チコちゃん風 「なんでさらっと弾けないの?」

最近の私のマイブーム、NHK「チコちゃんに叱られる」風に…
                                   
「ねえねえ、この中で、子どもの頃からピアノを習ってきた人、だ~れ?」

一流のホールで聴くスタインウェイも素晴らしいですが、家庭・旅館・ラウンジ・バー・ペンション・合宿場…身近なところで自由に奏でられるピアノのある空間も私は大好きです。
あらたまって練習して、楽譜を持参して…ではなく、ふとした日常の空間にピアノがあって、「何か弾いて」と言われたら、さらっと弾けますか?

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子どものころ毎日ピアノを弾いていた頃なら 今習ってる曲を弾けたかもしれませんね。でも大人になって、もう何か月・何年も人前でピアノを弾いてない…

ソロ演奏をお聴かせする、というと構えてしまってませんか?
ベートーヴェンなどのピアノソナタ1楽章~3楽章まで、あるいはショパンの「革命」エチュードやリスト「ラ・カンパネラ」などの名曲を、すべて暗譜で間違えずにさらっと弾けて、感動を与えなくてはいけない、なんて考えてしまってませんか?常にレパートリーを磨いているプロのピアニストじゃあるまいし…(笑)

でもだからといって「猫ふんじゃった」ではなく…(笑)
せめてショパンのワルツかノクターンの中からあまり超絶技巧のないゆったりした1曲、ドビュッシーの「アラベスク」、あるいはメロディ楽器の人とサンサーンスの「白鳥」、シューベルトの「セレナーデ」、グノーの「アベマリア」(バッハのプレリュード1番が伴奏)、あるいはなにか名曲の一節…etc.
またクラシックでなく、ディズニーの曲や映画音楽、カラオケでみんなが歌うような曲などでも、さらっと弾けたらいいんですが…

なんだかんだ弾ける曲がなく、「楽譜がないと弾けません」「こんど練習しておきます」(汗)…という方が多いのではないでしょうか?


一方ジャズの世界では、「マスカレード」「ミスティ」「煙が目にしみる」「ムーンリバー」…などリクエストを受けたら、「キイは何?スイング?それともボサノバ?」などと聞かれてさらっと弾いてくれます。
なんでジャズの人はそんな神業みたいなことが出来るの?、私もずっと謎で、憧れでした。

「楽譜がないと弾けません」から脱却したい!ちょっとお洒落な響きも入れて、もっとピアノで遊びたい!
ピアノを何年も習ったのに、「何か弾いて」と言われてもなにも弾けない…
そんな日本人のなんと多いことか…「なんで?」
でもチコちゃんは知っています。5,4,3,2,1…


◆ジャズの人が楽譜なしでさらっと弾けるのは…(♪どどん)
   音楽をコードでとらえているから~! 


コード、つまり響きの移り変わりです。

曲を覚えるのにもいろんな要素があります。楽譜を目に焼き付けて覚える(←私はこれが苦手)、耳で響きを覚える、手のポジション・広がり・動きで覚える…etc.

いずれにしても、毎日練習してる曲なら弾けるでしょうが、数日弾いてないだけで指が固くなって思うように動いてくれなかったり、メロディは思い出せても左手の伴奏が「あれ、なんだっけ?」となった瞬間に止まってしまい、もうその先は弾けなくなる…もったいないですね!

コード(響き)の移り変わりをとらえて、その流れで奏でることができたら?


◆コードで音楽をとらえる試み

「♪音の小部屋」では、「コード循環(響きの色変わり)」「クラシックの名曲をコードでとらえる」といったテーマをこれまでにも色々と取り上げてきました。

メロディラインに「どんなコードが合うかな?」じゃなく、音楽は「コードの移り変わりがベースになってできている」、「メロディはそこに乗っかってる」という発想の転換も大切な第一歩。

コード(響き)でとらえることは、「一字一句おたまじゃくし通りでなくても良い」ということです。

歌でもメロディ楽器でも、自分が奏でたい音をあらかじめイメージして、その音に近い音を狙って出しますね。ピアノはどうでしょう?

単音、あるいはゆっくりした場面での和音ならある程度「イメージした音を狙って」出せますが、連続した演奏中にすべての音をイメージ(予測)できてるでしょうか?
必ずしも一字一句おたまじゃくし通りでなくても、次に進むべき音(響き)の移り変わりが予測できたら、楽譜なしでも弾けるはずなんですが…(理屈の上では)!


◆楽譜を否定はしませんが…

緻密に組み立てられたクラシックの名曲は、楽譜に書き込まれていることがすべてと言ってもよいほど完成し尽くされています。

「ベートーベンの曲はベートーベン自身に聞け」、「バッハはバッハに聞け」と言われるぐらい、楽譜に真剣に向き合い、書かれていることをじっくり見ていけば、作曲家が何を意図して、その1音にどんな思いを込めたのかが見えてくる。
オーケストラの曲におけるアナリーゼもそうですが、楽譜と穴のあくほど向き合い、一音一音の意味をしっかりとらえることは大切です。そういう世界をないがしろにしろと申し上げるつもりは決してありません。

しかし、そのように楽譜(おたまじゃくし)に忠実であろうとすることで、せっかく今そこに楽器があって、音楽を聴きたい人がいて、音楽をもっと身近に楽しめたらいいと思うのに、「楽譜がないと弾けません」で手が出せない哀しさ…

お金を取ってきちんとお聴かせできるほどのレベルでなくても、コード(響き)で大極をとらえて、その曲のアウトラインぐらいそれらしく再現できたら、と思いませんか?

