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卒業した学校の季刊誌にご紹介いただきました

2018.2.4

卒業した国立音楽院(東京・世田谷区)の季刊誌「ラポール」に、私の活動を紹介していただきました。

ラポール2018 表紙20180204 ラポール2018 見開き20180204
ラポール2018 左ページ拡大 ←★この画面はクリックすると大きく表示されます

まだ仕事は延長して継続しているため、「音楽療法士」としての正式な認定に必要な実習はできておりません。
ただ今のところ私の個人的な想いとして、「〇〇障がいのある子ども・成人・お年寄り…」といったタテ割りの中で「音楽療法士」という肩書を目指すのではなく、「音楽の力」をより広くとらえ、いま与えられた場で、今の私なりにできることを…と。

近所のデイホームで月に一度もたせていただいている「脳が喜ぶ歌の会」、音楽の奥深さ・音の不思議・楽しさをひとりでも多くの人にお伝えしていく個人のプロジェクト「音の小部屋」…、まだまだ試行模索中ながら、楽しくやらせていただいてます。

詳しくはそれぞれのカテゴリー内の記事群をご覧ください。 
→ デイホーム日誌 毎月の活動記録として…
→ 音の小部屋 テキスト的なものだけでなく、雑多な話題も…



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音楽レクリエーション指導士(3級)

12月3日(土)

(社)音楽レ,クリエーション指導協会の講習・検定(3級)を受けて来ました。

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よく澄んだ空気の土曜日、朝9時に新宿文化センター入り。
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音楽を「聴く」だけでも脳は活性化され、懐かしい思い出が蘇り、認知症にも驚きの奇跡が起こることはすでに立証されています。

また「歌う」ことで発声・正しい音程やリズムをコントロールし、歌詞(ことば)にするために舌や唇などをフルに使います。そのための神経はすべて脳から発せられます。さらに「手・指・身体を動かす」ことで、脳のほぼすべての領域を刺激してくれます。まさにそれが「音楽の力」

今日の実習で学んだのは、誰でもよく知ってる童謡を題材に、手・指・身体を使っての「遊び」の演出の数々。

音楽を用いたテラピーなどの現場で、明日からすぐに役立つネタの数々。
私も近々デイホームで歌の伴奏をやらせていただきますが、そこでも入れようと思っている「見上げてごらん夜の星を」の手話歌など、とてもありがたい内容がぎっしり詰まった、密度の濃い6時間半でした。

最後の筆記試験、いちおう全問正解だったそうです。

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協会の記録画像より



~音の誕生から、音階・和音へ~

11月1日(火)

またしても音楽寄りのやや専門的な話題ですので、興味のない方はスルーしてください。

楽理(音楽理論=いわゆる「楽典」)をまだきちんと学んだことがないけど、短期間(きわめて限られた時間)で、音程・音階・和音(コード)の基本的な原理について知りたい…

そんな方から相談を受けることも少なくありません。

いきなり理論書を開く前に、中学・高校で音楽の授業でも習ったはずの用語の確認と、よりグローバルに「音」に関する興味をもっていただくためのアウトラインとして、あらためて整理してみました。

音楽を専門とされている方、興味のある方、逆に音楽に関する知識はないけどこんな内容で興味をもてるかどうか…?ご意見をぜひコメント欄にいただけたら幸いです。


地上には音があった

宇宙には…「はじめに光があった」

地球上には「音」があった!(空気や水があって音は伝わる)

 生命が誕生する前から、風は吹き、水は流れ、音があった
 動物も虫も声を発する。人間も、声を発し、ものを使って音を出し…

ドレミ…も、ABC…も、イロハ…も、まだ音に名前もなかった時代から、
誰かが口にしたある高さの声、竹をある長さに切って吹いて出る「ある音」を楽しんでいた。


5度の音程は比率で決まる!…大発見!

紀元前の数学者ピタゴラスが、鍛冶屋の前を通ったとき、2人の打つハンマーの音が美しくハモっていた! そこでハンマーの重さを測った。

音程(=2つの音の間の距離)は「比率」で決まる
ことを発見!

今の科学でいうと、周波数が2:3=5度 ド~ソ、ラ~ミなど「完全5度」

正倉院に残る古代の琵琶、シルクロードを通って日本に伝えられた楽器およびその作り方の文献に、竹を切って、その長さの3分の2の長さの竹を…という図解が出てくる。500~700年代の日本に、すでに「5度の音程」は伝わっていた!

三味線はド・ソ・ド、沖縄の三線もド・ファ・ドまたはド・ソ・ド
3本の弦の上と下を同じ音(オクターブ)に合わせ、真ん中の弦は5度(ソは下のドから5度上、ファは上のドから5度下)で調弦。

イングランドのバグパイプのベース音もドとソ。
5度は人間にとって特別な響きのようです!


◆5度の関係でできた5音階(ペンタトニック)

「ある音」から、2:3の関係(=人間が聴いてきれいに調和して響く)で5度上の音を探し、その音からまたその5度上の音を探し…

まだその当時、音に名前はなかったと思うが、説明の便宜上「ある音=ド」と仮定して…

  ド→ソ→レ→ラ→ミ

今日の弦楽器の調弦と同じ!
 ヴァイオリン…ソ・レ・ラ・ミ、ビオラ・チェロ…ド・ソ・レ・ラ
  コントラバス…ミ・ラ・レ・ソ

★コントラバスはチェロの1オクターブ下に合わせるチューニングもありますが、オーケストラでは一般にミ・ラ・レ・ソ、バイオリンとは逆に5度下(=4度上)に合わせる。「反対の」という意味で「コントラ…」

5音階(=低い順に並べるとド・レ・ミ・ソ・ラ)は、どこを組み合わせて同時に鳴らしても「濁り」がない。
高さをずらせば、5つの黒鍵(=ファ♯・ソ♯・ラ♯・ド♯・レ♯)も5音階(ペンタトニック)。

  →ピアノの右ペダルを踏んで、黒鍵だけを自由に同時に鳴らしてみよう
  →世界にはさまざまな5音階(ペンタトニック)の楽器がある


7音へ

ミ→5度上の「シ」、ドから5度下の「ファ」が加わったことで、今日の「ドレミファソラシド」という白鍵の音が揃った!

