バムとケロの森の小屋

5月5日(木)

「バムとケロの森の小屋」 という絵本をご存知でしょうか?

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工作好きの下の娘とこの小屋を作りはじめたのは、もう数年前だったか…?
ベース板に丸柱を4本立て、プレスボードに縦に筋目を入れて板張り風にした部材で小屋を組み、扉は上下二段に分けて小さな蝶番で開閉式にして、絵本に近い色に塗り…

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あとは手すりとハシゴ、窓と窓枠をつける段階でずっと止まっていました。
天窓と窓用の少し大きめの透明アクリル板や、手すり用の細い角材など、いちおう部材は調達してあったのですが…

この連休中、かみさんと下の娘が韓国へ旅行に行っている間に、まるで妖精が夜中にやってきて工事をしているように…??

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いちおうこんな形になりました。遅くなってごめんね。
あとは、造花のツタなどを屋根に這りめぐらせたり、ハシゴを塗るのは娘の手で…


パテシエの卵がデザインした客車

4月24日(日)

パテシエになるのが夢の下の娘(=小5)のアイディアとデザインによる、ロールケーキ型の客車。

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2軸貨車の下回りに真鍮板で造形。製作途中でしばし止まっていたのを、この週末で形にしました。
かまぼこ型の窓の端に見えるカーテンもデザイナーの強い要望により…

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上まわりの塗装とホイップクリーム(=食品サンプル用、乾くまで時間がかかります)、およびトッピングのイチゴは娘の手によります。

茶色の塗料にもたくさん種類がありますが、国鉄の電気機関車の茶色では納得せず、「チョコレート色の茶色」にこだわる娘が家中の「茶色」をサンプリングして、納得した「色見本」に近い塗料で、娘の手によって筆塗り。艶消しのいい質感が出たように思います。

まだこれで完成ではなく、妻板部分にロール状のクリーム、側面にもラインが引かれることになるでしょう。



前を牽くピンクの機関車は娘が8歳の時(=3年前)の作品で、8歳にちなんでナンバープレートは「8号」。
やはり娘のデザインを形にしたもので、通電した線路の上をちゃんと走ります。

8号機関車b 8号機関車a

製作記事はこちら。
8歳の娘とデザインした「8号機」



上の娘は以前は音楽、いまはもっぱらダンスですが、下の娘は「ものづくり」が大好き!
鉄道以外にもいろいろ作りました。

→ 
妖精の家 ~その後~
→ 妖精の家 完成!

妖精の家


娘たちの成長は早いですが、思い出は永遠に…

もう一両の産業型Cタンク

6月13日(土)

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2004年に製作した自由に楽しめるキット「自由形Cタンク機関車」をこのブログでご紹介しました。

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もう30年以上前に、中村精密というメーカーから発売されていた、安価でシンプルなキットで、ここからどんな風にでも加工して楽しめます。

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パーツ類はいたってシンプル

同じキットをもうひと組入手できたので、前回とはちょっと違った姿にしてみました。


◆基本的な構造部分

キャブ(運転席)、ボイラー、左右の水タンクなど、基本的な構造物を組み立てます。
キャブ部分を組んだ時点で、日さし、手すり、雨樋、後方ライトなどを追加しておきます。

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★以下、画像はクリックすると大きな画面でご覧になれます


ボイラー上に「ふたこぶラクダ」のこぶように乗っかる2つのドーム。近代の大型蒸気機関車では一つにまとまっていますが、一つは「砂入れ」、一つは「蒸気溜め」です。

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前方が「砂入れ」で、上に蓋、左右に2本ずつ砂まき管らしきものをつけ、後ろのドームには汽笛をつけて「蒸気溜め」とします。

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ボイラーは、真鍮版を丸めただけのつるっとした筒ではさびしいので、2か所ほど補強帯を回しておきます。とくにボイラー前方の煙室との境はリベットのついた帯を巻いておきます。


◆前作との違い

前回は、前輪を1軸加え、国鉄のC12風に仕上げました。

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前作のイメージとなった国鉄C12型


今回は前輪は加えず、この大きさの機関車としてはやや大きめに思えるシリンダーボックスの上を削り落として上面をフラットにすることで、床板の高さを下げ、ボイラーが床面上にまるまる見える形にし、どこかの炭鉱などで働いていた産業用の機関車風にしてみます。

前記事2 
<前作の写真資料>
オレンジ色のライン(上から6ミリ)でシリンダーボックスをカット。


シリンダーボックスの上面がフラットに。

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これに伴って、床板(ランボード)の高さが下がり、ボイラー下面と同レベルでフラットとなり、前面の傾斜部分も短くなります。前輪がない分だけ、すっきりしたフロントデッキに。

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パーツを切り取り、床面をフラットに上面に網目板をハンダ付。
デッキの上面にも網目板をハンダ付け。のちほど煙室扉前の傾斜部分に踏み台も追加。