好きなクラシックの名曲をコードでとらえてみましょう。
楽譜をコピーしてそこに赤でコードを書き入れてみる、あるいは有名なメロディラインに響き(コード)だけを書いて弾いてみる…

   ショパンバラードコード    モルダウ
  ショパン「バラード」1番     スメタナ「モルダウ」

★クリックすると大きな画面でご覧になれます(以下同じ)


なぜかコードに弱いクラシック畑の人たち

楽譜を見て忠実に弾くのではなく、ピアノ曲でもオーケストラの曲でも、曲の流れを思い描いて、それをコードでとらえてピアノで弾くことができたら…

そんな楽しみを広げるにも「コードが分かったら便利なのに…」と思っているクラシック畑出身の方も多いと思います。でも、なぜかコードにはとっつきにくい…それはなぜでしょう?

コードの存在、その利点は分かっていても、学ぶ機会・教材が意外と少ないのです。
その理由は大きく3つあると思います。


*楽譜があるとどうしても楽譜を見てしまう

映画音楽などをピアノ用に編曲した楽譜には、たいていコード名も上に書かれています。
でも、もともとピアノをやってきて楽譜が読める人は、わざわざ上段に書かれているコード名を見て、そのコード(響き)を思い浮かべて弾くでしょうか?

ポピュラーピアノコード - コピー

「C」は明るい「ドミソ」だな、「Cm(マイナー)」は暗い「ドミ♭ソ」だな…ぐらいは分かっても、コードの表記だけを見てそこから「響き」をイメージしてその和音をつかんで弾く…ということはせず、楽譜の方を見て弾いてしまっていることがほとんどではないでしょうか?

強弱記号やテンポの指示などは「交通標識」みたいなものですから一応見ますが、コード名の列はいわば「街路樹」みたいなもの。そっちをいちいち見てたら運転できないよ、と。


*コードは一覧で「覚え」られるものではない!

そもそもコードを一覧にして「覚えなきゃいけない」と思うから億劫で気が向かないのです。

いまは中学生の音楽の教科書にもコード表は出てきます。
でもその表は、根音(=ベースの音)が「C(ド)」だけでもさまざまな種類のあるコード名がずらっと一覧になっているのです。
「+5」「△7」「♭9」だの、見たこともない「Φ」の記号…なんじゃこれ!?

中学教科書コード

それを「C(ド)」だけでなく12音すべてに…と考えると気が遠くなります。
それらをすべて一覧にしたって覚えられるはずもなく、仮に覚えたとして使えません(笑)!


*「コードで奏でる~~」式の教材の多くは、ピアノ経験者には不向き

楽譜が読めなくても、楽器を奏でることはできます。その最大の武器は「コード」でしょう。コードを中心としたポピュラー曲の教則本は多数あります。
しかしその多くは、主にギターなどで、フレットを押さえる位置(=手の形)でコード名を覚えるもの。

運指コード

たとえばこのテキストは、弦が4本なのでおそらくベース用だと思いますが、調弦された弦のどこを押さえたらいいか、その手の形(運指表のようなもの)で「Cm」なら「Cm」というコードを覚え、ジャランと音を出して鳴る響きが耳に届いて、その響きが「Cm」の響きなんだな、と一致させる…そういう流れです。

この手の教則本は、すでにピアノを経験して楽譜(ト音記号・ヘ音記号)が読める人にとって、コードを学ぶ教材としては適しません。ピアノの鍵盤や楽譜でコードを解説したもの、コード循環などの原理を教えてくれるものが意外とないのです。



★「そうそう、そうなんですよ!」…ピアノとの付合いは長く、やはり「楽譜がないと弾けません」からの脱却を強く望んでおられる方と、そんな話で大いに盛り上がってます!

★「楽譜通り」に、楽譜に書かれている意図をちゃんと理解して弾くのは大変なこと。
でも、多くの場合「楽譜通り」…というと、なにも考えることなく「ただ楽譜にそう書いてあるからそう弾く」という意味で言われることも残念ながら多いようです。チコちゃん風にいわせていただけば、「ボーっと弾いてんじゃないよ!」

チコちゃん

失礼しました。
では…

楽譜を読める人にとって、コードに慣れる入口は…?

はい、そこがまさに「♪音の小部屋」が目指す「すきま」です!
「ぜひ1日も早くいらしてください」…なんですが、簡単にアウトラインだけ。

中学の教科書に載ってるほどの種類のコードをいきなり覚える必要はありません。まず基本として押さえておきたいコードは4種類でOK!

明るいメジャーコード、その真ん中の音を半音下げて暗いマイナーコード
明るいコードの一番上の音をさらに半音上げて「augオーギュメント」、暗いコードの一番上の音を半音下げて「dimディミニッシュ」。…まずはこの4つで十分です。

4種類の3和音★コード名入り ★クリックすると大きな画面でご覧になれます(以下同じ)


つぎに、コード名を単に「覚える」のではなく、ある調の中での「位置・役割」としてとらえるのです。
たとえば簡単なハ長調は7つの白鍵で音階が出来ています。その7音をそれぞれベースとする3和音(コード)は7つ。

ハ長調7コード

3つの明るいコード、3つのマイナーコード、そして最後にちょっと変わった「dim」のコード…その7つのコードを「チーム」として捉えるのです。

次に、音(響き)はただ単体で存在しているのではなく、ある音(響き)から次にどの音(響き)に行きたくなるか…いわば「引力」のようなもので結びついていることを感じていただきます。またその原理について考えてみます。
ある響きから次の響きに移る間にどんなコードが入ってくると気持ちいいか…そんなことから「コード循環(響きの色変わり)」が見えてくるはずです。