しかし、それまでの5音階ではすべての音がどことどこを取っても調和していたが…

★ミ~ファ、シ~ドに「半音」という狭い関係が生じる(不協な響き)
★シ~ファの関係は、完全5度の美しい響きではない(減5度=中世は「悪魔の音程」として避けられ、和声学でも対位法でも禁じ手)


12音へ

シから完全5度上=ファ♯(ファから5度下=シ♭)…ここで黒鍵の世界に入る。
(もちろん当時は鍵盤楽器はまだないので、白鍵と黒鍵、半音と全音という概念もないが)

ファ♯→ド♯→ソ♯→レ♯→ラ♯
(ソ♭→ レ♭→ラ♭→ミ♭→シ♭)…
上と同じ音=「異名同音」

そして、ラ♯(=シ♭)から5度上は「ファ」、その5度上は「ド」
12回目で「元の音」に戻ってきた! …12音の誕生!

   →調性の話、5度時計の話
   →5度だけを基準にすると生じる歪み、純正率と平均律の話


そしていよいよ本題へ…


音階とは?

12のすべての音をただ並べても、音楽としての感情(明るい、暗いなど)は湧かない。

★12の音の中から7つの音を選手として選び出して並べたもの=音階

たとえば、7つの白鍵だけでできる音階
今日では明るい「ハ長調」と暗い「イ短調」=(並行調…後述)

おなじ7音のチームでも、打順が変わるとチーム全体の空気(モード)が変わる
=何の音から始めるかによって、半音(隣同士が他より狭い)のくる位置が変わる

階段の形=その「調べ」の雰囲気(=モード)

中世の6つの教会旋法(チャーチモード)

 ドからはじまるイオニア旋法(=今日の長調)
 レ  〃    ドリア旋法
 ミ  〃    フリギア旋法
 ファ 〃    リディア旋法
 ソ  〃    ミクソリディア旋法
 ラ  〃    エオリア旋法(=今日の短調)   

半音の来る位置(階段の段差が低い場所)が何番目と何番目の音の間に来るか?
「3-4,7-8」=3478、「2-3,5-6」=2356など4桁の数字で表すと…

数値が大きいほど明るく、数値が小さいほど暗く感じる(不思議)!
つまり、全音が続いて後寄りに半音が来ると明るく、早くに半音が来ると暗く感じる。


教会旋法の詳細はともかく…

同じ7音でも、どこから並べるかによって、半音の位置が変わり、階段の形が変わる。
階段の形が変わることで、明るい・暗い、といったモードが変わる 

ということをなんとなく理解していただいたところで…


長調と短調

♪長調=「3~4、7~8」の位置に半音が来ると、明るい長調に
♪短調=「2~3、5~6」の位置に半音が来ると、暗い短調に

何の音からはじめても、この階段の形になっていたら「長調」「短調」になる。
その形にするために、♯・♭(黒鍵)を用いて合わせる

調性=♯・♭の数

★「並行調」…長調の3度下には短調あり!

 同じ調整(♯・♭のつく数が同じ=7つの音の選手は同じメンバー)でできる長調と短調


◆和音(コード)

すべての音ごとに、メジャーコード、マイナーコード、7th、増3和音(オーギュメント)、減3和音(ディミニッシュ)…など、一覧表のようにして覚えようとするよりも…

ある調の7音の組み合わせでできる、7つの和音(だんご3兄弟×7本)を中心に覚えよう!


<ハ長調の場合>
  
7色コード譜



3つの明るい和音(1,4,5)と、3つの暗い和音(2,3,6)、
そしてちょっと変わった7番目のディミニッシュ

和音もこの7人のチームとしてとらえる

★真ん中の音が上に寄ってれば明るい長3和音に、
  真ん中の音を半音さげれば暗い短3和音(マイナーコード)になる
  
★明るい和音の一番上の音を半音上げると、増3和音(オーギュメント)になる

★明るい和音の下の音を半音上げる、または暗い和音の一番上の音を半音下げると減3和音(ディミニッシュ)になる

…といったバリエーションで、ほかの音にも応用して使って行くと実践的に早く覚えられる!

今年の夏のはじめに「音の小部屋 ブレーンストーミング」という記事に書いた内容の骨格を追ったものです。


ああ、対位法

10月24日(月)

ちょっと(かなり)音楽の専門的な話題なので、「難しい!」と思う方はどうかスルーしてください。


◆「対位法」とは?

対位法とは、旋律と旋律の組み合わせによる作曲技法のことです。
語源のラテン語では punctus contra puunctum、コントラバスの「コントラ=反対の」という単語が間に見えます。
英語ではcounterpoint、「点と点」「互いに向かい合う点」といった意味だそうです。

え、何のことか分からない?
ですよね…(笑)

9世紀から10世紀ごろの歌唱の中で生まれた法則で、ある音とある音をどう結び付けて、主旋律(メロディ)とは別のもう一つの旋律(ハーモニー)を重ねられるか、その法則を記したものです。
それがバロック以降、バッハ、モーツァルト、ベートーヴェンなどにも引き継がれていき、音楽を複雑に重ね合わせる技法となっています。

「和声学」は、同時に鳴っている複数の音(和音=響き・コード)を中心に、それが違う響きに移り変わる法則、つまり和音と和音との関係について定めたもの。

それに対して「対位法」は、ひとつひとつの音と音(点と点)の結びつきを見るもので、主旋律とは別のもうひとつの旋律を作り出す技法、とでも言ったらよいかもしれません。


◆禁止事項の地雷

私は2013年度から3年間、勤め帰りに音楽の学校に通い「音楽療法」を学びました。
その過程でこの「対位法」の授業も取りましたが、正直あまり楽しいとは思えませんでした。

*シ~ファの減5度は常に禁止
*連続5度、8度、1度と、平達の5度は禁止
*強拍における5度・8度の連続は避ける
*強拍における3度・6度の4回以上の連続は避ける