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前後の連結器の高さも、標準の高さに調整。

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コンプレッサーと空気溜め

蒸気タービンを回して圧縮空気を作る装置がコンプレッサー。圧縮空気はブレーキ制動やブロワーなどに用いられます。

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前作ではC12型のイメージ合わせてコンプレッサーを機関車の右側におき、エアタンクを運転席の左右両側に持ってきましたが、今回はコンプレッサーを機関車の左側に、エアタンクは右側1つのみにしました。

右サイドの、冷却管とエアタンク

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発電機
も、蒸気タービンが原動力なので、キャブ前方から蒸気管、発電機の裏側から排気管を出しておきます。排気管の出口手前に筒型のマフラー(消音機)をつけておきます。

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煙室扉(前面)および踏み台も取り付け、ひととおり加工を終えた上回り

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◆塗装

半ツヤのセミグロスブラックを吹付け
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まだ汚しメイクはかけていません。


ならんだ姉妹機

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いずれも手前が今回の10号機。

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ランボードが低くなり、傾斜部が短くなったことで、車長が4ミリほど短くなっています。
前からみた表情も違う印象になりました。

炭鉱などで働いていた産業用のCタンク風の風貌に…


<イメージに近い機関車たち>

筑豊線勝野~筑前宮田
筑豊線勝野~筑前宮田

筑豊・貝島炭鉱
筑豊・貝島炭鉱 

岩見沢
岩見沢1 

汚しメイク

5月21日(木)


「汚しメイク」…ふだん耳慣れない言葉だろうと思います。
女性はたいてい、より美しく見せるためにメイクをするはずですね。

テレビ美術の世界では、セットや描き割りなどをよりリアルに見せるために、わざと汚くします。
実際には立体で出っ張っているはずのものを、平面に描いて影を付けたりすることを「ウェザリング」と言ったりしますが、「汚し」もそれに類するテクニックと言っていいでしょう。

さて、ここからは模型の話。

模型も、実物を縮小コピーできれば簡単なのですが(笑)、ある部分は忠実に、ある部分は適度に省略し、またある部分はちょっと強調してスケールよりわずかに大きめに…
そのスケールに応じてどうやったらよりリアルに、しかもゴッテリせずにすっきり美しく仕上がるか…?

これは模型をやる上での永遠の課題と言ってもいいかもしれません。



空想科学映画に出てくるような乗り物や映画のセットは、すべての模型が必ずしも同じスケールに統一されているわけではなく、部分だけを大きく(場合によっては原寸大で)作ったり、全体も小さいもの・大きいものを使い分けたりします。

スケールの小さいもの(=模型としての大きさは大きい)ほど、近くで見てもよりリアルに重厚感が出ます。

でも、鉄道模型の場合はレールの幅が決まってますから、同じゲージであればすべて同じスケールに統一されます。
そんな中で、すべてを立体で忠実に再現するばかりでなく、塗装したあとの「汚し」の具合が案外重要だったりするのです。

たとえば、私の模型ギャラリーの過去の記事から…

●貨物駅・貨車の汚れ

貨車汚しa 貨車汚しb
★クリックすると大きな画像でご覧になれます(過去のフィルムカメラによる)

●小型の事業用ディーゼル機関車では…
ミニDL


綺麗すぎる模型ではリアルさが出ません。より本物らしく見せるために「汚し」があった方がよりリアルになります。
でも本物と全く同じようについつい汚し過ぎると、単なる汚いモデルになってしまいます。微妙で難しいところです。


◆汚れの理論

本物の「汚れ」は粒子の付着によるものです。
鉄道の「汚れ」は、大きく分けて…

1.すす(艶消し黒)
2.砂ぼこり(黄土色)
3.鉄さび(赤茶)
4.油汚れ(照りのある黒)


こんなところでしょうか。
でも、それぞれの部分が分離独立して汚れていくわけではなく、微妙に混じり合ったそれぞれ独特の色合いを見せています。さて、それを模型でどう表現したら良いか…?

塗装の段階ではじめから汚く塗ると、単に「汚いモデル」「塗装に失敗したモデル」になってしまいます。
まずはラッカー系の塗料で、なるべく綺麗に吹付け塗装し、あとで「汚し」をかけます。

ラッカー系とは違う塗料(たとえば水性塗料やアクリル塗料など)を後から筆塗りし、半乾きの状態でふき取る…といった方法もあります。

あるいは、下地に黒やごげ茶をしっかり塗装しておき、その上から明るい色の塗装を、うすくふわっと吹き付ける。すると、細かくへこんだ部分には十分な塗料が付かず、下地の黒・こげ茶がうっすらと見えた状態になります。

あとは、部分的にマスキング(必要な箇所だけにスプレー塗装できるようにテープで覆うこと)をして、部分ごとに、茶色や黒などを個別に遠くからかすかに吹き付ける、という方法もあります。

でもいずれの方法でも、古い車両で塗装の下から鉄さびが浮き出したり経年のホコリが溜まったようないい感じの汚れはなかなか表現が難しいものです。
筆塗りではどうしてもムラがでますし、スプレーを遠くから吹くと、こまかい微粒子がつぶつぶに付着する形になってしまいます。いずれにしても「塗装」としての「汚し」の表現には限界を感じてきました。