そして、基本7色(7つの白鍵だけ)のコードをちょっといじって変形させていくのです(=7色から12色へ)。

明るいコードの真ん中の音を半音下げてマイナーに、逆にマイナーコードの真ん中の音を半音上げて明るく、明るい和音の一番下の音を半音上げて「dim」に、一番上の音を半音上げて「aug」に…

さらにその上に7thや9thを足して、△7(メジャーセブン)、dim7、Φ(ハーフディミニッシュ)、sus4…といったコードへ広げていきます。
そしてそれらから次にどんな響きに移りたくなるか…?(用いられる場面として)

明るい長調でのコード循環、哀しい短調でのコード循環…
そこで使われている響きを、「おたまじゃくし」ではなく「コード名」でとらえていくのです。

こうして実践的な「コードの感覚」が身に付いていきます。

すでに楽譜が読めてピアノも弾ける方なら、こんな方法で遊んでいるうちに2~3か月もすればコードの感覚は身に付いてきます。
また、楽譜が読めない方でも、コードでとらえて音楽を奏でられるようになります。

コード色変わり

よく「ギターなら大人になってからでも始められるし、楽譜が読めなくても大丈夫」、「ピアノは難しいけどギターなら…」とおっしゃる方がいらっしゃいます。

たしかにギターにはギターの魅力はあります。でも、先ほど書いたように、ギターでは弦を押さえる「手の形」でコードを覚えていきます。6本の弦が正しい音に調弦されていれば、その手の形でそのコードの響きが出ます。
でも、どの音を半音上げると明るくなるとか、この音とこの音の間隔が広い・狭い…といった関係は見えません。

でも、鍵盤ならそれが見えます!いわば音を可視化してくれる装置・鍵盤を使って、「音の原理」「感覚」を身に付ていくことができます。ギターをやる方も、いちど鍵盤で確かめてみることをお勧めします。

さて、コードで音楽をとらえることの大切さ、ガッテンしていただけたでしょうか?
ガッテン、ガッテン… あ、これは違う番組でしたね!(笑)

まあ、この文章を読んだだけで「へ~そうか。よしやってみよう!」という方ばかりだったら「音の小部屋」は要りませんね(笑)
思うようにすぐできなくても、チコちゃんのように「ボーっと生きてんじゃねえよ!」なんて顔を真っ赤にして怒ったりしません。
また政治家のセンセイとは違って、口先だけでなく本当に「ていねいな説明」をしますので、ご興味のある方、とくに好奇心行動力のある方からのお問合せ、楽しみにお待ちしております。

大人になってからでも絶対音感は身につく!

◆絶対音感…音を聴いただけでその音名が分かる感覚

ワイングラスを爪でチーンとはじいて「ミ」の音だ、こっちはちょっと低めの「ソ」…などと分かる。音楽を聴いてすぐそれを楽譜に書き取ったり、同じ音をすぐにピアノで弾ける…とてもミラクルで便利な力。

それは子どもの頃からピアノやヴァイオリンを習うなど、特殊な訓練を受けた人だけのもの?

いえ、大人になってからでも、絶対音感を身に付けることは可能です!


音(ある高さの音)には名前がある

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しかし、なんでこの話題に牛ちゃんたち…?

はい、私も子どものころからピアノをやらされてきて、気づいた時(小学校に上がる前)には、いつの間にか絶対音感が身についていました。
当時は「絶対音感」なんていう呼び方も知らず、聴こえてくる音楽で「ミ」は「ミ」と聴こえ、「ソ」は「ソ」と聴こえる…つまり音にはすべて名前があることに気づいたんです。

この感覚をもっとも分かりやすくお伝えできるイメージが、上の牛ちゃんたちなんです。

われわれ一般人は、たくさんの牛が放牧されているところに行って牛たちを見ても、どれもみんな同じ顔に見えます。でも、牧場で毎日その牛たちの世話をしている人は、これは太郎、これは花子…とすべての牛の顔が見分けられるのです。

音の名前が分かるのもこれに似ています。
毎日「音」を名前と合わせて聴いていたら、音の名前が分かるようになります。どのぐらいの期間でそうなるかは個人差がありますが…


◆1日10分 訓練方法

簡単なハ長調の曲、なんでも好きな曲を選び、そのメロディラインに実音の音名を書いておきます。

朧月夜

夏の思い出

これを、ピアノ・キイボード・オルガン・ピアニカ・木琴…など、どんな楽器でもかまいませんが、正しい音程の出る楽器で奏でます。そして、その高さに合わせて音名で歌うのです。

もちろんハーモニカ、リコーダー、オカリナなどでも良いのですが、吹きながらは歌えません。吹いて音を出して、その高さで歌えばよいのですが、できれば鍵盤系の楽器の方が便利でしょう。

調によって移動する「階名」は使わず、ト長調であっても「ソ」は「ソ」として歌うこと。「ファ♯」を単純に「ファ」と呼んで歌っても構いません。「ある高さの音=その実音名」で一致させるのです。

これを、1日10分ずつでよいので毎日続けてください。

人によって個人差はありますが、2~3か月あるいは半年もすれば「あれ?、音を出す前にその高さの音が予想できるぞ」と感じたり、楽器を使わないで鼻歌で歌った後で楽器の音を出してみたら「あれ、合ってた!」ということが起こり始めます。