…などなど、あれはだめ、これはだめ、の禁止事項ばかり。



ちょうど月曜日の夕方6時から「コード・即興」の授業を履修して、クラシックから抜け出してちょっとズージャな(=ジャズっぽい)お洒落な不協和音の使い方に「Oh~!」と感激し、その直後にこの「対位法」の授業だったんです(笑)

課題として出される単純な旋律(メロディ)に、「これならいいかな」と思って音符を書くと、あちこちで地雷を踏むんですね。

メロディラインを見て、それに綺麗にハモりそうなハーモニーラインを書くと、まず間違いなく地雷を踏みます。1つ1つの音と音とのつながりをよく見て、禁止事項の地雷を避けながら…

「いいじゃないか、こういう曲だってあるよ」、「やってらんないよ!」…というのが本音でしたね(笑)。


しかし、どんなことでも1年もやっていると不思議なもので、「なぜそういう規則があるのか」漠然とながら感じるようになります。

バロック以前の教会音楽~バッハのカノンやフーガの作品を聴かされると、その中にはちゃんと「美しさの法則」みたいなものがあるんだな、と。

1年の締めくくりに、ごく簡単な「キリエ」(教会音楽の1形態)を書いてみるという課題があり、地雷を何度も踏みながらもなんとかそれらしい対旋律を書くことができましたが、対位法に関してはその後まったく進展なく止まったままです。


これなら読める

そんな私でも、これなら面白いと思える本に巡り会いました。
もう1年以上前に買ってはあったんですが、この秋の夜長にちらちらと読み始めています。


対位法20161024


バッハ、モーツァルト、ベートーヴェンなどの名曲のある一節を取り出して、そこに対位法がどう用いられているかを見てみる、という書き方なんです。


対位法120161024 対位法220161024
★クリックすると大きな画面でご覧になれます



やはり「美しい」と思うものには何らかの「法則」があるんだな、ということです。
これ以上具体的に書くとボロが出るので…

ご興味のある方は、音楽の友社から出ている「名曲で学ぶ対位法」という本がおすすめです。




歌いやすいキイでたどる 昭和の歌

8月5日(金)

カラオケでよく出る昭和の歌謡曲を、原曲のキイにとらわれることなく、誰でも歌いやすいキイで伴奏できたら…! 私の夏の宿題第二弾です。



楽器の曲では、作曲されたオリジナルキイの響き(その高さ)が重要ですね。
たとえばベートーヴェンの「運命」をAm(イ短調)に下げて演奏されたり、「田園」をC(ハ長調)で演奏されたら気持ち悪いですし、ショパンのノクターンを「高いから半音下げて」なんて言われても困ります(笑)!

でも、歌謡歌に関しては私はとっても寛容なんです。
というか、歌に合わせてキイを変えられないと伴奏としては役に立ちませんよね。


歌手によっても声域が高かったり低かったりしますから、自分の好きな曲を歌いたくても、原曲キイでは無理があることも。

たとえば私の場合、谷村新司さんの歌なんか大好きなんですが、谷村さんの声って聴いてると低く感じるんですが、いざ歌おうとするとじつはとってもキイが高いんですね。たいていカラオケでは3♭ぐらい下げないと歌えません。

逆に女性の歌は一般に高いと思われがちですが、男性が歌う場合はちょど1オクターブ下で歌うので案外ちょうど良いのです。むしろ、女性でも低めの音域の方の歌は2つか3つ上げてちょうど良かったり…



このように、自分に合ったキイをうまく見つけられると、たいてい誰でも気持ちよく歌えます!

原曲がどのキイか、どのキイが弾きやすいかではなく、男性でも女性でもほとんどの方が無理なく出せる音域として、「その曲に出てくる最高音=高いドまで」 をひとつの目安にしてキイを探してみました。


<電子ピアノに貼られたレッドゾーン!>

高いド

(京王線に「高井戸」という駅がありましたね…)



ちなみに和声学では、男性のバス、テノール、女性のアルト、ソプラノの音域は決められていて、4声それぞれの音域を超えてはいけないとされています。

ソプラノ~バス音域20160805


しかし、専門的にトレーニングを積まれているオペラ歌手ならこれ以上の音域も出せるでしょうし、一般人には上の「ラ」まで出すなんて冗談じゃない、という世界(笑)。

それより、実際にカラオケでみなさんが歌われているのを聴いてきて、女性でも男性でもだいたい上の「ド」までだったらたいていの人が無理なく歌えるということに気づいたんです。よし、ここを一つの目安にしよう!、と。

以下、昭和の懐かしい歌謡曲を思いつくままに、その曲のオリジナルのキイとは関係なく、その曲の中に出てくる最高音=高い「ド」まで(場合によっては一瞬のD♭かDまで頑張って頂く)に収まるキイを探してみました。

原曲キイで覚えたものを「高いから下げて」と言われてずらすより、もともと誰でも無理なく歌えるキイで覚えておいたほうが便利でしょうから…


●石川さゆり
  津軽海峡冬景色  Am(最高音D) →Gm(最高音C
  天城超え  Am(最高音C
  
●石原裕次郎 
  ブランデーグラス Dm
  恋の街札幌    Dm
  時間(とき)よお前は Dm
  夜霧よ今夜もありがとう  C
  涙は俺が拭く     Cm

●ザ・ピーナッツ
  ウナセラディ東京 Gm
  恋のバカンス      Gm
  恋のフーガ       B♭m

●坂本九
  上を向いて歩こう          C
  見上げてごらん夜の星を  F(最高音D

〇中村八大&永六輔
  おさななじみ(歌:デュークエイセス)B♭(最高音E♭)さらに転調↑
  こんにちは赤ちゃん(歌:梓みちよ)  E
  遠くへ行きたい(歌:ジェリー藤尾)    Cm(最高音D

●布施明
  愛の園       Cm
  霧の摩周湖 Dm
  シクラメンのかほり Dm
  積み木の部屋     Am

●高橋真梨子
  五番街のマリー  E♭ 

*原曲D♭(最低音A♭やや低い!)