長年お世話になっている模型屋さんとの雑談をヒントに、私がたどり着いた方法。
それはパステルです。

パステルは、クレヨンやクレパスほど脂分が少なく、細かい粒子を固めたもの。水にも溶けやすい性質を持っています。
紙やすり上でこすり、さまざまな色を筆で混ぜ合わせて「調合」し、それを車体の部分ごとに添付するのです。
今のところこの方法がもっとも手軽で、リアルに仕上がると思います。

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黒く塗装された台車まわりに、鉄さび色が刷り込まれていく感じで汚れていく…

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ディーゼルカーの床下。汚し前(左)と汚しメイク後(右)

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排気穴付近のすすの汚れ

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この方法だと、汚し過ぎて失敗することがありません。汚し過ぎたなと思ったら、ちょっと濡らした綿棒で拭って「掃除」してやれば適当に「汚れ」が落ち、細部には汚れが残るので、リアルにいい感じになります。

鉄道に限らず、ミニチュアの家など模型好きな方、ぜひトライしてみてください。

スティームトラム

5月21日(木)

「箱入り蒸気機関車」が完成しました。
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以前、「機関車トーマスと仲間たち」に登場する「トビー」のような小さな箱入り機関車を作った記事を掲載しました。(→ トビー

箱入りの機関車、スティームトラムといいます。線路の上を走る客車を馬に牽かせた「鉄道馬車」から一歩進化し、小さな客車のような箱の中に蒸気機関車を納めたものです。

「トビー」はイギリス生まれ。完全に木造の箱の中に納まっているので、外観からは蒸気機関車という感じがしませんが、もう少し中のボイラーが見える「箱入り機関車」の仲間たちが世界には色々います。


*キームゼー保存鉄道(ドイツ)
キームゼーバーン(ドイツ)a キームゼーバーン(ドイツ)b
ミュンヘンとザルツブルク(オーストリア)のほぼ中間にある保存鉄道です。
(「はなぶさ」に集まる仲間たち ブログより借用)

★以下、画像はすべてクリックすると大きな画面になります。


*Brnoブルノ(チェコ)
Brno(チェコ)
(フリーのエンサイクロペディア資料より)

*ブロネイ・シャンビイ博物館(スイス)
スイス、ブロネイ・シャンビィ博物館鉄道(1900年製)

*ベルリン市電
ベルリン市電

*インドネシア
インドネシアb(1897年製) インドネシアa 

<おことわり>
キームゼー鉄道とブルノ以外の画像は、出典元とコンタクトできていませんが、営利を目的とせずオリジナルの記事の趣旨を傷つけるものはありませんので、引用させていただきます。もし問題があれば、コメント欄にメッセージにてご連絡いただければ幸いです。


製作こつこつ日記

以下、モデラーにもお伝えできるよう詳細を綴りますので、一般の方は適当に飛ばし読みしてください。画像はすべてクリックすると大きな画面でご覧になれます。

天賞堂のパワートラック(軸間24.5ミリ)に、アルモデルから出ているロッドを取り付けてみました。

1a.jpg ★クリックすると大きな画面になります。以下同じ

小型のディーゼル機関車向けだと思いますが、これを流用して「なんちゃって蒸気」とします。
もともと2つの動輪は中のギアで連動していますから、位相をしっかり合わせます。左側・右側で位相は90度ずれた形にします。
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床面を30×60ミリ(大道具の業界でいう「さぶろく」)に設定。これをベースにデザインを考えてみました。

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<下回り>

まずは下回り。ロッドの動きが見える程度に覆いをかぶせます。

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後方の運転スペースに出入り扉を設けるので、そこには1×3ミリの楕円の穴をあけ、乗降ステップとします。あと、上回りとの組立用のネジを通す穴を上面の四隅に開けておきます。

素材は0.4ミリ厚の真鍮板を基本とし、既存パーツは煙突・ドーム(蒸気溜め)・水タンクの蓋・連結用フック・バッファーぐらい。あとは手作りでなるべく低コストでの製作をめざします。

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<ボイラー>

モーターの飛び出すスペースを避けて、前3分の2ぐらいにボイラーを設けます。
中ほどに2か所、エッヂング製のリベット帯を巻きつけておくことでボイラーらしく見せかけます。

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両サイドの外板の高さは12ミリに設定。それより1~2ミリ低く水タンクが収まるよう、ボイラーの下から9ミリの位置に水タンク上面が水平に取り付けられるよう、あらかじめ1ミリ角の真鍮をハンダづけして位置決めしておきます。ボイラーのカーブはこの高さ9ミリから始まり、直径は14ミリ、単三乾電池ぐらいの太さです。

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前に作った小型の古典蒸気機関車用のパーツから焚口(バックプレート)を型取っておいたので、そこにボイラーを合わせた状態でウレタン樹脂を流し込みます。
前面の煙室扉(=蒸気機関車の「顔」)も、ボイラー径14ミリの機関車(外国型)から型取ったものを流用。安易な方法ですみません!