そして、楽器の音を聴いたときに、いつの間にか「ミ」は「ミ」に、「ソ」は「ソ」に聴こえるようになっていることに気づくでしょう。

私がこの訓練方法をお伝えして、大人になってから絶対音感が身に付いた方が何人もいらっしゃいます。

そのきっかけとなったのは、大学のオーケストラで3年生の時、1年生で初めて弦楽器を始める人がいました。楽譜を読めるようになりたいというその人に、当時秋の定期演奏会に向けて練習していたワーグナーの「マイスタージンガー」という曲(=ハ長調)のパート譜を見ながら毎日音源を聴くように勧めたところ、数か月で「音の名前が分かるようになった」と言ってきたんです。

この方法なら大人でも絶対音感は身に付くんだというこを証明してくれたのです。


大切なのは「素直さ・柔軟性・行動力」

大人と一口に言っても、20歳そこそこの若者から50代・60代の熟年層まで、すべて同じように可能かどうか、臨床的に実験したわけではありません。

ただ私の知る限り、その人の性格というか、日ごろの行動パターンによるところが大きいと思います。

「大人になっても身に付く」という私の話しに興味を示す方は、少なくとも音楽がお好きで、好奇心はおありなんですね。問題はその先です!

大人になればなるほど、自分の中の「常識」が鎧のようにガードを固くしていきます。いわゆる「頭が固く」なっていくんですね。
そんな中でも、「嘘でしょ?」と思うようなことも騙されたと思ってまずは信じてみる(=素直さ)、未知のことにも耳を傾け理解しようとする(=柔軟性)、とにかくやってみようと取りかかる(=行動力)、この3つを備えてる人は、年齢に関係なくいろんな可能性を秘めています。

逆に、せっかくこちらが分かりやすく説明しようとしてるのに、「音の名前が…」という単語だけでもう拒絶反応が出て、「だめだ、俺には分かんないや」と耳(=心)を閉ざしてあきらめてしまう人(←せっかく説明してるのに視線が泳いでそわそわし始めるのですぐに分かります…笑)は正直あまり期待できませんね。
道案内でもそうですが、ちゃんと聞いて理解しようとせず、すぐ「分んないや」と諦めてしまう人、ときどきいらっしゃいますね。完全にクローズしてしまってる人には、どんなに分かりやすく説明を試みても無駄のようです。

また、せっかく簡単な方法をお示ししてるのですから、帰ったらすぐこのページにアクセスして読んでみて、さっそくその日からトレーニングを始める…そんな行動力のある人なら可能性はきわめて高いです。
でも1週間たっても「いろいろばたばたしてて、まだ見(ら)れてません」などとおっしゃる方、忙しい理由はいろいろあるでしょうが、1週間のうちにわずか数分で読めるものを一度も開けてみようとしなかった、ということですね。これは音楽に限らず、何事によらず…ではないでしょうか?

まあ、絶対音感が身に付くかどうか、身に付いたところでどうなのか…はともかく、好奇心に自信のある方は、「素直さ・柔軟性・行動力」をもってぜひトライしてみてください!
そしてできればその結果をコメント欄にでもお知らせいただけたら嬉しいです。


年齢的な変化 絶対音感がすべてではない

私は50代も後半になってから、ときどきある楽器の音が半音高く聞こえてしまうことが起こってきました。
とくに教会のパイプオルガンの音や、困ったことに人が弾くピアノの音が、半音高く聞こえてしまうのです。

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高齢になると、聴覚神経の高音域の方から衰えが生じ、高音域が聞こえづらくなると言われています。だから同じ高さの音でも「高い」と感じてしまうのでしょう。

楽譜と突き合わせながら聴いたり、「この音がラだ」と確認すればしばらくその高さでちゃんと聞こえます。
だから自分でピアノを弾いているときは大丈夫なんですが…

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ジャズピアノをすぐ脇で聴いていて、耳でとらえる音としては「ファソラ…」(ヘ長調)に聴こえるんだけど、手元を見るとどうも黒鍵の付き方が違う…じつは「ミファ♯ソ♯…」(ホ長調)。そう思って聴けば修正されてその音に聴こえてくるんですが…

若いころから絶対音感を信じてきた私にとって、それはとてもショックでした。

その代わり、どの高さであっても、その調のコード進行でとらえるようになり、高さを変えても演奏できるようにトライするなど、いい意味で絶対音感に頼りすぎない実践に心がけています。
必ずしも絶対音感があるから優れているとか、音楽を奏でる上で有利ということは決してないんだということに改めて気づかされました。

あと私はオーケストラでティンパニを担当する際に、曲の途中で次に出すべき音に合わせておくような時、あるいはオケ全体が似たようなフレーズを演奏してるけど1回目と2回目とで高さが違うときに聴いただけで今どっちかが分かる…など、絶対音感が便利な場面はありますが、あくまで補助的なものであって、そこが演奏の本質ではありません。

なので、この記事も決して「絶対音感をぜひ身に付けましょう」という奨めではなく、あくまで「感覚として身に付くはず」というお話しです。

身体の動きに合わせて「色変わりの即興」

2018.4.2

身体の動き(テラピー等)に「生(即興)」で音を付ける試みです。

「♪音の小部屋」のテーマのひとつでもある「コード循環」(=響きの色変わり)を使って、身体の動きに合わせて即興で音をつけられたら…

響きの色変わり即興

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健康体操や身体を使ったテラピーの現場では、既存の音源を探してCD等で流し、それに合わせて動く…というケースがほとんどではないでしょうか?

身体の動きに合わせて音楽を作る、あるいは何か既存の音楽に動きを振付ける…いずれにしても、決まった曲・決まったテンポに合わせた決まった動きしかできません。

もし即興で生音を付けることができれば、もっと自由に身体を動かしていただくことができ、対象者の年齢や身体の事情に応じた動きがその場で作れます。
「音に合わせて動く」しかなかったのが、「動き」と「音」とを一緒に創っていく世界へと大きく広がります!