●中島みゆき
  時代     D

●谷村新司
  いい日旅立ち   *谷村新司原曲 Dm(最高音E)  
             
→ B♭m(山口百恵バージョン)
  三都物語  Am(最高音=C)  *谷村新司原曲=Dm(最高音F
  群青    Am(最高音=C)   *原曲Dm(最高音F
  陽はまた昇る  Cm(最高音D♭)  *原曲Em(最高音F
  昴(すばる)   C
  

●山口百恵
  秋桜(コスモス) Em(最高音C) 

*オリジナルはFm(最高音D♭)
  いい日旅立ち B♭m(→半音下げてAmでも可)

●岩崎宏美
  聖母(マドンナ)たちのララバイ B♭m(→半音下げて Amでも可)


●都はるみ
  あんこ椿は恋の花 B♭(最高音D
  北の宿から    Em

●いしだあゆみ

  ブルーライト・ヨコハマ Dm

●森山良子

    禁じられた恋     Am

  この広い野原いっぱい G

 

●テレサテン
  愛人    Gm
  空港    Em
  つぐない  Dm
  時の流れに身を任せ F(最高音D

●森進一

  襟裳岬     G または A(最高音D)
  おふくろさん  Em
  港町ブルース  G
  冬のリビエラ  G


●松崎しげる
  愛のメモリー Cm(最高音C

●美空ひばり
  (全体に低めなので、3度あげてちょうど良いかも…)
  愛燦燦  C → E
  悲しい酒 Am → Cm
  川の流れのように C → E
  真っ赤な太陽 Am → Cm
 

●水前寺清子
365
歩のマーチ   C

 

●内山田洋とクールファイブ
長崎は今日も雨だった  G *原曲D♭(最高音A♭)

   東京砂漠       Gm *原曲Bm(最高音F♯)      

 

●トワ・エ・モア

  誰もいない海   A♭(最高音D♭)

 

●五輪真弓
恋人よ      Em(原曲キイ通り)

 

●歐陽菲菲

  Love is over    D *原曲B♭(最低音F~最高音G) 

  雨の御堂筋     Cm

◆外国の歌

 
   愛の讃歌(越路吹雪)  
F
  枯葉(イヴ・モンタン)  Dm
  マイウェイ(Fシナトラ)  B
  Moon River   C
  ムーンライトセレナーデ  C
  This Masquerade (マスカレード カーペンターズ) Fm(オリジナル)
  Close to you(遥かなる影 カーペンターズ) C(オリジナル)
  I need to in love(カーペンターズ) A(オリジナル)
  Yesterday Once More(カーペンターズ) E(オリジナル)
  Yesterday (ビートルズ) D
  べサメムーチョ(トリオ・ロス・パンチョス)  Cm
  キエンセラ(  〃  )     Cm

◆日本の歌曲

  夏の思い出 D または C
  浜辺の歌  F
  あかとんぼ C
  ふるさと    F
  さとの秋    F
  小さい秋みつけた Em または Dm
  もみじ      F
  花は咲く   F (オリジナル)




カラオケで自分がよく歌う曲を「この曲は2つ下げて…」などと覚えている方はいらっしゃると思いますが、このような「曲ごとの歌いやすいキイの一覧」はどこにもありません。

これは生伴奏のための私のオリジナルの「虎の巻」!
よく知っている「昭和の歌謡曲」はたいていコードで伴奏できると思いますが、「この曲はこのキイでやると歌いやすい」という一覧があると、歌詞カードをお持ちのデイホームで伴奏するのにも便利でしょう。

曲目は順次加えていこうと思います。

認知症は防げる!

◆ナン・スタディ

一昨年、認知症に関する特別講義を受講する機会があった。
その講義の中で、いくつか興味深い話題が出たが、とくに印象に残ったのが「ナン・スタディ」というものだった。

米ミネソタ大学が、フランスのノートルダム修道院で経年行ってきた調査である。

ノートルダム修道院
ノートルダムの修道院

この調査の中でとくに有名なのが、101歳のシスター・マリーの事例で、興味があったのであらためて調べていたら、こんな文献があった。

100歳の脳
David Snowdon(デヴィッド=スノウドン)著


101歳のシスター・マリーは、ノートルダムの修道院で日々の日課も完璧にこなし、他の修道女たちとのコミュニケーションも活発で、後輩たちの指導にも優れ、知能テストでも高得点だった。

しかし、マリーの死後の病理解剖で、脳は何年も前から萎縮し、老人斑や神経原線維変化が確認され、いわゆるアルツハイマー病であったことは明白であった。

ではなぜ、認知症の症状が出なかったのか…?


認知的予備力=認知症の症状が出にくくなること

脳そのものはアルツハイマーと診断される状態であったにもかかわらず、生前まったく認知症の症状が現れなかった…これは何を意味するのだろうか?

マリーは、人生の早い時期から、さまざまなことに興味をもち、敬虔なる信仰生活と規則正しい健全な生活を続けてきた。

修道院に来てからも、つつましく祈りと奉仕の活動を続け、勉学にいそしみ、毎日讃美歌を歌い、教育活動にも従事し、若い修道女たちからも尊敬され愛されていた。

歳をとっても好奇心を絶やさず、常に新しいことに興味をもち、新しい知識を積極的に吸収し、過去の経験や知識と有機的に結びつけながら思考を重ね、人とのコミュニケーション、とくに若い人たちとのコミュニケーションを活発に行うことで、脳内神経活動を活発に刺激し続けてきた結果ではないか、と。


◆認知症に「なってしまった患者への対処」よりも「予防」

いまアメリカには500万人もの認知症患者がいると言われている。

その認知症患者の多くは、家族とも社会とも隔離された施設に収容され、刺激も変化もない毎日を送っている。施設内を徘徊すれば強制的に部屋に連れ戻され、大きな声を出したり暴れたりしたら安定剤を投与され、夜眠れないと訴えれば睡眠導入剤を投与され…

こんな毎日を送っていると、みな一様にうつむいて無口になり、職員の問いかけにもまったく反応しなくなってしまうという。

日本も、アメリカを追うように認知症の患者は確実に増加する傾向にあり、2020年には400万人を超えるのではないかとも言われている。

安倍政権も施策として「認知症対策」を打ち出したが、その中味は「医療の充実」「施設の充実」「製薬会社との連携強化」…といったものである。

こうした政府の対応は、いわば「なってしまった認知症患者に対してどう対処するか」というもので、施設に収容して、薬漬けにする方向の施策のように思える。
それ以前にもっと大切なことがあるのではないだろうか?