組 立 ~蒸気の箱入り~

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側面後方(運転スペース)に出入り扉。罫書き針でしっかり筋目をつけ、手すりと取手をあらかじめ真鍮線(0.4ミリ)でハンダづけしておきます。
前面はボイラー径14ミリより少し大きめに丸く切り出しておいて、ボイラーを接合した後にやすります。

運転スペースの床には真鍮の網目板をカットして使用します。

「箱」に組む前に、下回りと接合するネジ穴の位置(前後2か所、四隅)に、ネジ穴を切るためのL字のアングル(5×5ミリ真鍮)をしっかりハンダ付けしておきます。

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〇印の位置=下回りの上面四隅です。上回りを組んだあと、下回りとぴったり合わせてネジ穴を切ります。
組み立てた後で、ネジ穴を切るためのL金具を下面ぴったりにつけるのは苦労しますし、あらかじめコーナーをL金具で決めておくことで「箱」を垂直に組むガイドにもなります。

ボイラーを中心に、前後左右を囲んで「箱」にします。
単純な構造だけに、水平・垂直方向の直角に気を付け、隙間があいたり歪みが出ないように気を付けます。

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ボイラーと側面の隙間(約7ミリ)は水タンクです。天板と運転スペース前にかけてL字型に整形した7ミリ幅の真鍮をハンダ付します。後ほど上面に給水用の蓋(古典蒸気用)をつけます。

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ボイラーの末端(運転スペース)付近に、ジャンクパーツを適当に組み合わせて蒸気分配器らしきものをつけ、そこから主蒸気管を煙室まで引っ張ります。0.7真鍮線の途中に帯を巻き、つなぎ手に見せかけます。

煙突とドーム(蒸気溜め)は珊瑚模型のパーツを使用。いずれもネジ式なので、位置だけをしっかり決めておき、塗装・屋根の取り付けなど作業の前後関係を考えて後ほど取り付けます。


<運転スペースまわり>

下回りとの接合用のL金具が5ミリ。それをガイドに石炭庫の前板を取り付けます。前板には石炭を取り出す扉と取手も簡単に表現しておきます(写真を撮り忘れたので、塗装後の姿を後ほど)。

焚口のあるバックプレートのセンターにスロットル、蒸気分配弁と圧力メーターらしき丸いもの、両サイドにブレーキハンドルと逆転棒… 真鍮の切れ端やジャンクパーツからの手作りで「らしく」見せかけます。

以下、各部の名称を入れておきましたので、クリックして大きな画像でご覧ください。

7c2各部の名称

逆転棒の取り付け座は、多目的なハンドル(エッヂングパーツ)を流用。真鍮の波板(電気機関車の冷却板などに使用)を1ミリ幅に切ったものをカーブに沿って貼付けて「らしく」しました。


<屋根の支え>

屋根の支えは、両サイドに1ミリの真鍮角を立てるだけでも良いのですが、キームゼー鉄道のようなちょっとレトロでお洒落なカーブのついたデザインに魅かれ、0.4ミリ厚の真鍮版から切り出してみました。後方には妻板がありますから、前と中央の2か所に支えを設けます。

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サイドは幅2ミリ、前面両サイドと上の梁部分は1ミリ強の幅に仕上げますが、少し幅広く切り出しておき、補強のための1ミリ角を裏にハンダづけしてから所定の寸法にやすり仕上げます。

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両サイドの水タンク上面(側板より1ミリ下がっている)をガイドに、1ミリ角材の下端、両サイド・前面にツラが合うように、垂直に気を付けてハンダづけします。後方の妻板、前面の上下両端にすきまができないように、最初は少量のハンダで位置を決めてから、接合部分全体に半田づけして決めていきます。

がっちりと組みあがりひと安心!
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内側の「機関車」と、外側の「箱」の塗り分けをしなくてはならないので、屋根は塗装後に取付けることにします。


<屋根>

0.4ミリ厚の真鍮板を所定の寸法にカットしてカーブをつけます。
煙突上部のラッパ型の部分が屋根の上に飛び出します。塗装後に煙突(ネジ式)を差し込んで取り付けるので、煙突の位置に7ミリ径の穴をあけておきます。

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本体との位置決めに真鍮角をハンダづけし、その内側に「木張り」を表現します。
古典蒸気の運転室も開口部が大きくて中が良く見えるので屋根の「木張り」は効果的です。このような木の表現に私がよく使うのは、名刺用に本物の木(おそらく杉?)を薄くスライスしてプレス加工したシート。これに黒ボールペンで筋目をつけ、オイルステインを塗ってやると、本物の木の質感のものが簡単につくれます。

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屋根の長さは60ミリ、本物のスケールに置きかえると4m80cm。それなりの長さなので、途中に2か所ほどリベット帯をつけておきます。


塗 装

下回りは黒が無難かと思いましたが、上の写真のとおり、娘の意見を尊重してにしました。

連結フックとバッファーは黒染液で仕上げた地肌をそのまま見せたいので、その部分をマスキングして前面・側面に赤(ダルレッド)を吹き付けます。
上面と裏(内側)は黒です。エッジ部分は塗料がはがれやすいので、前もって黒染液で黒く染めからプライマーを塗って黒く塗装します。