ただ、いきなり「即興で」と言われても、抽象絵画を描くようなもので、どう演奏して良いのやら…ですよね。


3色・7色・12色 「コード循環」の実践的応用

そこで用いるのが「コード循環」のパターンです。

3色…
基本Ⅰ・Ⅳ・Ⅴの明るい3和音だけを使って
7色…ハ長調ではド~シまでの白鍵の7音をベースとする7つのコードを使って
12色…明るい響きを暗く、暗い響きを明るく変えたり、dimやaugを交えて黒鍵も含めた12音

それらをどんな順序で奏でたら良いのでしょうか…?

既存の曲を伴奏する場合も、あらたに作曲する場合も、メロディラインが先にあってそこにどんなコード(響き)で伴奏を付けようか?…と考えるから難しいのです。
そうではなく、音楽は「響きの色変わり」がベースにできている、ということです。

イルミネーションの施された光の樹が「色変わり」するような場面に喩えるなら…

赤からいきなり緑に、青に…と光の3原色で変わるよりも、赤→朱色→オレンジ→黄→黄緑→緑→青→青紫→赤紫→赤…といった流れ(逆でも良い)でグラデーションで色変わりしたら美しいでしょう。
音の響きも、次にどんな響きに移ると心理的にスムーズな流れになるか、ちょっとした原理があるのです。

響きの色変わりがベースにあれば、右手でその色変わりに合う有名な曲を重ねてもよし、まったく自由に右手を遊ばせてもいい…それが即興です。



身体の動きに合わせるのに、基本となる動きは4こま(1小節)・8こま(2小節)。それを何回どう繰り返すかによって、8小節、16小節…といったフレーズになります。
全体のフレーム(小節数)を決めたら、響き(コード)の流れだけをストーリー化しておくのです

台本はそれだけ、あとはすべて自由です!

拍子…1小節をいくつに刻むかで、4拍子・3拍子・2拍子…自由に設定
テンポ… ♩=60(=4分音符が1分間に60回打つ速さ=1秒)ぐらいを目安に
メロディ…自由、思うがままに右手を遊ばせて…
ニュアンス…弾むように、揺らぐように、のびやかに、しっとりと…etc.

リズミカルなタッチで弾くのと、しっとり弾くのとでは、当然ながら動きのイメージも変わってきます(実験済み)。逆に、ある程度「自由」に感じるままに動いていただいて、それに合わせて奏でる…「音」へのイメージも広がります。

「動き」のシナリオと「音」のシナリオでどんな形がつくれるか、何人かのインストラクターの方とも色々と模索しながら形にしていけたらと思っています。


さまざまな可能性

健康体操はもちろん、身体を使ったパフォーマンス、あるいは詩の朗読、瞑想のBGMなど、いろいろと応用できると思います。生の「音」とのコラボを考えておられる方、ぜひご一考ください。

また、ピアノなど楽器を演奏される方で「楽譜をください、練習しておきます」ではなく、その場で即興で音を創り出すこと(=音楽の原点!)に興味のある方…

ご相談、企画・提案、なんでも大歓迎です!ご連絡いただけたら嬉しいです。

コードでとらえる ドボルザーク交響曲8番・第3楽章

2018.3.26

クラシックの名曲をコードでとらえるシリーズ。
これまでショパン、バッハ、ラフマニノフ、スメタナ…などを随時取り上げてきましたが、シリーズ第何弾でしょうか…?

今回は、スメタナと並んでチェコを代表する作曲家・ドボルザークの交響曲8番から美しく哀愁を帯びた第3楽章を取り上げてみました。



ドボルザークの交響曲といえば第9番「新世界より」が圧倒的に有名ですね。
アメリカの音楽大学から招きを受けて新天地・アメリカに移り住み、祖国チェコを望郷して書いた最後の交響曲です。

そのひとつ前、こちら8番は、チェコで書かれた最後の交響曲。
副題に「イギリス」と表記された曲紹介もありますが、初版の楽譜がイギリスの出版社から出されたことからそう呼ばれるようになっただけで、音楽の内容にはとくにイギリスは関係ありません。

この第3楽章章は、ゆったりした3拍子で美しく哀愁が漂う名曲で、スメタナの「モルダウ」と並んで、この曲を聴いたことがきっかけでクラシック音楽が好きになったという方も多くいらっしゃいます。

演奏時間にしておよそ6分半。最後のコーダの部分を除けば大きく<A・B・A>の3部形式で分かりやすく、コード進行の色変わりも豊かで、よい素材かと思います。

私のお気に入り、ジョージ・セル指揮、クリーブランド管弦楽団の演奏で…


◆メロディラインとコード

「楽譜がないと弾けません」からの脱却を目指しておよそ5年、ようやく「オタマジャクシからの脱皮」も出来つつあるようです(笑)。

コードで響きをとらえれば、知ってる曲なら楽譜にわざわざ起こす必要のないところですが、「♪音の小部屋」のテキスト・資料として、メロディラインだけを手描きで起こし、コード名を入れました(けっこう面倒でした)!

それを惜しげもなく公開してしまいしょう!
ピアノを弾かれる方はもちろん、ハープやギターなどを演奏される方も、コードとメロディラインを奏でてみてください。

3楽章120180326 3楽章220180326 3楽章320180326 3楽章420180326
★クリックすると大きな画面でご覧になれます


ちなみに、同じ曲の冒頭部分をオーケストラのスコアで見ると…
スコア20180326

ピアノ用に編曲した楽譜で見ると…
ピアノ譜20180326
★いずれもクリックすると大きな画面でご覧になれます

いかがでしょうか、複雑な音符から響きが浮かびますか? オーケストラの各楽器の音を拾ってピアノ譜に落としてあるので、必ずしもピアノで弾きやすいとは限りません。

ところが、今回ご紹介したようにコードでとらえると、美しい名曲のエッセンスを簡単に取り出して奏でることができるのです!