◆パーソナル・ソング

一昨年の暮れに「パーソナル・ソング」というドキュメント映画を見て、このブログでも紹介した。

パーソナルソング

認知症になってしまって過去の記憶を失い、日常の生活にも支障をきたしているお年寄りたちに、その人が若いころに関わったある音楽、その人にとって特別な音楽=「パーソナル・ソング」をヘッドフォンで聴かせると…

突然目を輝かせ、昔のことをはっきりと思い出して突然饒舌に話しはじめたり、リズムに合わせて体を動かしたり、ふだんは身体機能として動かないはずのところが動いたり、ある人は涙を流し、ある人は笑い…さまざまな奇跡が起こるのである!

パーソナルソング2a
パーソナルソング2

1000ドルの薬よりも1曲の音楽を…!
パーソナル・ソング


自分らしいいい毎日を過ごす

高齢になるにつれて(=じつは20歳を過ぎるころから)脳細胞はどんどん死滅していくと言われている。
歳を重ねるごとに神経伝達物質の活動も鈍化する。さらにアルツハイマーによって脳が萎縮してしまうことで、さまざまな障がいが出る。

しかし、音楽を聴くだけで、脳のさまざまな部分を刺激し、脳全体が活性化させられる。
音楽に限らず、脳をいかに活性化した状態に保てるか?
シスター・マリーの事例もしかり、パーソナルソングで報告されている多くの事例もしかり。

脳細胞の数や年齢的に現れてくる障がいだけが問題なのではなく、生きている脳をいかに刺激し、脳細胞同士の結びつきを強め、活性化した状態を保てるかがとても重要なのである。



現代社会では、専門分化した仕事、ルーティン化された仕事が多く、ストレスもたまりやすい。
同じことの繰り返しだけの毎日、言われたこと・決められたことは完璧にこなすが余計なことは一切しない、仕事で疲れ切ってただ「休息」するだけの休日、一人でゲームに没頭…

「人となるべく関わらずにすむこと=便利で安全」と、あらゆるものが自動化され、不特定多数の他人との会話の機会が減っていく。内々の友達同士のお喋りでは異様に盛り上がるが、周りへの配慮に欠ける。友達以外の外の人との会話が下手、説明が分かりづらい。身近な他人の存在に気づき、思いやり、譲り合うといったことが希薄で、ワガママで無表情になっていく…etc.
想像力と表現力の鈍化…それは、脳にとって危ない状況を作り出しているのではないだろうか?



若いうちはある程度「仕事第一」で、責任ある立場もあり、会社のために多くの時間を費やすのもやむを得ないが、ある年齢に達したら「会社だけの人生」から「自分らしい人生」へとチェンジしよう。会社だけでなく「社会」に参加しよう。
できれば、歳をとって仕事も完全に引退して、なにもやることがなくなってから「さて、何をやろうかな…?」ではなく、少しでも若い現役の時からなにか「自分の世界」を持とう!

幼少のころから興味を持っていた世界、家族や友達との時間を大切にし、さまざまなことに興味をもって新しいことにチャレンジし、若い年代の人とも積極的に交流し、語り合い、よく笑い…

「認知症にならないためにいい生き方をしましょう」ではなく、「いい生き方をすることで結果的に認知症も防げる」ということではないだろうか。

コードで見る♪「花のワルツ」

2月8日(月)


クラシックの名曲をコードでとらえる試み。シリーズ第三弾です。

コード・即興の授業&レッスンもまもなく2015年度の締めくくり。
このカテゴリーでは以前「♪ コードで見るショパン」「♪ コードで見るラフマニノフ」をアップしましたが、今回はオーケストラの名曲。

チャイコフスキーのバレエ組曲『くるみ割り人形』の終曲「花のワルツ」です。

全音から、組曲「くるみ割り人形」全曲をピアノ譜にしたものも出版されています。

くるみ割り人形

ただ、これまではピアノ譜をコピーしてコード名を赤鉛筆で書き込むスタイルでしたが、それだと完全に覚えてしまうまでは、コードを書き込んだコピー譜を見ながら弾いている状態。どうしても音符も目に入ってしまうため、完全に「楽譜なし」で弾いているとは言えませんでした。


★そこで今回は、白い紙にコード進行だけ 書いてみました!

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★クリックしてもう一度 ⊕ マークをクリックすると大きな画面になります。


10分少々の曲ですが、くり返しの多い複合3部形式。
オーケストレーションの細かい変化は無視して、曲の大きな流れをブロックでとらえ、リピート記号やD.S.(ダルセーニョ)、コーダ記号を使って強引にA4・2枚に収めてみました!

だいたい1小節ごとにコードが変わっていきますが、同じコードが続く小節は「-」記号で記してあります。
また〔  〕でくくったところは、1小節の中でコードが変わっているところです。

コーダの部分では〔1・3〕〔・2・〕〔1・3〕…とフェミオレのリズムで1拍飛ばしでコードが変わっていく場面もあり、こんな形で表してみました。


<全体の構成>

ハープのソロを含む美しいイントロ部分、ここのコード進行もなかなかお洒落です。

ワルツに入り、第1テーマ「A」×2回、第2テーマ「B」×2回、1枚目下の2番括弧からふたたび「A」に戻ります。
2回目は合いの手にフルートが入ってきます。「A」×2回、「B」×2回やったら、今度は3番括弧から中間部「C」(右ページ)へ。

中間部「C」は、途中に短調の部分を含む3部形式。そして再び「A」に戻り、「A」×2回、「B」×2回やったら、今度は2番括弧からエンディング(コーダ)へと飛び、終結へ向かいます。



お手元に「花のワルツ」の音源があったら、このコード表と照合してお聴きになってみてください。
そして、このコード表だけを見て簡単なメロディラインをつけて弾けたら、「楽譜がないと弾けません」から脱却できた、と言えるのではないでしょうか?