上回りは、はじめに中の「機関車」部分に黒(艶消し)を吹き付けます。
真鍮色の蒸気安全弁はすでにハンダ付けされているのでマスキングして塗装、ドーム(蒸気溜め)と鐘は後で取り付けます。

外側はブリティッシュグリーン。開口部が大きいため、細部に丁寧なマスキングが必要です。内側の黒塗装がマスキングテープによって剥がれないよう、完全に乾くまで3日ほど置いてから外側の塗装にかかりました。

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柱部分の内側にグリーンの塗料がはみ出すととても見苦しくなるので、マスキングテープを細く切ったものを柱の内側に丁寧に貼り付けてから全体をマスキングし、ブリティッシュグリーンを吹き付けます。

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運転室後方の妻板内側は、塩ビの透明板(ワイシャツの襟についている廃品)に窓と同じ寸法にマスキングをして、明るいグリーンに塗ったものをぺたんと貼ります。


ディティールへのこだわり

これだけ開口部が大きいと、中が「丸見え」になります。「作らなきゃいけない」と思うか、「作り込める」と思うか…「いつまでにやらなきゃ」と思わずに、「今日はこれだけ」とじっくり楽しみます。

<鐘>

小さいながら、今回のこだわりパーツのひとつです。以前、いきつけの「いさみや」模型店で入手した小さな鐘がストックの中にあったので、ここで活かそうと思い立ちました。

12鐘c
ただ、問題は取付け構造。単純に∩の字に曲げた帯板の上センターに穴をあけて差し込んで固定しても良いのですが、どうやって鐘を揺らして鳴らすのか…?
気になりはじめると気になるものです。あらためて本物の構造を見てみると…

米・マウントレイニア保存鉄道(2005年に現地で撮影。まさかここで役立つとは!)
鐘1 鐘2

下半分は馬蹄形をした「受け」で、上は蝶番で動くように、大きな∪と小さい∩が上下組み合わされています。蝶番の延長にテコがつけられ、そこを紐で引っ張って鐘を前後に揺らして鳴らす構造。

資料を見ても他の機関車の鐘もだいたい似た構造のようです。テコは上向きでも下向きでもよさそうです。
義経号の鐘 「義経号」の鐘

では、さっそく…

12鐘a 12鐘b

下半分の馬蹄形の部分を少し厚手の真鍮帯でつくり、1ミリ幅の真鍮線を∩にしたものをかぶせ、ハンダで接合。接合部分に0.7ミリの穴をあけ、真鍮線を通してテコとともにハンダづけ。可動ではありませんが、見た目はいかにも揺れそうな姿になりました。

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フレームだけをボイラー上にハンダづけ。
真鍮の鐘は磨いて酸化防止にプライマーを塗ったものを塗装後に瞬間接着剤で取り付けます。

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運転スペースにフック状のもの(0.5真鍮線)を取り付け、木肌色の細い絹糸を結び、ネックレス用の小さなリングをぶら下げます。
リングは非常に軽いので(ほとんど無重量)、糸の癖で不自然に跳ね上がらないよう、木工用ボンド(水性)を薄めたもので糸を濡らし、下から少し引っ張るようにして乾燥させました。ほつれ防止にもいいようです。小さいながら今回のこだわり表現!

<カンテラ型ライト>

発電機を持たない機関車なので、ヘッドライトは古典機のカンテラ型。既成のパーツ(1個300円)を使ってもよいのですが、ここまで来たら自作で!

2ミリの真鍮角の1面を少し薄く削ってから3ミリの長さに切断。
上に1ミリ真鍮線をハンダ付してカット、火入れの突起蓋を表現します。持ち手は0.3ミリの細い真鍮線を∩型に曲げたものをハンダ付け。

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前面をドリル(2ミリ)で少しえぐっておき、全体を黒く塗装した後、えぐった部分の塗料をはがしてプラモデル用の透明レンズ(2ミリ径)を瞬間接着剤で貼りこみます。

13c_20150518131850e40.jpg 14a.JPGカンテラアップ

できたカンテラを車体に瞬間接着剤で貼りますが、実際には車体にぶら下げるか、突起した棒に上から差し込むスタイル。差し込み式の場合、下面にストッパーがわずかに突起して見えているはずです。
カンテラの下に1ミリ帯をわずかに前に飛び出すようにハンダ付しておき、そこだけ車体と同じグリーンに塗っておきます。細かいですが、こういうちょっとしたところでリアル感が出るものです。


<石炭庫>

普通の蒸気では、運転室の後ろに石炭庫が飛び出していますが、このように内側にあると雨にも濡れなくていいですね。

サイズに切った厚紙に砂粒を盛り、軽く霧吹きで濡らした状態で、木工用ボンド(水性)を水で薄めたものをスポイトでたらして固着させます。
線路の砂利を敷くのと同じ定番の手法ですが、ここではワンポイント、真鍮片と線でスコップを作ってのせました。

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<汚しメイク>

ボイラー、水タンク、石炭取り出し口、焚口など、場所に応じて煤(すす)の汚れ、鉄が熱せられて錆が浮き出した感じ… それぞれの場所に応じた「汚れ」で「化粧」します。
この「汚しメイク」については、別途記事を書きます。→ 「汚しメイク」


箱入り蒸気 誕生!(完)

こういうモデルはキットにも完成品にもありません。思いつきから形にするまでに少々時間と手間がかかりましたが、私としてはまあまあ満足のいく出来ではないかと自画自賛!