「♪音の小部屋」では、もっと身近に音楽に親しみたい方、クラシック畑にありがちな「楽譜がないと弾けません」からの脱却を試みたい方、コードに慣れてお洒落な響きを見つけたい方…などをお待ちしています。
個別のメッセージまたはメールにて、お気軽にご相談ください。

4月からの受講者募集!

2018.3.11

あらためて…

「♪音の小部屋」はこんな方をお待ちしています。

楽譜は読めないけど…
★音楽は大好き、「音」についてもっと知りたい
★「もしもピアノが弾けたなら」症候群の熟年男性

楽譜は読める(た)けど…
★クラシック畑にありがちな「楽譜がないと弾けません」から脱却したい
★「昔ピアノを習ってました」と過去形でおっしゃり、レッスンは嫌いだったけど、また音楽に親しみたい
★ドミソ・ドファラ・シレソだけでなく、もっとお洒落な響きで伴奏したい
★教育実習などでピアノは一応やったが、コード演奏・即興など応用力をつけたい

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私のセカンドルーム(世田谷区下馬)、88鍵の電子ピアノ

音楽の専門的なことは分からない、楽器は演奏できないけど、「音」に関する雑学ネタ収集に、という方も歓迎です。ただ、それだと「♪音の小部屋」がどういう場所かが分かりにくくなってしまうので、以下やや音楽的な内容に絞って書きます。


いろんなプロジェクトで…

*音の歴史&人の心理プロジェクト

音はどうして12音になったの?
5音階・7音階の誕生秘話、モードと調性とは?
  ↓
明るい長調と、暗く淋しい短調、その違いはなに? 長い・短いってどこが…?
人は、なぜこの音(響き)からこう感じるの?
  ↓
クラシック・映画音楽・昭和歌謡…人の心に響く響きの色変わり(=コード進行)
5度の引力…あるきっかけで5度下に降りて安定…なぜ?


*目からウロコプロジェクト


とっつきにくい楽典(音楽理論)。属七、〇〇的短音階、基本3和音、調性(♯や♭のつき方)…ただ覚えただけでは「なぜ?」の分からなかった「理論」にもちゃんと理由があります。その辺りを、音の現場から必要に応じて紐解いていきます。

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属七はなぜⅠに帰りたくなるのか? 区切りをちょっと変えてみることで…


*オタマジャクシからの脱皮プロジェクト

「楽譜がないと弾けません」からの脱却は、私自身もずっとあこがれていた世界。
比較的やさしい曲でも、2~3週間弾いてないだけで左手が「あれ、なんだっけ?」と止まった瞬間にその先は弾けなくなります。せっかく練習して弾けた曲がどんどん遠くなる…淋しいことです。

クラシック~映画音楽・昭和歌謡をコードでとらえることで、一字一句おたまじゃくし通りでなくても音を再現できるようになり、楽譜が無くても(コードのメモだけで)弾けるようになります。
またコードでとらえることに慣れてくると、初見で楽譜を読むこと・耳コピ・曲を覚えること…も早くなります。


*ちょっとお洒落な ズージャな響きプロジェクト

基本3和音だけでもたいていの曲は伴奏できてしまいますが、どうしたらもうちょっとお洒落な響きになるのか、ちょっと大人のズージャな音はどうしたら作れるんだろう…
各調のⅠ~Ⅶまでの和音(コード)→その変形(dimやaugなど)のバリエーション。 
コード循環とその使い方…

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やや専門的な資料も…


*どこでもコード プロジェクト


キャンプなど楽器のない場所で、誰かが「うー」と基準の音を出してくれたら、知ってる曲ならその高さでちゃんと歌えますよね?
喉元に♯や♭の装置はついてませんが、ちゃんとそのメロディを口ずさむことができます。
それと同じことを楽器でも出来たら…?

調性を身体で覚え、ちょっとした訓練をすることで、高さを変えて弾くことも夢ではありません!

どこでもコード!

…こんな風に、その方の目指したいテーマごとにプロジェクトを設定して「音」を「楽」しんでいきましょう。


「音」が見える装置=鍵盤を使って

「♪音の小部屋」はピアノ教室ではありません。

ふだん違う楽器を演奏される方にも、いちど鍵盤(=音が見える装置)を使って、「音」のしくみについて考えていただきます。音のしくみを「見える化」してくれる装置、それが鍵盤です。

ギターも和音の出せる伴奏楽器。大人になってからも始められるのは、楽譜が読めなくてもコードを覚えれば良いというのが大きな特徴といえるかもしれません。

ただギターをはじめ多くの楽器は、音(オタマジャクシ)や響きの名前(コード)を「手の形」に一致させて覚え、出てきた音を最終的に耳で確認する…脳の働きとしてそういう流れではないでしょうか?

しかしその脳の流れだけでは、長年楽器を習ってきたはずなのに即興に弱い、楽譜に書いてないことはできない(お洒落なコードが分からない、アレンジが苦手)、高さを変えて弾くなんて信じられない…etc.