響きで遊ぶ コード循環 ~7色・12色の色変わり~

1月17日(日)


この「★50代ことはじめ」のカテゴリーでは…

●ある曲(メロディ)に合ったコード(伴奏)を探す(耳コピ含む)。
  ↓
●単純な「ドミソ」「ファラド」「ソシレ」の3つの和音だけでなく、ちょっとお洒落なコードに置き換えてみる(=リハーモナイズ)。
  ↓
●クラシックの名曲、たとえばショパンの有名なピアノ曲をコードの流れとして見る。

そんなことを書いてきました。


ここで、コードの流れ=「循環」そのものにスポットを当てます。

ピアノを一度も習ったことのない人でも、ピアノの鍵盤の配置ぐらいは色んなデザインでよくご存知のはずです。どこが「ド」なのか分かって、白鍵だけをひとつ飛ばしで3つの鍵盤を同時に押さえることができれば、7つのコードが鳴らせます。
その7色の響きを、ある法則で順番に鳴らせば、誰でも簡単に「響きの移り変わり」を味わい楽しむことができるはずです。

まずは、基本の再確認から…


<確認とおさらい>

ハ長調の音階は、すべて白鍵です。「ド~シ」の7つの音でできています。
その7音をベース(=根音)に、ハ長調に出てくる白鍵だけをつかって、ひとつ飛ばしに重ねると7つの「だんご3兄弟」(=ハ長調のダイアトニックコード)ができます。
この図はもう何度もご紹介してきましたね。これを「7色」ととらえます。


7色コード譜


ハ長調の7色の「だんご3兄弟」の中には、明るい1、4、5と、暗い2、3、6がいて、最後の7番目は下も上も短いdim(ディミニッシュ)という、ちょっと変わった響きの和音。この7つで1チームです。
音名だけを赤で示したのが明るい和音、青い文字で右に「」と書いてあるのが暗い和音(=マイナーコード)です。

Q.「同じ白鍵ひとつ飛ばしなのに、なぜそういう違いができるの?」…そんな疑問を持たれた方のために、ちょっとだけ説明しておきましょう。

ピアノの鍵盤で1オクターブ内を見ていただくと、ミ~ファの間、シ~ドの間には黒鍵がありません。この2か所は「半音」、他の2音の間は「全音」です。
なので、ひとつ飛ばしの3度の音程(=音の間隔)にも、この半音の箇所を含まない長い3度(=長3度)のところと、半音の箇所を含む短い3度(=短3度)のところが生じます。この違いと組み合わせで、和音の響きに色々と違った表情が出てくるのです。

上の楽譜で、音と音の間に赤い>マークのところが長い3度(=長3度)、青い>マークのところが短い3度(短3度)。鍵盤の配置と見比べて確認してみてください。

7つの3和音4


赤く示した「ド~ミ」「ファ~ラ」「ソ~シ」の3か所が長い3度。そこを下にもつ「ドミソ」「ファラド」「ソシレ」の3つの和音は明るい響きに聞こえます。
このように、長い3度の上に短い3度が乗っかると明るい響きに、逆に短い3度の上に長い3度が乗っかると暗い響きに聞こえます。不思議ですね。


★ここまでお読みになって「難しい!」と思ってしまわないで、そういうことは後でだんだんわかってくればいいことなので、とにかく白鍵だけをひとつ飛ばしで重ねれば7つのコードができ、その中には明るい響きと暗い響きのものがある、ということで結構です。

★すでにピアノ経験はおありで、「ドミソ」「ファラド」「ソシレ」だけでもたいていの曲の伴奏はできるけど、もうちょっとお洒落な音を出してみたい、7色の音についてもう少し詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。
*中学生でも読めばわかるやさしい楽理シリーズ(?)…
→ 
リハーモナイズ(1)Ⅰ・Ⅳ・Ⅴの3色から7色へ


では、そろそろ今回の本題に…


7色の色変わり

楽譜(五線紙、オタマジャクシ)を使わずに、コード名だけを並べた“色変わりのルートマップ”を作ってみました。楽譜にならって大きくは左から右へという流れです。

ピアノ、ギター、ハープなどで「響き(コード)」を鳴らしてみてください。
とくに決まった曲(メロディライン)はありませんが、響きの移ろいの中でなにかメロディが浮かんだらそれも一緒に奏でれば「色変わりの即興」ができます。

まずは3色~7色の世界から…
★7色循環ルート

1「ドミソ」→4「ファラド」→5「ソシレ」→1「ドミソ」は最短ルートで、名付けて「451エクスプレス」、
一方ジャズなどでよく使われるのが2「レファラ」→5「ソシレ」→1「ドミソ」で、こちらは「251エクスプレス」。

でもこれだけだと、新幹線で最短ルートで旅しているようなもので、まだ3色の世界
「そんなに急いでどこへ行く?」

そこで、各駅停車で音の周遊ルートへ。小さな〇で示した7つのコードの色合いを味わってみてください。


<2と4は似たもの同士>

2番目の「Dm(レファラ)」と4番目の「F(ファラド)」は、じつはとても近い関係にあることが分かります。
Dm7」という和音(=レファラド)は、「D(レ)」の上にF(ファラド)が乗っかっているのですから!