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これに合うサイズの2軸客車を2~3両牽かせてみたくなります。
さらに、こういうのに実際に乗りに、ヨーロッパを旅してみたくなります。

「1812」という機関車?

12月30日(火)


だいぶ前に書きかけていた記事をリライトしました。
鉄道ジョークといいますか、音楽ジョークといいますか、なんとも分類不能などうでもいい記事です。

もし、「1812」という機関車がいたら…?
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1812号

「1812」というプレートを見て、音楽のお好きな方はきっと笑っていただけるでしょう。
そうです、チャイコフスキーの荘厳序曲「1812年」!
ナポレオン戦争をモチーフに、ロシアをたたえる祝典の曲としてチャイコフスキーが書いた曲ですね。

演奏時間は15分程度ですが、オーケストラは大きな編成で、打楽器になんと「大砲」が登場します。 この曲に関するエピソードはこちらの記事をご参照ください。
→ 
特殊楽器「和大砲」


さて話しを機関車に戻しましょう。

時は明治。主にイギリスから多くの蒸気機関車が輸入され、国鉄になってから形式番号が振られた機関車の中に「1800型」という機関車がいました。
イギリスのダブス社製で、日本には9両が輸入されました。国鉄時代に1801~1809までのナンバーが施されましたが、その後改造されて「1850型」となったため、「1812」という機関車は残念ながら存在しません。

1800型 1800型

このタイプの機関車、鉄道ファンならずともどこかで目にしていませんか?

踏切注意

そう、踏切注意の標識です。いまは電車のデザインのものも多くなりましたが、かなり伝統的にこの汽車マークの標識は使われています。厳密に1800型ではなさそうですが、動輪が3つの古典蒸気です。「きかんしゃ やえもん」にも似てますよね。

機関車の後ろにテンダー(炭水車)を率いていない小型の機関車で、運転席の前方・ボイラー両脇の四角い箱は水タンク。機関車トーマスのようなタンク式機関車です。


◆顔ぺったん

この1800型の前頭部(煙室)のパーツを入手したので、機関車全体を作るのは大変ですが、せめて「顔」の部分だけでも…
ランボード(床板)・エンドビームなどを真鍮板から切り出し、こんな形に組んで「1812」というプレートをつけてみました。裏からプラキャストを流し込む際にマグネットを埋め込み、ホワイトボードにペタン!

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★クリックすると大きな画面になります

煙突がなんとなく「大砲」っぽく見えてきたりして… (笑)

でも、やっぱり1両ちゃんと作りたい!


架空の 1812号機

珊瑚模型からいろんな古典蒸気のキット・バリエーションが出ていますが、1800型はなく、1850型をベースにしました。パーツを眺めながらあれこれ思考をめぐらし、ちょこちょこと制作を進めること10か月ほど…



下回り 動輪・フレーム
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床板(ランボード)
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両サイドの1ミリ角は完成した時にけっこう目立つので、前後のカーブ部分も含めて丁寧に…

上回り

キャブ・石炭庫など後部のボックス状の部分を水平・垂直に注意して組み、両サイドの水タンク、ついでボイラーの順に組んでいきます。 
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古典機の運転室は窓・出入り口が大きいため中がよく見えます。小型モーターのおかげで、いかにも模型っぽい大きなモーターが室内を占領することなくスペースも空いているので、簡単ながら機関室内も…
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空制(=ブレーキに圧縮空気を使用)化された機関車には、コンプレッサ(=蒸気タービンを回して圧縮空気をつくる)・冷却管・エアタンク(圧縮空気を溜めておくところ)などが施されています。

1850空制a
コンプレッサの前方には空気を吸い込む缶のようなフィルターがつき、タービンを回したあとの蒸気を排気する管が煙突のうしろに並行して伸びています。コンプレッサでつくられた圧縮空気は冷却管へ。水タンクの脇で何度も折り返して冷やされて機関車の左右のエアタンクへと分配されます。

小さな機関車にもこれらの機器類をたくさんつけて、いかにも「働く機械」という感じにするのもいいですが、今回は空制化される前の
シンプルな古典機の原型イメージでまとめることにします。

仮組み
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ボイラーと煙室。煙室は床板に密接し、ボイラーは床から少し浮いた状態でキャブ・水タンクと密接しますので、仮組した状態でボイラーのみをキャブ側にハンダ付けしておきます。
煙室とボイラーにまたがる手すりが水平になるよう、留め具だけをハンダ付しておきます。
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連結器
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顔ぺったんではイギリスの古典機らしく、牽引はフック式、押すときは左右のバッファーという姿にしましたが、本機は他の車両とも連結できるよう、国鉄型の自動連結器にしました。