そこで、ちょっと違う脳を使って、ちょっとした訓練をすることで、それができるようになるんです! 50台後半の私でもできたんですから。


料金とシステム

その方のニーズに合わせて、5回~10回のプログラムを組み、オリジナル資料をご用意します。

   1回あたり1時間:単発5千円 *体験レッスン(30分):2千円
   5回シリーズ(基本ユニット):2万円(1回あたり4千円見当) 
     6回目以降(継続):ご相談にて

毎週定例ではなく、勤め帰り(平日夕方・夜)・土日など都合のよい時間をご相談して決めましょう。
ただし、あまり間をあけすぎると前の内容を忘れてしまうので…
5回…2~3か月以内、10回…半年以内 を目安にご検討ください。

昨年の経験から、その方のレベルや求めることもよく分からない当初から10回シリーズとしてプログラムを組むより、まずは5回シリーズを基本の1セットとし、その先は個別にご相談のうえ新たに5回のプログラムを組む、あるいは個別に補習…という形が良いと思われます。

遠隔地で通うのは難しいという方には、回ごとの資料をメール添付でお送りし、メール等でレクチャー…といった方法も可能です。(受け取りっぱなしで「見ておきます」ではなく、ちゃんと内容に関して打ち返してくださる方であれば、実際にレッスンにいらっしゃるのと同じ成果が得られることがわかりました。)


お気軽にご相談ください

「♪音の小部屋」がどういう場か、ひとことで説明して定義するのは難しいですが、「音」に関するあれこれを、その人の要望に合ったテーマを見つけてご一緒に探っていくプロジェクト…そんなところでしょうか。

「♪音の小部屋」に年度の切り替えはとくにありませんが、いま受講されている方で間もなく終了する方もいらして、4月以降は土曜日の午後(←いちばん設定しやすい枠)にも空きがあります。

「音」に興味のある方、焼鳥屋さん or ワインバーで軽く一杯…ぐらいのお値段で、「♪音の小部屋」に遊びにいらっしゃいませんか? 個別にご連絡・ご相談お待ちしています。


「音の小部屋」で気楽に音楽雑談義


こちらの♪「音の小部屋」のカテゴリーの記事をご覧になって、「やはり音楽のかなり専門的なテーマだな」「私には敷居が高いな…」という印象を持たれてしまった方も多いかもしれませんね。

でも、たとえ楽器はまったく演奏できなくても、楽譜もまったく読めなくても、音楽が嫌いな方はめったにいらっしゃいません。
忙しい仕事の合間にジャズライブやクラシックのコンサートに足を運んで癒されている方も多いはずです。

「もう少し音楽のことを知りたい」…そんな方を対象にしたプログラムもご用意しました!


音に関する雑学談義

たとえば…

♪「人類と音との歴史」…人はいつごろから音楽と仲良しに?
♪「ただの音」と「音楽」って、どこが違うんだろう?
♪人は、音の組合せで明るく感じたり暗く感じたりするのはなぜ?
♪もともと楽譜なんか読めない人がジャズを作った!
♪でも、ジャズとバッハ(=300年前の音楽の父)が、なんと同じことをやってる不思議!
♪懐かしい昭和歌謡が、あの映画音楽・クラシックの名曲と同じコード進行!
…etc.

たとえご自身で楽器が弾けなくても、楽譜が読めなくても、ライブハウスやコンサートのロビーでのちょっとした会話に、音楽の雑学的な話題が増えたら楽しいと思いませんか?

難しい話を楽しく分かりやすく、敷居を下げるのではなく裾野を広げて…

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「音の小部屋」は私の小さなセカンドルーム(世田谷区)。
電子ピアノながら、88健あってピアノタッチに近く、夜でも音が出せます。

ここ訪れたあなたは、音楽の近くにいる仲間と、あるいは憧れのあのボーカリストさんと、音楽の話で花が咲くことでしょう。


◆音楽はジャンルを超えて

先日、俳優の古田新太さんと3~4年ぶりに地元・三軒茶屋でばったり!

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古田さんは、ドラマの中で一風変わった音楽プロデューサーを演じられたこともありますが(NHK「あまちゃん」)、個人的にも音楽に造詣が深く、クラシック音楽からヘビメタまでいい音楽には垣根がないという思考をお持ちで、すっかり意気投合!

日本の昭和歌謡・ムード歌謡・演歌、あるいは刑事ドラマのテーマ音楽がなぜ心に響くのか…そのコード進行(響きの移り変わり)を見ると、映画音楽やクラシックからの影響も…
いい言葉でいえば「伝承」、悪くいえば「パクリ」(笑)…それは洋の東西であるんですね。

「♪音の小部屋」は、こんな「音」に関する雑談も大歓迎です。
音楽は、専門に勉強してきた一部の人だけのものではありませんから。


◆あなたに合った内容で

「むかしピアノを習ってました」と過去形でおっしゃる方、教育実習でピアノは習ったけど、もう少し応用力をつけたい方、楽譜に縛られることなくコードで音をとらえてお洒落な和音で伴奏したい方…etc.
その方にあったメニューを組みます。その過程で出てくる雑学的な部分だけでも音を楽しむネタとして使えると思います。演奏を目標としない方もぜひ!

レクチャーは基本5回で1セットとします。
単発のレクチャーは5000円/1時間ですが、その方にあった5回のプログラムを組み2万円(=4000円/回)と割安です。

単発だとどうしても「次また来られるときに…」で間が空いてしまいがちです。
ご興味のあるテーマで5回のプログラムを組むことで方向も見え、お互いに「きちんとやろう」となると思います。

お仕事が忙しくてどうしても時間が取れない、遠隔地で通うのが大変…
そんな方のために、わりと読み物風の資料を5回分送付してメール等でフォローし、実際に音を出せる「音の小部屋」には2~3回来ていただく、という方法もあります。

ふだん何気なく過ぎていく1時間という時間。
ワインで軽く一杯…ぐらいの料金と時間で、「♪音の小部屋」に遊びにいらっしゃいませんか?