4・5・1で伴奏できる曲をそのまま2・5・1に置き換えても、たいてい違和感なく感じられるはずです。
むしろ、明るい純粋な「ファラド」の下に、ちょっと影のあるDmが重なることで、深みを増したようにも感じられます。

図中に「ルート5」と書いたのは、ベースの音が5度下へ5度下へと移り変わっていく「5度進行」です。
(これも、先ほどの「リハーモナイズ(1)」の後半に解説しています。)


<1→3→ 6→2→5→1>

「1→6→2→5→1」という循環コードは、やさしい曲にちょっとお洒落な味付けをしたい時によく使われます。
この流れは、「C」というハ長調の主役の明るい「ドミソ」からまず3度下の「Am」(ラドミ)へ。「♪上を向いて歩こう」や「♪ムーンリバー」の冒頭でも使われているように、光から影へという自然な流れに感じられる色変わりです。
その後の6→2、2→5、5→1はすべて5度下5度下へ、より安定した方向へと流れていく「5度進行」です。

また「C」から3度下の「Am」に降りずに、逆に3度上がったところにも「Em」というマイナーコードがあり、そこへもスムーズに移行できます。尾崎豊「♪ I love you」、長渕剛「♪ Close Your Eyes」、小林明子「♪恋に落ちて」など、「1→3」というコード進行の曲は多数あります。
1から3つ上がったらその先の「3→6→2→5→1」はすべて「5度進行」です。

また「1(ド)→6(ラ)→4(ファ)→2(レ)」と3度ずつ降りてきて、そこから「2(レ)→5(ソ)→1(ド)」というルートも図の中で確認できるはずです。



ここまでは黒鍵をまったく使わず白鍵のみ、ハ長調の音階に出てくる7つの音の組み合わせだけです。
明るい3色だけの世界から抜け出して、光と影の色彩感は出てきましたが、まだまだ周遊ルートとしては限られています。


12色の色変わり

いよいよ5つの黒鍵も加えて12色の世界へ!
でも、ここぞとばかり黒鍵を使いまくればいい訳ではありません。

ハ長調、および平行するイ短調には、いずれも調性としての♯・♭は1つも付きませんが、あるコードからコードへ移り変わる途中に、ちょっと色合いを変えるために“臨時記号”として黒鍵を使っていきます。

★12色循環ルート

ルート内にたくさんの経路ができて複雑になり、一見「わ~、難しい!」と感じるかもしれませんが、実際に音を出してみれば「Oh!」と納得されるはずです。

あるコードからコードへと移り変わる中で、白鍵だけでは暗かった響きを明るく変えたり、逆に明るい響きをちょっと暗く影らせたり…黒鍵を使うことで表情が豊かになります。


<臨時記号の黒鍵の使い方>

基本的な流れは先ほどと同じ「1→6→2→5→1」でも、白鍵だけの世界ではマイナーだった「Am」や「Dm」の真ん中の音を半音上げて明るい響きに変えたり、逆に明るい「G」の真ん中の音を半音下げて「Gm」にして陰影をつけたり…

また、明るい和音の一番下の音(=根音)を半音上げる、または暗い和音の第5音(=一番上の音)を半音下げることで、短3度の上に短3度が重なったのがdim(ディミニッシュ)というコード。

逆に明るい和音の一番上の音を半音上げて、長3度の上に長3度が重なる形にしたのが、aug(オーギュメント)、音名の右に「aug」または「+5」と表記します。

dim aug 新規

右にちょっと書き足したのは、dimの上にもうひとつ7番目の音が乗っかったもの。
第7音が、第5音の上に短3度で重ったのがdim7、長3度で重ったのが「ハーフディミニッシュ」、下は短いのに上が長いので「ハーフ」。

dim aug は、その響きだけを単体で聞くとちょっと変な響きですが、あるコードからあるコードへ移る場面で使うと、とてもお洒落な味つけができます。これを知らないと、人生半分ぐらい損しているような気がします(笑)。

ほかにも7色での和音の一部を♯や♭で変化させる効果は、たとえば…

ハ長調の「2→5→1」で使われる2「Dm」はマイナーコードですが、これを明るい「D7」に変えることで「D7→G7→C」という流れになります。これはショパンなどもよく使う手法で専門用語で「ドッペルドミナント」といいます。

Cから5度上にある「G7」はハ長調の属七(ドミナント7)。そのGからさらに5度上にあるのが「D7」、G(ト長調)の属七(ドミナント7)です。
つまり「D7」は、もとのハ長調から見ると二重のドミナント(=ドッペルドミナント)なのです!
5度下へいったん落ち着いて、ふたたびそこから5度下へ…2段の滝といったところでしょうか。

また図中グリーンで表示した5番目の「G」の世界の中でも、G→E→A→D→Gという循環ができます。「G」を基準に「1」として見ると「1→6→2→5→1」という循環です。
全体から見れば部分、でもその中にも完結した世界がある…まるで大宇宙・小宇宙のようですね。


<平行するフィールドへ>

ハ長調の中だけでも、黒鍵を使うことで明→暗暗→明、ある響きへの誘導…といった色彩感が豊かになりましたが、これらはすべて「ハ長調」という大きな手のひらの上で起こっていること。

もうひとつ、ハ長調と平行するイ短調は、同じ7つの白鍵だけでできた音階ですが、「ド」からスタートすれば明るい長調に、6番目の「ラ」からスタートすれば暗く寂しい感じの短調になります(=並行調)。

★長調・短調だけでなく、7つの音のどこから上に並べるかによってモード(=音階の色彩)が変わります。同じメンバーなのに打順を変えることでチームの「戦法」が変わるように、音の世界では「旋法」が変わります。それは半音のくる位置がどこに来るかが変わるからです(→「6つの教会旋法」参照)。


平行調への移動もいちおう「転調」ですが、同じ調性の明と暗、いわば光と影のような関係で、曲の中で比較的自由に行き来することができます。

ずっと家の前の限られた平場だけで遊んでいた子どもが、違う高さの段々畑のようなステージに行って遊んで帰ってくることができた…そんな行動範囲の広がりを味わうことができます。

そこへの入口と帰路となるコードは…?