塗装

私がまだ幼いころには、この時代の蒸気機関車の一部がまだ操車場の入れ替え作業で活躍していました。全体が黒く、煤にまみれた野武士のような雄姿もいいものです。

ただ今回はせっかくの「1812」ですから、ナポレオン風に…?
とはいっても、ナポレオンの時代にはまだ蒸気機関車はありません。
ブリティッシュ風のカラーリングで、博物館か保存鉄道のように美しく仕上げてみました。

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その他
ところどころ真鍮の磨き出しのパーツは塗装の後で取り付けています。
丸窓は、セル板に瞬間接着剤を外側から流して固定したものを切り抜いて塗装後に機関室内に埋め込みました。
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石炭はこのような形で別に作って差し込みます。
キャブ内の石炭取り出し口にも注目。
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この記事の最初の写真の後ろに写っているのは、2012年秋~2013年年明けにかけて製作した「B6」というタイプの機関車。これも明治時代にイギリスから輸入されたタイプで、完全な手作りです。
製作記・機関車の紹介はこちら…
→ 
「B6タイプ機関車 ついに完成

この記事の中に、下まわり・上まわりそれぞれの手作り奮闘記にも飛べるように、リンクを貼り付けてあります。ご興味のある方は暇つぶしにご笑覧くださいませ。


8歳の娘とデザインした「8号機」

12月27日(日)


今年の4月に8歳の誕生日を迎えた下の娘(小3)は、工作が大好き。
夏ごろに完成してたんですが、かわいらしい機関車の製作記を今さらながらご紹介します。

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手元にあったBタンクの下回り(ジャンク)を整備したので、そこに乗せられる小さな蒸気機関車を想定して、娘に塗り絵で色を考えてもらいました。
4月の誕生日ということもあり、「桜」をイメージした色だそうです。

さっそく真鍮板を罫書いて切り出し。
窓などは例によって4隅に1ミリのドリルで穴をあけ、糸鋸で切っていきます。
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キャブ・水タンク・石炭庫の部分をハンダで組みます。水平・垂直に注意!
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単3乾電池ほどの径で薄い銅板を巻いてボイラーを造ります。
前面はほかの機関車からプラキャストで型取り(この径に合わせて銅板を丸めた)。
煙突とドーム(蒸気溜)はパーツを使用。
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キャブ後方2か所、水タンク前2か所、合計4か所のネジ穴を切って下回りと固定。
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塗装して完成 (2014年夏)
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写真データを整理していて、少々遅ればせながらのご紹介でした。




この模型ギャラリーのカテゴリーでは、前に「1812」という機関車について記事を書きかけてましたが、前頭部(マグネット仕様で壁にペタン)だけでなく、1両まるごとも制作中。追ってご紹介します。

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ミニミニ博物館

1月27日(月)


丸ごと1両作るのは大変ですが、交通博物館よろしく頭の部分だけを作ってマグネットでホワイトボードや冷蔵庫にペタン!

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★以下、画像はすべてクリックすると大きな画面でご覧になれます。

今回作成したのは、国鉄最後で最大の客車(特急)用の蒸気機関車、C62型(=画像左上。スケールはすべて1/80)。

動輪の直径175センチ、ボイラーの直径192センチ。木曽川の鉄橋で時速129キロという蒸気機関車としての最速記録を出した機関車(17号機)です。

私が子どもの頃、「つばめ」や「はと」のヘッドマークをつけたC62を絵本で見ていて、小学校6年の春に初めて買ったお宝がこのC62(カツミのダイヤモンドシリーズという比較的安価な製品)でした。 
 

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高校生のころ前面(煙室扉)を開閉できるパーツと交換したため、もともと製品についていたダイキャスト製のパーツは、現在こんな形で私の「鉄道記念公園」に保存されています。
 
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■前面(煙室扉)・ボイラー・ランボード

上の写真にある煉瓦の壁についた状態のままシリコンで型取り。
80分の1の模型ですから、薄い銅板を直径24ミリに丸め、型取ったシリコンに差し込んだ状態でプロキャスト(ウレタン樹脂)を流し込みます。

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まずは煙突をはんだ付け。C62はボイラーが大きいため煙突は非常に低いです。今回この煙突パーツをヤフーオークションで入手したのが作成のきっかけでした。

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手元にあった左右の除煙板(デフレクター)はD51用(?)でやや小ぶり(後にC62用をあらたに調達)。
シリンダーボックス(=右画面の右上)も、他機から型取りしたものを流用しようかと思いましたが、やはり小さいのでC62専用のものに(後述)。C62がいかに大きな機関車であるかが改めて分かります。
その他、ランボード等はすべて真鍮板+網目板による自作です。


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踏み板・ボイラー・除煙板・シリンダーボックスなどを現物合わせで調整しつつはんだ付け。除煙板はランボードに垂直にはんだ付けしておき、ボイラーと組んだ後にボイラーにドリルで穴をあけて支持棒(左右の上部に各2本)を水平になるよう取り付け。