(2017年10月に書いた記事をリライト)

ちょっとスパニッシュな夜

2018.1.26(Fri)

♪「音の小部屋」のすぐ向かいのお部屋に最近入居してこられたスペイン(バレンシア)出身のフラメンコギタリスト。お名前がなんと、Sebastian Domingo !

「音楽の父」と「偉大なる3大テノール」の一人とを合体させたようなお名前!
本当に彼のギターはエネルギッシュで情熱的…素晴らしいのです!

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三軒茶屋で、週末には投げ銭ライブのあるうどん屋さん「お山の杉の子」に、きょうは知り合いのボーカリストのリコさんが出演されるとの情報に、誘い合わせてお邪魔しました。

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ボーカリストの知り合いのお客様も、1部・2部いずれも1曲ずつ参加。
<ひとしさん>
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<愛子さん>
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私もその場の勢いで、べサメマッチョ、じゃなかった、べサメムーチョで飛び入り! 
スペイン語は喋れませんが、トリオ・ロス・パンチョスの歌は大好きで、「音」として覚えてたんです。

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けっこう高音も出る曲なので、キイはとっさに「Cマイナーで」と指定。
浅野さん(Pf)・古川さん(Sax)、急な依頼にも関わらずありがとうございました!

日本酒の熱燗で色々つまみ、うどんで絞め。
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いにしえの響き…フリギア旋法の讃美歌

◆いにしえの響きの讃美歌

宗教改革で有名なマルティン・ルター氏の作詞した讃美歌のひとつ、258番。

ルターは音楽にも造詣が深く、自らリュートの演奏もしていたそうで、ほかにルターの作曲した讃美歌もあります。
いずれにせよ、そんないにしえの響きを彷彿とさせるこの曲、何調…?

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頭の調性記号としては♯も♭もついていません。ここだけ見るとハ長調…?もしくはイ短調…?
ところが、聴こえてくる調べとしては、ハ長調でもイ短調でもないのです。

マーキングした楽譜であらためて…

讃美歌258★フリギア旋法文字入り

くりかえしのある1段目は、最後が「ミ」で終わっています。
「ソ・ファ・ミ」の「ファ」に♯が付いてればホ短調ですが、「ファ」に何もついていません。

2段目~3段目にかけては、イ短調に聴こえる一節(青・終止音は「ラ」)と、ト長調に聴こえる一節(オレンジ・終止音は「ソ」、下パートの「ファ」には♯)があります。

が、最後のフレーズは冒頭と同じく、「ファ」に♯もつかないまま「ミ」が終止音になっています。

長調なのか短調なのか…今日の感覚とは異なる「いにしえの響き」…
これは、フリギア旋法というかつての教会旋法のひとつです。


◆6つの教会旋法とは?

仮にド~シまでの7つの白鍵の音のうち、何の音から音階をつくるかによって、全体の調べが違ってきます。不思議ですね。

この3番目、「ミ」から始まる白鍵だけの音階(←便宜上そう説明します)…それがフリギア旋法です。

6つの教会旋法(クレジットあり)

7つの白鍵だけを並べるとその中には2か所、半音の箇所があります(ミ~ファ、シ~ドの間)。
その半音の箇所が音階のどの位置にくるかによって、その調べの雰囲気(=モード)が変わるのです。
ここでは便宜上ド~シまでの白鍵だけを使い、半音の位置がどこに来るかを右側に青い文字で数字で示しました。

いちばん上の「ド」から始まるのが「イオニア旋法」、これは今日の長調です。
そして6番目の「ラ」から始まるのが「エオリア旋法」、これは今日の短調(自然的短音階)ですね。

この長調と短調との関係を「平行調」と言いますが、音階を構成する7つの音は同じなのに、何の音から音階をつくるかによって全体の雰囲気(=モード)が変わります。不思議ですね。

いわば、7人の選手メンバーは同じなのに、誰を1番バッターにするか、打順を変えるとチーム全体のカラーが変わる…それが「モード」です。



さきほど便宜上7つの白鍵の「何の音から始まる音階」…と記しましたが、べつに「ド」からスタート=イオニア旋法(今日の長調)、「ミ」からスタート=フリギア旋法…なのではありません。何の音から並べても、半音が音階のどの位置にくるかによって決まります。

今日の長調でも、たとえば「ソ」から始めても、3~4、7~8のところが半音になるように、つまり「ファ」を♯で半音上げてやれば長調(=ト長調)になります。
★今日の調性(=何調にはどこに♯や♭がつくか)を理解するにもこの「モード」の感覚はとても有効です。

同様に、何の音からはじめても、2~3、6~7の間が半音になれば「ドリア旋法」に、1~2、5~6の間が半音になれば「フリギア旋法」の響きとなります。

要は先ほどの図の右に青で示したように、どこに半音の箇所が来るかによって調べの雰囲気(=モード)が変わるということなのです。



なお「旋法」は、今日の「調」とは違い、「何の音から始める(=何の音を主音とする)音階」とは言いません。むしろ、最後に何の音で終わるか(=終止音・フィナリス)が重要です。

この讃美歌258番のように、調べの終わりが「ミ」で結ばれている…そんな雰囲気を味わうのに良い例といえるでしょう。

教会旋法についてさらに詳しくお知りになりたい方は、こちらをご参照ください。
12音はなぜ生まれたのか、5音階から7音階へ…
まだ「♪音の小部屋」のテキスト化する前の、汚い手描きの図で記事も長いですが…
→ 6つの教会旋法

プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

音楽寄りの話題、社会・時事に関する日常的なあれこれを徒然なるままに…
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カウント開始 2011.1.14~
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