イ短調への入口は 「B7→E7→Am」

ハ長調と段々畑のように平行したイ短調の世界への入口は、「B7(シレ♯ファ♯ラ)」という明るい和音(=7番目の「Bdim」の上2つの音をいずれも半音上げた変形)です。

この「B7」から5度下にある「E7(ミソ♯シレ)」という明るい和音へ行き、そこからさらに5度下の「Am」へとつながり、イ短調の世界に入ります。

実際に音を出して、響きに納得すればよいことですが、なぜ「E7」なのか?
「Em」の真ん中の「ソ」は本来はナチュラルですが、イ短調の「ラシドレミファソ」という音階の最後の音(=導音)では♯がついて半音上がります(=和声的短音階)。「E7」はイ短調の中では属七(ドミナント7)です。

明るい「B7(シレ♯ファ♯ラ)」→「E7(ミソ♯シレ)」→「A(ラドミ)」へ、ここも5度下へ5度下へのドッペルドミナント、「2段の滝」ですね。

図の中でうす紫色の楕円のイ短調の世界の中でも、5度下へ5度下へという「ルート5」の循環を環状線のように示しました。その真ん中を上から下へと通るのは、Am△7(メジャーセブン)→Am7→Am6。
「Am(ラドミ)」の上(または下)に加わる音が「ソ♯→ソ→ファ♯」と半音ずつ降りてきて、「F」を経由して「Dm」へ、というルートです。


ハ長調への帰路のサインは 「Dm」

まだイ短調の世界に留まるか、ハ長調の世界に戻るか、 分岐点は「Dm」です。

「Dm」→ひとつ上の「E7」→「Am」(=イ短調での4・5・1)へと循環すれば、まだもう少しイ短調の世界に浸っていられます。
一方、「Dm」→5度下の「G7」へ→さらに5度下の「C」へと向かえば、「ハ長調」の世界に帰ってきます(=ハ長調では2・5・1)。その際、「Dm」を明るい「D7」へ、あるいは「ラ」を半音下げて「Ddim」にしてから「G7」へ移ると、より色彩感が増します。


<循環とエンディング>

左の「C」から右の「G」までの間に、いろんな周遊ルートがあることがお分かり頂けたと思います。その間を、楽譜の繰り返し記号のように示しました。この間をずっと繰り返し、時にゆったり語りかけるように、時にリズミカルに、途中イ短調の世界に行ってふたたびハ長調の世界へ…

コードの移ろいの中で浮かんだメロディがあれば右手で転がして加えてもいいでしょう。まさに「色変わりの即興」。
詩や語りの朗読に合わせて、あるいは身体を使ったパフォーマンスやテラピーに合わせて、「音の色変わりの即興」で何分間か音を奏で続けることは可能でしょう。

さて、エンディングをどうするか?

「G」の上にもう一音加えた「G7(ソシレファ)」は、「ソ」の上に7番目の「シレファ」というdimコードが一緒に鳴っているので、1の「C」に帰結しますが、それだけてはちょっと物足りない感じがします。もっと良い手はないでしょうか…?

★「G♯△7」→「C♯△7」という、ちょっと奇抜な響きを使うことで、お洒落なエンディングになります。

Gより半音上がった「G♯」がベースですが、メジャーセブンですからナチュラルの「G」も上で鳴っています。そして5度下の「C♯」へ。これもメジャーセブンですからナチュラルの「C」も鳴っています。そして「C」に落ち着いて「おやすみなさい」というイメージにまとまります。



<雑 感>

「音」はある周波数の振動であり、「和音」はそれが複数重なったものです。

しかし、人間が音楽の中で感じる「音」や「響き」は、ただ単体としては存在しません。ある和音だけを聴いて宇宙と交信できる人にお目にかかったことはあまりありません。
少なくとも音楽の中で聴く音や響きは、他の音や響きと手を結び、お互い引っ張ったり引っ張られたりしながら「流れ」を創っているんだな、とあらためて思います。

「ソシレ」という音は、いつどこで聴いても世界共通の絶対的な「ソシレ」で、コード名は「G」です。
でもそれが、ト長調の曲の中では主(=トニック)であり、ハ長調・ハ短調では5番目の属(=ドミナント)、ニ長調では4番目のサブドミナント…といった具合に、居場所によって役割が異なり、聴く人の心には違った色彩として映り、次にどんな響きへと行きたくなるかを引き出します。不思議ですね。

こういう音の面白さをすべての人に伝えたいと思うようになりました。

長年アマチュアのオーケストラで活動してきて、音楽(楽器)経験は人それぞれで、演奏会にいらっしゃる方たちの音楽との付き合い方もまちまちですが、同じ空間で音楽の楽しさを共有できます。障がいのある方とも音楽を一緒に楽しむことができる…
音楽は必ずしも子供のころから楽器経験を積んで、専門的に音楽の勉強をしてきた人だけのもの、ではないのです!



ここ最近、私は曲を耳コピするにも、このようなコード循環を考えるにも、絶対音として「Cm」とか「G7」ととらえるのもいいですが、ある調の中での1~7までの度数でとらえることを試みています。

私も年齢とともに、楽器や状況によって、ときどき実音より半音高く感じてしまうことがあり、子供の頃からいつの間にか身についていてずっと信頼してきた絶対音感が揺らぎはじめたかな、という不安もあります。でも、それを絶望的に思わずにすんでいるのは、ちょうど最近このコードの流れの中でとらえることを知ったからです。

たとえば、「G7」=「5セブン」、「C△7」=「1メジャーセブン」、「Dm」=「2m」(←2メートルじゃないですよ…笑)などと、ある調の中での度数(=何番目の音か)で根音を特定し、そこにマイナーか、セブンか、dimか…といった和音のタイプとあわせてとらえるのです。そうすれば、仮にどのキイ(調・高さ)に移しても、循環で次に来るコードがつかめて即興には強いのではないかと(まだ完全に実用化はできてませんが…笑)

でも、コードで音楽をとらえることができたら、もっと多くの人たち(楽器経験がなく、今さらピアノが弾けたらなんて到底思えない、と仰る方など)にも、「音」で「楽」しむことはできるはずだ、と。

私もまだまだ即興の世界は学びはじめて3年ですが、「楽譜がないと弾けません」からの脱却、音・響きをつかった遊び、即興の楽しさは少し分かりかけたように思います。

まだまだ先の道は長いですが…

★次は短調(マイナーコード)の循環へ…(つづく)

プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

音楽寄りの話題、社会・時事に関する日常的なあれこれを徒然なるままに…
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カウント開始 2011.1.14~
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