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連結器の閂(かんぬき)を引抜くための「解放てこ」は、片側2か所の取り付け座(1ミリ幅の真鍮)をはんだ付けしてから90度ひねり、0.5ミリ真鍮線を穴に通して水平を見ながらもう片側の取り付け座もはんだ付けして90度ひねります。真鍮線を4か所の穴に通し、中央部が連結器上にコの字に出ている部分は最後に折り曲げます。うまく加工できるとちゃんと動きます。


シリンダーボックス

前述のとおり別機から型取りしたシリンダーボックスでは小さいため、C62用のシリンダーボックス側面(真鍮プレス)を調達。

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車体幅に合わせて左右側面に合うシリンダーボックス前面をまずは型紙で寸法出しし、真鍮板から切り出します。シリンダー尻棒は省略し、ブレーキシリンダーの頭部、電車の防護無線アンテナを流用してシリンダーらしくします。


ディティール

踏み板の傾斜部分にステップ・連結器の解放テコ・除煙板の手すり・ヘッドライト・テールライトなど細かいパーツを組立ての工程に合わせて取り付け、蒸機らしい顔になってきました。

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プロキャスト流し込みによる煙室前面も、単なる「出っぱり」だった手すり・ハンドルを削り落とし、ざらざらの表面をなるべくきれいに整え、手すり・ハンドルを新たに加えて加工。

工作のヒント
はんだ付けは熱伝導を考えて、大きなもの(面積の広いもの)から順につけていきます。細かいものを先にはんだ付けしてから組み立てたくなる場合もありますが、せっかくつけた細かい部品が後の組み立ての際に溶けて泣くに泣けず…ということも。低温はんだというものもあるようですが、強度の点で私は好みません。どうしても細かい部品を先にはんだ付けしたい場合は、濡らしたティッシュを当てたり治具に挟むなどして熱の伝わりを抑え、手早く作業します。


マグネット

基本の形ができたところで、マグネットの埋め込み。

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やや強力なマグネットを厚紙にエポキシでしっかり接着し、縫い針2本をブリッジにして、本体を水平に固定し、マネットの上面だけが顔を出すようにした状態でプロキャストを静かに流し込みます。

ナンバープレート「48」

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単品のナンバーはないので、汽車会社の37~49号機までのナンバー(珊瑚模型)を購入。
残りは行きつけの模型屋さんに寄贈して役立ててもらおうと思います。


前輪

C62の前輪(先台車)は2軸で、シリンダーボックスをまたぐ形でついています。
今回は真鍮板をL字に曲げて1軸だけ固定したものを“見せかけ”でつけました。
 

完成!
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C62は昭和23~24年にかけて合計49両製造されました。東海道線の「つばめ」「はと」、常磐・東北線の「ゆうづる」など特急列車の先頭に華々しく立っていましたが、東海道線や常磐線が全線電化されてからは、山陽線・呉線・函館本線などで余生を過ごしました。

現在京都の梅小路に動態保存されている2号機は、除煙板にツバメのマークが残っているところから『スワローエンジェル機』と称され、晩年は北海道・函館本線で急行「ニセコ」の先頭に立ちました。
スワローエンジェル2号機

ラストナンバーひとつ前の48号機は、常磐線の特急「ゆうづる」の先頭に立つなど活躍したのち、瀬戸内の呉線で晩年を過ごしました。
ゆうづる ゆうづる2

また48号機は『銀河鉄道999』のモデルにもなっています。
銀鉄999



★以前「蒸気機関車の動輪配置」という記事中でもご紹介しましたが…

除煙板=デフレクターとは?

走る時にボイラー前面に受ける風をこの板ではね返すことで、煙突から出る煙を上に飛ばす役割をもつ。
小型の機関車ではあまり問題ないが、ボイラーが太くなりスピードも出るようになった大きな機関車では前面に当たる空気の流れは深刻で、いったんボイラー外に飛ばされた空気が、空気の薄くなったボイラー周りにまとわりつくような流れが起こる。
この空気の流れに乗って煙がボイラーにまとわりつき運転席を直撃することになる。
徐煙板1
「蒸気機関車メカニズム図鑑」(グランプリ出版)より

大型の蒸気機関車ではボイラー左右に、板の前から2/3の位置に煙突が来るように除煙板(デフレクター)が立っている。デフレクター、略して「デフ」などとも呼ぶ。



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プロフィール

高木 章

Author:高木 章
アマチュアの打楽器奏者です。

某放送局関連に勤務しながら長年趣味で続けてきた音楽活動。あるご縁から、障がいのある方たちとも音楽を通じてのバリアフリーを、また東日本大震災以降は「がんばろう日本」…そんな活動を続けています。

単に自分が音楽が好きだから演奏したいだけでなく、「音楽の力」で「せめて自分にできることを」!

50代半ばにして勤め帰りに学校に通い「音楽療法」を学びました。

音楽寄りの話題、社会・時事に関する日常的なあれこれを徒然なるままに…
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