたら…

ある先生に奨められて、ブログ記事の再編集にて、まずは第一弾。
8つの章立てで、500円です!

音の小部屋表紙
●アマゾンのKindle → 書籍案内 

「書籍案内」画面の、書籍名「音の小部屋 :音の不思議を面白く」またはその下にある「Kindle版」というところをクリックしていただくと、記事の紹介文・もくじがご覧いただけます。

これまでにもブログにつづってきた内容と重複しますが、あらためて8つの章立てになっていて順にお読みになると分かりやすいかと思います。

ご興味のある方にぜひ拡散していただけたら幸いです。今後に向けて、ご指導ご鞭撻よろしくお願いいたします。

アップを記念して 三浦さんと

電子書籍についてレクチャーいただいた三浦陽一さんです。
記念すべきスタートとなりました。感謝!

♪「音の小部屋」はこんなお部屋です

音楽に親しみ、音の不思議・面白さ・奥深さにあらためて気づくプロジェクトです。
長年のアマチュア経験、音楽療法で学んだことなどを、「タテ割り」ではなく広く分かりやすく!


●音楽をもっと身近に楽しもう


「昔ピアノを習ってました」と過去形でおっしゃる方、
クラシック~映画音楽・ジャズ・歌謡曲など、音楽が好きな方…etc.

音楽にもっと親しめる日々をご一緒に!

少しは楽譜が読めるようになりたい、音の原理や音楽の発祥に興味ある方…etc.
音大で学ぶような音楽理論(=楽典)、和声学などには書かれていない「音」そのものへの興味。

「人はなぜこういう音(響き)を聴いて明るく感じたり暗く哀しく感じたりするんだろう?」という、「音の心理」についても考える。


●憧れの「即興」の世界へ!


クラシック畑にありがちな「楽譜がないと弾けません」から脱却したい、
楽譜通りに毎日練習できなくてもさらっとピアノが弾けるようになりたい、
「ドミソ・ファラド・ソシレ」の3色だけでなくもっとお洒落な響きで伴奏(リハーモナイズ)したい…etc.

→クラシックの名曲や有名な映画音楽を「コード」でとらえる


●響きの色変わりを中心に


メロディに合ったコードを探す(=コード付け)のではなく、コードの循環(=響きの色変わり)そのものを体験しよう!

あるコード(=響きの色)から次にどんな色変わりができるか、このコードからこのコードに行く間にどんなコードを入れるとお洒落か…?

基本和音の変形を知り、ある音(響き)からある音(響き)への「引力」を感じ、そのパターンを知ろう!

★12色循環ルート

★この図だけでは理解できないかもしれませんが、コード循環(=響きの移ろい)だけで音楽はできる、ということ。ここに示したのは長調のコード循環ですが、短調のコード循環も素敵です。
これが自由自在にできるようになると、例えば詩の朗読のBGMを即興で奏でたり、テラピーに応用することもできます。

★楽典や和声学の知識は必要に応じて確認程度。
「覚える」より「なぜ?」を理解すること、それを実際に使えることが大切でしょう。



●さまざまなジャンルを越えて


昭和歌謡の中にはクラシック音楽や洋楽からのパクりがけっこうある(笑)
映画や刑事ドラマの音楽など、人の感情を動かす音楽には、何か共通する「味付けの秘技」がある…

人と音楽…楽器や音楽のルーツ、音階の生いたち、日本の音…etc.
民族音楽・民族楽器・民族舞踊の世界にも広く親しむ機会を求めて!

音について、ジャンルを超えて幅広く探求していきます。


〈イメージ:琵琶とベリーダンスのコラボ〉

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プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

音楽寄りの話題、社会・時事に関する日常的なあれこれを徒然なるままに…
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